吉井川東岸に位置する熊山は、標高が508mありそれは備前の国の
最高峰である。かつて当地を支配した古代吉備の国の、東の隅(くま)
に有ることから、「くまやま」と呼ばれるようになった。
麓から幾筋もの登山ルートが整備されていて、このアジサイで有名
な「西法院」からは一旦登山道に戻り、上り詰めると山頂である。
山頂には謎の石積みとして知られる「熊山遺跡」がある。
この石積遺構は日本のピラミッドだ、あるいは墳墓だ、経塚だ、戒壇だ
などと、得体の知れなかった建造物を巡り様々な憶測と議論を呼んだ時
期も有った。
しかし熊山周辺には、その昔から山岳宗教の寺院の存在が知られてい
たことなどから、今日では奈良時代前期に造立された仏塔の一つである
方形壇塔との説が有力に成っている。
この付近には33ヵ所にも及ぶ石積遺構が確認されているが、それらは
全て築造時期が異なるらしい。それはこの地が古くから、信仰の山とし
て長い間栄えていたことを意味している。
しかしその多くは残念ながら崩れ、半ば埋もれてしまっているが、そ
の中でもよく原形を留め、最大の一基が国の重要文化に指定されている。
この石積み遺跡は原始信仰の磐座の上に流紋岩を正方形に組み上げ
たもので、最低部の基壇は一辺の長さが11.7mあり、その上に一段目、
二段目、三段目と組み上げ、全高はおよそ3.5mである。
木立が深く生茂る森閑とした山頂に、大小さまざまな形状の石を組み
上げて佇む壇塔の姿は、何やら神秘的で崇高な気さえ感じられ、今では
パーワースポットとしても知られている。
山頂の展望台からは、眼下に広がる備前平野と、そこを蛇行する吉井
川の流れが一望で、天気が良ければ遙か遠くには瀬戸内の海から四国の
山並みをも見通すことが出来る。(続)
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最高峰である。かつて当地を支配した古代吉備の国の、東の隅(くま)
に有ることから、「くまやま」と呼ばれるようになった。
麓から幾筋もの登山ルートが整備されていて、このアジサイで有名
な「西法院」からは一旦登山道に戻り、上り詰めると山頂である。
山頂には謎の石積みとして知られる「熊山遺跡」がある。
この石積遺構は日本のピラミッドだ、あるいは墳墓だ、経塚だ、戒壇だ
などと、得体の知れなかった建造物を巡り様々な憶測と議論を呼んだ時
期も有った。
しかし熊山周辺には、その昔から山岳宗教の寺院の存在が知られてい
たことなどから、今日では奈良時代前期に造立された仏塔の一つである
方形壇塔との説が有力に成っている。
この付近には33ヵ所にも及ぶ石積遺構が確認されているが、それらは
全て築造時期が異なるらしい。それはこの地が古くから、信仰の山とし
て長い間栄えていたことを意味している。
しかしその多くは残念ながら崩れ、半ば埋もれてしまっているが、そ
の中でもよく原形を留め、最大の一基が国の重要文化に指定されている。
この石積み遺跡は原始信仰の磐座の上に流紋岩を正方形に組み上げ
たもので、最低部の基壇は一辺の長さが11.7mあり、その上に一段目、
二段目、三段目と組み上げ、全高はおよそ3.5mである。
木立が深く生茂る森閑とした山頂に、大小さまざまな形状の石を組み
上げて佇む壇塔の姿は、何やら神秘的で崇高な気さえ感じられ、今では
パーワースポットとしても知られている。
山頂の展望台からは、眼下に広がる備前平野と、そこを蛇行する吉井
川の流れが一望で、天気が良ければ遙か遠くには瀬戸内の海から四国の
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