伊勢奥津駅から続く道を100mほど下ると「伊勢本街道」と呼ばれる街道に行き
当たる。その角を左折したあたりが、かつて宿場町として栄えた奥津の中心的な
場所だと言う。

道端の木標に「須郷おんばさん 0.4Km」と書かれていたので、何かと聞いてみれ
ば昔からこう呼ばれる祠が有り、延命地蔵が祀られているのだそうだ。
街道はここから更に東に向かい飼坂峠を経て上多気、相可などの宿場を過ぎ南下、
伊勢に続いている。


曲がりくねった街道の道筋には、木造瓦屋根葺の平入の古い民家が幾つも残さ
れている。その軒先には格子戸が嵌められ、正月飾りや餅花などで彩られた玄関
先には山中や、江戸や、尾張屋などと古い屋号を染め抜いたカラフルな暖簾が掛
けられている。

この通りには昔からの屋号が残る家が多いらしくそんな屋号を染め抜いた暖簾
を掲げ、「のれん街道」とした町おこしには50軒余りが参加していると言う。


かつては数件の旅籠が有ったらしいが、今日の街道筋には昭和22年ころまで旅
館をしていたと言う「中北屋」などが残されているだけだが、建物は旧街道の旧旅
篭の面影を色濃く見せている。

名松線の列車の本数は少ないので、折り返し便に乗り遅れると二三時間も待つ
ことになり、それは避けねばならない。
そのためこんな僅かな時間ではゆっくりと街道を楽しむことは出来なかったが、こ
のままお伊勢さんまで歩いてみたい、などと思わせるような雰囲気のある良い街道
の宿場町であった。(続)

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当たる。その角を左折したあたりが、かつて宿場町として栄えた奥津の中心的な
場所だと言う。

道端の木標に「須郷おんばさん 0.4Km」と書かれていたので、何かと聞いてみれ
ば昔からこう呼ばれる祠が有り、延命地蔵が祀られているのだそうだ。
街道はここから更に東に向かい飼坂峠を経て上多気、相可などの宿場を過ぎ南下、
伊勢に続いている。


曲がりくねった街道の道筋には、木造瓦屋根葺の平入の古い民家が幾つも残さ
れている。その軒先には格子戸が嵌められ、正月飾りや餅花などで彩られた玄関
先には山中や、江戸や、尾張屋などと古い屋号を染め抜いたカラフルな暖簾が掛
けられている。

この通りには昔からの屋号が残る家が多いらしくそんな屋号を染め抜いた暖簾
を掲げ、「のれん街道」とした町おこしには50軒余りが参加していると言う。


かつては数件の旅籠が有ったらしいが、今日の街道筋には昭和22年ころまで旅
館をしていたと言う「中北屋」などが残されているだけだが、建物は旧街道の旧旅
篭の面影を色濃く見せている。

名松線の列車の本数は少ないので、折り返し便に乗り遅れると二三時間も待つ
ことになり、それは避けねばならない。
そのためこんな僅かな時間ではゆっくりと街道を楽しむことは出来なかったが、こ
のままお伊勢さんまで歩いてみたい、などと思わせるような雰囲気のある良い街道
の宿場町であった。(続)

