邦画ブラボー

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「ふんどし医者」

2006年04月04日 | ★人生色々な映画
面白い題名だからコメディか?と思いきや、
そうではなかった。

田舎医者とその妻、二人を取り巻く人々との心温まる物語。

江戸末期。
蘭法医、小山慶斎(森繁久弥)の妻(原節子)は
無類の丁半博打好き。

負けが続いて金が無くなると
愛妻のためにふんどし一丁になることから慶斎は
ふんどし医者と呼ばれるようになった。

原節子がちょうはんばくちをやるのです。

ちょっと変わった話を書いたのは中野実。
時代劇の名監督稲垣浩が撮った。

慶斎(森繁久弥)は出世の道を蹴って
大井川のたもとの宿場にとどまり、貧しい人々を看ていた。
一方、長崎で机を並べた池田明海(山村聡)は御殿医の職に着いていた。

ある日喧嘩で半死半生になった半五郎(夏木陽介)が担ぎ込まれてくる。
慶斎はいちかばちかの腎臓摘出手術を施す・・
ガラス瓶の中には取出した腎臓がゆ~らゆら・・

「ブラックジャック」や「赤ひげ」のように名医だけど、
シャイで
とっても毒舌なところが森繁久弥にぴったり。
夫を支える貞淑な妻と夫唱婦随、息のあったところを見せる。

最初、似合わない夫婦だなあと思ったが
見終わる頃にはこの上なくしっくり見えるところが名優二人のなせる技?

菊島隆三 によるユーモアが利いた台詞が楽しい、ほろりとさせるいい映画。
江利チエミが出ていますが、この映画では歌っていません。

監督 : 稲垣浩  原作 : 中野実  
脚色 : 菊島隆三  撮影 :山田一夫  
音楽 : 団伊玖磨  美術 : 中古智

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