天のしずく

最近、都内でよく見かけるマルシェ。
作った方が分かる野菜や質の良いオリーブオイルをみているだけで元気になりそうです。
決して贅沢ではなくても、ただ安全なものを求めるだけでエンゲル係数が跳ね上がるのですが、
なんとかして都会で生命力を維持したい今日この頃。

九十九里の瑞々しいピーマンを試食させてくれたお母さんが言ってた。
 『ＴＰＰなんてことになっても、私は自分が食べたいと思える野菜を育てるわ！』
人が作ってくれたものを買って食べてるだけの私ですが、マルシェのお母さんのこの一言は心強かった。
実はバーガーキングが大好きだし、レトルトもファミレスもたまに食べちゃうけど、
ここで野菜を毎週買うとどんどん使わないといけないから必死でお弁当作ったり家でお料理したりしてる。ホント体力的にも時間もきついんですけど。
 
やる気を出そうと思って、料理家、辰巳芳子さんのドキュメンタリー映画DVD『天のしずく　辰巳芳子””いのちのスープ』
をみました。

	天のしずく 辰巳芳子 “いのちのスープ" [DVD]
	辰巳芳子
	NHKエンタープライズ

音楽も映像もメッセージも美しく、心に響く作品でした。これを見るのと見ないのではこの先の人生が変わる！とオーバーではなくそう思う。
ぜひご覧になってみてください。
ところどころ胸に込み上げてくるものがありました。
忙しい毎日、便利な方へ流れるのは簡単。生命をどう思うか、人を慈しみ愛するとはどういうことか。
厳しく優しい辰巳さんの言葉がいっぱいでした。
そして、仕事をするその手がなんと美しいのでしょう。
人間のためにその身を捧げる生命があって、与えられて生きていく人間も同じくらい命がけで臨むべきなんだなという気がしました。

冒頭で、辰巳さんが震災のことに触れられていて、
地震と津波だけなら日本はなんとかなったかもしれない。私たちにとって今後大きな問題となるのは原発です。というお話をされていた。
私も気付くとすぐに楽な方へ楽な方へ流されちゃうのですが、そんな風に無自覚に流されてたどり着く場所は、あるべき姿でいられる場所なんだろうか。
この映画から、毎日の生活に覚悟を持って生命をつないでいきなさいと言われているみたいでした。
今年は生まれて初めて自分で梅干しを作ってみようかなと思ってます。どきどき。
手仕事にやたらと時間がかかっちゃって。早く右手が治ると良いのですが。