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党利党略・私利私欲と政界再編

2011年11月28日 11時14分50秒 | 政治・経済・社会・法律・文化
今回の大阪ダブル選挙で気になったことがあった。
アサヒコムに掲載されていた次の記事の内容だ。

「維新の国政進出は民主党には脅威だ。府選出議員は党幹部に「維新と本気でケンカしないように首相に言ってくれ」と嘆願。「ダブル選で応援する」と維新側にひそかに伝えた議員もいた。衆院当選1回の議員は「維新と民主はもう仲直りできない。俺たちは橋下を敵に回すことになった。次の選挙で大阪は大変なことになる」と話す。
 一方、自民、公明両党は維新との激突を回避しようと「守勢」に徹し、将来の連携も視野に入れる。政権奪取を狙ううえで、維新の国政進出は気になる。勢いづく橋下氏を刺激せずに、むしろその力を利用したいというわけだ。」
2011年11月28日アサヒコムより抜粋http://www.asahi.com/politics/update/1127/TKY201111270324.html)

平松氏を立てて橋下氏と争いながら、それらの党が党利党略で本気で選挙にのぞんでいなかったのだ。
平松氏に対して非常に失礼な話でもある。
今回の選挙では実質はしごをはずされた形ではなかったのではないか。

これで、民主党の大阪府選出の国会議員の多くが、党利党略(私利私欲=自分の国政選挙で票を獲得する為)で動く人達が多いということが見えてきた。
こんな信念の無い無節操な政治家達は決して選挙民の信頼を得ることは出来ないであろう。
しかも、この記事を見る限り、事は民主党に限らず平松氏を支援した自民党や公明党にも及んでいる。

民主党の大派閥の親分の言動を見ていると、国民の声と称し国民に痛みを与える政策は何でも反対し、自分たちの支援団体に有利になることならごり押しし、権力を使って自分たちの勢力を飴と鞭で拡大する人もいる。
そこには、派閥としての党利党略しか見えてこない。

民主党のみならず、野党にも内包されるこのような体質は、一部識者やマスコミ関係者が指摘するように、TPPや増税問題を機に、地域政党の動きも巻き込みながら、政界再編に進む可能性も徐々に現実味を増しそうな感じである。
しかし政界再編となれば、私利私欲も絡み、簡単ではないだろう。

菅政権末期には、党分裂の危機もあり、政界再編の臭いもあったが、そのまま行けば政界再編よりは、小沢支持派が孤立して飛び出し、野党からも見放され民主党分裂で終わりそうな気配であった。
その後菅政権から野田政権に変わって、基本政策は何も変わらず、菅政権の路線をそのまま走っているのに、マスコミも野党も激しい政府批判の嵐をやめ、平穏に政治が進んでいるのも奇妙な光景である。
菅政権は、原発対応での問題や、格差是正や政府・国会の無駄削減や事業仕訳の政策への反映等、問題があったがそれらの問題は今も変わっていない。
ただ、野田政権は党内野党で、党利党略で動き易い小沢派を取り込んだだけである。

小沢派は、党内融和が図られたとして、今のところ静かにしているが、支援団体の利害にかかわるTPP問題や消費税問題で再び動く可能性がある。
結局民主党は、再び小沢派の党利党略の方向にひきずられ、党内抗争が再燃し身動きがとれなくなるのではないか。
このような構造問題は、野党にも共通する問題であると、多くの政治評論家が指摘している。

多くの国会議員が党利党略、私利私欲(票と金=歳費)で動く象徴的な出来ごとがある。
例えば、国会議員の経費削減や定数削減を実施ししようとしない事だ。
国会議員の経費削減に関しては、一時経費削減も今年四月から、国会議員の歳費を50万円ずつ6か月間返納したが、その後もとに戻った事が報道され、国民から批判を受けていたが、党や国会議員は対応しない。
一部では、公務員給与削減を生贄に差し出せば国民の怒りは収まる、という見方も指摘されている。
国民をバカにした話である。

私利私欲に敏感な議員は、国益より票目当てでTPPや消費税問題で動き出す可能性があるかもしれない。
大阪を含め日本の政界が、先にあげた記事のように橋下人気や地方分権・行政改革の動きを取り込みつつ、複雑な形の政界再編を予測する評論家もいた。
橋下氏の主張する地方分権の形は様々な点で疑問があるが、議論を重ねて集約し、国政や地方分権のあり方で意見の近い政治家が集まり、党利党略・私利私欲にとらわれず、国益や地域の利益本位の政界再編や地方分権を、どんどんやってほしいと思う。

注:ここで使っている私利私欲の対象は主に票のことです。

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