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昨日記160513金 (ギャラリズム 前方後円墳のルーツ?)

2016年05月15日 12時07分18秒 | 日記(昨日記・今の思い考え・行動・情況)
晴  最高/最低℃ =26.1  16.6
午後から『ギャラリズム2016in中津』に出かけた。
知っている作家や馴染みの作家も出品していた。
展示スペースが限られているのと、大きな吹き抜けのスペースと建築物の大胆な構造があるため、ともすれば作品が周囲の大きなスペースに飲み込まれてしまう感じがあり、現代美術につきもののホワイトキューブやもしくは、荒い建築構造むき出しの展示スペースとはかなり違った環境なので、作品と展示環境の関係を考えさせられた。
特に現代美術では、展示上の環境が重要と思うとともに、逆に作家は展示環境を考えた作品作りをする必要があると思った。
特に、現代建築で建築物のデザイン性や主張がが強い場合は、そうした考慮が必要と思われる。

展覧会を見終えた後、歩いて梅田まで行った。
途中にギャラリーがあるので見ようと思ったが、イラスト的な作品のグループ展のようなので、入らなかった。
梅田でヨドバシカメラにより、PC関連機器の下見をした。
PC関連機器は、経済的余裕がなければ購入するわけにはいかない。

帰宅途中、ファストフードで、考古学古代史関連の本を読み進めた。
本を読みながら、弥生時代から古墳時代への移行期と、神話との関係を考えた。
無論神話は、史実ではなく、歴史像の構築は、考古学的事実に基づかなくてはならないことは言うまでもないし、神話を事実として決めてかかり歴史像を組み立てることは、皇国史観であり、それは小説・物語である。
しかし神話は、過去の事実を伝承し誇張脚色した可能性がある場合も考えられる。
そういう意味で考古学的事実と文献批判を組み合わせながら、歴史像の仮説を考えることは楽しい。

ところで、この件に少し関係したニュースが12日に報道されていた。
(『前方後円墳のルーツ発見か 奈良で弥生末期の円形墓』朝日新聞デジタル http://digital.asahi.com/articles/ASJ5C7R9JJ5CPOMB00Z.html)
この瀬田遺跡のあるポリテクセンター奈良は、地図で調べると、畝傍山と天香久山の中間にある。
しかも年代は、卑弥呼の墓ともいわれる箸墓より古く、纏向周辺にある纏向型前方後円墳より更に古いと思われるようだ。

しかも立地が神武天皇を祭る橿原神宮の有る畝傍山の近くというのも、偶然かもしれないが面白い。
無論神武天皇が実在は疑わしいが、この神話が当時の何かの伝承の可能性を考えればいろいろな想像・妄想ができて楽しい。(あくまで物語・小説の類になるが。)

弥生時代から古墳時代への移行期は、銅鐸・銅剣・銅鉾といった各種の弥生祭祀のシンボルが一斉に埋納され、同じころ、卑弥呼が現れ、その後前方後円墳が全国に作られる。
神話では、特に古事記では国譲りの中心人物の大国主関連の話しが多く語られる。
大和にも、国譲りと関係する出雲の大国主=大物主=事代主に関係した神々の神社がある。
三輪山の祭神は大物主であり三輪一族の先祖という伝承を持ち、葛氏・賀茂氏・鴨氏の祖は大国主の系列である。
京都=山城の上賀茂神社、下鴨神社と大和の賀茂氏と関係も指摘され、同じ氏族とする人も多い。
考古学的には、北九州、特に伊都国の平原遺跡等の遺物と前期前方後円墳の遺物の類似性が指摘されている。
平原遺跡  http://inoues.net/ruins/itokoku.html
神話と考古学と混同してはならないが、葛城氏や三輪氏が存在していて、それぞれに関係した神社もある。
葛城氏は朝鮮の史書にも葛城襲津彦が朝鮮南部で活動していたことが記されていて、近年朝鮮南部にも前方後円墳が多く見つかっている。
こうしたことを考えると、弥生時代から古墳時代の移行期に何が起きていたのか考えると面白い。
考古学的にも、弥生終末期から古墳時代初期には、大和の纏向遺跡とその周辺の遺跡(鍵・唐古遺跡)や北九州や出雲や吉備や但馬の遺跡に大きな動きがあるのも事実で、考古学的事実を検証しながら、神話の伝承が、当時の起きたことが物語に反映されていないか想像するのも面白い。


参考
【全国遺跡報告総覧とは】
藤原京右京九条二・三坊 瀬田遺跡の調査(飛鳥藤原第187次調査)(ダウンロードをクリックすると現地説明会資料<左下のタグをクリックすると表示される>が表示されます。日本最古クラスの円形周溝墓です。)


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