老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

因果な名前を付けられた植物

2022年04月01日 20時33分32秒 | 園芸福祉・植物とのつながり

 いよいよ今日からは4月ですが、寒い日でしたね。

 最近は野草に興味を持っていますが、同じ様な花が多く名前が判らずに苦労することが多いです。

 友人に勧められてグーグル・レンズを使うようになり、ずいぶん楽になりましたが、それにつけても改めて思うのは植物の和名の付け方についてです。


 正式な命名ルールなどは知りませんが、花の形状に拠るものや、実の形に拠るものなどあり、中には笑い出すような名前もありますが、特にその中で“こんな因果な名前を付けなくても・・・”と思うようなものも沢山あります。

 そんな中で、私が気づいた名前を列記してみます。少し長くなりますがお付き合いください。(まさ)

 


アアソウカイ(キョウチクトウ科):
 パキポディウム・ジーイーというマダガスカル原産の樹ですが、漢字では「亜阿相界」と言い、アジアとアフリカの境界をいうそうです。

アクマノツメ(キキョウ科):
 ヨーロッパ原産、花の形を一度調べてみて下さい。

ウシコロシ(バラ科):
 カマツカの別名で、木の枝が柔軟なので牛の鼻輪にすることによるそうです。又カマツカというのは,枝を鎌の柄にすることから名付けられたものです。

オオイヌノフグリ(オオバコ科):
 以前はゴマノハグサ科という分類だったのが、最近はオオバコ科という表示が多いです。
「大きな犬の-ふぐり」ではなく、日本在来の「イヌノフグリ」より花の大きいものという意味で名づけられたようです。

西欧では「ホシノヒトミ」という可愛らしい呼び方をされているのに・・・

カスマグサ(マメ科):
 「ラスノエンドウ」と「ズメノエンドウ」の中間位の大きさの花ということで、「カ」と「ス」の間といういい加減な命名のようです

キソウテンガイ(奇想天外、ヴェルヴィッチア科):
 西アフリカ(ナミビア,アンゴラ)原産で、マツやイチョウなどと同じ裸子植物です。
寿命は数百年と長いのですが,その間ただ二枚の葉が伸び続けます。根は10m以上もあるそうで,砂漠の中でも活きていけるのです。

クサギ(シソ科):
 以前はクマツヅラ科となっていましたが、最近はシソ科の分類が多いです。葉などを揉んだり傷つけるとかなり強烈な臭いがしますが、悪臭とは言えないと思うのですが…

ジゴクノカマノフタ(シソ科):キランソウの別名です。
 別名を「イシャゴロシ」とか「イシャイラズ」とも言うようで、薬草としてさまざまな病気に対して効能があることから、「医者がいらず」、「これで地獄に落ちないで済む」]という意味やから、「病気を治して地獄の釜にふたをする」という意味が由来だといわれています。

ジジババ(ラン科):「シュンラン」の別名です。
 春蘭の上部がおばあさんが被るほっかむりに似ていて、下部がおじいさんの髭に似ていることからつけられたという説があります

ナンジャモンジャノキヒトツバタゴ(モクセイ科)の別名だと思っていたのですが、『クスノキ』『ニレ』『ボダイジュ』『イヌザクラ』『タブノキ』などもナンジャモンジャと呼ぶ地域もあるようですし、「あんにゃもんにゃ」も呼ばれる地域もあるようです。
 その名の由来についても諸説あるようですが、代表的なものは下記の説です。
①見慣れない物だからナンジャモンジャという愛称を名付けた
②神事等で使われていた為、名前を呼ぶのが憚られたため
③『何の木だ?』と呼ばれているうちにこの名前になった
④水戸黄門が将軍に聞かれてとっさに答えたため

 一般的には寺院などに植えられていることが多く、普通では見ることが珍しい樹木とされていますが、名古屋市守山区の瀬戸街道沿いには街路樹としてこのナンジャモンジャが約1.5kmに渡り植わっているようです。

ヌスビトハギ(マメ科):
 実(節果という)のちょうど真ん中にくびれがあり、この形が盗人の「忍び足の足跡」に似ているというのですが、私には判りません。

 むしろ、その実はヒッツキムシの代表として、何にでもひっつくものなのに何故「盗人」なのか、不思議に思っていました。

バカナス(ナス科):正式名はイヌホオズキ
 ホオズキ に似ていても役にたたないという意味でつけられたようです。

ハキダメギク(キク科):
 生命力が強く小さくて可愛らしいキクですが、まさか掃溜めとは・・・

ヘクソカズラ(アカネ科):
 確かに臭いですが、「屁糞」とまで貶さずとも良いと思います。可哀そうと思った人が付けた別名は「サオトメバナ(早乙女花)」ですは、これは逆に少し褒めすぎでは?

ビンボウカズラ(ブドウ科):ヤブガラシの別名
 這い昇られた木は太陽の光を十分に浴びることが出来なくなって枯れてしまうということでこの名前がつけられたようです

ボロギク(キク科):サワギクの別名。
 花が終わった後にできるタンポポのような綿毛がボロのように見えるから。
 ノボロギク・ ダンドボロギク なども同じような命名です。

ママコノシリヌグイ(タデ科):
 ママコとは「継子」で、“自分の子だが、血のつながりのない子。実子でない子”を言います。確かにこの植物の茎の逆さ棘は痛いですが、これで『継子の尻を拭う』ことに結びつける想像力には恐れ入ります。

モッテノホカ(キク科):
 食用として栽培されている菊を指し、標準和名をショクヨウギクというようです。名前の由来は、天皇家の紋章である菊の御紋を食べるとは「もっての外」ということだそうです。


それにしても、イヌとかスズメの名の付く草類は多いですね。
「スズメ」は小さいものを表すのに使われていますが、気の毒なのは「イヌ」です。大抵は<役に立たない>という意味で使われています。
ペットブームでは猫と共に、人気を二分の動物なのに???(まさ)