(久しぶりに、語源の話題に戻ります)
白米のことを『銀シャリ』と言ったり、寿司屋などでは『シャリ』と呼ばれますが、この『シャリ』の由来は何でしょうか?
・先日の神戸での叔母さんのお墓の閉眼供養の時に、住職よりこの供養であげるお経の「舎利礼文(しゃりらいもん)」について説明があり、“舎利とは仏さんのお骨のことで、これが白米の米粒に似ていることから、白米のことを「シャリ」と呼ぶようになった”との説明がありあした。
・疑い深い私の性格なので、帰宅後調べてみると、サンスクリット語で「米」を意味する「sari」が「遺骨」の「舎利(sarira)」と混同され、中国で「米粒」を「舎利」と呼ぶようになったという説もあるようです。
・但し、日本で米粒を「シャリ」と呼ぶようになったのは近世以降であるようですし、中国で混同された語の影響自体も無く、日本では住職のお話通り形や色から「仏舎利」にたとえられたと考えるのが妥当なようです。
また「銀シャリ」という言葉は、第二次大戦中から戦後にかけての食糧不足の時代に、麦飯や代用食に対して白米をありがたがって言い始めたことばのようです。(まさ)