日蓮正宗 正林寺 掲示板

法華講正林寺支部 正林編集部

信心の宝(七宝)

2010-12-01 | 御住職指導

 

正林寺御住職指導(H22.12月 第83号)

 日蓮大聖人は『御義口伝』に、
「七宝とは聞・信・戒・定・進・捨・慙なり。(中略)今日蓮等の類南無妙法蓮華経と唱へ奉るは有七宝の行者なり」(御書1752)
と仰せです。

 末法の七宝は宝石類を指すのではなく、聞・信・戒・定・進・捨・慙の七つをいい、御本尊に南無妙法蓮華経と唱え奉る信仰者に具わる尊い功徳です。
 「聞」とは、聴聞の聞をいい、正しい仏法を聞く、大聖人の御法門を聴聞して信心の心を起こす菩提心(発心)をいいます。
 「信」とは、信心の信をいい、素直に聞くことができた後、その正しい仏法を信受することをいいます。
 「戒」とは、戒律の戒をいいます。身口意の三業によって正しい仏法を守り、それを基に非法を防ぎ、悪法をとどめることをいいます。大聖人の仏法における戒とは、受持即持戒、妙法の御本尊を固く受け持ち、信行に励むことです。
 「定」とは、禅定の定をいい、散乱した心を改めて、安定した心に住することをいいます。御本尊に向かって一心に題目を唱えることにより平静を得る功徳です。
 「進」とは、精進の進をいいます。唱題、折伏の精進修業に励むことです。
 「捨」とは、誤った考え方に執着する心(我見)を捨てることをいいます。法華経を中心としない爾前権教への執着を捨ててこそ、正しい仏法を信じて理解ができます。
 「慙」とは、恥じるということ、慚愧の心です。正直に素直な心で、常に自らの憍慢・懈怠の姿勢を恥じて反省懺悔を心がけるところ正しい信心が歩めます。

 七宝の功徳は『阿仏房御書』に、
「末法に入って法華経を持つ男女のすがたより外には宝塔なきなり。(中略)聞・信・戒・定・進・捨・慙の七宝を以てかざりたる宝塔なり。(中略)かく信じ給ひて南無妙法蓮華経と唱へ給へ。こゝさながら宝塔の住処なり」(御書793)
と仰せです。
 御本尊に向かって題目を唱える我が身に、七宝で飾られた宝塔という妙法の仏身が有難いことに顕れます。


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