かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

宮田用水の小さな橋~河沼橋・神明橋(江南市)

2011-02-09 | 近代橋めぐり

犬山頭首工から取水する宮田用水は木曽川に沿って西進し、江南市宮田町で大江用水と新般若用水に分かれます。
江南市草井町から御囲堤沿いに宮田町に至るその水路には戦前に造られた良いデザインの小さな橋がいくつか残っていたのですが、宮田用水の暗渠化工事に伴いその行く末が心配でした。
そんなわけで、数年ぶりに宮田西元杁を新たに撮影するついでに気になる橋の様子を確認しました。

昭和12年に架けられた和風デザインの「河沼橋」はちょうど工事の真っ最中で、橋の下はすでに暗渠になって水路は全く見えなくなっていました。
タマネギのような擬宝珠(ギボウシ)の載った和風デザインの親柱は健在でしたが、橋の欄干はステンレスに、親柱本体は新しく作り直されていました。それでも擬宝珠と橋の名前、竣工年を刻んだ金属製の銘板は竣工時のものを取り付けたようで、竣工当時のままというわけにはいきませんが、何とか昔の姿を残していました。
しかしコンクリートでフタをされた川に架かる橋に当時の面影はなくなってしまいました。

◆河沼橋/江南市宮田町宮東四谷
竣工:昭和12年(1937)
構造:RC桁

 




川の上がコンクリートでふさがれ、もはや橋とは呼べません(撮影:2011/2/6)






川の上に架かる本来の河沼橋(撮影:2006/10/8)






親柱と欄干はリニューアルされましたが擬宝珠と銘板は当時のままです

 






◆神明橋/江南市宮田新明町春日
竣工:昭和10年(1935)
構造:RC桁
撮影:2002/07


河沼橋の上流に幾何学的デザインの親柱がいかにも昭和モダンな神明橋がありましたが、こちらは今回の暗渠化工事で残念ながら撤去されてしまいました。


 

 



最新の画像もっと見る

post a comment