現存する駅舎は、震災復興建築として建てられた二代目駅舎。東京駅と並ぶ巨大ターミナル駅ですが、東京駅は明治~大正期のクラッシクな古典様式、上野駅は昭和初期のモダニズムの影響を受けた新古典主義建築で外観は対照的。東京駅は皇居が近いこともあり、東京の玄関口としての威厳が感じられますが、上野駅は東北からの玄関口という地理的な要因もあり、庶民的なイメージが漂います。
上野駅の特徴は乗降客の動線を立体的に処理したことで、当時としては最先端の機能的な駅舎でした。その後全国で機能主義、合理主義に基づいた駅舎が続々と誕生しますが、上野駅はその先駆けとして、各地の駅舎に大きな影響をあたえました。
■駅舎外観(広小路口)
■JR上野駅/台東区上野7-1
竣工:昭和7年(1932)
設計:酒見佐市(鉄道省)
施工:鹿島建設
構造:RC造地上2階、地下1階
撮影:2017/08/12
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