4月29日(昭和の日)の祝日、春日井市の愛岐トンネル群(旧国鉄中央西線廃線跡)の一般公開がありました。
今回はJR定光寺駅から岐阜県境までの4基(3~6号)のトンネルが対象で、たくさんの見学者でにぎわっていました。
◆愛岐トンネル群(旧国鉄中央西線廃線跡)とは~
明治33年(1900)に開通した国鉄中央線の高蔵寺(愛知県春日井市)から多治見駅(岐阜県多治見市)間には、昭和41年(1966)まで使用された廃線跡に13基の開通当時のトンネル(愛岐トンネル群)が現存しています。
昭和41年の廃線後、これらのトンネルは庄内川の渓谷沿いの深い緑に包まれ長い間人々から忘れ去られた存在でしたが、平成18年(2006)に地元市民により発見され、貴重な近代化鉄道遺産として保存再生委員会が設立されました。
現在はトンネル群を含めた廃線跡を保存し、豊かな自然と近代化産業遺産が共生する散策路として整備再生するため、愛知県下で初めてのナショナル・トラスト運動が展開されています。
◆定光寺駅に一番近い3号トンネル(76m)下流側入り口
110年の時を経てイギリス積みの赤レンガトンネルがよみがえりました
◆3号トンネル上流側入り口
山側に当時の古レールを利用した落石防止用鉄柵が設置されています
◆4号トンネル(75m)下流側入り口~馬蹄形なのが良く分かります
◆4号トンネル上流側入り口~トンネルの真ん中ににょっきりと木が生えています
◆5号トンネル(99m)下流側入り口
入り口脇のピラスター(壁柱)に補強用の三角形のウイング(翼壁)が取り付けてあります
◆入り口のみならず坑道内部も総レンガ積みです
◆5号トンネル上流側入り口
◆6号トンネル(333m)下流側入り口~今回公開された愛知県内最後のトンネル
◆アーチを形成するレンガ(迫石・せりいし)の中心には楔になるキーストーン(要石)がはめ込まれています
◆6号トンネル上流側入り口~4基のトンネルでは一番長いトンネルを抜けると見学の終点です
◆廃線跡の散策路から庄内川が望めます
実は今回は庄内川に架かる戦前の橋を見に来たのですが、偶然通りかかった定光寺駅周辺の賑わいに愛岐トンネル群の一般公開を知りました。
見学受付には長蛇の列ができ、鉄ちゃんらしき中高生グループから家族連れ、年配のご夫婦まで、老若男女たくさんの見学者で大賑わいでした。(ちなみに見学料100円也)
今回は昨年の秋に続く一般公開ということで、愛岐トンネル群の近代化遺産として認知度も地元の人々に浸透してきたようで、皆さんお弁当持参で思い思いに自然のなかの廃線跡の散策を楽しんでいました。
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