かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

ミツカングループ本社中央研究所/旧中埜銀行本店(愛知県半田市)

2012-06-25 | 知多の近代建築

ミツカンサンミ(旧第一工場)半田工場、博物館「酢の里」から一本道を挟んですぐ西側に、ミツカングループ本社中央研究所(旧中埜銀行本店)があります。
中埜銀行は中埜一族が経営する企業のための銀行として明治34年に設立されました。設立当時は伝統的な木造の町屋風で「酢の里」の西南(上の写真向かって右側の木立に覆われた部分)にありましたが、第一工場の火災や、関東大震災(大正12年)を受けて、西向かいの敷地に鉄筋コンクリート3階建の新しい銀行が大正14年に竣工しました。

建物の角を丸くして玄関を設け、1階外壁の白の御影石と上部の淡いブルーのモルタル塗り部分が印象的な外観を演出しています。
設計は県内でも数多くの銀行建築を手がけている巨匠鈴木禎次。

◆ミツカングループ本社中央研究所(旧中埜銀行本店)/愛知県半田市中村町2-6
 竣工:大正14年(1925) 
 設計:鈴木禎次
 施工:志水建築業務店
 構造:RC造3階建
 撮影:2012/05/04


■建物の角にすっぽり円柱を組み込んだような外観
 ミツカンマークのある最上部は屋上に飛び出る格好で、まるでヘルメットかこけしの頭のよう



■1階外壁は御影石貼り



■縦長の窓の上部にアーチ窓を設け、表現主義風の簡略化した装飾を施しています



■1階窓の金属製グリル



■屋上は城壁のような凸凹に金属製の柵が巡ります




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