かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

美濃加茂市立加茂野小学校校門(岐阜県美濃加茂市)

2011-07-18 | まちかどの20世紀遺産

以前に小牧高校と津島高校の残された校門を紹介しましたが、近代建築を訪ねて各地を歩いていると、建物は建て替えられても、なぜか門だけは当時のまま残っているケースを数多く目にすることができます。
建物を取り壊す時に、せめて門だけでもとわざわざ残したのか、まだ使えるので門だけは再利用したのか、そのあたりは定かではありませんが、明治、大正、昭和(戦前)に造られた門は、近代建築と同じようになかなか味があります。
そんなわけで、近代建築探訪時に各地で見つけた戦前の色々な古い門を随時紹介していきたいと思います。

岐阜県加茂郡富加町を訪れた時に偶然、加茂野駅(長良川鉄道越美南線)のすぐ西側にある美濃加茂市立加茂野小学校で見つけた古い校門です。加茂野小学校のホームページによると、創立は明治6年までさかのぼり、明治23年に現在地に移転しました。現在残されている校門は、校舎と一緒にその時に新築されたのではないかと思われます。
当時の校舎は戦後鉄筋コンクリートに建て替えられましたが、校門だけが学校の歴史を語る記念碑のように今もたたずんでいます。

 

 


鉄筋コンクリートの校舎の前に残された古い校門(撮影:2010/03/22)



明治期の校門らしい石を削り出しただけのシンプルなデザインながら
柱頭に洋風建築らしいモチーフが施されています



校庭には古い小学校にはおなじみの二宮金次郎がたたずむ
背中には柴(雑木の小枝)ではなく槇(マキ)をかついでおります