かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

後藤家木曽川別荘(岐阜県各務原市)

2010-03-08 | 失われた建物の記憶

■後藤家木曽川別荘/岐阜県各務原市鵜沼宝積寺町
 竣工:大正13年頃(1924)
 ※取り壊し撤去

後藤家木曽川別荘は、後藤毛織の経営者が当時日本ラインとして知られるようになった木曽川を見下ろす景勝地に建てた和洋折衷様式の近代和風の豪奢な別荘でした。
後藤毛織倒産後は転々と人手を渡り、最近は都築紡績が管理していましたが建物は荒れ放題、この不況の折、再生活用など夢のまた夢、城山荘とともに取り壊されました。
かろうじて建物の一部が近くの川上貞奴木曽川別荘の隣に建てられたブライダル施設に再活用され、当時の大金持ちの建てた夢のかけらを見ることができます。
詳細はわたしのHPの中の「失われた風景」をご覧ください。


■創建当時のままの外観が残る建物(撮影:1998/12)



■和洋中が渾然と同居する不思議なデザインの門と玄関





■2006年7月に訪れると建物は全て解体されかろうじて門柱だけが残っていました



■広大な更地が残る取り壊し跡
  手前の樹木に囲まれた敷地が後藤別荘跡、その奥は都築紡績工場跡地

撮影:2010/2