二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

妊活と鍼灸治療 5 ~運動しましょう! 3(2) -ミトコンドリアを元気にする運動- ~

2016年05月28日 | 不妊症

またまた不妊症(妊活)ブログでは久しぶりの更新です

さっそく、本日のお題は「ミトコンドリアを元気にする運動」です。

ミトコンドリアは様々な細胞のエネルギー発電所でした。ということは筋肉や目や子宮や卵巣や精巣などすべての身体を動かす原動力だということをご説明しました。

エネルギーを発電するということは、そこには廃棄物も出てきます。これは活性酸素であり、この活性酸素を除去するシステムが身体の中にあるということもお話しました。

また出来るだけ効率よくエネルギーを産生するために、脱共役タンパク質というものが働き、熱(体温)に変換するシステムがあることもお話しました。

人間の身体は上手くできているのです

冒頭の写真はどちらがミトコンドリアが活発に働いているでしょう
それにしても駕籠を持ってる人は引き締まったいい身体しているな~。今のように飽食ではなかったからでしょうか

ミトコンドリアは、元気に、活発に、そして、妊娠しやすい身体をつくるための大切なパートナーというわけです。

さて、そのミトコンドリアを活性化させる(増加、新陳代謝を活発)ためにはどのような条件が必要かということです。

「エネルギーが足りません  「ATP(エネルギー通貨)が足りません

という状態をつくることです。

それは、「空腹」「運動」です。

「空腹」に関しては、これまた機会があったらお話したいと思いますが、今回はこれに関しては書きません。

しかし、言えることは、「食べ過ぎない(腹八分目~六分目)」 (ときどき、いっぱい食べても、ええじゃないか

              「余分な間食はとらない」(たまに、味噌饅頭、きんつば食べても、ええじゃないか

              「空腹を感じること」

などでしょうか。特に〇〇制限とか〇〇断食とか身体に悪いことはないと思いますが、溢れる情報の中には行き過ぎた情報もありますので、各人が自己の身体に心に責任をもって取り入れていただきたいなと思います。

「運動」もそうなのですが・・・

さて、今回の「ミトコンドリアを元気」にして「妊活に役立つ」運動ということでご紹介させていただくのは、不妊治療では有名なIVFなんばクリニック(http://www.ivfnamba.com/)などの理事長やIVF JAPAN CEOを務めておられる森本義晴先生『「卵子力」をアップさせるライフスタイルBOOK』より、ミトコンウォークを紹介させていただきます。
先生のところのクリニックでは、患者一人一人の体質等も考え、運動や鍼灸、栄養指導、ヨーガ、音楽療法など必要に応じて施術をコーディネートされています。不妊治療の中で統合医療を実践されている先生なのです。

そのミトコンウォークの説明に、私の解説というか意見も少しだけ入れさせていただきました。私の意見のところには語尾に(YT)を入れます。

人の活動はすべてエネルギーが必要であり、運動では多くのエネルギーを消費します。そして、運動においては活性酸素が少し出ます。活性酸素は小量であれば運動もさることながら、身体に必要な物質です。これがミトコンドリアの機能が低下したりすると活性酸素が大量につくられてしまうのです。

さて、運動法

 ミトコンウォークのメリット 

 激しい運動ではないので、活性酸素の発生をほどよく調整できる。
 ヨガなど呼吸法を重視するトレーニングとの相性がいい。
 1日30分を1ヵ月続けると、卵巣機能が実年齢より3年若返るという嬉しい結果もある。

   ※しかし、通勤中、買物中、仕事中、犬の散歩中など「ながらウォーキング」は効果が薄まる。
   ※物を持って歩くとバランスが悪く腰痛、膝痛の原因になる。

 活性酸素は就寝中はメラトニンという物質で抑えられているので、朝、起床時の運動がベスト。

   ※朝日の太陽エネルギーを浴びながら歩く
   ※地球は太陽の周りをまわっている太陽系にあり、太陽光は生命の根源エネルギーでもある(YT)。

 スポーツジムや家庭用のウォーキングマシーンを使用しても効果に変わりはない。

   ※歩行スピードをコントロールできる。
   ※平坦なので安定したウォーキングが可能。
   ※歩いた距離が分かるのでモチベーションが上がる。

 ()運動不足の方、運動があまり得意でない方、そのような方は徐々にステップアップ
      無理をしな~い

さあ、卵子力アップのため、妊娠しやすい身体づくりのため、一歩踏み出しましょう

 

     さあ、出発だ 

 事前準備(服装と靴)

 通気性の良いトレーニングウエアーなど専用着を持つとモチベーションが上がる。
 適度なクッション性があり、ジョギングに適したものがいい。

   ※ダイエットではありませんので動きやすいウエアーがよいと思います(YT)
   ※足の横幅に余裕のあるもので、フィット感のあるシューズがいいと思います(YT)

 深呼吸+ストレッチ 

  深呼吸・・・エネルギーをつくる時に必要な酸素を取り入れる。(身体の隅々に YT)

   ①楽な姿勢で立ち、鼻から大きく吸って、口から大きく吐く(5回ほど繰り返す)。
   ②息をしっかり吐き切ることを意識して行う。

  ストレッチ・・・運動で急に血管が広がると活性酸素が多く発生する。
            柔軟性をアップすることで、ケガを予防、歩行をスムーズにする。

   ①脇 : 足を大きく開いて立ち、左手は左ひざに置き、右手をまっすぐ上げ、左側に倒す。
         左右行い、深呼吸を行いながらやると効果的(各5回ほど)。

   ②背筋 : 足を肩幅に開いて立ち、ゆっくりと息を吐きながら上体を反らす(3回くらい)。

   ③屈伸 : 両足をそろえて立ち、両手のひらを両膝に当て、軽く押して膝の裏を伸ばします。
          そのままゆっくりと腰を落としながら、膝を曲げ、5秒ほど停止して足を伸ばし
          体勢をもどします。10回が目安です。

 メ モ  

ストレッチングは、上記のとおり運動に対して筋肉や関節の柔軟性を高め、ケガなどを予防するために行われますが、近年、競技前のストレッチング(静的=スタティック)は、運動パフォーマンスを低下させたり、ケガの温床をつくるのではないかということも言われています。

アスリートと一般の運動を楽しむ人、また競技をしている人とレクリエーションとして楽しんでいる人では、同じストレッチングでも、そのシーンにより性格や効果は異なってきます。

基礎科学としてあるいは実際に人を使っての研究や調査などが行われていますが、今のところ競技前のストレッチングに関して、やり過ぎなければパフォーマンス低下や傷害助長にはならないという見解のようです。

ゆっくりストレッチングした後に準備運動を行うと筋出力が増強し関節可動範囲が大きくなったという報告もあります。

やり過ぎってどれくらい ・・・ 一般の運動を楽しむ人であるなら30秒以内のストレッチングなら問題ないかと思います。関節が反対側に曲がるような柔らかい人は準備体操程度でストレッチする必要はないかもしれません。

ストレッチングを行った後、少し足踏みやラジオ体操のような反動をつけて行う身体の動きを組み合わせた方が、ケガのない、また、動きやすい身体を準備できるかもしれませんね(YT)

 メ モ 終了 

 心拍数を上げるための早歩き 

【目 安】 だいたい心拍数が1分間に100~120回ぐらいになる程度の早歩き

      15分を目標に歩く

 なぜ早歩きをするのか

   心拍数を上げると活性酸素が適量発生。ミトコンドリアの働きを活発にする。

   脂肪を利用してエネルギーを出すミトコンドリア系、糖分を利用してエネルギーを出す解糖系
    両方のエネルギー系を利用することで、ミトコンドリアが活発に働く。(YT)

【歩き方】  腰を少し高い位置に保つようなイメージで、腕を振って、やや大股で、視線はまっすぐに。
        だらだら歩きや、ながら歩きでは、せっかくの効果が出ません。

        人間の背骨は横からみるとS状のカーブを描いています。
        猫背にならず、なおかつ胸を張り過ぎないような姿勢を心がけてください。
        誰かに横からいい姿勢かどうか見てもらうのもいいかもしれません。

        考え事しながらの歩行は活性酸素を多く発生させるので控えましょう。
        音楽を聴きながらの歩行はリラックスでき、飽きないのでおススメです。

        足が横隔膜の下(肋骨下部の下)から出ているつもりで歩行すうると
        腰に負担のかからない腸腰筋を刺激するような歩行になりますよ(YT)

   このペースの歩行を15分間以上続けると今度は活性酸素が出過ぎる傾向となります(注意)。

 スローダウン 

【目 安】 15分間しっかり歩いた後は、徐々に速度をゆるめて上がった心拍数を10分間かけて戻します。

   早歩きを急にやめると血管が拡張して、活性酸素が大発生して、運動効果が減少します。

   車は急に止まれない・・・ミトコンドリアの反応も急に止まれない・・・
    運動を急にやめるとエネルギーをつくろうとする反応はまだ続いているのに、
    ミトコンドリアの機能自体(筋肉運動)は減少していきます。
    エネルギーをつくる物質はどんどん入ってきますが、働きは低下していることで、
    活性酸素が大量に発生してしまうのです。競技スポーツでのクールダウンの大切さでもあります(YT)。

【歩き方】  息をととのえながら深呼吸なども入れ歩行。

        腕はおろして、ゆっくり反動で振る程度の動きがいい。

        10分かけて徐々に歩調をゆるめていく。

 ミトコンウォークは、コツさえつかめば簡単に気軽にできる運動エクササイズなので、ぜひ、すぐに実践してみてください

この後、はじめの時と同じように、少しストレッチングや体操を長めに行いクールダウンしておくことも大切です(YT)

 目に見えない小さな細胞の中のミトコンドリアたちが、一生懸命に働いてくれているおかげで(それだけではありませんが〈YT〉)、私たちは毎日の生活を当たり前のように送ることができます。

 ですから、ミトコンドリアがいきいきと働いてくれるように、なるべく活性酸素を増やさないように心がけましょう。それは運動においても言えることです。

 

森本義晴先生の「ミトコンウォーク」を紹介させていただきました。
なかなか簡単で、そして体に、ミトコンドリアに優しい運動だと思いますし、実践しやすい運動だと思います。

 メ モ 2 

 活性酸素が大発生するということは酸化ストレスにさらされるということ=細胞等が攻撃されるということです。

一番の被害者はミトコンドリアとなります。加齢もそうですが不健康な生活はミトコンドリアにダメージを与え機能を低下させることになります。そこで大切なのはエネルギー通貨であるATPを消費する(運動・空腹)ということです。

細胞には「もうこのまま生きとったら体に迷惑やろ。会社(器官)から引退するわ~」というオートファジーという機能、またミトコンドリアにも「この状態じゃ~再生は難しいな~会社(細胞)から引退するわ~」というマイトファジーという機能が備わってます。

有酸素運動の研究が多いのですが、運動することはATPを消費することであり、滞っているミトコンドリアの機能を調整することができます。しかし、どうしようもない細胞やミトコンドリアは先ほど申し上げました通り、身体機能から引退します。しかし、その引き継ぎのための記録は残してあり、運動する環境下では新鮮な高性能の細胞やミトコンドリアに再生されます。

 メ モ 3

 デューク大学 ジェイムズ・ブレメンタールが1992年に行った研究

中年女性(閉経前)23名を2グループに分け、有酸素運動か筋トレをさせてPMS(月経前症候群)への影響を比較

 ・どちらのグループも週に3回、1時間ずつトレーニング
 ・有酸素運動12名 → 15分のウォームアップの後、最大有酸素運動能の70~85%の強度で
                30分間ランニング。その後15分のクールダウン。
 ・筋トレ11名 → 指導者の指導を受けながら筋トレを行った。

結果、両群ともに症状は軽減されたが、精神面で目覚ましい改善を見せたのはランニングをしたグループでした。何が改善したかというと、抑うつ感、イライラ、集中力に低下目立って軽減し、最も際立った違いは、物事に対して悲観的な見方をしなくなり、世の中への関心が高まったことでした。

【理由の考察】

 ・運動すると血中トリプトファンのレベルが上がり、運動により脳神経への取り込みが改善され、セロトニン濃度が上がることが考えられます。

 ・運動には、ドーパミン、ノルアドレナリン、それからBDNF(脳由来神経栄養因子)のよううなシナプス伝達を調整する物質のバランスを整える効果があるので、ホルモン変化がもたらす過剰な反応を抑制していると考えられます。

 ・エストロゲンプロゲステロンはホルモン誘導体に変化された後、脳の中で神経伝達物質である、興奮性のグルタミン酸と抑制性のガンマアミノ酪酸(GABA)の調整に関っていることが分かっており、運動はこの二つの物質のバランスを調整することが可能である。ということは→有酸素運動は性ホルモン調整にも影響するということですね

 ・上記の神経伝達物質は、視床下部-脳下垂体-副腎系(HPA軸)の機能も調整するため
  →この系は身体内外のストレスに対処するシステムです。また副腎はステロイドホルモンや
   性ホルモンやその元となるDHEAなどをつくる場所でもあります。

 メ モ 終了

ここまで妊娠しやすい身体をつくるための、「ミトコンドリアを元気にする運動」についてみてきました。

しかし、患者さんと話をしていると、「いいことは分かっているのですが、なかなか時間が取れなくて・・・」、「ただ歩くだけだとつまらな~いし、続かない」と言われる方が多いのかなと感じます。

看護師や介護の仕事などをしていると休みも不定期で夜勤もありなど生活を調えるのが難しいです。この仕事以外でも残業が多く帰りが遅かったり、深夜に仕事があったりと、夫婦関係という点を考えても社会構造自体が「不妊症」の問題となっている部分もあるので、運動の時間をとることは難しかったりします。

その点も考慮に入れて、対策としては・・・

 ・はじめは散歩程度でも「運動」する習慣をつけていく

 ・やらなければならないではなく、すこしいい加減な気持ちで運動する

 ・でも、その中に「赤ちゃんが欲しい」「卵巣や子宮の環境を改善したい」という意志と自覚を忘れない

 ・できればご夫婦か、お友達など連れ合いがいるといいかもしれません

 こんな感じでしょうか

参勤交代のようにたくさんの人では歩けませんけどね

 それとも、こんな感じでしょうか

懐かし~(知らない人の方が多いでしょうけど)

 

まずは1歩を踏み出さないと、何も前へ進みません

ミトコンドリアを元気に、子宮や卵巣を元気に、身体を元気に、人生を楽しく、そして願いを実現しましょう

たいへん長い説明になりました。最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

    二葉鍼灸療院 田中良和


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5 コメント

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こんばんは (おむぅ)
2016-06-05 19:07:40
お返事ありがとうございました。

僕のヘソが苦しいのが治らないのは、毎日寝転がって煙草ばかり吸っているからだと思います。(寝転がってるとはいっても本を読んだり、スマホでネットをやったりはしています)
本当は散歩でもすればいいのですが、腰痛持ちなので散歩はできません。
5分ぐらい歩くと腰が痛くなってしまいます。
ヘソが苦しいので、どこかへ出かけることはできないし、その気力もありません。
最近は朝からヘソが苦しくて、デイケアにも全然行ってません。
家にばかりいるからヘソが苦しくなる。
ヘソが苦しいから家にばかりいる。
その悪循環になってしまっているのだと思います。
どうしたらよいでしょうか?
腹式呼吸 (二葉院長)
2016-06-08 15:20:31
おむぅさん


コメントありがとうございます。

まずは全回、おむぅさんがお話した減煙を心がけましょう。
そして運動ですが、現在、現代医学の腰痛治療に関しても「安静」という言葉はありません。ある程度の腰痛があっても軽度の運動は大丈夫ですので、できるだけ歩いてくださいね。

そして、歩けない時は、腹式呼吸などもいい運動になります。

運動の身体への効果ということを考えると、いい加減でいいですので「続ける」ことも大切です。

悪循環を断ち切るには、ちょっとの変化を続けることが必要なのだと思います。
こんばんは (おむぅ)
2016-06-13 22:58:14
お返事ありがとうございました。

ネットで調べたら、ヘソの奥には腹膜があると書いてありました。
僕の場合は腹膜が敏感なのでヘソ気になるというか、変な感じがするのではないでしょうか?
追伸 (おむぅ)
2016-06-20 14:47:41
ヘソが我慢できないほど苦しくなってしまいました。
苦しくて苦しくて堪りません。
どうしたらよいでしょうか?
助けてください。

僕は今まで散々田中先生に、ヘソが苦しいヘソが苦しい、と訴えてきましたが、ヘソが苦しい、といっても何のことかわからないと思います。
ヘソが気になるというか、ヘソが苦しいというか、ヘソがムズムズするというか、ヘソに尖ったものが刺さってくるような気がするというか、表現が難しいです。
ヘソの奥のほうが苦しいです。
上のコメントにも書きましたが、やはり腹膜が不快を感じているような感じです。

僕は家事を何もしていません。
プロセス指向心理学的に考えると、洗濯機の使い方ぐらい覚えなさい、というメッセージかもしれません。
親が死んでも困らないように、母に洗濯機の使い方を教えてもらおうとは思っているのですが、今はとにかくヘソが苦しくて苦しくて死にそうなので無理です。
腹膜 (二葉院長)
2016-06-29 19:30:51
おむぅさん

お返事遅くなっております。
ブログの方がシステムチェンジしてから調子が悪くて・・・

さて、腹膜ですが、痛みという点では当たっているかもしれません。腹膜というより臓器側の筋膜かもしれませんね。

人間の身体は腹膜や筋膜があることで、その機能ごとに在る程度分離した動きが出来ます。そして、隣接する膜同士繋がることで、一つの動きに対して身体全体で対応できるようになっています。

筋膜には自律神経の線維が枝を出しており、それらが脳に作用を及ぼし慢性的な「ヘソの痛み」症状を継続させているという考えもできますね。

痛みは交感神経性で、少し血流障害や神経の過敏な状態をつくることで痛みが発症しているのかもしれません。

身体の声から、痛みの答えや訴えが見つかることも多いです。

ですから腹式呼吸、深呼吸などは腹膜、筋膜も適度に刺激し、脳の自律神経中枢にも作用すると思うので、いいかなと思います。

人生、前進していなくても、決して後ろに下がっていることはありませんよ。
応援してます!!

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