雪月花 季節を感じて

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お福さん

2008年10月15日 | 筆すさび ‥俳画
 
 俳画のお稽古を始めてから二年が経ちました。三年目に入るいま、先生から福々しい画題をいただきました。「お福さん」です。有難いことです ^^
 お福は、福助の奥さん(一説には愛人)とか‥? 福助の苗字は「叶(かのう)」で、叶福助といいます。「願いがかなう」の意味をこめているんですって(笑

 こんな単純な絵は、ひとつひとつのパーツがとても重要で気が抜けませんし、ごまかすことができません。目と口の位置やバランス次第でもまったくちがうお顔になりますから、緊張して描きます。賛は、お福さんがにこやかに笑うようすをひと文字で表現した「莞」。「莞爾(かんじ)」あるいは「莞然(かんぜん)」とも書くそうです。

 これまでは、筆の扱いに慣れることと、調墨と彩色の方法をつかむことに必死でした。まだまだおもうような線も色も出ませんけれども、今後は筆を運ぶ速度や筆圧にも気を配り、そこから生まれる線に意識をおいて、「俳画は線で描く」という先生の教えをわずかでも体得したいとおもっています。


 お福さんのような絵を見ますと、もう新年のことを考える季節なのかな‥とおもいます。今月も半分すぎました。月末には賀状の販売が始まります。そして、俳画教室の次回の画題は、来年の干支「丑」です。