雪月花 季節を感じて

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紬を学ぶ(五) 紬塾を修了して

2011年01月26日 | きもの日和
 
 染織家の中野みどり先生による「紬塾'10」を修了しました。

 きものに日々触れるうち、きものについての一般的な諸説に疑問を感じはじめたころ、中野先生の紬塾に出合いました。きものとは何か。あらゆる先入観を捨てて学びなおすために参加しました。

 聴講、染織の実習、着付けのおさらい等をさせていただきながら、お蚕さんからぬくもりのある糸を、草木から美しい色をいただき、風合のよい堅牢な紬を織るため、先生が尽力したいせつにされていることを、この目でひとつひとつ確かめることができたことが何よりの宝ものです。工房を兼ねたお住まいで、お仕事と日々のくらしが一体となった中から生まれる先生の紬に、やすらぎを覚えます。

 見て、触れて、身につけて、お手入れをしながら、きものと向き合い、語り合う。そうしてはじめて、きものとは何かを語れるということ。そして、きものを知ればくらしが変わることを教えていただきました。先生の貴重な教えと、ともに楽しく深く学んだみなさんに感謝のきもちでいっぱいです。

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 最終回のサロンでは、工芸評論家で「かたち21」代表の笹山央さんからも貴重なお言葉をいただきました。それは「環境にきものを合わせるか。それともきものから環境を考えるか」。

 きもので東京の街を歩くとき、その街並みに合わせたきものを選んでいました。紺絣やざっくりとした紬などのきものでは落ち着かないきもちがしていたからです。

 ところが、笹山さんのお話をうかがい「周囲の環境にきものを合わせる」ことばかり考えていたことが恥ずかしくなりました。「きものから環境を考える」というたいせつな視点が抜け落ちていたからです。中野先生と笹山さんのお仕事とくらしは、その視点から成っているのです。

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 次回の「紬塾'11」の募集要項は二月に発表され、三月より募集が始まります。紬塾の詳細は中野みどり先生のホームページにあります。美しいものを紡ぎ出す先生のお仕事をぜひご覧くださいね。


染織の実習で織りました布です。経糸と緯糸が絡み合い面になる、とおもっていたのですが、現れたのはまるみのある微妙な立体でした。緯糸を入れて打ちこむたび、緯糸は“並んでゆく”のではなく“積み重なって”、立ち上がってくるのです。杼を投げて「カラ」、緯糸を打ちこんで「トントン」‥ここちよい音です。お蚕さま、草木、機の神さま、中野先生へ、深謝です。

 

寒牡丹

2011年01月21日 | 筆すさび ‥俳画
 
 俳画の書初めは「寒牡丹」でした。

 寒牡丹や冬牡丹という品種があるとおもっていました。じつは、春咲きの牡丹のつぼみと葉をとってしまい、藁囲いをして冬に花を咲かせるのだそう。つまり、人間の勝手で咲かせられている?のでしょうか。

 東京の寒牡丹の名所は、上野公園内の上野東照宮とか。鎌倉の鶴岡八幡宮でも、二月中旬くらいまで楽しめるそうです。

 お昼休みに同僚が「梅が咲いてるわよ。見てきたら」と教えてくれました。出てみると、オフィスビル群の一角に数本の紅梅が見ごろをむかえていて、そばの枯木にすずめが群れてお花見をしていました ^^

 大寒の候となり春遠からじですが、スギ花粉が飛散し始めるとおもいますとユーウツです‥。
 

久しぶりの消しゴムはんこ♪

2011年01月14日 | 和楽印 めだか工房
 
 昨春から受講していた染織家のN先生による紬を学ぶお教室が、まもなく最終回をむかえます。先生の貴重な教えと、毎回いっしょに楽しく深く学んだみなさんへ感謝のきもちをこめて、消しゴムはんこではがきとしおりをつくりました。

 先生の分をふくめて8セット。こんなにたくさんつくったのは久しぶりです。楽しくて、時間を忘れてしまいました♪

 こちらは新作の「抹茶茶碗」と「リーフ(葉っぱ)」を意匠化したはんこです ^^

 新たに彫りたい図案もいくつかたまっているので、今年はまた消しゴムはんこにいそしもうかな。

 今後、和楽印めだか工房の作品を掲載した本のダイジェスト版が発売予定です。詳細が分かりましたらお知らせします。
 

八草がゆ

2011年01月10日 | 季節の膳 ‥旬をいただく
 
 七日は主人と外出して七草がゆをつくれませんでした。一日遅れだけれど、末広がりの八日は縁起がよいとおもい、青菜を一品足して「八草がゆ」にしました ^^

 初詣の折にお祓いをしていただき「厄除」と「身体健全」を祈願しましたし、八草がゆをいただき、11日に鏡開きを済ませたら、お正月気分もおしまいです。

 この一年も、平穏無事でありますように。


 

蓮根

2011年01月06日 | 筆すさび ‥俳画
 
 昨年師走の画題は「蓮根」でした。おせち料理に欠かせない縁起ものです。

 「善根」は仏語で、辞書に「よい報いを招くもとになる行為。また、さまざまの善を生み出すもとになるもの」とあります。現実はすべて因果応報によるもの。堅実に謙虚に生き、善根を積むことが大事なのですね。

 某テレビ番組で、蓮根に含まれるポリフェノールが花粉症予防に効くと紹介されました。今春は昨年比数倍の花粉が飛散するそうですから、試してみるつもりです。花粉症に効果的な蓮根料理のレシピが こちら にあります。ご参考までに ^^
 

新年のごあいさつ

2011年01月01日 | 筆すさび ‥俳画
 
 あけましておめでとうございます
 今年もよろしくお願い申し上げます

 平成二十三年 元旦  雪月花