※写真はお店の許可を得て撮影し掲載しています。転載はご遠慮ください。
秋の夜長の愉しみは‥ もちろん読書、という方は多いでしょう。
今日は駒場東大前の日本民藝館にてしばし昭和にタイムスリップした後、せっかくの気分をこわしたくなくて、民藝館からすこし歩いたところにあるブックカフェを訪ねました。
日本の文学作品や作家にちなんだこだわりのメニューが楽しみなカフェ「BUNDAN」。店内に入りすぐ目に飛びこんでくるのは、天井の高さまである書棚に収められた夥しい数の本‥ それはもう壮観だけれど、控えめな照明のせいか圧迫感はありません。むしろインテリアの一部としてなじんでいます。
(ほんとうはヒミツにしておきたい)隠れ家のような空間で、時間の降り積もったシックな調度品にかこまれて本をひらく‥ いえ、たとえ本をひらかなくとも、メニューの由来に目をとおしたり(この日わたしが注文したのは「古川緑波の氷あずき」。トッピングされた小倉餡も、バニラアイスもわらび餅も、ひとつひとつが丁寧につくりこまれて美味でした)、書棚にならぶ本のタイトルをながめるだけでも、湿り気を帯びた本をひらいたときや、印刷されたばかりの活字から立ちのぼる、あの独特の匂いの記憶がふとよみがえってきて、いつのまにか文学の世界に没入してしまいそう。
ここには押しつけがましい音楽(BGM)がないのも、おすすめのポイント。
ぜひお訪ねください。