雪月花 季節を感じて

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『おもたせ暦』

2014年01月10日 | 本の森
 
 食いしんぼうならはずせない、フードジャーナリスト・平松洋子さんのエッセイ集。2006年の初版本を図書館で見つけ、一話一話をかみしめるように、味わうように、読みます。ファッション雑誌に時おり見かける平松さんのおきものの趣味や着姿がとても自然ですてきだなぁとおもっていたけれど、そういえばご本業の軌跡については何も知らなかった(!)ことのうかつさ‥にいまさら気づいて、すごく損をしたきもちです。

 平松さんったら、ほんとうにおいしそう~に、まるでたったいまわたしの目前で大好物をパクパク召し上がっているように表現されるんですよね。だから、睡眠前に本を開くのはいけない。お腹が空いてねむれなくなるし、そればかりか、すぐにもお店に駆けつけて買いたく(食べたく)なってしまうから(笑
 ずいぶん前に、「平和とは、安全に食べられること」という塩野七生さんのお言葉にハッとしたことがあるけれど、いつでも温かな(暖かな)食べものを味わえるしあわせは何ものにもかえがたいし、家族や周囲の人たちと共有したいという平松さんのお気持ちがうれしいこの本は、たいせつな蔵書のひとつになりそう。食べることはいのちを育み、よりよい関係を築くこと。このことを本書(と、NHK連続テレビ小説「ごちそうさん」)から再認識します。

 週末は平松さんのレシピで「シュリカンド」を作るぞ。再来週は、仕事の合間をぬってローザ洋菓子店のクッキーかシュークリーム(主人の好物)を買うのだ。ふふふ~楽しみ、楽しみ♪ 平松さん、有難うございます ^^