この夏の「新潮文庫の100冊」の中から、10冊の限定スペシャルカバーが出ているのをご存知でしょうか。書店で見つけたらおもわず手にとってしまいそうな、モダンな色使いとデザイン。文庫好きなら、全10冊まとめて大人買いしたくなるかも。
写真は、太宰治の『人間失格』。ショッキング・ピンク色のカバーが目を引きます。学生時代、国文学を専攻していた友人から「読んでごらんよ。すごーく、暗い気持ちになるから!」とすすめられて以来、手にとるのを避けてきた小説ですが、今年生誕100年を迎え、あらためて注目されている作家の代表作とあって、これを機会にいまさら読んでいます。ええ、気分はとっても、重~く、暗ーくなります‥。みなさまも、いまいちど太宰文学に親しんでみてはいかがでしょう。
昨年の春、太宰が晩年をすごした東京の三鷹に「太宰治 文学サロン」が開設されました。太宰が山崎富栄とともに身を投げた玉川上水は、施設のすぐそばを流れています。涼しくなったら、きもので出かけたい場所のひとつです。