高さ11cmほどの木彫の地蔵菩薩さまです。
左のたなごころに宝珠をのせています。右手に錫杖をお持ちだったのでは‥とうかがいましたが、手のひらを下に垂らした「与願印」にも見えます。
いにしへに 恋ふる鳥かも 弓絃葉(ゆづるは)の 御井(みゐ)の上より 鳴き渡りゆく
(『万葉集』 巻二-111)
「古(いにしへ)恋ふる鳥」とは、ほととぎすの異名とか。
古いもののことはよくわからないけれど、「美しいな」 「どこか、なつかしいな」 というおもいをたいせつにして、そばに置いています。古いものと語らうひとときはとても閑かです。
お口もとの紅が初々しい。お地蔵さまは、わたしたち衆生の身近にいて願いをかなえてくださるという。足下にインド鬼手更紗。 |