雪月花 季節を感じて

2005年~2019年
2019年~Instagramへ移行しました 

再開いたしました

2006年05月28日 | お知らせ
 
 みなさま、ごぶさたしております。
 いかがおすごしですか。

 中欧の旅から帰ってまいりました。
 日本は九州南部まで梅雨入りしたそうですね。

 コメントおよびトラックバックの受付を再開いたしました。
 次回の更新は 6月です。
 
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お知らせ

2006年05月12日 | お知らせ
 
 いつも読んでくださって有難うございます。

 雪月花は、5月18日より音楽の都・ザルツブルクとウィーンへ行ってまいります。

 「雪月花」は 5月17日(水)~27日(土)の間、おやすみします。
 期間中はコメントの閲覧はできますが、
 コメントおよびトラックバックの投稿はできません。
 5月最終週より再開する予定です。
 
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季節のごはん 筍飯

2006年05月12日 | 季節の膳 ‥旬をいただく
 
 松風に筍飯をさましけり (長谷川かな女)

 主人の実家で、義父母とわたしの母をまじえて寛いでいたところへ、鳥打ち帽をかぶった近所のおじさまが、縁側の窓を開けてひょっこり現われました。
「やぁやぁ、みなさんおそろいで」
挨拶を交わし、手に提げていたビニール袋を
「置いてくよ」
と言うので中を見ましたら、その日の朝収穫したばかりという筍です。泥と水滴がたっぷりとついていて、いかにもおいしそう。さっそく、義父母、母、わたしたち夫婦の三世帯で山分けしました。

 おじさまの話では、周辺の畑などを荒らす猪に狙われていた筍らしく、
「一日遅れてたら、もうきっとなかったよ」
ということでした。この筍は戦利品です。
「この前は三頭を撃ってもらったよ」
そんな話になって、餌場を奪われた猪の受難だなぁと哀れんでいますと、母が
「猪はウリッコがおいしいのだってね」
「そうそう、ウリッコ、ウリッコ。大きくなったのは硬くてだめですね」
と義母が応答します。
「“うりっこ”って、なに‥」と、主人とわたし。
「あら、ウリッコは子どもの猪のことよ。体に数本の線が入っているから、瓜に似ているでしょう。猪の子のお肉はやわらかいのよ」
なるほど、瓜っ子、なのですね。少々残酷な話ではあるけれど‥
 家の庭にも猪の襲来があって、たびたび草や木の根もとの土が掘られてしまうそうです。筍も、収穫しようと掘ってみると、外皮はそのままで中身がすっかり食べられてしまっていた、ということもあったとか。敵(?)ながらあっぱれ!です。

 竹の子や猪(い)の子の腹におさまれり

そして、わたしたち人間が猪の子を食す‥ という自然界の食物連鎖。

 話ははずみ、筍の皮に梅紫蘇の葉をつつんで吸い出すようにして食べたわね、という昔話(?)まで飛び出して、主人とわたしはめずらしい話を耳にして、ただうなづくばかりでした。


 筍や笑ふがごとく湯の煮ゆる (長谷川 櫂)

 たっぷりの米のとぎ汁に赤唐辛子を数本浮かべて、弱火でじっくり茹で上げた筍を、油ぬきしてこまかくきざんだ油揚げ、だし汁、お醤油、お酒、塩少々を加えて、白米にまぜてふつうに炊けばできあがり。炊きたて♪の筍ごはんに楓の若葉を添えていただきまーす ^^ 余った筍は、挽肉、さやいんげんと一緒にお味噌で和えたまぜごはんに。

 お夕飯、お弁当、お昼ごはんと、おじさまと猪に感謝して、筍飯を楽しみました。
 
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2006年05月07日 | 季節の膳 ‥旬をいただく
 
 いちごのおいしい季節です。

 いまでは一年中、いちごはケーキを飾っているけれど
 つやつやのいちごが店頭にたくさん並んで
 もっとも味の良いのは、いまごろまでですね。

  思ひ出や苺が乳に混るとき (軽部烏頭子)

 覚えていますか?
 まっ白な牛乳の中にいちごを浮かべて
 お砂糖をすこしかけて、スプーンでつぶして
 いちごミルクにして食べた子どものころのことを。
 いちごをスプーンでつぶすと
 果汁が混じってピンク色の牛乳になって
 甘酸っぱい思いがこころに広がった
 あの幸福な時間を。


 写真は母の手づくり、いちごジャムです。
 いちごと上等なハチミツとグラニュー糖で作っています。
 いちご色の水あめの中に、たくさんのいちごが
 まるごとゴロゴロ入っています。

 いちごが出まわり始める早春から
 母はいちごジャムを欠かしません。
 「また作ったわよ」の電話一本で
 いくつかのちいさな瓶に詰められたジャムを
 実家にいただきに上がるわたし。
 そろそろ作り方を教わらなくちゃ、と思いつつ
 いつまでも甘えています。

  母作る甘き苺の瓶詰の思ひ出開けるこころ楽しも


 週末の朝はパンケーキを焼きます。
 最近は、小麦色美人のすべらかな肌のように
 うまくパンケーキに焼き色をつけられるようになりました。
 パンケーキには母のいちごジャムと
 メープルシロップの両方を用意するのに
 いつもいちごジャムばかりがなくなってゆく。
 直径18cmの二枚のパンケーキも
 あっという間になくなってゆく。

 そういえば、子どものころ大好物だった
 不二家のストロベリーパンケーキも、おいしかったな。
 サクマのいちごみるくキャンディは
 いまもむかしと変わらない味がします。


 ところで、ご存知ですか?
 五月五日をこどもの日と定める法律の文言です。

  こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに
  母に感謝する。

  (『国民の祝日に関する法律』より)

 こどもの日は「母に感謝する」日でもあるのです。
 だから、14日の母の日まで
 “お母さん、ありがとうウィーク” です ^^
 
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