新緑が萌えて風薫る、一年のうちで最も心華やぐ5月もかのコロナに翻弄されて、すっかり色あせたものとなり、夜はただひたすら家飲みばかり。浴衣を軽く着流して夜の街をそぞろ歩きできる日はいつ来るのかと思いつつ、ふと気がつくと街は紫陽花の時を迎えていました。
紫陽花の花咲く6月といえば、わが家にとっても特別の1ヵ月。今を去ること3年前の6月から「紫陽花」の声とともに、北鎌倉・明月院前の通称「明月院通り」の一角に、長谷や小町通りにお店を構える鎌倉きんつばの名店「鎌倉いとこ」さんが1カ月間の期間限定でオープンしています。そしてこのお店の一角にて、ウチの同居人さんがブランドアップした「チー坊ノワール」が提供する「鎌倉スパイス」「鎌倉紅茶」をはじめとするさまざまなアイテムも販売しています。
今年に限ってはコロナの影響もあり、そもそも明月院が境内の紫陽花巡りを行なうかどうかがわからなかったのですが、6月の平日だけ紫陽花を愛でることが出来るようになり、それに伴い「鎌倉いとこ 北鎌倉期間限定店」も6月8日から開店の運びとなりました。
この春先以来のコロナ禍の中にあって、「いつもどおり」に事が進むことのなんと素晴らしいことか。明月院通りの期間限定店では「鎌倉いとこ」さんのきんつばをはじめ、私どもの鎌倉スパイスその他、よりすぐりのアイテムが揃っています。
県境、そして都県を越えての移動は謹んで…との御触れも出ている現状ではありますが、明月院での紫陽花巡りにお越しの際には是非、お店にもお立ち寄りくださいませ。
そしてすでに多くの方々がさまざまなSNSツールを介してアップしていますが、俗に「明月院ブルー」と呼ばれる紫陽花は今年はとりわけ美しいようです。そして、このコロナ禍で参詣に来る人も例年の2割程度ということで、紫陽花が咲き誇る境内をゆっくりと巡ることができます。なにしろ、午前中にもかかわらず、このようなゆったりまったりな状況です。
今年はまさに「鎌倉 奇跡の紫陽花詣で」…の1ヵ月となりそうです…。
明月院に限らず、当地の6月は長谷寺や成就院はじめ、紫陽花の名所があまた存在します。そのような中、ワタシの取って置きの紫陽花が…。
しっとりとした寺院の佇まいとともに咲き競う「明月院ブルー」のシチュエーションには遠く及びませんが、あたかも 路傍の花 の如く静かに蒼い輝きを放つこの紫陽花は妙にココロに残ります。もっともワタシ自身の好みからいえば、この紫陽花のように濃い色合いではなく、しっとりとした余韻を感じさせる色合いがココロに染み入るのではありますが…。
そして、わが家の東側崖斜面の紫陽花も白から水色に姿を変えてそろそろ見頃…。
来訪される方々も「こんなところに紫陽花が…」としばし、目を止めています。日照時間が短いゆえに、少々はかな気な感じが、なんとも虚弱な感じのわが身を連想させてくれます…。
地を覆う紫陽花に目を奪われつつも、天を見上げるとそこはまばゆいばかりの青い空。
この青空と白い雲の下、ふと立ち寄ってくれた知り合いがお昼のランチを予約してくれて、かねがね「外でお昼を…」の夢が実現しました。
この地に移り住んで来て10余年。工房で開催するイベントの時を除いて、庭でランチはほとんど記憶がありません。「コロナも時には良い事してくれる」…。
というワケで
6月好日 ステイ・ホーム成れの果て 生きてる証しに杯重ね
なにはともあれ、コロナの終息、そして「普通の日々」復活へ向けて、もう一息…。
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