鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

平成最後の新春、葉山の午後は天皇皇后両陛下の笑顔とともに…

2019-01-27 00:00:40 | 日記

このところ、世の中では事あるごとに「平成最後の…」という言い廻しがすっかり枕言葉のようになっている感があります。たとえば、年明けと同時につぶやき合った「平成最後のお正月」から始まって、翌2日には「平成最後の箱根駅伝」…。そして先週の日曜日は「平成最後の大寒」との言葉を交わし合ったかといえばそうでもないような感じなのですが、とにもかくにも「平成最後」という言い方は今年前半の琴線に触れる言葉であることでありましょう。

そしてつい一昨日、25日の金曜日、ワタシが住む街からほど近い葉山町はじつに厳かな雰囲気の中、「天皇皇后両陛下、平成最後の葉山御用邸ご静養から皇居へ…」の時を迎えました。


今から10年前にこの地に移り住んで以来、至近の葉山御用邸付近はプチドライブコースのひとつでした。そして、天皇皇后両陛下が御用邸でご静養する際に周辺道路で迎える住民の方々の姿を何度か見ています。ワタシ自身、皇室に対しては限りなき敬愛の念をいだいてはいますが、「その列の一人として両陛下をお迎えすることはないだろうな…」と思い続けていました。

されどこの金曜日の午後、皇居に戻る両陛下を拝顔したいとの想いに駆られて気がつくと葉山御用邸の前に立っていました。

家を出発する頃の雨も葉山御用邸前に到着する頃には降り止み、真冬の雲の間からは柔らかな陽も差し込んでいます。


程なく、御用邸前の三差路の信号はすべて「赤」になり、沿道に並ぶ出迎えの皆さんも厳かな緊張感に包まれます。

この警察車両通過後、「あと5分ほど後に両陛下がご出発されます」との説明があり、沿道の皆さんは申し合わせたようにスマホのカメラを「再チェック!」な感じです。

間もなく、御用邸前の県道に先導の白バイ2台が待機し、

青い制服に身を包んだ2人ともに、両陛下の乗るクルマの動向に注意を払うべくバックミラーを注視し続けます。

ややあって2台の白バイはゆっくりと発進し、その後に黒塗りの2台のクルマが逗子方面へ向かって進み始めました。

瞬間的に「両陛下の乗るクルマは?」と思っていたところ、すぐ横にいた男性が誰に告げるともなく「2台目のクルマ…」と呟きながら、その映像をスマホに納めています。ワタシにとっては、これぞ「平成最後の神の声!?」

それから数秒後、黒塗りのトヨタ・センチュリーに乗る両陛下ご拝顔の時を迎えました。

クルマはたしかにゆっくり走行してくれたのですが、ご拝顔の「その時」は「あ、あ、ぁ…」という想いとともに一瞬のうちに過ぎてゆきました。

両陛下ご一行の車列を見送りながら

30年余の平成の時代を過ごした我が身がたどった道筋の記憶が早廻しのテープの如くよみがえった午後…。

両陛下の笑顔を収めたワンシーンは、ワタシの宝物になりそうです…。

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冬来たりなば 春遠からじ…、カフェの間に間にノワールと立春見据えて

2019-01-22 12:53:34 | 日記


一昨日20日の日曜日は暦の上では「一年のうちで最も寒い時期」とされる「大寒」でした。この「大寒」という文字を見るだけでも冬の寒さが思いっきり伝わってきますが、幸いにも昨日の日中は柔らかな陽射しに恵まれ、陶芸教室の会員さん達も「今日は絶好の鎌倉散策日和ですね…」と満面の笑顔を浮かべていました。

ふと「昨年の今頃はどんな感じだったのかなぁ…?」と、ワタシの1年前のブログを振り返ってみると、「あらら、びっくり!」。ちょうど1年前の1月22日は時ならぬ? 大雪…. 

そうそう、思い出しました。この日は夕刻から市内・長谷に出かける用事があり、急遽買い求めたレディーサイズのスリムなレインシューズを履いて雪道をチャビチャビさまよい歩きましたっけ…。

そして3日後の25日早朝の外気温はなんと「-6℃」!

庭先の水道の蛇口もガチンガチンに凍りついたまま、一滴の水も出ないという状態が続いていました…。

それに比べたら、今年の冬はだいぶ過ごし易い…のでしょう、たぶん…。人一倍寒がりのワタシですが、「寒い、寒い」と震えながらも、夕刻の冬空を見上げながら「冬来たりなば 春遠からじ…、なんてね」などと感慨に浸る余裕もあります。


あと2週間後に控える「立春」までたどり着けば、春がぐっと身近に感じられてきます。先日の天気予報では、「今年の東京地方の桜は3月18日に開花…」との予想が出ていました。「いくら何でも3月半ばの開花は早すぎるよ」などと戸惑いながらも、今朝の朝刊に掲載された「桜へのいざない」を前に、

早や、満開の桜へ向けて心が躍ります。

時あたかも、巷では新年会が真っ盛り。ウチの工房の一角に併設されているカフェ チー坊ノワールでも地元鎌倉のご縁続きの方々が新年の顔合わせ会。

年の瀬の忘年会はとかく「振り返り」のモードから始まりがちですが、新年会になると「これから」「今年は」から始まる前向きなお話しで賑わうようです。

かたや、ウチの黒猫ノワールは陶芸教室やカフェのお客様から声をかけられたり、新春のプレゼントを戴いて満足気。目下のお気に入りはこの洋服。

ハンドメイド犬服/手作り教室hapino.shares(インスタグラム)のお洋服です。


今やウチの工房とカフェの「看板猫」などとも呼ばれているノワールですが、ホントは堂々たる「影の主役」の感があります…!?

蛇足ながら、特段のネコ好きではないワタシではありますが、ノワールの記述がやや多い今日この頃。なんででしょっ…。
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陶芸、歳時記、街歩き、今年も「鎌倉 佐助の風街便り」をよろしくお願いいたします。

2019-01-11 10:06:02 | 日記


穏やかな初日の出と共に始まった平成最後のお正月も早や11日目を迎えた本日は「鏡開き」。思い起こせば、元旦にココロの中でそっと初詣を済ませ、翌2日に始まった箱根駅伝のデッドヒートとその余韻が冷めぬまま、ふと気がつくとある朝 年明けからあっという間に7日が過ぎて「七草粥」の朝を迎えていました。

今年も自宅の二階で自力で暮らす90歳にならんとする母の手になるこのお粥をすすりながら「あのねママさん、季節折々の行事の手筈を整えるということは心の糧になるでしょ…」などと、少々苦しい自己弁護などもひとくだり…。

そして本日は「鏡開き」。鏡餅はワタシが木槌で割り砕くとして、お汁粉は誰が作るのでしょうか…?

ひるがえって自宅工房で展開する陶芸とカフェにおいては、今年も年明け早々三が日からゆったりまったり活動が始まっています。たとえば陶芸教室においては「新春顔見世興行」ならぬ「新春顔見世陶行」という感じで、顔見知りの方々が陶芸とカフェ&おしゃべりに華を咲かせていきます。


今回は日常使用する器の他にも「亥年」にちなんだイノシシをはじめ鳥や熊のフィギア制作にも手を染め始めました。


作陶後、このメンバーとの間ではほぼ「お約束」となりつつある感じで、ご近所のお店仲間「甘味処 こまめ」さんへ。この年明けから「こまめ」さんでは人気メニュー「黒カン」を供する際には、ワタシが制作したこの器をお使いいただいています。

ふりかえれば昨年、「こまめ」の店長かえさんから灰褐色の小鉢を見せられて「この器と大きさと風合いが同じような作品をお正月までに作ってもらえませんか?」と相談された時の「ドキッ」とした瞬間が思い出されます。この他の人が制作した作品をもとに「同じような大きさと風合い」の器を作るということが、なかなか難易度が高いのです。注文を受けて以来、粘土とうわぐすりの選択、ろくろ成型時と焼成後の収縮率を確認するための試し焼き等を経て、なんとかこのお正月に間に合った「渾身の作…!?」でもあります。

あらためまして、「黒カン」と拙作とのマッチングをしばし点検…。「新春顔見世陶行」の方々からも「黒カンの色とのコントラストがいい感じ」との言葉をいただき、ほっと安堵して「ビールをもう1杯!」。

7日までの松の内が明けた今週はじめの一日、「それでは新春のご挨拶に、東京へ行ってきます」と見栄を切って!?、横須賀線の人となります。実際のところ都心まで横須賀線で約1時間ほどなのですが、訪ねた先では「わざわざ鎌倉から…」と少々恐縮されることもしばしば。そのようなこともあってか、ワタシ自身生まれも育ちも東京なのですが、今ではなんとなく「東京は少しばかり遠い所」、そして「御のぼりさん」的な意識も芽生えてしまってきています…。

高層ビルが乱立する都心の冬空を見上げながら「なんでこんな無秩序な街になってしまったのかなぁ」と呟きながらも、背の高い建物が比較的に少ない銀座にたどりつくと「やっぱり落ち着くね…」と、ゆっくり街歩きをする余裕も生まれてきます。

新春公演で沸き立つ歌舞伎座も角を曲がれば、裏町のような落ち着いた雰囲気が漂っています。


ほんの少し海側に歩を進めると、裏通りにはこのようなモニュメントも。


そして「新春のご挨拶」の締めは、歌舞伎座から徒歩5分ほどの築地1丁目にあるコミュニケーションギャラリー「ふげん社」へ。

こちらでは1月26日まで 関戸勇写真展「視線の先PARTⅡ九霞園の盆栽世界」が開催されています。

ワタシが所属する「北鎌倉史跡研究会」の同志でもある写真家・関戸さんから「今から15年ほど前に平凡社『月刊太陽』の取材をとおして知り合った九霞園の盆栽世界を今回、あらためて展開」するに至った経緯を聞きながら、氏の視線の先に映る 自然と人が紡ぎ合う美しい世界を感じ取ることができます。







会期中、関戸さんとかかわりの深かった大坊珈琲店、浪曲師・東家一太郎さん、九霞園盆栽師・村田行雄さんらとのイベントも用意されています。詳細はこちらから。

蛇足ながら「鏡開き」の本日、ウチの黒猫ノワールは早くもその視線の先にお汁粉を見据えているようでもあります…!?


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今年も佐助Room114、ならびにチー坊ノワールをよろしくお願いいたします

2019-01-02 19:22:03 | 日記

平成最後のお正月も平穏のうちにその幕を明けました。あらためまして、明けましておめでとうございます。

年が明けて目覚めるとともにまず最初のお仕事は、郵便受けに届けられた朝刊とのご対面。平成最後の年始めに「昭和天皇…」との見出しが、厳かにして悠久なる時の流れを感じさせます。傍らには「平成」4月末で幕 との小見出しも…。

自らがたどってきた昭和と平成の思い出を思い起こしながら、新年の夜明けから各家庭に配送していただく新聞専売店のスタッフの方々に感謝し、そしてズッシリ重い元旦の朝刊を厳かな気持ちで熟読します。

続いての「お約束」として、お雑煮に供するお餅を焼くお役目が待っています。

ウチの黒猫ノワールも年明けだけの珍しい作業に心ひかれるのか、楽しそうにリビングを徘徊しています。

そして、わが家の二階に住まう母の住まいで新年最初の祝いの膳。

母いわく「お雑煮に添えた八寸のお皿に数の子を添え忘れた…」らしいのですが、ワタシもウチの同居人さんもまったく気がつきません…。「子供の頃、この八寸を食べるのが苦手だったのに、今は美味しく感じるのは年取った証しかなぁ…」などとつぶやきながら、新春のささやかな宴が過ぎて行きます。

程なく、今年も元日から陶芸教室が始まります。

「今年もよろしくお願いいたします」との挨拶を交わしながら、「このカフェのしつらえはとっても落ち着く雰囲気ですね…」とのお言葉をいただいたりして「こいつは春から縁起が良い」…。

元日のお客様がひとしきりハネた後、昨年大晦日に鶴岡八幡宮にて授かってきた「お祓いさん」冬バージョンを玄関の軒下に飾りつけます。

昨年6月末にいただいた「お祓いさん」夏バージョンの水色の御幣から冬バージョンの赤い御幣に変わるとグッと温かみのある雰囲気になります。

元旦の夕刻、あらためて朝刊に目を通すと、そこには新たなる紀元への希望を馳せるメッセージが。

昭和の昔、民間から皇室に嫁いだ美智子妃殿下の麗しの姿が言葉に言い尽くせぬくらい懐かしい限り。お正月ならでは、なんとも粋な月刊「文春砲」…。蛇足ながら、5月1日からの新元号は自分勝手に「永光」ならばいいなぁ…、などと思っているのですが…。

さらに読み進めると、いよいよ「箱根」が迫っています。

ノワールも紅く染まった「箱根路」をひと足先に静々ひたひた歩を進み始めています。フライング…、です!?

早くも「箱根路」を走り始めたノワールですが、NHKテレビ・サザンオールスターズ特番開始と同時に、しばしのブレイクタイム…。

桑田さんの歌声に合わせて「にゃ~にゃ~~」とデュエットし始めています。ノワールは山下達郎さんや高中正義さんの楽曲もかなりのお気に入りのようで、ワタシの好みとバッチリ。ワタシ自身、特段のネコ好きというワケでもありませんが、それなりに嗜好が同じというだけで妙に可愛く思えてきます。ことほど左様に、ネコとはまことに不思議な生き物のようでもあります。

そして日が変わり、本日2日。いよいよ「箱根」がスタートの時を迎えます。

ここでもノワールは、箱根路まっしぐら!?…。

本日1月2日の「箱根路」は往路での戦いが繰りひろげられました。その一方、年始の人の流れは早くも「復路」のピークを迎えているようです。テレビ画面では、ワタシがかつて10年ほど前まで住んでいた地からの東名高速の映像が流れています。


かの地から佐助に移り住んで早や10年。あらためて、時の流れ、風の香りを感じながら陶に親しみ、そして知り合った方々とのご縁に感謝しつつ、今年もありふれた、かけがえのない時との出会いを求めてスタートを切りたいと思っています。

あらためまして 今年も佐助Room114、ならびにチー坊ノワールをよろしくお願いいたします。


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