いやはやなんとも、ほどほどに人が来て、ほどほどに忙しく、されどわが暮らし楽にならず…といった塩梅の日々が過ぎ行き、今年も大晦日を迎えていました。そしてワタシにとってあと数時間もすれば、「還暦」を迎えるメモリアルイヤー!? がスタートします。
「還暦」といえば、今年の最終盤にちょっとしたミステイクをしでかしてしまいました。それは年賀状を書き始めた12月半ばの頃。賀状にコメントを記す際に「還暦」と書くべきところを ついうっかり「還歴」と表記していました。ふと、「あれれ!?」と思ったのですが、後の祭り。何枚かは「還歴」の文字のままポストに飲み込まれてしまいました。もし、「還歴」コメントを受け取った方は、笑いとばしていただければ幸いです。
今年も最後までビシッと決められず、の態なり。まこと、毎年毎年ちっとも成長がありません、懲りません。我ながら、困ったものです…。
とは言いながらも、賀状作成が越年しなかったことに安堵しながら、本日大晦日の午前中は あの街、この街を巡り巡って、買い出し、納品、そしてパトロール!?の「単身チョピット歩こう会」の敢行となりました。
まずは駅西口・御成通り界隈。
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大晦日の朝、そして いわゆる観光コースではないので、人影はまばら。買い物をしている人の中にはお馴染みさんもちらほら見受けられ、ついつい立ち話し…、ということになります。
続いては駅東側に回って小町通りへ向かってみると、明日の新年を迎える前に早くも「参拝モード」いっぱいという感じで、人の波で溢れかえっています。
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このところ、「いつでも盆と正月」的な様相のこの通りはあと数時間後、本当の正月を迎えます。どんな景色になるのかなぁ。多分、ワタシは三が日のとある夜、この通りの裏道あたりでこっそり飲るってことになるのかな…。
そして、この街のメインストリートたる若宮大路を鶴岡八幡宮方向へ。
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昨年秋から行なわれている段葛の大規模改修と桜の再生事業もかなり進み、植え替えられた桜の木の枝も見ることができます。漏れ伝わるところでは来年3月の竣工に向けて工事関係者の方々は「春には意地でも桜の花を咲かせます!」と意気込んでいるとか。
大の桜フリークのワタシとしても、「意地でも咲いてね、桜さん…」と念じて止みません。
買い出し、納品、パトロールの最終目的地はやっぱり、鶴岡八幡宮。
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毎年大晦日、この神社にて「お祓いさん」冬バージョンを授かってきます。気のせいか、年を追うごとに大晦日参拝の方々の数が増えているように思います。これを「御利益があるから」と取るか、「景気が悪いから」と分析するかは何とも微妙なところでもあります。
新たにわが家に授かった「お祓いさん」冬バージョン。赤い御幣が温かな印象を与えてくれます。
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授かった本日、直ちに水色の御幣を冠した「夏バージョン」と交換したいところなのですが、それではいわゆる「一夜飾り」となってしまいます。ゆえに年が変わる明日の朝、赤い御幣の「お祓いさん」を玄関軒下に飾りつけるのが正解とか。神様や仏様の世界はなかなか難しいというか、奥が深いらしいのです。そして、この摩訶不思議なうんちくがなかなか面白い…。
「お祓いさん」を授かって意気揚々と帰宅するやいなや、誰からともなく命じられたのは、お雑煮用のお餅の切り分け。四角く切るだけでなく、揚げ餅用に薄く大量にカットすることも言いつけられてお餅と格闘するかたわら、吉田類さんの「酒場放浪記大晦日スペシャル」を観ながらつかの間の小休止。
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番組ではちょうど、中国地方の出雲周辺の居酒屋さんで「酔っ払いさん」していましたが、思わずこちらも「シラフじゃ、切ってられません…!?」の心境です…。
ともあれつい先ほど、今年で80ン歳の母、ならびにウチの同居人さんと「年越し蕎麦」をツルツルやって、あらためてちょっぴり今年を回顧してみると、なにやら「黒猫」から始まり「黒猫」で幕を閉じる一年だったような感があります。その「黒猫」とは、もちろんウチで共に暮らしていた「チー坊」に他なりません。
まず年の初めの年賀状が「チー坊」でした。
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例年、年賀状にはワタシの作品をメインにした写真で構成してきましたが、今年の賀状は「チー坊」が「ビュ~ン」と階段を駆け巡っているの図から。賀状を手にした友人知人たちの反応も一様に「あの黒い猫は…」といった具合に「チー坊」に対するものばかり。
そして4月の「黒猫ten +α」、秋・ワタシの個展と同時開催の「黒猫展」を経て、師走は横浜・青葉台の家具屋さん「ウッディハート」での「黒猫展」と、まさに「黒猫」とともに駆け巡った一年でした。
と同時に、わが家の黒いメス猫・チー坊が夏に病魔に冒され、まだまだ若い12歳で亡くなるという悲しい年でもありました。
この間にも、ウチの同居人さんは「黒猫」をテーマにしたチー坊ノワールをブランドアップすることが出来ました。
ワタシ自身、さしたる猫好きではないのですが、チー坊はたしかに「何故か気になる黒いヤツ」というくらいの大事な存在になっていました。
そしてこの師走、わが家の外壁にはご覧のような「チー坊」が…。
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年が明け、「チー坊」とともに新たな気持ちで皆さまのお越しを心よりお待ちしています。
【大晦日の夜・追記】
午後8時30分、愛車メガーヌを駆って市内材木座にある浄土宗の名刹・光明寺へ向かいました。わが家から約8分の道中、由比ガ浜通りや若宮大路にはまったくと言っていいくらい人影がありません。さながら、来たるべき新年に向けてパワーを充電しているかのようでもあります。
光明寺では除夜の鐘を撞いた参詣者の方々に豚汁がふるまわれます。その豚汁の美味しさを引き立てる香辛料のひとつとして「鎌倉スパイス」にお声がかかり、お寺にお納めに向かった次第です。
お寺の厨房では、知り合いのお坊さん・三浦さんはじめ顔見知りの若い人たちが豚汁作りの真っ最中。
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その中には、ウチの同居人さんとともに「鎌倉スパイス」の一翼を担ってくれているバラッツ青年の姿もあります。
午後9時、首尾よく「お寺の豚汁完成!」と思ったら、なんと、食材の準備段階で肝心の豚肉を買い忘れていたとかで、この時点では「とても美味しい根菜のお味噌汁の出来上がり!」。
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このあと、程なくして光明寺特製豚汁が出来上がったことは言うまでもありません。
それにつけても、年明けを数時間後に控えた光明寺境内はまだ人影も無く、凛とした空気に包まれていました。
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本堂の灯りは、これからやって来る新春参詣の方々を迎えるべくやさしい光を放っていました。
開山堂では僧侶が厳かに読経を始めています。
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そして、除夜の鐘の舞台となる鐘楼も年明けの喧噪へ向けて、そっと「その時」を待っているが如く、静々とした佇まいをみせていました。
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光明寺からの帰り道、メガーヌの車内で同居人さんと「今年の仕事納めは光明寺さん…。何となく、嬉しいね」との言葉を交わしつつ、今年一年の思い出がアタマの中を「エンドロール」…。
あらためまして、
今年一年、ありがとうございました。そして来たるべき年もよろしくお願いいたします。
陶芸工房 佐助Room114 主宰・倉田牧郎