いつの頃からか、ウチの陶芸教室にかよってきてくれているチビッ子陶芸家さんたちから「このウチに泊まりたい・・」との声がポツポツと・・。チビッ子陶芸家さんとの触れ合いを通じてすっかり「母性」に目覚めてしまったウチの奥さんは「ならば、夏休みに お泊り体験 はどうだろ!」と提案しました。そして、チビッ子たちのお母さんとスケジュールを調整して夏休みも残り少なくなったとある日、わが家にてめでたくチビッ子たちの「お泊り体験」とあい成りました。
「お泊り体験」の前に、チビッ子陶芸教室にて粘土の時間。チビッ子陶芸家・ケンちゃんはこの夏に体験した富士登山の証しを持参して、誇らしげに記念写真。

国旗・日の丸をくくり付けた杖には、登頂した「8月7日」の焼き印が誇らしげにくっきりと。いい思い出です・・、いいな、ケンちゃん。
さてさて、ここからが本番! 陶芸教室を終え、チビッ子陶芸家のケンちゃん、ヒロちゃんとともに夕食の準備のスタート。本日の夕食のメニューはチビッ子のリクエストにお応えして、お肉がいっぱいの「しゃぶしゃぶ」です。感心なことに、ヒロちゃんとケンちゃんは野菜をせっせと切り分けてくれました。

ケンちゃんはこの日焼き上がったばかりの自作の黒いお皿に牛肉を盛り付けて、さらに器用にその牛肉を「しゃぶしゃぶ」と・・。
ゆく夏とはいえ、テーブルしゃぶしゃぶは「ちょっと暑い・・」。チビッ子たちは、クーラーの冷気を浴びながら、ゆったりまったり「しゃぶしゃぶタイム」を満喫されておりました。

結局、ケンちゃんとヒロちゃんは二人で、牛肉600グラム、ご飯3合をペロリと一気に「ごちそうさまでした」。
意外なことにチビッ子には、葛きりがけっこう好評でした。次回、いつかまた「しゃぶしゃぶ」の折には、葛きりをメインにしてみようかな。きっと、激しいブーイングが起こるだろうな・・。
オナカがいっぱいになった後は、チビッ子陶芸教室仲間のワコちゃんも交えて夏の夜の定番「お庭でささやか花火」のひとときです。チビッ子たちは、思い思いに花火の時間。

私的には、派手に輝く花火の傍らでしょぼく正しく美しく輝く線香花火が美しかった・・。チビッ子たちの歓声と線香花火の光を見ていたら、「♪ゆく夏に名残る暑さは・・」で始まる荒井由実さんの「晩夏(ひとりの季節)」という曲がフワッと浮かんできました。
そういえば、つい先日の日曜日は矢沢永吉さんの「ひき潮」にビビッと。そしてこのたびは荒井由実さんの「晩歌」に感じ入り・・。「あれれ、もしかして」とピンと来て、調べてみると「ひき潮」と「晩歌」はともに今から36年前の昭和51年、私がちょうど20歳の時にリリースされた曲でした。
うーん、なんたる偶然。日頃、ウチの陶芸教室にかよって来てくれている多くの若いお嬢さんやチビッ子たちにインスパイヤーされて、私もかつての若かりし頃に想いを馳せる「あの日にかえりたいシンドローム」に感染してしまったのかも・・。
「ちょっと落ち着いたら、あらためて20歳当時のアルバムをめくり反してみようかな」と思いながら、私は「お泊り体験」のチビッ子2人を残してさっさと寝床へ。ことほど左様に、私はマコトに自分勝手です。
ウチの奥さんがチビッ子たちのお世話をしながら夜は更けて。チビッ子たちは翌日の朝も早から、パソコンにて「ゲームの時間」。

「ホレッ、早く朝ご飯、早く食べな。出かける時間がきちゃうぞぃ!」とけしかけて、ようやく食事を済ませたら・・。
「おはようございまーす」との元気な声で、ヒロちゃんの妹・マサちゃんとお母さんがお迎えに来ました。「お泊り体験」のその後は、朝も早よから「プール教室でひと泳ぎ」なのだとか。子どもって、なんでそんなに元気なんでしょ。

赤と白の浮き輪が何ともいい感じ。
海沿いのプールまでは自転車でほんの10分足らずとか。海を見ながらプールで泳ぐって、どんな感じなんでしょ・・。なんだか不思議・・。
もう一人のチビッ子・ケンちゃんもこれまた「お忙が氏」。これからお母さんたちと約4時間ほどのドライブで親戚の家へ向かうとか。別れ際、何度も何度も振りかえってくれちゃって・・。

その後ろ姿を追いながら、ウチの奥さんは「あーあ、みんな行っちゃった・・」と、ポツリ。この人、チビッ子たちから「お母さん先生」と呼ばれたりしているので、すっかり母性に目覚めてしまったようです。
かくいう私も、一夜限りのつかの間の父親気分をほんの少しだけ味あわせてもらいました。
ありがとうチビッ子これからも一緒に陶芸を、そしてたっぷり一緒に遊ぼうね。