今を去ること約5年前にここ鎌倉・佐助の地に移り住んで来てからほどなく、ご近所のお店数軒で「鎌倉 佐助のさんぽ市」がスタートしました。以来、今年の8月には「さんぽ市」も5回目の開催となります。あと一カ月もすれば、待ちに待った「桜の便り」が日本列島を南から北へ順繰りに巡り、その桜の花を愛でながら「さんぽ市」の準備も静々とスタートの運びに…。
「鬼のような」大雪に見舞われてとりわけ厳しかった冬もそろそろ峠を越えて3月下旬の暖かさに包まれた昨日、東京方面への納品ともども 港区青山方面から神宮前界隈へ足を延ばしてみました。
青山通り・ベルコモンズ前の青山3丁目交差点からキラー通りを千駄ヶ谷方面に進み、なだらかな坂を下った所に凛と佇むこのギャラリーが、今回の「東京大遠征」の最終目的地。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/02/0e44b14198e78fa4f1a6ed246aaafe3e.jpg)
このギャラリーにて、「さんぽ市」のお店仲間「HAND & SOUL」さんを主宰する鎌田豊成・内藤三重子ご夫妻の作品が展観されるというご案内を受け、初日にさっそく駆けつけた次第です。
おりしもちょうど東京に仕事の打ち合わせに出向いていたウチの同居人さん、ならびにそのお仕事の大事なパートナーさんとギャラリーにておち合い、さっそく 鎌田さんに「このたびは展観、おめでとうございます」とご挨拶。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/da/82b23273612406bbc87a9ff004b63e1d.jpg)
常日頃、鎌倉界隈の街中でお会いする鎌田さんご夫妻は、まさに「気持ちのやさしい人生の先輩」という感じでフレンドリーな雰囲気に満ちあふれています。そして、「さんぽ市」の運営に関しては、常に参加メンバーの調和をはかりながら要所要所でポイントを的確に指摘していただいてきています。ワタシ自身「さんぽ市」ではその運営面ではかなりの部分において携わってきていますが、鎌田さんの的確なアドバイスにどれほど助けられてきたことか…。
じつのところ、鎌田さんご夫妻はデザイナー、そしてアーティストとしてともに華々しい業績を残されてきています。にもかかわらず、まったく偉ぶることなく、誰とも分けへだてなくフラットに接してくれるその姿はとても参考になります。ウチの二人も、いや、せめてワタシだけでも鎌田夫妻のようになりたいと思うのですが、その道はいと険し…といった感があります、ね。
ギャラリーに入ってすぐ右側に展示されているこの作品を観た瞬間、ワタシと同居人さんが期せずしてユニゾンで「これ、素敵ですね!」とハモッてしまいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/b9/194c3f5a667511b619518f2c95bea5b3.jpg)
ワタシが「クラッ」とシビれたのは、この木製のベンチ。鎌田さんの解説によれば、このベンチは新潟地方の船を解体した際の船板を加工、制作したものとか。べンチを構成する木材の色と手触りのやさしさが印象的でした。
そしてウチの同居人さんは、このモノトーンのクッションに「クラッ」と…。「新潟・長岡の古物市で見つけた年代モノの鯉のぼりの一部を再利用して、僕が作ったの…」とか。この男性的とも思えるパキッとした意匠を眺めながら、「やっぱり、ワタシ、男っぽいのかなぁ…」と頬に手をやりながら、しばし考え込む同居人。思わず、「そうです、キミは立派な『オンナのオジサン』です」とつぶやくしかないワタシ…。
ご夫妻が手がけられた作品に囲まれる中、鎌田さんから「遊び心」や「もの造り」に関して数々の興味深い話を聞くことが出来、とても有意義なひとときとなりました。
ギャラリーのあるキラー通り周辺はサザンが録音していたビクタースタジオや数多くの公共施設が点在しています。中でも、間もなく取り壊されて、その姿が一新される予定の「国立競技場」あたりをこの機会にもう一度、記憶にとどめて…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/37/5ee00b5867b99c05c4b029ed14aefee5.jpg)
今から半世紀も前、ワタシが小学3年生だった昭和39年10月に開催された東京オリンピック以来、サッカー、ラグビーをはじめ数多くの陸上競技の舞台となってきた「聖地」は、新宿区霞ヶ丘町に位置しています。競技場にある各ゲートには「国立陸上競技場」、「代々木」その他、さまざまな文字が記されていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/4f/eca3f41283f15486c04fe2fcfa6bea02.jpg)
なかでも、春の薄暮の光の中でシブいトーンの輝きを放つこのネームプレートが最も印象的でした。
この「聖地」の取り壊し、そして「新国立」建設に関しては、さまざまな観点から「賛成」、「反対」両面の意見がかまびすしく語られてきています。去る2月4日の参議院予算委員会で民主党・有田芳生議員がCGで作成したパネルをもとに「神宮外苑という自然豊かな場所に巨大過ぎる新国立競技場はそぐわない」と熱く説いていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/a3/12a0f32684eba565647630344260b1e2.jpg)
その時、ワタシは工房にて作陶しながら国会中継を観ていたのですが、思わず作業の手を止めて有田議員の解説に見入ってしまったほど。
現在の計画どおりに進めばこの公園をはじめ、日本青年館も
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/b1/0cfdd200d494c337f195893eedd2073f.jpg)
すべて、新国立競技場に飲み込まれてしまうことになります。
この「新国立競技場」建設計画に対しては、そもそものコンペのあり方や選考経過、構造体としての規模や実現可能性度、そして建設財源、その他、物申したいことはヤマほどあれど。
神宮外苑「ハコもの造り」、その結末は「聖地」に宿る神のみぞ知る…。
「鬼のような」大雪に見舞われてとりわけ厳しかった冬もそろそろ峠を越えて3月下旬の暖かさに包まれた昨日、東京方面への納品ともども 港区青山方面から神宮前界隈へ足を延ばしてみました。
青山通り・ベルコモンズ前の青山3丁目交差点からキラー通りを千駄ヶ谷方面に進み、なだらかな坂を下った所に凛と佇むこのギャラリーが、今回の「東京大遠征」の最終目的地。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/02/0e44b14198e78fa4f1a6ed246aaafe3e.jpg)
このギャラリーにて、「さんぽ市」のお店仲間「HAND & SOUL」さんを主宰する鎌田豊成・内藤三重子ご夫妻の作品が展観されるというご案内を受け、初日にさっそく駆けつけた次第です。
おりしもちょうど東京に仕事の打ち合わせに出向いていたウチの同居人さん、ならびにそのお仕事の大事なパートナーさんとギャラリーにておち合い、さっそく 鎌田さんに「このたびは展観、おめでとうございます」とご挨拶。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/da/82b23273612406bbc87a9ff004b63e1d.jpg)
常日頃、鎌倉界隈の街中でお会いする鎌田さんご夫妻は、まさに「気持ちのやさしい人生の先輩」という感じでフレンドリーな雰囲気に満ちあふれています。そして、「さんぽ市」の運営に関しては、常に参加メンバーの調和をはかりながら要所要所でポイントを的確に指摘していただいてきています。ワタシ自身「さんぽ市」ではその運営面ではかなりの部分において携わってきていますが、鎌田さんの的確なアドバイスにどれほど助けられてきたことか…。
じつのところ、鎌田さんご夫妻はデザイナー、そしてアーティストとしてともに華々しい業績を残されてきています。にもかかわらず、まったく偉ぶることなく、誰とも分けへだてなくフラットに接してくれるその姿はとても参考になります。ウチの二人も、いや、せめてワタシだけでも鎌田夫妻のようになりたいと思うのですが、その道はいと険し…といった感があります、ね。
ギャラリーに入ってすぐ右側に展示されているこの作品を観た瞬間、ワタシと同居人さんが期せずしてユニゾンで「これ、素敵ですね!」とハモッてしまいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/b9/194c3f5a667511b619518f2c95bea5b3.jpg)
ワタシが「クラッ」とシビれたのは、この木製のベンチ。鎌田さんの解説によれば、このベンチは新潟地方の船を解体した際の船板を加工、制作したものとか。べンチを構成する木材の色と手触りのやさしさが印象的でした。
そしてウチの同居人さんは、このモノトーンのクッションに「クラッ」と…。「新潟・長岡の古物市で見つけた年代モノの鯉のぼりの一部を再利用して、僕が作ったの…」とか。この男性的とも思えるパキッとした意匠を眺めながら、「やっぱり、ワタシ、男っぽいのかなぁ…」と頬に手をやりながら、しばし考え込む同居人。思わず、「そうです、キミは立派な『オンナのオジサン』です」とつぶやくしかないワタシ…。
ご夫妻が手がけられた作品に囲まれる中、鎌田さんから「遊び心」や「もの造り」に関して数々の興味深い話を聞くことが出来、とても有意義なひとときとなりました。
ギャラリーのあるキラー通り周辺はサザンが録音していたビクタースタジオや数多くの公共施設が点在しています。中でも、間もなく取り壊されて、その姿が一新される予定の「国立競技場」あたりをこの機会にもう一度、記憶にとどめて…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/37/5ee00b5867b99c05c4b029ed14aefee5.jpg)
今から半世紀も前、ワタシが小学3年生だった昭和39年10月に開催された東京オリンピック以来、サッカー、ラグビーをはじめ数多くの陸上競技の舞台となってきた「聖地」は、新宿区霞ヶ丘町に位置しています。競技場にある各ゲートには「国立陸上競技場」、「代々木」その他、さまざまな文字が記されていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/4f/eca3f41283f15486c04fe2fcfa6bea02.jpg)
なかでも、春の薄暮の光の中でシブいトーンの輝きを放つこのネームプレートが最も印象的でした。
この「聖地」の取り壊し、そして「新国立」建設に関しては、さまざまな観点から「賛成」、「反対」両面の意見がかまびすしく語られてきています。去る2月4日の参議院予算委員会で民主党・有田芳生議員がCGで作成したパネルをもとに「神宮外苑という自然豊かな場所に巨大過ぎる新国立競技場はそぐわない」と熱く説いていました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/e0/aa1718b84fde60a107bde7a1dfbd6b1f.jpg)
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その時、ワタシは工房にて作陶しながら国会中継を観ていたのですが、思わず作業の手を止めて有田議員の解説に見入ってしまったほど。
現在の計画どおりに進めばこの公園をはじめ、日本青年館も
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/e4/af370330f3a88e85bfef1cd8245b8086.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/b1/0cfdd200d494c337f195893eedd2073f.jpg)
すべて、新国立競技場に飲み込まれてしまうことになります。
この「新国立競技場」建設計画に対しては、そもそものコンペのあり方や選考経過、構造体としての規模や実現可能性度、そして建設財源、その他、物申したいことはヤマほどあれど。
神宮外苑「ハコもの造り」、その結末は「聖地」に宿る神のみぞ知る…。