鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

秋の土曜のお楽しみ「こまめ寄席」に思う 人の和、楽しさ「何年も…」

2024-09-30 11:45:22 | 日記
 
かの苛烈だった暑さもようやく収まり、涼やかな風が街に吹き来るようになった今日この頃、友人知人との会話の中でもスポーツ、勉学、行楽をはじめ、「…の秋」という言葉が頻繁に交わされています。そしてこの9月最後の週末の土曜日、ご近所のお店仲間の甘味処「こまめ」さんで、恒例の「こまめ寄席」が開催されました。




「こまめ寄席」は、面白過ぎて笑い疲れる落語を目の前で楽しむことが出来ることもあり、お店の常連さんを中心に毎回、「満員御礼」です。




店内にしつらえられた高座の赤い毛氈と座布団が目に鮮やかに飛び込んできます。



開演を待つお客様の間では、寄席を懸けてくれる三遊亭遊吉さんの名前を見ながら「遊吉の遊という字はあのように書くのね。面白い字ねぇ…」といった具合に、落語モードが高まります。


そして午後5時、「こまめ」の店長・かえさんの来場御礼の挨拶とともに寄席が開演。
挨拶の最中、かえさんから「牧朗さん、今回で何回目のこまめ寄席になりましたっけ?」といきなり振られて、「えっ、急に言われても…。でもあと数年で20回目かなぁ…」とどぎまぎ…。ふり返ってみると「こまめ」さん開店からまもなく20年。お互いご近所のお店仲間として助け合ってきたことの数々が走馬灯のようによみがえってきます。
 
 
続いていよいよ、羽織をきちっと身に纏った遊吉師匠の噺が始まりました。



演目は、若くして逝った妻が死ぬ間際に亭主との間で交わした約束が3年間延びた末に果たされるという「三年目」。古き時代、亡くなった者の髪の毛を親族がかみそりで剃って棺に納める習慣もあったとか。ゆえに亡くなった妻は髪の毛が伸びて髷姿で元の亭主の前に現れたのは「三年目」…というオチに向けて、師匠の演ずる幽霊となった妻の少々高いトーンの言葉が妙に心に沁みてきます。


「こまめ」さんの甘味やおにぎり、ビール等とともに中休みしてから後半の噺は当地・鎌倉にも関係のある「源平盛衰記」。師匠の袴でビシッとキメた姿のなんとも凛々しいことか…。


 
遊吉師匠の噺のあとは恒例のお楽しみプレゼント企画。皮切りとなったのは、市内・扇ケ谷に住む解剖学者・養老孟司先生揮毫の団扇。
 
 
これまでの「こまめ寄席」でのお楽しみ企画の際、遠慮して「欲しい」と手を挙げたことは一度もなかったのですが、今回は「欲しいです…」とそっと右手を挙げてみたところ、遊吉師匠と目が合って団扇が手元に届けられました。
 
 
ささやかな家宝の一品として、工房にて実際に手に取っていただけるように展示してみました。お越しの際にはぜひ、ご覧ください。
 
 
このあとも「こまめ」さんの飲食チケットをはじめ、さまざまな景品がいっぱい。ジャンケンポンの掛け声とともに魅力的なプレゼントが皆様のもとへ。
店長のかえさんの提案によって、ワタシの陶芸教室の体験陶芸も景品のひとつとしてご提供の運びとなりました。ありがたいかぎりです…。
 
 
「こまめ寄席」お披楽喜の後も、記念撮影や歓談が続きます。
 
それにつけても、縁は異なもの味なもの。今から約20年ほど前に佐助に移り住んで来た時、友人夫妻から紹介されて以来、「 こまめ」さんと親しくお付き合い。そして「こまめ」のかえさんの学校時代からの親友・真子さんは遊吉師匠の奥様。はたまた、真子さんは、ワタシがかつてお仕事していたベースボール・マガジン社の後輩、という具合に人の輪が幾重にも連なっています。
 
自宅から徒歩二分の寄席聴いて 文化とえにしの和を紡ぐ…
 
 
 
 
 
 
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