鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

夏の終わりの「こまめ寄席」、今年も笑顔と浴衣の華が咲き…

2017-08-27 07:28:07 | 日記


今から数日前の23日、かの甲子園での高校野球決勝戦が行なわれたその日、二十四節気の第十四番目で「夏の暑さが収まる」といわれる「処暑」を迎えました。皮肉なことにこの「処暑」以来、東京をはじめとする東日本では、いささか遅きに失した炎熱の候となっています。

逝く夏に想いをめぐらせながら、一週間遅れで「山下達郎サタデーソングブック・達郎まりや納涼夫婦放談」を、きっちりとパソコンに取り込む作業をシコシコと。指先の操作だけで貴重な楽曲が
パソコンに永久保存出来ます。「つくづく、便利な世の中になったものだ」と、感じ入るひと時です。

昨年2月に亡くなった村田和人さんとまりやさんがデュエットする名曲「サマーバケーション」の詩の中の「もう一度この胸に あの風の優しさに 夢見てた夏を…」というフレーズに、若かりし頃の青っぽい思い出が甦ります。思い返してみても恥ずかしさ全開ではありますが、もう二度とあの頃には戻れません、トホホ…。

夏のはじめに早々に済ませた会津へのお墓参りから甲子園、そして「♪サマーバケーション」を経て、暑さ再来とはいえ、時は「処暑」を過ぎ、ワタシの夏のエンドマークは昨夕のこちらから…。


土曜午後5時の開演前、「まずはビール」とお願いすると、手廻し良く? グラスが2杯供されてきました。

いくらワタシがビール好きとはいえ、いささか「忖度(そんたく)」し過ぎかも…。

晩夏の土曜日、お店の暖簾越しに薄暮の街の様子を垣間見ることが出来ます。

土曜日夕刻の鎌倉は、散策の方々の姿が途絶えません…。


「こまめ」の店長・かえさんのまごころ溢れる挨拶を合図に、佐助の夏の夜の夢「こまめ寄席」の開幕となり



三遊亭遊吉師匠の高座が始まります。


ワタシはといえば、おりしも腰痛に見舞われて、悲しいかな、一席目の演目はほとんど耳に入らず、演目も分からぬ体たらく。

幕間のひと時を経て俄かに気分が好転し、二話目の「猫の迷惑」は「遊吉ワールド」をどっぷり堪能させていただきました。

「こまめ寄席」を楽しまれる女性陣は、浴衣姿が定番となりつつあります。会場内では、知り合いの若いお嬢さんが纏う深紅の柄の浴衣がひときわ渋い輝きを見せていました。

ちなみに、この寄席の後の余興として用意された「浴衣賞」は、このお嬢さんが選ばれました。

高座もお開きになり、「ホッと一息」の遊吉師匠にそっと近づく影ひとつ。誰あろうことかと振り向くと、なんとワタシの母が落語談義!?を仕掛けています。

じつのところ、ワタシの亡き父は自分の幼馴染を落語家にしてしまったほどの、たいそうな落語マニアでした。その連れ合いたるワタシの母も落語にはほどほどの知識を有しています。母もまた、落語をとおして自らの若かりし頃を思い出したのか、いつもより随分若く見えたのでした…。

そして…。これまで「こまめ寄席」の様子ををブログアップするたびに記してきているのですが、遊吉師匠のおかみさんは「こまめ」店長・かえさんとは幼馴染み。そして、おかみさんとワタシは偶然にもベースボール・マガジン社での職場仲間…。

幾多の偶然が繋がり、ワタシは心地よい落語を観ることができるのです…。

寄席の幕が降り、「それでは、もう一軒ちょこっと寄って…」の帰り道。高座の後始末を済ませた「こまめ」のかえさんとばったり。闇夜の中、ひらひら揺れる浴衣の袖は「処暑」を過ぎたとはいえ、さながら真夏の熱帯魚…。

明るい笑顔で「これから 明日の仕込みで~す。こまめ寄席、いかがでした?」と問いかけられて、「そんなに働くのは こまめ止せ…」。

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逝く夏の日々、愛猫オルカの思い出と共に夕暮れを想う…

2017-08-19 23:53:25 | 日記

8月に入って以来、長らく続いていたジメジメ雨模様の日々もようやくエンドマークが見えてきて、ここ数日は夏の陽射しも再び顔を見せ始めてくれました。ウチの工房では、近所のチビッ子陶芸家さんが夏休みの自由研究に向けて「陶芸とは…?」という感じのテーマで、このワタシにインタビューの運びとなりました。

これまでにも何度か、生業でもある陶芸を介してチビッ子の夏休みの自由研究のお手伝いをさせてもらってきています。インタビューに答えながら、「いくらかでも世の中の役に立っているのかなぁ…」という思いを実感して思わず頬が緩んでしまいます。

とはいうものの、インタビュアーたるチビッ子は、はたしてワタシの答えを聞いてくれているのでしょうか…。

傍らに控えるお母さんに向けて、しきりにアイコンタクトしています。お母さんの「先生のお話をちゃんと聞いて」との言葉も「柳に風…」の如く、さらりと受け流すスベを心得ています。ウチの工房のモットーたる「自由気ままに陶芸時間」を楽しんでいるかのようです。

この時期、少しずつ陽が短くなってきているとはいえ、北側の窓にはまだまだいつまでも夕陽が差し込んでいます。そして裏庭の木々の葉色に照らされて緑色に反射する陽射しを見つめながら、今を去ること11年前の8月19日を思い返していました。


あの日、ウチの同居人さんをして「ワタシと一身同体」と言ってはばからなかった愛猫・オルカが15歳の命を全うして旅立って行ったのでした。同居人さんは、オルカの命日には大好物だった生クリームたっぷりのイチゴのショートケーキを添えてあげることを常としていました。

ところが今年の命日、あろうことか同居人さんはオルカの遺影に手向けるショートケーキの準備を失念する失態…。急遽、ご近所仲間の「甘味処 こまめ」さんで錬乳たっぷりのクリームミルク金時をオルカにたむけていました。


ウチの同居人さんが「一身同体」の愛猫・オルカの命日の儀式を失念!?…の裏には、同居人さんの午後からの体調不良があったようです。これぞまさに、鬼のかく乱。ウチの二人と愛猫・オルカにまつわる様々な事情を知った「甘味処 こまめ」の店長・かえさんがショートケーキを携えてオルカに「お悔やみ」、同居人さんに「お見舞い」に来てくれることに…。


なんとも、オルカが羨ましい…。たとえワタシがこの世の向こう側へ旅立ったとしても、ウチの同居人さんや「こまめ」のかえさんがショートケーキをたむけてくれることが無いことは自信を持って断言できます。

まったくもって、ネコを取り巻く世界はまさに 魑魅魍魎…。日々、ネコと暮らしながらも特段のネコ好きでもないワタシにとって「ネコにまつわるエトセトラ」は永遠に理解できそうにありません。

オルカとともにある8月19日の意味合いを知ってか知らずか、この春以来ウチで暮らし始めた黒猫・ノワールは朝から同居人さんにべったりくっつきまくっていました。

ノワールの黒い毛が、本日ばかりははからずも 喪に服しているようでもありました…。

時あたかも、ワタシの夏の一大イベントたる甲子園も3回戦を迎え、なとも劇的な幕切れの熱戦続き。

明日の日曜日は俗に「最も面白い一日」といわれる準々決勝4試合が予定されています。

大好きな「夏の甲子園」も準々決勝、準決勝、そして決勝の3日を残すのみ。そして毎週日曜午後に欠かさず聴いている「山下達郎サンデーソングブック」もこの時期恒例の竹内まりやさんとの「夫婦納涼放談」となります。

夕刻、ふとお隣の家の梅の木を見上げると、枝の向こうには空一面 秋色の雲が広がっていました。


逝く夏に 愛猫想う同居人 見上げる宙の彼方にオルカ
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聖地・甲子園に舞う球児達の、そして徒然の日々を彩る「夏色の想い出」…

2017-08-09 21:57:48 | 日記

連日の猛暑の中、ふと気がつくと7日の月曜日には「立秋」を迎えていました。チビッ子たちが楽しい思い出をたっぷり作る夏休みも、早や、折り返し点を過ぎつつあります。ウチの工房では、わが街・佐助で7月末に開催された「鎌倉佐助のさんぽ市」にて陶芸絵付けを楽しんでいただいたチビッ子や大人の方々の作品を、順次、焼き上げる作業に入っています。

これもまた、工房にとっては毎年「立秋」の頃の見慣れた光景のひとつ…。

炎天下でのうわぐすり掛け作業の最中、ワタシの心の友の一人でもある写真家・高岡雅之さんが横浜方面から自転車を飛ばしてひょっこりとやって来てくれるのですね、これが…。

暑さ厳しき折ゆえ、予期せぬ訪問は心に沁みます。夕刻までの作業を終え、ほんのご挨拶のつもりの冷たいビールの「酌み交わし」はいつまでも続きます…。

おりしも昨日、夏の甲子園大会がスタートしました。知り合いの写真家・関戸勇さんは、母校の福岡県立東筑高校が21年ぶりの甲子園出場とあって、朝からfacebookをとおして

高鳴る胸のときめきを伝えています。

我が!? 東筑高は惜しくも初戦敗退しましたが、関戸さんはfacebookにて母校の後輩へ感謝の言葉を贈っていました。

早くも、来春のセンバツ、そして1年後の夏の甲子園に向けて、後輩にエールを送っています。我が人生の先輩は、ことほど左様に意気軒高な方々ばかりです…。

この夏の高校野球の期間においては、かの聖地・甲子園のある兵庫、大阪は関東とは比較にならないくらいの猛暑に見舞われることが常です。さりながら本日に限っては、朝から関東地方は関西地方よりも暑さ厳しき様相のようで「記録的な暑さにご注意」との予報が出されていました。おりしも本日、東京に納品に出かけましたが、愛車メガーヌの車外温度計は…。

この「41℃」などという熱血感あふれる数字は、未だかつて記憶にありません。前述の関戸さんがFacebookに記述していた「熱い一瞬の夏をありがとう」という言葉が、何度も何度もアタマの中を反芻していました。

猛暑の東京からの帰り道、首都高湾岸線を経て鎌倉市内に入るとメガーヌの車外温度計は「33℃」まで下がっていました。「41℃」の世界から「33℃」の街に戻ると、常ならば熱波と感じる海風も、そよ風!?のように頬を伝わります。

少々遅い午後、裏庭を望む窓越しに、青々とした竹が猛暑に挑むかのように天に向かって凛と佇んでいます。


暑さ厳しき折 竹の如く清々と 送り火想う 盆間近。徒然に夏遊ぶ我なり…。





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「鎌倉佐助のさんぽ市」お越しいただき、ありがとうございました

2017-08-02 22:29:06 | 日記

つい先頃の週末にウチの地元の街で開催された「鎌倉佐助のさんぽ市」に際しては、町内、市内はもとより、逗子・葉山・横浜、そして東京方面からもお越しいただき、あらためてお礼申し上げます。

「この先 徒歩32歩」ほど辿ったウチの工房も、例年にたがわず、陶芸絵付けをはじめとするプチイベントでそこそこの賑わいの2日間となりました。


そして8月・葉月の始まりとなった昨日、東京や私が住まう神奈川方面は「数十年に一度の大雨に注意」という予報どおり、ワタシの家の付近でも午後から横殴りの豪雨に…。


知り合いの市議会議員・長嶋竜弘さんのfacebookでは、「水たまりの定番箇所」若宮大路・横須賀線下の冠水の状況を素早くアップしていました。


「うわぁ、滝のような雨と雷…、怖いなぁ…」と窓越しに空を眺める傍ら、ウチの同居人さんのもとにはLINEを通じて「お店の前の道路が川になってる…」「膝まで水が…」といった緊急連絡が。そして「佐助はどんな具合!?」との連絡が入ったようで、かの同居人さんは「ねぇ、佐助川の様子を見てらっしゃいな!」と恐怖の? 号令です…。

「やれやれ、泣く子と オンナのオジサンにはかないませんね…」といささか自嘲気味に、ビニール傘を差して佐助川へ。いつもなら、道路から1mほど下の川床にちょろちょろと水が流れているだけの小川が茶色い濁流と化しています。「佐助川氾濫は時間の問題、と思いきや…。

幸いなことに徐々に雨脚は弱まり、数年前の豪雨の際、この佐助川沿いの道路に水が溢れて街中に樹木片やゴミが散乱した惨劇の再来はなんとか阻止できそうで、ほっと安堵…。

ちなみに、かの豪雨から一夜明けた本日の佐助川…。

いつもどおりのちょろちょろな表情に戻っていました。

昨日の豪雨の間に停電があり、ウチのパソコンもしばし「昇天」…。再起動させて社会復帰と思っていたら、あに図らんや、

いつまでも「更新…」のまま、ついに日付け変更線を越えても青い画面が延々と続きます。

傍ら、領収証の山と格闘するウチの同居人さんの横、黒猫ノワールが「早く寝ようよ…」と、テーブルの上でゴロリとアピールし続けています。

視線はしっかり、預金通帳!?。「あぁ、こりゃダメだ」とでも言いたげに、しきりにタメ息ついてます…。

そして豪雨との闘い終えて日が明けて、ワタシのPCもどうにか社会復帰へ向けて「秒読み…」。


pCが「社会復帰」後におもむろに現れたfacebookの画面は、何ゆえか唐突にもワタシが若かりし頃に一世を風靡した名車・日産のケンメリ・スカイラインのリターンシーン。

1970年代に活動していたBuzzの「ケンとメリー~愛と風のように」というやさしさに溢れる曲とともにケンとメリーというカップルと名車スカイラインが織り成すCMはワタシ世代のクルマ好きにとってはまさに「青春のワンシーン」でもあります。

Buzzの「ケンとメリー~愛と風のように」の歌詞の中の

「♪心はあるかい 愛はあるのかい
 見なれた時計を 部屋に残して」
というクダリを思い起こしながら、夜、ほろ酔い気分で家に戻ると、「あらら…」

ウチの同居人さんが凝り固まった肩を、ご近所のヤングミセスにポキポキしてもらっています。色気のかけらもありません、こんな姿 誰にも見せられません。黒猫ノワールも顔を背けて「イヤイヤ」しています。

いみじくも、Buzzが歌う「ケンとメリー~愛と風のように」の中の

「♪道のむこうへ出かけよう 今が通りすぎてゆく前に」というフレーズが妙に心に残ります。

なにはともあれ明日、今が通りすぎてゆく前に 道のむこうへ出かけてしまいたい衝動にかられる葉月の候…。








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