年明け以来からワタシ自身、そして陶芸教室の会員さん達の間ではさながら呪文のように頻繁に「立春が待ち遠しいなぁ」とささやき合っていました。その待ちに待った「立春」まであと一週間ほど。ここ数日来、日中の気温が15℃を越える日も度々あり、「春はすぐそこまで‥」をまさに実感する候の到来です。ウチの工房に差し込む日差しも日に日に勢いが増しているようにも感じられます。
ウチの陶芸教室にかよって来ているチビッ子陶芸家さんの作品を天日干ししていると、その乾燥度合がかなり速くなってきていることが手に取るようにわかります。
このオブジェのような作品の場合、粘土の奥の奥まで十分に乾燥させるためにはそれ相応の日差しの強さと日照時間を要します。これからの春の時期、作陶にとっても好都合な季節ということになります。つくづく、「春って、いいなぁ。桜も咲くしね」などと、ココロ秘かに独り言…。
それにつけても、チビッ子と一緒の陶芸教室の時間はある意味、とてもスリリング。この作品を制作したワコちゃんの場合…。
「う~ん、今日は何を作ろうかなっ」と粘土をムニャムニャと捏ねながら、「そうだ!」と一声発してほんの30分ほどでゾウ2頭のフィギアを手早く作り上げてしまいます。その過程に於いて、ワタシのアドバイスなどが入り込む余地は微塵もありません。まさに、「完璧の手仕事」がそこにはあるのでした。ワタシが出来ることはといえば、ワコちゃんの言われるままに作品をしっかりと焼き上げることのみ。どっちが「先生」なのだか、時として判らなくなってしまいます。
陶芸教室のチビッ子達の間で「おーい、こっちに来い!」と脅迫? されたり、はたまた「コラッ、何してる!」と追いかけ回られたりしているウチのクロネコ・チー坊も「春近し」を感じているのか。
真冬はリビングのソファの「布団ハウス」にすっぽりと包まっているのが常だったのですが、つい最近は「ハウス」と自身の間にそれなりの空間を作って春の息吹を体感しているようにも思えます。
かたや わが陶業においては、昨年末から年明けにかけてたて続けに窯焚きした作品群が相次いでカタチとなり、順次お客様のもとへ愛車メガーヌを駆ってお届けの途に。
年に何客かは、このような抹茶碗の注文も。
抹茶碗制作の際には特有の緊張感が強いられることが多く、ご注文いただいたお客様から「とても美しい仕上がり。使い勝手も良いですし」などとの言葉をいただき、思わず「ホッ…」。
作り慣れたタテヨコ16㎝、深さ2cmの四角皿には「縁に金色をつけて…」とのご要望をいただき、なんとか渋めの金彩を施すことができました。
技術的な面において金彩自体はさほど難しいことではありませんが、金色を出すための材料原価の高さがなかなかのネック。そしてそれ以上に問題となるのが「金色」の原材料となる「金液」が発する強烈な匂い…。絵付けに際しては防臭マスクで鼻と口をしっかりガードするのですが、それでも毎回「金液」の匂いにガツーンとやられて激しい頭痛に見舞われることとなります。こうして、「金彩」のことを文にしているだけでも「金液」の匂いを思い出して目がクラクラしてきそうな気がします、トホっ。
気をとり直して…。
目下のところ、制作中この小鉢をめぐって「ああでもない、こうでもない…」といろいろな考えがアタマの中をグルグルしています。
この小鉢は「外側を黒い色に仕上げて欲しい」とのご要望をいただいています。しかしながらちょっと特殊な粘土を使用しているため、黒く発色するうわぐすりをかけても茶色に焼き上がってしまいます。
作品の制作技法に関して思い悩むことは俗に「試行錯誤を重ねて…」などと表現しますが、ワタシの場合、そのように恰好の良いものではなく、やはりあくまでも「いろいろな考えがアタマの中をグルグル…」がピッタリ、です。
この「グルグル」の結果が出るのは、ちょうど今から一週間後の「立春」の頃となる予定です。ひと足先に、春の日差しを背に受けながら「立春大吉」を心待ち…の今日この頃。
ウチの陶芸教室にかよって来ているチビッ子陶芸家さんの作品を天日干ししていると、その乾燥度合がかなり速くなってきていることが手に取るようにわかります。
このオブジェのような作品の場合、粘土の奥の奥まで十分に乾燥させるためにはそれ相応の日差しの強さと日照時間を要します。これからの春の時期、作陶にとっても好都合な季節ということになります。つくづく、「春って、いいなぁ。桜も咲くしね」などと、ココロ秘かに独り言…。
それにつけても、チビッ子と一緒の陶芸教室の時間はある意味、とてもスリリング。この作品を制作したワコちゃんの場合…。
「う~ん、今日は何を作ろうかなっ」と粘土をムニャムニャと捏ねながら、「そうだ!」と一声発してほんの30分ほどでゾウ2頭のフィギアを手早く作り上げてしまいます。その過程に於いて、ワタシのアドバイスなどが入り込む余地は微塵もありません。まさに、「完璧の手仕事」がそこにはあるのでした。ワタシが出来ることはといえば、ワコちゃんの言われるままに作品をしっかりと焼き上げることのみ。どっちが「先生」なのだか、時として判らなくなってしまいます。
陶芸教室のチビッ子達の間で「おーい、こっちに来い!」と脅迫? されたり、はたまた「コラッ、何してる!」と追いかけ回られたりしているウチのクロネコ・チー坊も「春近し」を感じているのか。
真冬はリビングのソファの「布団ハウス」にすっぽりと包まっているのが常だったのですが、つい最近は「ハウス」と自身の間にそれなりの空間を作って春の息吹を体感しているようにも思えます。
かたや わが陶業においては、昨年末から年明けにかけてたて続けに窯焚きした作品群が相次いでカタチとなり、順次お客様のもとへ愛車メガーヌを駆ってお届けの途に。
年に何客かは、このような抹茶碗の注文も。
抹茶碗制作の際には特有の緊張感が強いられることが多く、ご注文いただいたお客様から「とても美しい仕上がり。使い勝手も良いですし」などとの言葉をいただき、思わず「ホッ…」。
作り慣れたタテヨコ16㎝、深さ2cmの四角皿には「縁に金色をつけて…」とのご要望をいただき、なんとか渋めの金彩を施すことができました。
技術的な面において金彩自体はさほど難しいことではありませんが、金色を出すための材料原価の高さがなかなかのネック。そしてそれ以上に問題となるのが「金色」の原材料となる「金液」が発する強烈な匂い…。絵付けに際しては防臭マスクで鼻と口をしっかりガードするのですが、それでも毎回「金液」の匂いにガツーンとやられて激しい頭痛に見舞われることとなります。こうして、「金彩」のことを文にしているだけでも「金液」の匂いを思い出して目がクラクラしてきそうな気がします、トホっ。
気をとり直して…。
目下のところ、制作中この小鉢をめぐって「ああでもない、こうでもない…」といろいろな考えがアタマの中をグルグルしています。
この小鉢は「外側を黒い色に仕上げて欲しい」とのご要望をいただいています。しかしながらちょっと特殊な粘土を使用しているため、黒く発色するうわぐすりをかけても茶色に焼き上がってしまいます。
作品の制作技法に関して思い悩むことは俗に「試行錯誤を重ねて…」などと表現しますが、ワタシの場合、そのように恰好の良いものではなく、やはりあくまでも「いろいろな考えがアタマの中をグルグル…」がピッタリ、です。
この「グルグル」の結果が出るのは、ちょうど今から一週間後の「立春」の頃となる予定です。ひと足先に、春の日差しを背に受けながら「立春大吉」を心待ち…の今日この頃。