鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

しばしの時を経て、ご近所のお店仲間の「こまめ寄席」がめでたく再開いたしました

2022-09-03 23:30:36 | 日記

毎年、8月末から9月はじめになると、私のお気に入りラジオ番組TOKYO-FM「山下達郎サンデーソングブック」での竹内まりやさんとの「納涼夫婦放談」を聴きながら、「あぁ、今年も夏が過ぎていった…」と、ちょっぴり感傷的な気分になることが常となっています。そしてこの達郎・まりや夫妻が繰り広げる「納涼夫婦放談」の皮切りは、この夫妻の音楽活動を側面から支えてきた今は亡きシンガーソングライター・村田和人さんとまりやさんのデュオ楽曲「サマー・バケーション」という流れになっています。

今年も「♪テニスコートの出会い…」という歌詞から始まる「サマー・バケーション」に耳を傾けながら、季節ごとに、そして毎月、毎週、毎日、自分なりの決め事、すなわち「定番」を持つこと、さらには粛々とこなすことの大切さをひしひしと感じる今日この頃でもあります。

そして「定番」といえば…。

毎週土曜日の夕刻、BS-テレ東にて「デジタルリマスタリング版 男はつらいよ」視聴が、私にとっては絶対に外せない「定番」となっています。

このたびの放映では、なんとここ鎌倉も映画のワンシーンの舞台となっていました。寅さんはなんとびっくり、江ノ電鎌倉高校前駅で、甥っ子のミツオ青年にお説教しています。


江ノ電の車両もレトロ感に満ちています。


そして、かの山下達郎さんの名曲「クリスマスイブ」がバックに流れるJR東海のCMにてヒロインを演じた牧瀬里穂さんがミツオ青年の傍らで彩りを添えていました。


よりによって、私が子供時代から過ごしてきた東京都葛飾の柴又帝釈天とともに現在住まう鎌倉がまたもリンクしています…。なんとも、不思議な感覚です…。

閑話休題。

かのコロナ前において、夏が終わりにさしかかる頃にご近所のお店仲間「甘味処 こまめ」さんにて、三遊亭遊吉師匠演ずる「「納涼 こまめ寄席」が開催されていました。コロナ禍となって以来、約2年以上にわたって「こまめ寄席」は延期となっていましたが、この週末に晴れてひさかたぶりに開催の運びとなりました。

まずは、「こまめ」の女将・かえさんによる「こまめ寄席」再開の喜び溢れる、ご挨拶から。


そして、いよいよ 出囃子に乗って、三遊亭遊吉師匠の高座の始まり、始まり…。


師匠はコロナ禍に於いて、多くの人が窮屈な思いをしながら日々暮らしている状況や、現下においてすっかり注目の的となっている統一何某の話題をもとに、軽妙なまくらを聴かせつつ、さりげなく羽織を脱ぎさり、

本日の噺に入っていきます。

こなた、観せていただいた演目は「井戸の茶碗」と「お血脈」の二題。遊吉師匠のメリハリの効いた語り口には、夏から秋へ移りゆく季節へのリセットを後押ししてくれるようなリズム感が満ちていました。

コロナ禍前の「こまめ寄席」では、演目の間に、おにぎりや甘味、そしてお茶やビール等の提供があり、いにしえの寄席のムードが味わえました。されど、今回は感染防止の意味も込めて、お店としてのおもてなしもきわめて控えめになったことはきわめて当然の成り行き。寄席にお集まりの善男善女の方々も心ゆくまで、遊吉師匠の落語を楽しんでいました。

蛇足ながら、遊吉師匠の奥さんは、「こまめ」の女将・かえさんとは中学・高校時代の親しき同級生。そしてさらに師匠の奥さんは、私がかつてお仕事していたベースボール・マガジン社の同僚という関係でもあります。

ウチの同居人さんに「なんだか、この鎌倉の地は我が家にとってとても深いえにしがあるのかなぁ…」と言問うてみました。同居人さんから返ってきた答えは「なんだかよくわからないけど、たしかに 多くのえにしで繋がっているような気がします。ええい、あなた、もっと飲んじゃえば…?」

思わず、「えっ、もっと飲んでいいの…?」と前のめりになったのですが、反射的に口をついた言葉は落語の大ネタの代表的名作「芝浜」のオチの「止そぅ、夢になる…」。

この地に培った限りなく深いえにしは、けっして霧夢させたくはないですからね…。

コメント
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