ほんの10日ほど前のゴールデンウイークの記憶もすっかり遠い彼方に追いやられ、今週初めから季節は初夏を通り越して、頭の上には「夏本番」の青い空が広がっています。午後の江の島が映されているテレビからは「暑いですねぇ…」と早くもうんざり気味のささやきも聞こえてきます。
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されど、ワタシ的には「寒い寒い」と震えながら作陶せざるを得ないあの地獄のような冬の日々のことを思えば、「暑い夏」は大歓迎。ここしばらくは「真夏並み」の暑い日々が続くとのことで、アタマの中には40年以上も前から聴き続けているギタリスト・高中正義さんが歌い奏でる「♪夏がまた~来る~」というフレーズが響いています。
佐助の街を巡り歩く鎌倉散策の方々の服装も、半袖が大勢を占めるようになってきました。わが家の周りに目を転じても、あたりはすっかり 夏色の装い。
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この春、新たに生えてきた竹は「今を盛り」とばかり、青々とした葉を広げ始めています。
山野草が目立つ我が家の庭ですが、今年は珍しく派手な色合いの花が咲いて例年以上に「夏」の彩りを感じさせてくれます。
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真夏ともなると家の周りの塀にびっしり絡みつくこのツル草も、この時期に限ってはなんとも言えない清々しさを感じます。
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夏色の空の下、陶芸教室会員さん達が手がけた作品を焼き上げるために「うわぐすり掛け」の作業にとりかかります。
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会員さん一同「すっきりとした作品に仕上がりにしてください」という希望にしたがって、コンプレッサーを使用して うわぐすりを薄く吹付けます。
うわぐすり掛けは裏庭での作業となりますが、あまりにも陽射しが強いため 日除けを急拵え。
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南風にゆらゆら揺れる樹脂製のシェードが、意外にもリゾートの雰囲気を感じさせてくれます。
今回のうわぐすり掛け作業の一端…。
聴くところでは、「大切な方のアニバーサリーの記念品に…」ということで、ワタシの定番の八角皿にメッセージを書き添えてプレゼント、という手筈となります。
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焼き上がった暁には、ピカピカの瑠璃色に輝く八角皿になる予定なのですが、窯から出してみなければ分かりません。過去からのデータに従って成型から窯焼きに至るまでの作業を通しても、窯開けするたびに「おぉ、こうなるか…」「あたた、こうなっっちゃうの…」という驚きが付いてまわります。あらためて考えてみると、なんともコワい世界でもあります。
このマグカップは光沢を抑えた渋い紺の色調になる予定です。
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カップ側面には、真っ赤なグリ唐草の紋様が浮き出る予定です。はたしてその構想の結果は、神のみぞ知る…。
陶芸教室では会員さんが思い思いの作品作りにトライします。そのような中にあっても面白いことに、なんとなくその時のトレンドがあるようで、このところは一輪挿しのような花器が頻繁に作られていました。
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この3作品を手掛けた方3名はいずれも現在はデザイン関係の仕事をされています。造形の傾向、そして制作時期もほぼ同一ということは単なる偶然なのかもしれませんが、この3名様ともに「時を楽しむデザイン性」は共通しているように見えます。
闘い済んで 日は暮れて…。早朝から延々と続けたうわぐすり掛け作業の果て、夕刻にはようやく窯入れに向けての準備が完了しました。
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そして今、会員さん達の作品は完成に向けて、24時間をかけて1245℃まで焼き上げる長い旅の最中にあります。当然のことながら、ワタシもその間 ず~っとお付き合い…。
窯を見守る痩せ身には、夜が明けて真夏を思わせる陽射しのキツさ ひとしお!?…
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