鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

散りゆく桜と萌え始めた若葉に誘われて、建長寺 de 大人の散歩…

2024-04-19 07:40:19 | 日記
今を去ること約1ヵ月前にソメイヨシノ開花の便りが伝えられ、桜前線は東北地方を北に向けて進んでいます。もうしばらくすると、桜前線は津軽海峡を渡って北の大地に進みます。ひるがえってワタシが住まう街は桜の最盛期を過ぎ、夕刻前になると昼間の鎌倉散策の方々の姿も消えて静寂の時を迎えます。

もうしばらくすると、この段葛も桜の若葉がいっせいに芽吹いて眩しいばかりの新緑の季節を迎えます。

鎌倉で生まれ育った多くの方々は口々に「桜から若葉、そして紫陽花が咲いてその花が終わる4月から6月末までが鎌倉がもっとも輝く季節」と自慢げに話してくれます。ワタシはこの地の移り住んでまだ20年弱ですが、鎌倉で生まれ育った方々のこのお言葉には、まったくそのとおりです…と、ただただ頷くばかりです。

桜から若葉の頃へ移ろう鎌倉のある日、おりしもちょっと心惹かれる講座に誘われてその講座の開催の舞台である市内の名刹・建長寺に向かいました。


あらためまして…建長寺系列の鎌倉学園を左方向に見ながら鎌倉街道に面する駐車場を経て境内に入り、歩を進めると程なく堂々たる三門が迎えてくれます。


その裏側の柏槇の庭を経て、仏殿、法堂(はっとう)が静かに控えています。


市内には長谷寺や高徳院大仏、円覚寺や鶴岡八幡宮をはじめ名だたる神社仏閣が数多くありますが、この広々としたスケール感は建長寺ならでは。

法堂の天井には、鎌倉で活動していた日本画家・小泉順作氏が制作した龍の画が迎えてくれます。

ワタシにとって、建長寺を訪れる最も大きな目的はこの龍の画の下で心を清めることにあるといっても過言ではありません。

さらに奥に歩を進めると、華やかな金色の意匠がひときわ印象的な唐門。
盛りを少々過ぎたしだれ桜が、祭りの後のはかなさや…というなんとも良い 詫び寂び感を漂わせていました。

さらに奥に進み、夢窓疎石によって作庭されたといわれる庭園では

建長寺を観光詣でする多くの人が時の過ぎるのを忘れるが如く、いつまでも緑の庭の前で佇んでいました。


そして、このたびの建長寺での講座は同寺の元宗務総長・高井正俊氏と鎌倉伝統食研究家・山田雅子さんが発起人となって開講した「鎌倉・食を学ぶ会 in 建長寺」。


講座の会場は境内の大庫裏の2階。

部屋を支える柱の意匠がとても印象的な造りのスペースです。

大庫裏の2階から境内を見下ろすと、

境内を歩いていた時に見える景色とはまったく異なり、花と杜と屋根のハーモニーが心に気持ち良く響いてきま

会の発起人でコメンテータも務める山田雅子が制作したレジメがこちら。

今回の講座は、鎌倉時代に幕府を支えた鎌倉殿の13人を中心にさまざまな場で提供されてきた「十字(じゅうじ)」というお饅頭のようなお菓子。このお菓子をテーマに1時間半も解説する山田さんのパワーもある意味において、鎌倉殿の14人目!?

そして驚いたことに今回の講座では、ワタシのとても親しい人もコメンテーターとして鎌倉をとおして「風土による食文化…」を解説していました。なまじ親しいばかりに、「語り口が滑らないように…」と、妙に気になった内容はほとんど頭に残らず、さしずめ「建長寺で健忘時のワタシかな」…、トホホ。

ともあれ、このたびひさしぶりに建長寺を探訪してあらためて当地の鎌倉時代からの歴史とそれ以前の人々の暮らし、そして街の明日‥へ向けて、ばくぜんと、そしてちょっと真面目にあれこれ想いをはせるきっかけとなりました。

おりしも間もなくゴールデン・ウイーク。お時間ありましたら、当地へお越しくださいませ。
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