Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

強者の「戦争」と弱者の「表現」

2012-10-01 | Weblog
普天間米軍基地ゲート前の無抵抗の抗議としての座り込みは、普天間基地封鎖を成し遂げた。しかし警察・機動隊の「排除」攻撃があり、野嵩ゲート前で、宮城康博さん、屋良朝博さん、糸数慶子さんや支援の弁護士らも警察に強制排除され、午後7時から10時半ごろまで監禁・拘束されていた。USTREAMの中継映像を見ていると、宮城さんから夜八時過ぎに電話があり、「歩道と機動隊の車の間に挟まれて半ば監禁状態」という状況を聞く。レッカー移動が終わるまで、最後まで粘っている座り込み者を助けに行かさないつもりだったのだろう。自称「年金組」の方々が体を張っている中、自分の祖父のような年齢の座り込み者を暴力的に排除している若い警官たちは何を思っているのだろう。なぜ沖縄県民どうしが争わねばならないのか。画像を見ていても、怪我人の緊急搬送が繰り返されている。こんな時にも冗談を言い合って励まし合っている座り込みの人達曰く、「嘘つきは警察の始まり」。「嘘」は言葉にするものだけではない、自分の良心の声に耳を塞ぐ者こそ真の嘘つきだろう。冷静に警官たちに話しかけている、最後に残ったおばあとネーネーたちの姿が胸を打つ。ヤマトの中央政府がメンツをかけてこの「オスプレイ到着前夜」に、みせしめのような強硬措置をとった。これで沖縄の怒りは沸騰するはずだが、ヤマトの沈黙こそ暴力だと、心底思う。結局、座り込みの四人と最後の一車輌上に残った者の合計14人が全員逮捕される可能性があり、「弁護士や仲間たちと相談した結果、闘いの長期化に備えてゲートを明け渡すことにした」という。最後の砦の車の上で「襲いかかられるのも時間の問題」という状況で頑張っていた平良夏芽さんらは、「物凄い屈辱と疲労感ですが、今後に備えます」ということである。悔しいと思うが、堪えなければならない状況なのだろう。しかしこの現実を、日本じゅう、世界じゅうが見ているのだ。正しい者が勝つことを信じるしかない。……仲井真沖縄県知事は「強行なオスプレイ配備が行われた時には米軍基地を封鎖せざるをえない」と言った。十月一日、オスプレイの普天間への強行配備が行われる予定である。知事は自分の言に責任を取ってほしい。……昨日横浜でも話したことだが、強者による武力行使はどのような形であり「戦争」の延長だが、弱者がその弱さを自覚しながら石を投げ返す行為は「表現」であることを、あらためて思う。
コメント (8)
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