京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

沙羅

2018-05-30 22:42:25 | 季節のことば
夏椿とも言います。

              
              湿り気を含んだ風が吹く頃、一日だけ咲いて、ほろっと落ちる花。
              儚く潔いイメージは、純白の清らかな花姿にあるのでしょうか。

        
        お釈迦さまが入滅した時、双樹の沙羅の木の花が一斉に枯れて真っ白になり、鶴の羽の
        ようにお釈迦様の臥床を覆ったというインドの沙羅の木。それとは別の花ですが夏椿は
        無常のイメージ、日本ではお寺の境内によく植えられています。白い花が一日でぽとり
        と儚く散る姿を沙羅双樹にかさねたのでしょうか。
 
              
              鬱陶しい梅雨空の下でなんと涼やかに咲くことでしょう。
              たった一日だけ凛と咲く花が愛おしい。

        
        母の庭でも数種類の紫陽花の花が色を濃くしていました。

              
              額紫陽花の花びらは抑え気味の色だけど、数多い花びらは華やか。
              もっとも花びらと見えるのはじつは萼で、花と見えるのは萼だけの
              装飾花です。

        
        母の家のお隣りさんの大きなカシワバアジサイも見事に咲き出しました。

              
              重たげな花房が頭を垂れて御挨拶をしてくれます。フリルのような
              花々は一つ一つ表情があって、かわいい。

              天気予報通り午後から雨。紫陽花はやっぱり雨が似合う。