京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

カーネーションを買いに

2015-02-13 23:13:08 | 小さな旅
神奈川県の厚木でカーネーションを生産している大貫さんは現地に伺えば小売りもしてくれると
知って、早速連絡をとって、買いにいってきました。

        
        2~3年ほど前まではこの時期に毎年伊豆の河津までカーネーションを
        買いにいっていました。摘み取りをさせてくれて、欲しい分だけ買うことが
        でき、とても楽しみにしていたのですが、跡を継ぐ人がなく、廃業されました。

              
              河津ではあと1軒、カーネーション農家がありましたが、
              摘み取りはしておらず、買うだけ。河津までの交通費を
              考えたら、東京のお店で買っても同じかな…。

        
        房総のお花畑なら摘み取りもあるのでは、とネットで探していたところ、ヒット
        したのが厚木市のホームページ。厚木でも今やカーネーション農家は2軒だけ。
        大貫さんはカーネーション生産の功労者とか、厚木市の農業政策課に電話をを
        して大貫さんを紹介してもらいました。
        (出荷用に次々と手際よく結束されていく色とりどりのカーネーション)

        
        100本、分けて貰いました。抱えきれないほどの花束を抱くのは憧れ!
        大貫さん(後継者の息子さん)がせっせと花を取り分けてくれている間、くだんの
        功労者おじいちゃんとおしゃべり。元気に花の茎を整えて選別作業をしている
        おじいちゃんは80才なかばなんですって お若い!
        (スプレー咲きもきれいだったので混ぜてもらう。母に、明日お母さんの納骨を
         するというお友達に、と分けていたら、我が家の分がだんだんへってゆく…)

              
              そもそもカーネーションの栽培は戦後、まだ焼け野原だった
              多摩川ぞいの川崎あたりから、多摩川をはさんだ世田谷あたり
              の地域で始まったのだそうです。

        
        そのころは厚木でもたくさんのカーネーション農家があったとか。宅地化が
        すすんだこと、後継者がいないこと、そして温室用の燃料費が高騰したこと、
        等々で今や2軒だけとなったのだそうです。

        
        伊豆のカーネーションはこのあたりのタネがそもそも分けられたのだそうです。
        かつてはカーネーションを栽培する海外の国はなかったけれど、今は南米や
        アフリカの高地で生産され、輸入されているという。日本のようにハウス栽培
        ではない上に、人件費が安いから、価格ではかなわないと大貫さんはいう。

        「でもウチのは今摘み取ったものだからネ!」 何でも新鮮が、そして素性が
        わかっているのが最高です!

        みんなで写真を撮って、親戚のように熱く見送られながら帰ってきました。
        「また来てください、何のお構いもできないけど」って。

        おじいちゃんから聞いた厚木カーネーション物語でした。おしまい。