京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

蛍ファンタジー

2011-06-19 22:15:06 | 季節のことば
蛍を見たのは何十年ぶりだろう…

     
     蛍見の会を開く人がいるので一緒にどう?と友人が誘ってくれました。
     三鷹に代々居を構える立派なお屋敷、池の水は流れとなって庭を廻っている。
     蛍の卵を裏庭の水槽で育て、庭のせせらぎに放して羽化させた、三鷹育ちの
     蛍との説明だった。蛍が飛び交う頃に蛍見の会を開いてご近所・知り合いを
     招いてくれるのだという。
     
 大蛍ゆらりゆらりと通りけり  一茶


午後7時すぎ、草むらのそこここでポッ、ポッと光り始めた。
光った!光った!と歓声をあげているのは子供だけではなかった。

 ほうたるほうたるなんでもないよ  山頭火


暗くなるほどに、水の上の木や草むらをほわ~と飛びかう。暗闇のなかを小さな光だけが
揺れ動くさまは幻想的。ひかりの乱舞は10時頃まで続くそうだ。

 風涼し銀河をこぼれ飛ぶ蛍  朱鳥

      
      子供の髪や肩にほんわりとまったり、手で掬ったり、自然に飛ぶ蛍と
      触れ合えるなんて、現代の都会では稀有なこと。声をかけてくれた友に
      感謝です。(写真がちゃんと撮れなくて…

もの思えば沢の蛍もわが身より あくがれ出づる魂(たま)かとぞ見る  和泉式部

  恋の燃える想いに喩えられる蛍火、確かに焦がれる魂が浮遊しているようにも見えます。