過日「これからは『関係』をメインに・・・」と、ことばを届けていただいた。「『関係』に関心を寄せながら声にして、なっていくんだろう」と声になっていた。気重さを感じつつ、私の課題であり道しるべとして受け止めさせていただいていた。気重さになったあたりは、頷けてきた。おのずから届けられてきた私のことばでなかったところに、大いに起因しているのであろう。しかし、私が私としてよりよく成熟していくために、処方してくださった良薬になること違いないという思いだった。その翌日ある場に臨んでのこと、他者の動きがこの私にはっきり見えてきたのである。「『メインに』になっている・なっている」って自覚された瞬間だった。視力で例えれば、０．５位に見えていたものが、１．２位に見えてきたのである。見えざまが変わった、関係が一変された一大事といえる。肌理（きめ）細やかな身になっていきたいと、真に今想わせていただいている。
肌に心地よい柔らかな陽射しの日あり、冬物を重ね着して身を縮める日ありを経て、次第に薄着になれる季節へと移ろっていくであろう今、課題になっているところは、庭木の一本一本に如何に聞かせていただけるかである。元気のない侘助やあせび、昨年はうどんこ病に悩まされたつるバラ、やがてアブラムシが発生するであろう百日紅、花数の少なかった沙羅双樹、葉が変形してしまった柿等などに、どんなことばが届けられるかにかけられているといえよう。刻々と変化し続けられている草木の一本一本に、眼を凝らし耳を澄ませて思いを至らせる毎日になる。うどんこ病は目に見えてからでは、手遅れだと、毎日見回ってアブラムシの発生を発見することで、黒カビが防げることや、根元の土の風通しをよくするなど、私と植物たちの共生生活を目指している。私が勝手に判断してやっているというところでは、植物のためにも私のためにもならないのだから・・・。お世話させていただく謙虚さが問われているのであろう。