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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

桜・月・宴 そして戯れ歌

2008-03-21 03:05:51 | よしなしごと
 前に報告しましたように、14日に開花を見た私の家の早咲きの桜は、一昨日来の雨のせいもあって、もうチラホラと散り始めました。
 過ぎゆく花を惜しんで、以下のような戯れ歌を作ってみました。
 ご笑覧下さい。


 
   
   咲いた桜が散りゆくまえに
   敷くは花ござ緋毛氈
   今宵宴の灯をともす
   コンというてた狐は来たが
   あいにく喰わせる揚げがない
   花を肴に冷や酒酌めば
   ほろりと酔うて花は散り散り


   月はまん丸あつらえたよう
   おまけに黄砂のおぼろ月
   花に添い寝のハルモニア
   夜泣く鳥も誘ってみたが
   涙の雫も見せはせぬ
   月を映した盃干せば
   ちららと揺れて月は散り散り


   月は天心 桜は照れる
   これでお開き花ござ巻いて
   おやすみなさいと抱きしめる
   狐は巣穴で待つ子がいるが
   もたせる土産がなにもない
   今宵一夜の風情を包み
   帰せば花も月も散り散り


   名前のない子はもう寝たろうか
   起きてぐずれば歌ってやろう
   花や月とは縁すらないが
   風がお前の名前を連れて
   遠い砂漠を旅していると


 


コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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Unknown (只今)
2008-03-21 17:24:35
 この戯れ歌の源流は、「梅は匂ひよ木立はいらぬ 人は心よ姿はいらぬ」といった隆達小唄!   と、思わず思ってしまった脱帽と、いささかの悔しさ…。
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Unknown (さんこ)
2008-03-24 10:43:08
何をしても、上手いのは、一寸憎いですね。
もう少し、下手な方が愛敬があると思います。こんな言い方は、失礼千万だけど。凄い褒め言葉なのですよ。
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Unknown (六文錢)
2008-03-25 00:23:16
 キ・ヨ・ウ・ビ・ン・ボ・ウ。
 自覚症状、ややありです。
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