イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

インキな性格

2015-03-13 00:46:46 | グッズ

 そんなこんなで、一時期はもっぱらuni-ball Signo(ユニボール シグノ)のリピーターで、そのまま浮気することなくずっと行けばよかったのですが、何年前かな?手帳に自分でSignoで書いた字が、あとから読み返そうとしたときに実際より太く、いやむしろ、ぐちゃっとにじんで見えるようになってきたときは慌てました。

 いま考えてみればデスクワーク用メガネの度数が、加齢とともに合わなくなってきただけの話なのに、「これはペンが悪いに違いない」とシロウト判断。より細書きでくっきりハッキリ書けるヤツを求めてあれこれ手を出す流浪の旅が始まりました。

 品揃え豊富な文具店が至近距離にあるか、いまのようにインターネット検索環境にあれば迷わずSigno極細0.38㍉か、超極細0.28㍉を選ぶところですが、当時は出会いがしらの出たとこ勝負。"0.5より小さい数字"のついてるヤツなら手当たり次第に試筆してみました。

 結論。「ペン先が細くなるほど、転がりがスムーズでなくなる」。紙質にもよりますが、0.5㍉に比べると歴然と摩擦係数が高まり、ガリガリズコズコしてくる。

 その結果、測ってみたわけじゃないけど皮膚感覚として、同じ文字数書くのに0.5㍉より時間がかかるんです。おまけに月河は筆圧が放っとけばどんどん強くなるので、文書大量速書きの際など、ガリガリズコズコガリガリズコズコガリガリガリズコズコズコズコッ!とやってるうちに、ものすごい勢いで、鉛の板張った様な頸肩腕症候群が襲いかかってきます。

 しかもしかも、インク詰まり?軸に明らかにたっぷり残量があるにもかかわらずなぜかインクが出なくなる"突然死"率が非常に高い。 

 ぺんてるハイブリッドTECHNICA(テクニカ)キリッと極細0.3㍉、パイロットハイテックC激細同じく0.3㍉、ここらへん細さは申し分ないものの、細さと引き換えになめらかさ、全体的な安定感をだいぶ犠牲にしているように思います。「非常に狭いスペースに細字(さいじ)で書く」に特化している感。

 ただ製品としての名誉のために付言すると、どちらもインクの質は素晴らしいにじまなさです。特にハイテックCの"バイオポリマーインキ"は、にじまないを通り越して、水中でも書けるんじゃないかってぐらいの耐水性。月河のようにガリガリズコズコさせず、するするさらさら平均ペースの微圧で書き進める分には理想的な硬筆筆記具かもしれません。これらを試筆しまくっていた当時の"在庫"のハイテックCは、のちに非高齢家族が結構喜んで消化してくれました。

 「0.5で書いた文字が太くつぶれて見えるのは、自分の目のせいであって、より細い筆記具を使うことによっては改善しない」と判明した頃、月河の"極細・激細深追い流浪の旅"も一段落しました。

コメント
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