長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

雨だよ……

2010年09月25日 09時14分06秒 | アニメらへん
 おはようございます、そうだいです。
 いや~、今、大雨が降っております。朝からやだねぇ。確か今日は、千葉国体の開会式があるんでしたよね? がんばれ千葉国体、がんばれテリーさん! 言われなくてもがんばるか。

 今回はなにかと時間がなくなってしまったので、報告までに。昨日、おもしろそうだったので
『らき・すた エンディングテーマ集 ある日のカラオケボックス』
 なる、アニメのサウンドトラックCDを買いました。『らき・すた』は、二00四年から連載されている女子高生の日常ギャグマンガで、アニメ版は二00七年に放送されたものです。
 だがしかし、これはサントラでありながらサントラにあらず。知っている人にとっては「何を今さら。」な説明なのですが、どうやら『らき・すた』のエンディングは、他のアニメのように決まった曲と決まった絵柄が流れる形なのではなく、主人公たちが町のカラオケボックスに入るというところから毎週少しずつ話が進んでいくという、本編からまるまる独立したサイドストーリー形式なんだそうで。その中で、毎回一曲登場人物の誰かが唄っていくカラオケの歌が、そのまんまその回のエンディングテーマになっちゃう。でも、もちろんカラオケの歌なもんだから、音程ははずれるし歌詞もうろ覚えだし歌い出しのきっかけも間違える! 演技とはいえ、なんてムチャクチャ、いや、エンディングテーマの存在意義そのものを根底からくつがえすアヴァンギャルドでアグレッシヴな手法なんだ!
 いやあ……とんでもないね。私、『らき・すた』は原作マンガもアニメもまったく観たことがありません! しかし、こんなぶっとんだエンディングの連続だったとは。これは、いったいどんな位置づけになる流れなんだろう!? これからのアニメの一支流の源泉になるのか、それとも、カンブリア期に生まれ輝き消えていったものたちのような、やりすぎ進化の一種に終わるのか? みなさんのほうがご存じなのかもしれませんが、私は昨日になってはじめてビックラこきました。もっと早く知っておれば……今、DVDもレンタルして観られない状態だからなぁ!
 京都アニメーション恐るべし。ホントに今さらながら。
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なんとなく家宝シリーズ 『小島聖写真集 West by South』

2010年09月24日 11時52分24秒 | すきなひとたち
どうもー、そうだいです。いやぁ、今日も私の町は、肌寒い曇り空の一日になりそうです。急にガクンと寒くなっちゃったね!
 昨日は新宿に行って、イラストレイターでクリーチャーデザイナーの韮沢靖大先生のトーク&イラストライヴに参加してきました。ほんとにささやかな、20人ほどだけでギュウギュウになったスペースでライヴはおこなわれ、かなり近い距離で韮沢さんのご機嫌なトークを聞くことができました。あんなにアットホームな雰囲気でご一緒できるとはねぇ! ありがたやありがたや。
 トークの内容もキャラクターデザインからTVの舞台裏まで、特撮好きにとってはたまらない話がポンポンくりだされて楽しかったのですが、なんといっても最高だったのは、目の前でみるみるうちに先生の最新作が創り出されていくライヴドローイングを観られたことですね! たった30分ぐらいの時間で、1メートル四方の白いキャンパスにどんどん新しい世界が……下絵もなくズンズンとペンを入れていく勢いは豪快なのに無駄がない! さすがは韮沢靖。観ていてまったく飽きることのないお仕事でした。両手にペンを持った時にゃあ、どよめきが起こったからね!
 韮沢さんのイラストの魅力は実にさまざまな部分にあります。レザーの質感を大胆に取り入れたファッション造形、人間の身体のデザインを思い切った勢いで崩したり、何かを足したりする発想の豊かさ、立体化すると同時にしゃべり出してきそうな、見る人に強くアピールしてくるキャラクターのストーリー性、などなど……
 考え出したらキリがないんですが、私が一番好きなポイントは、どんなにものすごい造形のキャラクターだったとしても、ブレのない「理想の骨格」が確実にその体内におさまっている、というところです。中身がしっかりしているんですね。中身がちゃんとした骨格で裏打ちされているからこそ、外見でどんな大冒険をしても、見る人がついていける魅力ができるみたいな。男女どちらのキャラクターも、それぞれに共通した美学があってカッコいいんですが、私はやっぱり、グラマラスな女性キャラの方に目がいってしまいます。セクシーでカッコいい!

 「カッコいい」とは微妙にニュアンスが違ってくるんですが、私の家には、ちょっと他にはない不思議な魅力がある身体が被写体になっているために、捨てる気になれずなんとなく家宝になっている写真集があります。
『小島聖写真集 West by South』(撮影・篠山紀信 1999年)
 また写真集かよ! しかもヘアヌードの! だって好きなんだよォ~。
 私がこれを買ったのは、出版されたばかりの1999年かもしくは2000年の正月明けでした。
「おっ、初ヘアヌード? こいつぁ正月からお初ずくしで縁起がいいや! げへへへ。」
 そんなスケベ心丸出しで購入したわけなんですが、中身を見てみて驚愕しました。
 じぇんっじぇん、いやらしくない……ヘアヌードなのに。
 Yes! ヘアヌードなのに。モデルの小島さんに魅力がないわけじゃあ決してありません。
 小島さんの魅力が「いやらしい」でなく、「がっちりしてる」の方向に炸裂していたのです! こいつぁビックラこいた。
 下品な言い方をしますが、小島さんはまごうことなき巨乳です。もちろん美人だし、当時22歳。ヘアヌードのモデルになって見る人が興奮しないはずがない! しかし……
 骨格! 骨格ががっちりしてるんだなぁ! 肩幅も広くて、巨乳なのにシルエットが見事なまでの逆三角形。要するに、服を着ていた時にはあまり見えなかった迫力ある体格が全面に押し出されたマッシヴ写真集になっていたのです。ヘアとかおっぱいとか、見えても見えてなくてもあんまり関係ない。これにはさすがの篠山紀信も観念したのか、緻密に計算された構図によるスタジオ撮影なんて手法は捨てて、今回はアメリカかどっかの砂漠をひたすら疾走したりさまよったりしている小島さんをそのまんま撮影することに徹しています。
 前に紹介した宮沢りえの写真集もそうなんですが、「興奮しないヌード写真集」には、ただヘタなだけというものがほとんどの中で、たまに今回のような「興奮してる場合じゃない写真集」もあるんですよねぇ。小島聖さん、ほれぼれするような「骨」のある女優さんです。来月、小島さんの出てるお芝居を観に行く予定です。服を着てても、魅力はもちろん隠せるもんじゃありません。楽しみ~!
 

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なにしに来たんだ第4使徒シャムシエル 下

2010年09月23日 03時29分28秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
《上のあらすじ》
 第3使徒サキエル以来、3週間ぶりに第3新東京市にやってきた第4の使徒、シャムシエル。さ~て今度は、どんな戦い方をしてくれるのかな?

 海面すれすれのところを飛行してきたために、レーダーにもなかなか引っ掛からなかったシャムシエル。特に海岸線での攻防戦もなく日本に上陸します。サキエルの時にがんばっていた国連軍は、どうやら「もう全部ネルフにお任せ!」という対応になったらしく今回はどこにもいません。そのかわりに「15年待ってました。がんばるゼ!」とばかりに、第3新東京市一帯に設置されていたビル屋上のミサイル発射台や箱根ロープウェーに仕掛けられたミサイルポッドが、ふよふよ飛んできたシャムシエルめがけてガンガン火を噴くんですが……まぁ、効かないよねぇ~。日本の怪獣特撮の伝統でございます。
 その時ネルフ本部はというと、なぜか不在だったあやしい総司令の代理として、絵に描いたようなシブい顔の副指令と現場指揮官のお姉さんがてんやわんや。
「こっちの都合はおかまいなしか。女性に嫌われるタイプね。」
 ついついグチっぽくなってしまう指揮官お姉さん。
「あったりまえじゃあ! こちとら、人類全員を滅ぼしに来とるんじゃからのう。男女の区別なく嫌われるのは百も承知の助よ。そしたら、あがらせてもらうでよぉ!」(シャムシエルの心をおもんぱかってみました。)
 人類側の迎撃をものともせず第3新東京市中央部に陣取ったシャムシエル、余裕しゃくしゃくの態度でエヴァンゲリオンの出動を待ちます。
「おらぁ、エヴァンなんちゃら! むらさきの! でてこいやぁ!」 

 第4使徒シャムシエル、身長はやはりエヴァンゲリオンやサキエルと同じくだいたい50メートルといったところ。全身はえんじ色か茶色といった感じの配色で、しいていえば人間型ではあるのですが、手もなく足もない、フードつきローブをまとった中世ヨーロッパの修道士のようなシルエット。飛行時はそのまんま横になっている態勢が、地上に降り立つとすっくと立ち上がります。トランプのスペード型のカバーが頭部に乗っかっていて、そのカバーが上にあがると、そこには頭部でなく、サキエルにもあった赤い巨大な球状の物体が。使徒にとって非常に大事な「コア」という部分のようです。そしてそのすぐ下の胸の部分には、ダンゴムシのようにワシャワシャと動く8~10本くらいの細い足。気色わるっ! 武器じゃないんだったら動かさないで……
 そして、シャムシエル最大の特徴にして、画面で見るかぎり唯一の武器でもあるらしいのが、肩にあたる箇所から左右1本ずつ伸びている、光る細長い触手なんです。こいつはなかなか使える武器ですよ!
 サキエル戦と同様に、地下のネルフ本部から出動してきたエヴァンゲリオン初号機。初の本格的な戦闘にビビりまくりの中学生パイロットが先手必勝とばかりにパレットガン(エヴァンゲリオンのサイズに巨大化されたライフル銃。弾は劣化ウラン弾)を撃ちまくるのですが、これもシャムシエルには効かない様子。
「効かん効かん。わしもナメられたもんよのう。そいだら今度は、わしからいくずぉぉうッ!!」
 突然攻勢にうつり、目にもとまらぬスピードで2本の光る触手をムチのようにくりだすシャムシエル! 触手はどうやらかなりの熱を発するものらしく、ふれたビルはあっという間に紙細工のように切断され、つかんだ初号機の手のひらはジュジュワ~と火傷をおってしまいます。
「がっはっは! どうじゃ、わしのムチは。このままビルごと切り刻んでくれるわぁ!」
 パイロットの経験の少なさもあって、防戦一方になる初号機。ムチ攻撃に吹き飛ばされて、近郊にあった山の中腹でのびてしまいます。
 しかし、ここで戦況が変わった! 相手を再びムチの範囲内にとらえようと不用意に近づいてきたシャムシエルに、初号機が突然ダッシュで接近。ふところに入りこんだ瞬間、手にしのばせていたプログレッシブナイフをシャムシエルのコア部分に渾身の力をこめて突き立てたのです!
「ぬぐおッツ!? し、しまったぁッ!! ワレ、ドス持っとったんか!」
 プログレッシブナイフとは、これまたエヴァンゲリオンサイズに作られたアーミーナイフのようなもので、なんか知らないけどものすごい高振動が刃の部分で発生し、触れたものを分子レベルで切断してしまうというスグレもの。14歳のパイロットには持たせちゃいけないでしょ、見た目的に。
 ガガガガ!! コアに入った大きな亀裂の中から激しく飛び散るスパーク。
「ぬかったわ……おまえみたいな小僧っコにそんな度胸があったとはのう。立派な組員になるんじゃぞ。ひと足先に、三途の河原で待っとんずおうぅぅ……ガク」
 危なかった。シャムシエルのムチ攻撃で、初号機に電力を供給していたアンビリカルケーブル(でっかい電気コード)は切断され、シャムシエルが息絶えるのとほぼ同時に、初号機の活動も停止していたのです。とにもかくにも、今回は「暴走」なしでのエヴァンゲリオンの勝利でした。さすがは主人公。なんだかんだいって成長したねぇ!

 しかし……今、私は心を鬼にしてこう言わねばなりません。「シャムシエル、お前いろいろとダメ!」と。愛あるゆえの提言です。
 今回は主人公の成長が勝因っていうか、シャムシエルに敗因が多すぎました。
 まず第1は、「弱点丸出しで戦っちゃってる。」
 シャムシエルねぇ、途中まではいいの! 途中まではフードみたいなのをかぶってコアを守ってるんだもん。でも、戦いでヒートアップしたからなのか、後半ずっとフードあげちゃってたでしょ! 暑がりなの!? ちょっとぐらいガマンしなさいよ。
 第2は、「ムチしか武器がない。」
 サキエルだって、目からビームっていう遠隔攻撃があったの! 弱点がある自分の身体に近づいたものしか攻撃できないって、どういうこと!? 「肉を切らせて骨を断つ」んじゃなくて、相手の肉を切って自分の骨を断たせてどうすんだよォ~。死んじゃうじゃんかよォ。「実は他にも武器があったんだけど、使わなかった」っていう言い訳は通用しません。出し惜しみしていいのは、必殺技のあるヒーローだけ! 悪役は出せるもんはバンバン出していかなきゃ。
 あとさぁ、あなた、もし初号機に勝ってたら、地下のネルフ本部にどうやって行くつもりだったの? ムチをブンブンぶんまわして地面を掘ってくつもりだったの?
 第3は、「打たれ弱すぎる。」
 あのね、サキエルは初号機に飛びかかられる前に「ATフィールド」っていうバリアをはってたでしょ。あなた、ATフィールド、はってた? ATフィールドがもともと弱かったのか、あまりに突然襲われたんではるヒマがなかったのかどうか知んないけど、ナイフ1本で死んじゃあいけねぇよ……かりにも、人類の滅亡をねらってる使徒のメンバーなんだからさ。
 まぁそんな感じですよ。はっきりいって、サキエルと比べて進化したのは「空を長時間飛べる」ってとこだけで、それ以外はちょっと……むしろ弱くなってしまったとしか思えません。
 よく考えてみると、主人公の中学生だってグッドコンディションじゃなかったんでしょ? なんか、クラスメイトにいいがかりをつけられてぶん殴られたり、エントリープラグ(コックピットみたいな装置)の中に、そのクラスメイトとかが入り込んだりしてたんだそうじゃない。シャムシエル、勝たなきゃ、そこは!

 ……ちょっと、いいすぎたかな。
 仕方ない。とにかく結果として、第4使徒シャムシエルは人類の用意した「通常兵器」の状態のエヴァンゲリオンに敗れてしまいました。しかし、この敗戦をうまく次に生かさなければ、シャムシエルの勇敢な死が無駄になってしまう。使徒は常に、敗戦から何かを学びとらねばならないのです。なんか、なんかないかな……
 む? そうだ! シャムシエルの闘いが、たったひとつだけ使徒サイドにもたらしてくれたプラス材料があったぞ! それは、
 「人類側の気のゆるみ」だっ!
「使徒、意外と弱くねぇ? 次もたぶん、こんくらいのやつじゃねぇ?」
 ククク。待っていろよ。次はそのゆるみきったハートにコークスクリューをぶち込むような使徒を送り込んでやる! せいぜい、プチ家出で自分探しをしかけてから結局はマンションに舞い戻ってくるというエピソードでも済ませておくんだな、中学生!

 余談ですが、2007年の『新劇場版・序』では、シャムシエルはサキエル同様に、順番を1つ繰り下げた「第5の使徒」として登場します。エピソードの内容も外見もオリジナル版とほぼ同じなのですが、胸のちっちゃな足のワシャワシャ感がCG技術によってさらにこまかくなって気持ち悪くなった点と、死亡後に触手部分以外の全身が血のような液体に変わって崩壊してしまった点がオリジナル版と違います。オリジナル版では、死亡後にシャムシエルの死体は割れたコアを含めてすべて回収され、ネルフによる分析の結果、使徒は「人類にかなり近い遺伝子を持ったなんか。」という結果がもたらされるくだりがあったのですが……そのへん、『新劇場版』ではまるごとはしょられちゃった。負けんな、シャムシエル~!!
 
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なにしに来たんだ第4使徒シャムシエル 上

2010年09月22日 14時39分08秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 どうもこんにちは。そうだいです。なんだか、今日も暑くなりそうな雰囲気で。私の町は雲ひとつない晴天であります。でもなんとなくなんですが、空気は8月のころとは微妙に違っているようです。そこまで来ている秋の気配がするというか、かおりがするというか。夏も終わりか。来年の夏は、もうちょっとだけでいいから気温が下がってくれるといいナ~!

 さぁ、今回は突然思い出したかのように、先月にやった「検証!『新世紀エヴァンゲリオン』の使徒」シリーズの第2弾をやってしまいます。ついにやっちゃうよ! だいたい月イチペースぐらいの企画にしていきたいですね。いったい誰が喜ぶというのか……いや、まず俺が喜ぶ! そしてたぶん、草葉の陰で使徒の皆さんも喜んでくれるはずなのです。
 時に西暦2015年。2000年に南極で発生した大災害「セカンドインパクト」の直前にその存在が確認されて以来、実に15年ぶりにあらわれた謎の巨大生命体・使徒。前回は、日本の第3新東京市、そしてその地下に建設された対使徒特務機関NERV(ネルフ)本部をねらって大暴れした最初の使徒・第3使徒サキエルを紹介しました。
 今回検証するのは、そのサキエルの次に出現した第4の使徒シャムシエルです。シャムシエル! シャムシ「ェ」ルじゃないですよ。でっかい「エ」です。シャムシエルにかぎらず、使徒=天使の名前を語る時は、名前の最後についている「エル」という言葉を軽視するわけにはいきません(名前に「エル」のつかない天使もいますけど)。
 「エル」とは、ヘブライ語で「神(の)」という意味なんだそうです。つまり、神に仕える存在である天使の名前についてくるのも当たり前といえば当たり前というわけ。ユダヤ教やキリスト教で神に関わるものには、神そのものじゃなくてもよく「エル」がついてきます。地名の「イスラエル」もそういう経緯で最後が「エル」なんですって。
 さて、そんな神々しい名前をいただいでいるシャムシエルなんですが、第3使徒サキエルが狂犬と化した暴走エヴァンゲリオン初号機にボコボコにされて華々しく散ってから3週間後、サキエルと同じ南極に出現し、サキエルとほぼ同じ進路で第3新東京市を目指して移動を開始します。
 しかし! 今回はサキエルとはひと味違うポイントがあります。
 第4使徒シャムシエルは基本的に空を飛んで移動! しかも速度は時速100キロ。前回、時速およそ30キロで太平洋をエッチラオッチラ泳いできたサキエルとは大違いだ。勉強してんな使徒! サキエルの時の3倍のスピードで迫ってくるシャムシエル。時間があんまりない!
 ここで重要となってくるのが、待ち受ける第3新東京市とネルフの準備状況なんですが、サキエル襲撃の「3週間後」という点は、人類的にはなにかと有利なものとなりました。まず、サキエルに破壊された市街地はなんとかかんとか復興しており、少なくとも使徒対策のために設置されたビル屋上のミサイル発射台などは準備OKだったようです。すげぇぜ第3新東京市! ビルからミサイルが出るんだぜ。なんか、N2地雷でも死なない使徒には効くわけなさそうな武器だけど。
 あと重要なのは、サキエル戦では片足を前に踏み出すので精一杯だったエヴァンゲリオン初号機パイロットの中学生が、3週間のうちになんとか歩いたり走ったりして初号機についている武器を使えるようになるまで訓練されていたことです。素晴らしい進歩じゃないですか! 1ヶ月もしないうちに、赤ちゃんがアルバイト初日の学生くらいになったって感じ? なんか、パイロットの眼は死にきったサバみたいになっちゃってるけど。よかったね赤木博士。
 セカンドインパクト以来15年ぶりに出現したサキエルに対して、次のシャムシエルが出現したのは3週間ぶりなんですから、ペースは非常に速くなっています。しかし、必死な人類はその3週間を大事に使ったわけで、その点、シャムシエルがもうちょっと早めに南極を出発していれば……という悔いは残ります。
 ともあれ、まともに主人公ロボット(まぁ、物語の前半では、エヴァンゲリオン=ロボットということにさせてください!)として動けるようになった初号機にとっての、実質はじめての戦闘の瞬間が近づいてきました。さて、どこまで戦えるのか? やっぱり最後は暴走だのみになっちゃうのか?
 果たして勝利の女神は、初号機とシャムシエルのどちらにほほえむのでしょうか! ……まぁ、『新世紀エヴァンゲリオン』っていうタイトルのアニメの、まだ始まったばかりの第3話ですからね。結果はなんちゅうか……がんばれシャムシエル~! 勝てる、勝てるよ~!
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池袋に帰ってきたウルトラマン 後編

2010年09月21日 03時04分12秒 | 特撮あたり
《前回までのあらすじ》
 え! 庵野監督と団時朗さんのトークショーが始まるというこの映画館の中に、『帰ってきたウルトラマン』の「中の人」だったきくち英一さんがいんの!? そうだい大ピンチ! 幸せすぎて死ぬかも。

 時間通りに始まったトークショー。司会進行のライター・清水節(たかし)さんによるスムースな紹介により、大きな拍手に迎えられて庵野秀明監督と俳優の団時朗さんが登場しました。私は座席の最前列。2メートルもしないまん前に、庵野監督と郷秀樹さんがぁ!
 庵野監督も団時朗さんも、でかっ!
 お2人とも、身長180代の長身なんですね。
 庵野監督はお歳が50手前なはずなのに非常に若々しくスリムな体型で、対する団さんも60を超えておられるのに、非常に大人の魅力あふれるロマンスグレーでもあり、不良っぽくもあり。とにかくカッコイイ! そして、たぶん団さんだと思うんですが……
 酒くさっ!
 心なしか赤ら顔の団さん。やっぱり夜中10時30分からのトークショーということで、一杯やっとくのは必要だったか? しかし、そこはさすが、歴代ウルトラマン俳優屈指の酒豪と呼ばれる団さん。酒は仕事の潤滑油とばかりに、軽快&ご機嫌な感じで、『帰りマン』撮影当時の貴重なエピソードをペラペ~ラと語っていきます。
 いわく、モデルの仕事しかやっていなかった自分が突然にTVドラマの主役を演じることになった戸惑いと楽しさ。いわく、劇団出身の俳優と映画スター俳優との演技スタンスの違い、いわく、若いスタッフが多かった現場の明るい雰囲気……
 さすがは主人公。次々と出る興味深いお話に、放映当時10歳で『帰りマン』に夢中だったという庵野監督も、思わず聞く側にまわってました。
 さて、そんな庵野監督も、今回のセレクション11話の選考理由を語っていくにつれて、監督本人の現在の作風にも通じるような感動ポイントの解説に熱が入っていきます。
 やっぱり監督、夕陽が好きなのねぇ~! 本人による夕陽の良さに関する発言を聞けてほんとによかったです。そうねぇ、『新世紀エヴァンゲリオン』の3号機のボディの黒さは、『ウルトラマン夕陽に死す』の用心棒怪獣ブラックキングの黒さを継承してたんだなぁ! しみじみ再確認。
 あげればキリがないのですが、トークショーは非常に楽しい雰囲気で時間ちょい押し気味に終了しました。そしてその終盤、進行の清水さんがこう言ったのです。
「今回、関係者として『帰ってきたウルトラマン』のメインスーツアクターを務めておられたきくち英一さんもいらっしゃっているそうです。きくちさん、おられますか?」
 その声にこたえて、スックと立ち上がる1人の男。彼に贈られる万雷の拍手!
 きくちさんだ……おん歳67にも関わらず、精悍に日焼けしたお姿は若い若い! さすがは、歴代ウルトラマンのスーツアクターの中で初めて、本格的に武道をアクションに取り入れたお方だ。背筋もまっすぐだぜ!
 さぁ、興奮もさめやらぬ中、ついに庵野秀明監督のセレクションによる『帰りマン』傑作11話の上映が始まります。私は最前列。ほとんど首だけプラネタリウム状態。大丈夫か?

 結論としては……大っ正解でした!! 大迫力!
 正直なところ、TV番組をモノラル音声のまま映画館の大スクリーンでやるという点に不安をかかえていた私だったのですが、最前列はそんな問題は全っ然ナッシング!
 怪獣がほんとにでけぇ! ウルトラマンがほんとにでけぇ! 怪獣撃退チームMAT(マット)の有名な「ワンダバテーマ」がうるさいぐらいにガンガンなり響く! もう最高……
 さすがは庵野秀明監督が選ぶ、全51話中、厳選の傑作11話。眠気が襲ってくるヒマもありゃしません。朝5時半のゴールまであっという間でした。
 2大怪獣グドンとツインテールの猛攻に、MATが大都市東京の存亡を賭けてジープ2台とバズーカ2本だけで立ち向かう第5・6話。異才・実相寺昭雄の脚本による文明諷刺の切れ味するどいコメディ篇の第28話。ウルトラマンに不敵な挑戦をしかける宇宙人が化けた少年の演技が怖い第31話。田舎で巻き起こる怪獣騒動の中でつづられる人情ドラマがしみじみいい第32話。現在にいたるまで『帰りマン』にとどまらずウルトラシリーズ中でも屈指の大傑作とたたえられる第33話。『新世紀エヴァンゲリオン』の使徒の中にまじってても違和感がないような斬新なデザインの怪獣がインパクト大の第35話。主人公・郷秀樹の恋人が宇宙人に惨殺され、ピンチにおちいった帰りマンを助けるために初代ウルトラマンとウルトラセブンが登場する巨編の第37・38話。そして、郷秀樹=帰りマンが最強怪獣ゼットンを倒して地球に別れを告げる感動の最終第51話……
 最終回ラスト、ウルトラマンとなって空のかなたへ去っていく郷秀樹を追って、手を振りながら海岸の砂浜を駆けていく少年のほほをつたう涙。当然のごとく、映画館は再び万雷の拍手。
 明るくなった館内で、私は迷わず、きくちさんのところへ駆けていきました。
「きくちさん、ウルトラマン役、本当に素晴らしかったです! あ、あ、あ、握手していただけますか!?」
 きくちさんは満面の笑みで応えました。
「もちろんです、どうもありがとう! ちゃんと寝られました?」
「いやいや、ほんとにおもしろくて眠気なんか全然きませんでした! ありがとうございます!」
「そうかそうか。来年は『帰ってきたウルトラマン』の40周年だからね。またどこかで会いましょう!」
「は、はひ~……」
 その時の、握手したきくちさんの手の温かさときたら。がっしりしてて、やわらかい。本物のヒーローの手でした。ヒーローは本当にいるんだ。信じてきてよかった。
 ヒーローの輝かしい活躍を堪能して、そのヒーロー本人と握手をする。最高のオールナイト上映会でした。
 あ、あと、先日に紹介した、親友にもらったサイボーグ怪獣ガイガンのTシャツとまったく同じものを着てきていた青年に、思わず声をかけて話し込んでしまったのも楽しかったなぁ。こういう場所では趣味がおんなじだから、見知らぬ方とも案外きさくに会話ができるもんですね。

 そして朝日の輝く中、私は満ちたりた心をおみやげにして家路につきました。その感情とは180度逆に、リストラされたサラリーマンのように首をガックリとうつむけながら。
 く、首がいてぇ……でも超満足!! きくちさん、どうもありがとうございました~! 
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