長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

みなさん、よいお年を!!

2010年12月31日 22時01分48秒 | 日記
 どもども、おばんでございます、そうだいです。
 みなさん、どんな大晦日を過ごしていますか~? 私は今、ラジオで『紅白歌合戦』を聴いています。もちろん、ひとりで!

 いや~、やってみたかったんですよ、ラジオで年越し。TVのいっさいない年越し。
 なんかねぇ、ラジオで聴く『紅白歌合戦』はおもしろいです! 生番組の緊張感がすごく伝わってくる。
 もちろん、TVで観る『紅白歌合戦』のおもしろさもありますよね。でも、音声だけだと歌手や司会者の声の調子がオブラートなしで直接耳にはいってくんの!

 いや~、やっぱり緊張するしない、人さまざまですねぇ! なんか、音源とまったく同じ歌声の人もいて「若いのにやるなぁ!」とビックリしたりもしたんですが……あ、あれ録音!?
 緊張した感じがいい人って、やっぱりあんまりいないもんですねぇ。自分のライヴってわけでもないんで、アウェー感がひしひし伝わってきます。

 しかし、キャリアのある人はすばらしい。森進一さんはとんでもない人だわ。紅白ならではのテンションの高まりによる音程のブレがすごいんですが、ギリギリのところで「唄」であることを保ち続けている!
 ライヴの魅力と名曲の味わいを伝えることの両立ができている! ものすごいお方だ……

 でも、どのステージでも常に同じ高レベルの歌唱を再現できるって人たちもいい。なんだかんだいっても、小林幸子さんは本物だわ。これからなんですが、石川さゆりさんの『天城越え』も楽しみです。

 あと、なんといってもラジオ『紅白』の最大の魅力は、ラジオ専属の司会をつとめる若手アナウンサー2人の「必死すぎる解説」ですね!

「お次は、AKB48の『ポニーテールとシュシュ』です。ちなみにシュシュとは、髪をまとめる時に使うファッションアイテムのことです!」
「あっ、小林さんがなにかに乗っているように見えます!」
「鳥です! 鳥ですよ!」
「鶴です! 小林さんが巨大な鶴に乗って13メートルほどの高さまで昇っていきます!」
「おや、嵐のみなさんは今、ロボットのようなダンスを披露しています。」

 いやぁ、ある程度の進行に沿った台本はあるんでしょうけど、いま目の前で展開している物事を見えない人に説明するのって、大変ですよねぇ! とても興味深い生中継です。
 しっかし、松下奈緒さんはおちついてるなぁ……ピアノもうまいし。

 思わぬおもしろさを味わえたラジオ『紅白歌合戦』。おかげでとっても楽しい年越しができそうです。
 でも、来年は絶対にこれ以外のかたちで年を越しますけどね!!


 えー、さてさて、こういった感じで、わが『長岡京エイリアン』も無事に2010年を終えることとなりました。
 いろいろあったっちゅうかなんちゅうか、8月にこの個人ブログが始まったことも大事件でしたし、その後に私ごとながら、10年ほど続けていた舞台役者としての活動をやめたという出来事もありました。
 来年どう過ごしていくのか、はっきり言ってわかんないことづくしなんですが、とにかく1日1日を楽しく真剣に生きていく2011年にしたいなぁ、と考えております。

 っていうか、さっそく明日の朝から仕事だし! 3日からは劇団の1月公演の準備もあるし。正月気分もあったもんじゃございませんよ~。
 さぁさぁ、また明日からがんばっていくぞ! おかげさまで、わが『長岡京エイリアン』もじーわじーわとアクセス数を増加させている幸せに浴したまま2年目を迎えることができます。
 こんな正体不明・奇々怪々の個人ブログを楽しんでくださるみなさまの2011年にも、幸多からんことを!

 みなさん、どうぞよいお年をお迎えください! 来年もどうぞ、よろしくお願いいたします!!
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39年ぶりの主演映画? じょうだんじゃないよっ  『仮面ライダー THE FIRST』の章

2010年12月30日 15時36分12秒 | 特撮あたり
《これまでのあらすじ》
 来年2011年の春に公開される新作で、1972年以来39年ぶりの映画主演を果たすこととなった伝説のヒーロー・仮面ライダー1号!
 しかし彼には、2005年の『仮面ライダー THE FIRST』と、2007年の『仮面ライダー THE NEXT』という2つのリメイク映画にも主演しているという黒歴史があったのだ!!


 ……黒歴史だって。失礼だよねぇ……
 でも、心を鬼にしてまず最初に言わなければならないのは、『仮面ライダー』のリメイクに挑戦した映画『仮面ライダーTHE FIRST』と『仮面ライダーTHE NEXT』が、失敗作であるということなんです!
 しかしもっと重要なのは、この2作を明らかな失敗作たらしめたのが、「失敗する可能性の高い挑戦」をあえてしたアグレッシブな心意気だったことです。結果として派手に失敗したわけではあるんですが、私としては実に「惜しい!」と思わせる2作でした。
 要するに、充分に語る価値のある作品ではあるのです! DVDを買う気にはなんないけど……1回は見てみるべきなんじゃ、ないかなぁ!?

 まずいろいろと説明させてもらいたいのですが、2005年に公開された映画『仮面ライダーTHE FIRST』は、1971~73年に放送された伝説のヒーロー番組『仮面ライダー』の初のリメイクとして制作された作品です。当然の事ながら、歴代の「仮面ライダー」シリーズの主人公がリメイクされたという例は他にありませんでした。
 ところが、全100回あった『仮面ライダー』をたかだか2時間の映画に圧縮することはどだいムリなお話。
 ということで、この『仮面ライダーTHE FIRST』は、どちらかというと、TVシリーズの『仮面ライダー』よりも、石ノ森章太郎によるマンガ版『仮面ライダー』を原作にしたものとなりました。

 ここでちょっと補足を。『仮面ライダー』の原作者は確かにあの石ノ森章太郎大先生ではあるのですが、TV版の放送と同時に連載が開始されたマンガ版『仮面ライダー』は、「原作」じゃあないんですね。ややっこしくてすみません!
 つまり、TV局からの「ヒーローもの特撮番組の企画があるのでキャラクターを考案してほしい。」という依頼を受けて石ノ森先生がアイデアを提供したのが『仮面ライダー』誕生の瞬間であって、その後に連載が開始されたマンガ版は石ノ森先生自身の手による「コミカライズ作品」だったわけなんです。
 こういった経緯もあってか、TV版とマンガ版とでは、おなじ『仮面ライダー』ではあっても内容や雰囲気においてかなりの相違が見られます。

 TV版では、世界征服の野望に燃える悪の組織「ショッカー」がかなりわかりやすく日本各地で悪事をはたらき、それを正義の味方「仮面ライダー」がかなりわかりやすくぶっ飛ばすという勧善懲悪ものになっています。子どもでも一瞬で理解できるような単純明快なヒーロー番組のお手本です。
 ところがその一方、石ノ森先生によるマンガ版は非常に複雑でスッキリしない最終回が印象的な作品に仕上がっているのです。いや、実は私はこのマンガ版がいちばん好きなんですけどね、「仮面ライダー」シリーズのなかでは。
 石ノ森先生によるマンガ版『仮面ライダー』は、全部で6つのエピソードから構成されており、TV版がまだノリノリで放映中だった1971年のうちに、本放送とはまったく違った最終回をむかえて終了しています。

 今回はあくまでリメイク映画のことを話したいので、マンガ版『仮面ライダー』の話題はこれ以上深くは突っ込まないのですが、結果としては、リメイク映画『仮面ライダーTHE FIRST』は、マンガ版の「やるせないテイスト」を強く受け継いだダークな作品になってしまいました。
 思えば、すでにこの時点で『仮面ライダーTHE FIRST』の悲劇は始まっていたのかもしれません。「単純明快なTV版」と「難解でやるせないマンガ版」という2つの親に引き裂かれるようなかっこうになってしまったのです。

 『仮面ライダーTHE FIRST』の監督をつとめたのは、TV版『仮面ライダー』のほぼ全話の制作に助監督としてたずさわっていた東映特撮界のベテラン・長石多加男。
 TV版の制作をみずから手がけてきた長石監督は、当然ながらやはり「昭和ライダーの復活」を念頭においていたようで、オープニングにちょっとだけ流れるTV版の有名すぎる主題歌『レッツゴー!!ライダーキック』(『せまるゥ~、ショッカぁ~』のやつ)や、悪の組織「ショッカー」の大幹部としてあの死神博士が登場する(死神博士役の名優・天本英世はすでに他界していたため過去の映像を流用した形での出演)演出など、随所で往年のTV版をほうふつとさせる味つけをほどこしていました。
 また、主人公・本郷猛(黄川田将也)とヒロイン・緑川あすか(小嶺麗奈)の淡い恋模様や、仮面ライダーと改造人間、またはショッカー戦闘員とのCG技術をあまり使わないガチでのアクションバトルを重視した映像づくりなども、おそらくは長石監督の長年のキャリアにもとづくテイストだったのではないでしょうか。

 しっかぁ~し! ここにきてついに悲劇は表面化してしまった……
 そういった長石監督の「原点回帰」方針に対して、脚本があまりに「現代に通用する新しい仮面ライダーのあり方」を模索する実験的精神に満ちたものになってしまっていたのです。
 さもありなん、脚本を担当したのは、「平成仮面ライダー」シリーズのほとんどの作品でメインライターをつとめてきた井上敏樹。常に「平成の時代におけるヒーロー像」を第一線で創造し続けてきた男です。彼は実は、「昭和仮面ライダー」シリーズのほとんどの作品でメインライターをつとめた脚本家・伊上勝(いがみ まさる)の息子でもあるのですが、父子でも「ヒーロー像」についての考え方はだいぶ違ったものであるようです。

 井上敏樹の脚本は、まず1970年代のなんとなくザツで元気だったころの日本が舞台ではありません。リアルタイム、2000年代のしらけきった日本で展開される物語なのです。まずここがオリジナルと全然ちがう。
 TV版では、わかりやすい悪の組織・ショッカーに対して、明快に闘いをいどむことを生きがいとする主人公・仮面ライダー1号こと本郷猛だったのですが、『THE FIRST』での本郷猛は、勝手によくわからない組織によって仮面ライダーに改造されてしまった自分の肉体に戸惑いながら、自分や親しい人たちに襲いかかってくる敵ととりあえず闘っていくというかなり受け身で悩みがちな人物として造形されているのです。つまり、『THE FIRST』での本郷猛は、まだまだ「正義のヒーロー」とはいいがたい状態なのです。
 おそらく井上脚本は、「正義のヒーロー」がなかなか成立しづらい複雑な現代という部分を、困惑する本郷猛の姿に投影したかったのではないでしょうか?
 なぜ「正義のヒーロー」が成立しにくいのかというと、明確な「悪」がいない時代だからなのでしょう。なにかを簡単に「悪」だと決めつけられないような時代。

 『仮面ライダーTHE FIRST』に登場する悪の組織・ショッカーは、名前こそTV版のショッカーとおんなじですが、組織の中身はだいぶちがっているような感じがします。
 『THE FIRST』のショッカーには、どことなくカルト教団を思わせるような強い信念ゆえの狂気があり、彼らなりの「正義」を感じさせるようなシーン展開があるのです。
 『THE FIRST』のショッカーの世界征服とは、人間を超えた「改造人間」が他の人間をみちびき、争いのない理想の社会を建設するということ。ショッカーはそのために現在ある古い社会構造を破壊し続けるのです。
 物語のあるシーン。改造人間の被験者に選ばれた城南大学の学生・本郷猛を拉致したショッカーの改造人間バット(コウモリ男 演じるのは津田寛治! こえぇ)は、満面の笑顔で猛に花束を渡して「おめでとう!」と声をかけます。
 またあるシーン。病院で自分が不治の病であることを知って自暴自棄になる青年(ウエンツ瑛士)の前に謎の美少女(小林涼子)が現れ、不治の病を治すかわりに理想の社会のためにいっしょに闘ってほしいと言葉をかけます。青年は少女と恋におち、ショッカーの科学力によって病気を完治させ、改造人間コブラ男となってバリバリ働きはじめるのでした……

 う~ん。なんか、こまっちゃうよねぇ。「勧善懲悪の活劇」なのか、「現代の混沌を映しだす諷刺劇」なのかがはっきりしないから、はなばなしいライダーとショッカーのアクションバトルも、いまいちのれないんだよなぁ。
 あと、実験精神にあふれた井上脚本のために、あえて物語の時間軸をあべこべにならべているシーン構成もあったりしたんですが、そのあたりの謎が結末になってはっきりしても、もともと物語自体がやるせない雰囲気になってるから、ぜんっぜんスッキリしない!
 ウエンツのコブラ男も、美少女の正体だった改造人間・へび姫メドウサもまとめて仮面ライダー1号と2号に問答無用にぶっ飛ばされちゃうし……なんかキッツイなぁ。

 このように『仮面ライダーTHE FIRST』は、「仮面ライダーのどこを受け継いで、どこを変えるのか。」という点で監督の演出と脚本の意図がバラバラな方向を目指してしまっていたために、結局は昭和ライダーの復活を期待していたファンと新しい平成ライダー物語のはじまりを期待していたファンの、どちらからも支持されない失敗作となってしまったのでした。うーん、特撮作品の名作っていうのは、作り手の才能や技術の高さも大切ですけど、それ以上に同じ方向を目指して作っていく団結力が必須条件ですからねぇ……『仮面ライダーTHE FIRST』の失敗は、残念ながらなるべくしてなったものだったのです。

 だが! だが、『THE FIRST』はタダではころびません。すばらしい見所もちゃんとあったのです。
 なんといっても必見なのは、激しいアクションが非常に絵になる、21世紀のヒーローとしてシャープにリファイン(改良)された仮面ライダー1号と2号のスーツでしょう。あの出渕裕(いずぶち ゆたか)によってデザインされた2人のライダーやショッカー改造人間軍団と戦闘員の新造形スーツは、昭和版のイメージを残しつつも平成でも充分に通用するかっこよさを持ったものとなりましたが、特に1号と2号は良かったなぁ。色合いもTV版の初期を強く意識したダークな配色になっています。
 いっぽうでクモ男、コウモリ男、コブラ男などといった「仮面ライダーシリーズ常連」の怪人たちは、それぞれの生物的特徴を反映させた「パワードスーツ」を着装した兵士が改造人間になるという解釈になっており、メタリックなクモ男が深夜のビル街を這いまわったり、黒いマントに西洋騎士の鎧のような飛行スーツを身にまとったコウモリ男が空を舞う姿は、古くささをまったく感じさせない魅力がありました。
 またアクションもものすごくスタンダードで王道な感じでねぇ。まさに肉弾戦といった言葉の似合う、きまじめさと先達への敬意にあふれたものでした。これを「つまんない」「物足りない」と簡単に言っちゃあいけねぇ! よく噛んで味わうべきアクションですよ。

 まぁ、そんなこんなで。私はレンタルDVDでこの『仮面ライダーTHE FIRST』を観た時、
「うむ、つまんない!! でも、ここで終わっちゃあ絶対にいけない作品だ。続編が観たい!」
 と強く感じました。
 そう感じたもっとも大きな理由は、「本郷猛がまだヒーローになっていない」という点です。
 今回本郷猛を演じた黄川田将也は、まだ自分の守るべきものがなんなのかをわかりかねたままの表情でエンディングを迎えていたように見えたのです。
 藤岡弘、さんほどの鋼鉄の人になれとは言いませんが、黄川田さんなりのヒーロー本郷猛の活躍する続編が観たい!

 そういった多くの声にこたえるべく、そして『仮面ライダーTHE FIRST』の失敗をむだにしないためにも、その2年後にあらためて制作されたのが! 『THE FIRST』の正式の続編となる『仮面ライダーTHE NEXT』だったのです。
 さぁ、果たして『THE NEXT』による『THE FIRST』のリベンジはなるのか? 平成版仮面ライダー1号の運命や、いかに? なんかド冒頭に結果を言っちゃってるような気もするんですが、字数もいつものようにかさんできちゃったんで、リメイク第2弾『仮面ライダーTHE NEXT』のお話はまた次の機会、つまりはまた来年だ~い。

 「仮面ライダー」で年またいじゃうのかよ、おい……

 実に『長岡京エイリアン』らしい年越しでございます。
 それじゃあまた。ぶいっ、すりゃあぁあぁあぁあ~!!!

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39年ぶりの主演映画? じょうだんじゃないよっ  『仮面ライダー THE FIRST』&『THE NEXT』 その前に

2010年12月29日 15時33分51秒 | 特撮あたり
 どうもこんにちは~、そうだいです。今日もいい天気ねぇ。
 今年もいよいよおしまいなんですが、私はどうやら、大晦日はゆったり行く年を惜しみながら過ごす余裕もなさそうで……たんたんと2011年を迎えることになりそうです。
 新年なんか、箱根駅伝でも観ながらのんびりやりたいもんなんですが、なんせ今はTVがねぇ!! まいったね、どうも。

 そんな私が、「ラジオで紅白っていうのもたまにはいいかな。」と思いながらインターネットニュースを読んでいると、な、なんと! 驚愕のビッグニュースが。

スポーツニッポン Sponichi Annex ニュースより
仮面ライダー1号 39年ぶり“主演映画”
 来年創立60周年を迎える東映の記念作品第1弾として、生誕40周年の「仮面ライダー」が選ばれた。映画「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」が製作され、11年4月1日に公開される。
 東映は時代劇、やくざ映画などを送り出し、数々のスターを生み出した老舗。記念イヤーを飾る作品には、ヒーローの代名詞的存在が抜てきされた。
 今年の東映では22作品が公開されたが、仮面ライダー関連は6作品。現在公開中の「仮面ライダー×仮面ライダーオーズ&ダブルfeat.スカル」が映画興行ランキングで初登場1位を獲得するなど軒並みヒット。東映の“稼ぎ頭”となっている。
 最新作は現行の仮面ライダー「オーズ」、根強い人気を誇る「電王」に加え、「1号」がメーンキャラクターとして登場する。電王の時空を越える列車「デンライナー」に乗り、1号の世界で大暴れ。すべての歴代ライダーと大競演を果たす。
 本郷猛(藤岡弘、)が変身する1号が劇場版でメーンを張るのは、1972年の「仮面ライダー対じごく大使」以来39年ぶりとなる。


 あ、また「昭和ライダー」を劇場版に出すんですか……
 いや、行きますよ。たぶん観に行くとは思うんですが……なんというか、やるんだったら、ちゃんと「昭和ライダー」に敬意をはらった作品にしていただきたい!と、切にねがいます。

 もちのろん、私が頭に浮かべているのは、2009年に公開された映画『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』(8月)と『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』(12月)でのどんちゃん騒ぎです。
 あれは……おもしろかったんですよ!? まず大前提としておもしろかったんですが、いただけない部分も多々あったような気もします。
 それはなにも今あげた2つの映画にかぎったことではなく、2009年に盛り上がった「歴代ライダー総登場フィーバー」の中心である、平成仮面ライダーシリーズの記念すべき第10作『仮面ライダーディケイド』(1~8月)の設定からしてそうでした。
 今まではほとんどの作品の場合、「去年の仮面ライダーとのつながりはありません。ましてや、昭和の仮面ライダーとも関係は一切ありません。」という、毎回リセット形式のパラレルワールドあつかいだった「平成仮面ライダー」シリーズの主役達が、全員そろって登場する!
 時空を超える能力によって、『クウガ』『アギト』『龍騎』など、「それぞれの仮面ライダー」がいる複数の別次元を旅することができる新たなヒーロー・仮面ライダーディケイド。
 それぞれの世界で、それぞれの仮面ライダーと協力して、それぞれの敵を倒していくディケイド。しかし、別の次元の存在であるはずの敵たちの影には共通して、ディケイドと同じように時空を超えて暗躍する悪の組織「大ショッカー」の姿があったのだ!!

 さすがは「ディケイド」、シリーズ10作目にして平成仮面ライダー10周年記念作品。大盤振る舞いもいいところです。
 ただ、「やっぱりねぇ……」ではあるものの、かつて主役ライダーを演じて現在は大スターになられている俳優の方々のほとんどが、今回再び同じ役を演じることがなかったという現実はありました。スケジュールだなんだといろいろあるので仕方ないことなんでしょうが……小説家になっちゃった人もいるくらいですからね。絢香のダンナになった人もいるし。あ、おんなじ人?
 でもせめて!ディケイドのとなりでレギュラー出演していた仮面ライダークウガに変身する青年ぐらいは、オリジナルの雰囲気を残したキャスティングにしてほしかったです。ちょっと別人すぎて、なんで「クウガ」じゃなきゃいけなかったのかがわかんなかった。

 こまかいデティールはさておき、平成仮面ライダーが全員集合するという夢の企画にファンは大喜びしたわけなんですが、放送の後半からは、さらに「ひょっとしたら、同じようなパラレルワールド関係になっている昭和仮面ライダーも登場するかも!?」という気運が高まりはじめ、ついに「大ショッカー」の尖兵として登場した大幹部・アポロガイスト(昭和ライダー第3作『仮面ライダーX』で活躍した名悪役)があらわれ、続けてあの仮面ライダーBLACK、仮面ライダーBLACK RX、そして仮面ライダーアマゾン(昭和ライダー第4作)がぞろぞろ出てきた。わお!

 正直なところ、放送当時には「昭和ライダーは大好きだけど、平成ライダーにはついていけない……」と『ディケイド』を敬遠していた私も、ことここにいたってやっと注目するようになりました。
「ま、まさか、第1作の『仮面ライダー』から『ディケイド』までの全ライダーが集結するというのか!?」

 もう、むちゃくちゃ。とてもじゃないけど、まともなストーリーが進行する想像がつきません。
 だって、20人以上いるライダーのみんながみんな「かつて主役をはったことのあるヒーロー」なんですよ? 1つの画面におとなしくおさまってくれるわけがないじゃない!
 みんな「ライダー」なんだから、いっしょにバイクで移動したらもう暴走族ですよ。歳末恒例ですよ。あと、身長が50メートルぐらいあるライダーもいるし(仮面ライダーJ)。それ、ライダー?
 案の定、昭和ライダーが総登場するくだりはTV画面のスケールでは不可能だったらしく、劇場版『オールライダー対大ショッカー』として展開されることになりましたが、まぁ……結果は予想通り。
 それぞれの見せ場はいちおう用意されていたのですが、バトルシーンで往年の必殺技をくり出すのがやっとといった感じで、肝心のストーリー進行は『ディケイド』のレギュラー陣にまかせるといったていたらくでした。
 しょうがないですけどねぇ! 本気だしたら平成ライダーなんか一瞬にして喰っちゃうようなキャラクターの方々ばっかりですから。昭和のみなさんは全編にわたって「ここでガッつくのも、先輩としてどうかな。」という気配りが伝わってくるたたずまいでした。

 ということで、『仮面ライダーディケイド』における「歴代昭和ライダー」のありかたは、TVで1人ずつゲスト出演したのでなんとか持ち味を発揮することのできたBLACK、BLACK RX、アマゾンという例外をのぞいて、いつも通りの「ものすごく豪華な戦闘員」レベルの役割にとどまってしまっていました。
 とはいっても、伝説のライダーたちの全員集合には間違いなくドキドキワクワクできましたし、歴代ライダーのあつかいのぞんざいさを『ディケイド』のマイナスポイントにするのは酷なことだと思うんですが、一方で、ストーリー終盤になってからむりくり2~30人のゲストキャラを詰め込んでしまったために、なにがなんだかひっちゃかめっちゃかになった状態のままで物語が終了してしまったという悪いイメージもぬぐえないかと思います。
 あと、とみに反響を呼んだ「最終回は劇場で!」というしめかたも、よくなかったですよねぇ!? 結局、『ディケイド』の最終回にあたる劇場版『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』は、TV版『ディケイド』が終わってから4ヶ月後の公開になっちゃったんだから。今の「4ヶ月」っていう時間は、長いですよね。せっかく『ディケイド』からもらった熱が、劇場公開のころには完全に冷め切ってしまっていました。

 ベタなまとめかたになってしまいますが、「平成ライダーに昭和ライダーをぶつける」という神をも恐れぬ脅威のこころみ『仮面ライダーディケイド』の結果は、まさに功罪あいなかばするものになりました。
 観客層はあきらかに、かつての昭和ライダーを観て育ったお父さん世代(少年時代、昭和末期の『仮面ライダーBlack』に黒く染め上げられてしまった私もまさにその1人です。)を取り込んだために爆発的に拡大したわけだったのですが、そのイベントの尋常でない巨大さのために、せっかく気合いを入れて作りこまれていた「平成ライダー10周年記念作品」としての『ディケイド』のオリジナル部分が目立たなくなってしまったのは実に残念なことでした。

 私、さっき「クウガ役の人がクウガっぽくなくてどうかと思う」と言ったのですが、それは『仮面ライダークウガ』にこだわって考えた場合のことであって、今回クウガに変身する役を演じた村井良大(りょうた)のほんわかしたコメディリリーフっぷりはとても良かったし、主人公ディケイドを演じた井上正大(まさひろ)、彼をしたうヒロイン役の森カンナとそれについていく良大、そしてさらにその3人とさまざまな場所で出会う謎の仮面ライダー・ディエンドを演じる戸谷公人(きみと)といった4人の若者パーティの雰囲気は、キャラクターがはっきりしていてかけあいがかなり絶妙でした。
 特に森カンナさんが、いいんだよなぁ~!! いいよなぁ~、なつみかん。いいよなぁ~、絶対領域。これからも女優としてがんばっていただきたいです。

 さてさて、そんな『仮面ライダーディケイド』の記憶も冷めやらぬ来年2011年春、またしても「平成ライダー」と「昭和ライダー」が激突する映画が公開されることに!?
 しかし、どうやら今回はなんだか様子がちがう。「昭和ライダー」を代表する「仮面ライダー1号」こと本郷猛その人が、物語のメインをはるのだとか!!
 これは気になる……来年の仮面ライダー1号は、最近のような「ガヤの1人」というあつかいにはならないようです。
 記事によると、なんてったって「39年ぶりの主役」だっていうんですからね。

 ……ん? 39年ぶり?
 私の記憶が確かならば、2005年に仮面ライダー1号が主役になった映画があったと思うんですが?
 え? 「あれはリメイク作品だからカウントしない」?

 いかーんっ!!
 いくら「アレな出来だったから……」といっても、「伝説の1号ライダーの完全なリメイク」という大仕事に果敢にチャレンジしていった2つの映画『仮面ライダー THE FIRST』(2005年)と『仮面ライダー THE NEXT』(2007年)を、なかったことにしてはいけません!!

 ということで、まえおきで終わっちゃいましたが、次回はこの2つの『仮面ライダー』のリメイク作品をふり返ってみることにしましょう。温故知新!


《余談ですが》
 『仮面ライダーディケイド』のことを思うにつけて、私がもっっっっとも!声を大にして言いたいのは、敵組織「大ショッカー」のありかたについてなんですが!
 ……これはもう、1回や2回ですむお話にはなりそうもないので、泣く泣くふれませんでした。
 いつか! 「仮面ライダー」シリーズの各敵組織についての検証はいつか!ちゃんとやりたいですね~。
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愛されて25年・信頼と実績のサウンド BUCK-TICK『くちづけ』 夜の部

2010年12月27日 22時29分50秒 | アニメらへん
《前回までのあらすじ》
 今週で最終回になる深夜アニメ『屍鬼』(フジテレビ毎週木曜日)の前期オープニング主題歌だったBUCK-TICKの『くちづけ』はいいですよ~!!


 ということで、なぜそんなに『くちづけ』が気になったのか? いろいろ考えてみましょう。
 まずはやっぱり、ホラーアニメのオープニングを飾るにふさわしい、その「ゾクゾク感」、「ワクワク感」ですよね!

 ホラー、特に「吸血鬼」をあつかうとしたら、イメージとしてどうしても「背徳感」「お耽美感」というあたりが切りはなせない要素になっている昨今なんですが、『くちづけ』というかアニメ版『屍鬼』は、もちろんそのへんもしっかりおさえています。
 全体的に「闇」「血」「骸骨」といったキーワードを取り入れた映像の中、藤崎竜による「とても日本の田舎にいるとは思えない美形」キャラクターの面々がズラズラとフラッシュバックのように顔を見せていきます。
 いったいどんなものを食べて育ったら、あんなに軒並みモデルみたいな体型で目がぱっちりしてて髪の毛の色が真ピンクだったりする美少女・美男子ばっかりになるんだろう!? 
 なにか、村人しか口にしない特産の食い物でもあるんだろうか、スイスかどっかの長生き村みたいな……うーん、吸血鬼なんかよりもよっぽど気になる。あっ、でも、よそから来た人たちもみんな美形だしな。

 それはさておき、これらのレギュラー登場人物たち中で、果たして誰が吸血鬼なのか? そして誰がその犠牲者となっていくのか? とてもスリリングでワクワクするオープニング映像です。

 それにあわせて流れる肝心の『くちづけ』がまた、『屍鬼』の雰囲気にピッタリ寄り添っていながら、しっかり独自の「色」を出していてすばらしいんですね。
 私は別にロックに詳しいわけでもないし、ましてやバンドの演奏のどんなものが理想の形なのかもよくわかんない人間なのですが、『くちづけ』の音楽的なバランスはかなり理想的なんじゃないでしょうか?
 ギター、ベース、ドラム。それぞれがそれぞれ主張していながら、バランスがちゃんととれている。ベースとドラムのきざむ短いスパンのリズムが緊張感をかきたてます。
 あと、オルゴールのような音色でか細く響く「ポーン、ポーン……」という音もいい味だしてます。この曲の内容上、だんだんと人間の脈のように聞こえてくるのが不思議。

 しかし、BUCK-TICKの『くちづけ』である以上、もっとも重要な要素となってくるのが、なんといってもヴォーカルをつとめる櫻井敦司さまの歌声。
 吸血鬼っぽい、まるで聴く相手を誘惑するかのように甘く響きわたる声!
 これまた、私はちゃんとBUCK-TICKを聴いてきた人間ではないので『くちづけ』だけを聴いた印象しか言えないのですが、櫻井さんの声は本当に甘い。ともするとポップ歌手?と勘違いしてしまいそうな明瞭でのびのある高音なんですが、そこを踏みとどまって25年間日本のロックシーンの最先端を走り続けることを可能にしてきたのは、やはりその一貫した作品世界の美学と常に新しい音楽性を求道し続けるロック魂でしょう。
 また、サビの部分での叫びに近いフレーズの呼びかけも、「誘惑」があり「渇望」があり、そして「哀しみ」があるという味わい深さ。モノホンの吸血鬼か?
 あと、発音の実にはっきりした歌声なのに、おそらく自分の歌唱哲学にのっとってのものなのでしょう、かなりの自信をもって意図的に歌詞の母音を変えて唄っているのが非常に興味深いです。
 「おいで」が「あーいで~」になって、「狂わせる」が「くーるーわっせーろ~」になるんですね。OがAになったり、UがOになったり。
 でも、確かにそっちのほうが聴いたときの音の感触がいいんだなぁ。さっすがぁ!

 この『くちづけ』の作詞をしているのもまた櫻井さんなんですが、その歌詞もいいんですねぇ。
 私がもっとも気になったのは、やはりサビの部分です。


おいで この腕の中 「あっちの闇はにがいぞ」
君は  惑い     ゆらめく
やがて 永遠になる 「こっちの闇はあまいぞ」
僕は  深く     突き刺す


 吸血鬼ものの歌がつくられる場合、歌い手さんが「吸血鬼」になって聴き手が「犠牲者」になるというのはよくある定型ですし、吸血鬼の「突き刺す」牙というものがたぶんにセクシャルな意味を含んでくるのもさもありなんな感じなのですが、気になるのは、そういった「吸血鬼」と「犠牲者」のほかに、この作詞世界のなかに第三者の影があることなんです。どこにいるのかな?

 ハイそうです。「あっちの闇はにがいぞ」の、「あっちの闇」という存在が『くちづけ』の世界にはあるんですね。
 吸血鬼である歌い手が「こっちの闇はあまいぞ」と誘う以上、「こっちの闇」は、吸血鬼になって夜の住人となる選択肢でしょう。ということは、吸血鬼がごく普通の人間である聴き手に向かって「あっちの闇はにがいぞ」と言う「あっちの闇」とは?
 これはもう、平穏無事に荼毘に付されて灰になるか、土深く埋められた棺の中でみずからも大地の一部となって朽ちていく「永遠の死」の世界ということになるでしょう。
 つまり、この『くちづけ』の世界での吸血鬼は、「おだやかな何もない死」から見放された場所でずっと生き続けなければならない人たちなんですね。なんかかわいそう!
 そう考えると、「あっちはにがい、こっちはあまい。」という誘いかたも実に幼稚でせつないものだし、だいたい「人の血を吸って同じ吸血鬼にする」という行為も、自分の栄養補給よりも「仲間がほしい!」というねがいの方にウェイトがあるように思えて仕方ありません。

 吸血鬼ってのは、夜になると空は飛ぶは血は吸うはいろんな動物に化けるはで実におそろしい存在なんですが、いったん陽が昇ってしまうと、陽が沈みきるまでの半日まるまる外に出られないダメオヤジと化してしまいます。この激しすぎるギャップがまた吸血鬼の病気っぽいイメージを助長しているんでしょうね。
 血の気のない真っ青な顔、なんだかわかんないけど高貴な格好と態度、血を吸う相手はだいたい顔で選ぶ、にんにくキライ、さんさんたる日光ダイキライ……
 な、なんて繊細っちゅうか神経質なモンスターなんだ! 体育会系のフランケンや狼男とか、半魚人には見られないキャラクター性ですね。

 だいたい、西洋の吸血鬼ヴァンパイアは「人はいつかかならず死ぬ」という神様の創ったルールから逸脱している種族だと解釈されています。ここでいう「神様」というのは当然ながらキリスト教の神様のことで、だからこそ、キリスト教の聖なる象徴である十字架をあれほどまでに極端に嫌うんですね。
 西洋の吸血鬼はたぶん、十字架の形とか聖なる力が苦手なんじゃなくて、神様の創った常識的な世界に対してハンパじゃなく「やましい気持ち」、「ああ、おれ間違った生き方してるなぁ。」という背徳感があるからこそ、あんなに律儀に「十字架を嫌うことにする。」というポリシーをみずからに課してしているんじゃないでしょうか?
 だからって、さわったらヤケドしちゃうまで嫌いにならなくてもいいのに……実に愛らしい、どこまでも神経質でまじめで生きるのがヘタな種族です。肩身がせまいモンスターだねぇ。

 だったらさっさと日光にあたっちゃって、灰になって成仏すればいいのに?

 いやいや、そんなことを吸血鬼のみなさんに言うのは酷ってもんでしょう。吸血鬼だって、「ほんとに死んだらどうなるのか」がわからないからこそ、「あっちの闇はにがいんだろうな……」とビクビクしながらこつこつと仲間を増やしているんです。
 「死ぬのはこわい!」と思うのは、吸血鬼も人間もおなじことなんですね。ただライフスタイルが違うだけですよ。

 小野不由美の『屍鬼』もBUCK-TICKの『くちづけ』も、ちゃんとそういった「吸血鬼の哀しみ」をくみ取ってるから素晴らしいんですよねぇ! ただのモンスター界のアイドルってだけにしていない厚みがあるから味があるんだなぁ。
 私はどうも、吸血鬼がど真ん中の主人公、ヒーローとして活躍する物語は好きじゃないんだなぁ。今が旬の『トワイライト』シリーズとか、ひとむかし前にはやった『インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア』の『吸血鬼レスタト』シリーズとかね、吸血鬼がかっこよすぎるのは、ちょっとねぇ。

 やっぱり、ベタですがイギリスの名門ハマープロの作品でのクリストファー=リー演ずる吸血鬼ドラキュラ伯爵がいいんだよなぁ。
 なにがいいって、伯爵本人は大まじめなのに、その「吸血鬼」という生き方の不器用さがどうしようもなくマヌケなの!

 『ドラキュラ’72』って作品の伯爵なんて、もう涙、涙ですよ。
「私と闘おうというのか、夜の支配者である私と!」
 とドドーンとのたまっておきながら、数分後には小学生でもひっかからないような仕掛けにひっかかって灰になっちゃうの。は、伯爵~!!


 いや~、そういった吸血鬼の奥深さを見事に自分達のサウンドで表現しきったBUCK-TICK。さすがはその道25年、熟練の腕。ほれました。
 そういや10年くらい前、日本のロックスター2人が香港ロケだったかなんかを敢行してつくった珍吸血鬼映画があったような、なかったような。
 櫻井さんをさしおいて吸血鬼の役を演じるとは……だいそれたことをしたもんだねぇ。
 25年もロックをやってるんだからご本人は健康そのものなんでしょうが、映像の中での櫻井さんの「寝不足感」「不健康感」は、すごいですね。あの眼力にはやられちゃうなぁ。

 アニメの『屍鬼』のクライマックスを観るのはもうちょっと後のことになりそうなんだけど、まずはBUCK-TICKの諸作品を聴いてみようかと思います。
 BUCK-TICKはいいねぇ! なんてったって、ほんとに今も現役なんだから。
 調べてみると、最後にリリースしたベスト盤アルバムは2005年の『カタログ2005』なんだそうですけど、もうベスト盤としての用はなさなくなっちゃってるからね!
 だって、そのベスト盤のリリース後から2010年までの5年間に、過去にならぶかそれ以上の名曲をバンバン出してるんだもの。
 『くちづけ』もそうだし、『Alice in Wonder Underground』とか『かげろう』とか『GALAXY』とか。
 私はちょっとだけ聴いてみて、特に『独壇場BEAUTY』にメロメロになってしまいました。もうノリノリ。若いな~!
 
 まさに信頼と実績に裏打ちされたサウンド。BUCK-TICKさん、来年もがんばってくださいね~!!
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愛されて25年・信頼と実績のサウンド BUCK-TICK『くちづけ』 昼の部

2010年12月26日 21時24分52秒 | アニメらへん
 どうもこんばんは! そうだいです。いや~、なんだかんだでクリスマスも終わりまして。
 みなさん、クリスマスは楽しく過ごされましたか?
 私は……まあ、それなりに……おいしいものを食べたりとか、新しいブーツを買ったりとか……そうそう、この新入りのブーツっていうのがまたとんだじゃじゃ馬で、ははは……

 すみません、なんか、しめっぽくなっちゃいましたね! あぁ、クリスマス楽しかった。

 さて、いよいよ日本は年末らしくなってまいりました。日中はいい天気が続いているんですが、さすが真冬。夜になったらもう、完全に寒いよ!
 今日はちょっと、仕事が終わったあと時間があったので、CD屋さんに行って前々から買いたいと思っていたCDシングルを買ってきました。2010年ももうおしまいですからね。未練の残らないようにしないと!
 そうとう久しぶりにタワーレコードで買い物をしましたね。とんでもないことに、私の住んでいる町には、中古をあつかっているお店はあるんだけど、新品のCDを売っているところはないんですよ。
 それで結局、ひと駅離れたところにあるタワーレコードに行ったわけなんですが。思えば新品のCDを買うのも久しぶりだったなぁ。
 最近は1000円はらってCDシングルとか、3000円はらってCDアルバムなんて、そうとう気に入ったアーティストのそうとう期待できる新作じゃなきゃ買いませんでしたからね。ちょっと待ってたら半額くらいの値段で中古屋で買えるようになるし、聴くだけだったらパソコンで検索して済んじゃうご時世ですから。
 なかなか10~20年前のようにCDがバカスカ売れる時代ではなくなっているようなんですが、こうなった時こそ大事になるのがアーティストの底力だし、それに相応するお金を払ってくれるファンとの信頼関係なんでしょう。

 ところで私、考え方が古いのかも知れませんが、「特典DVDつき」という売り方にはどうもついていけません。歌手ならあくまで歌声で勝負していただきたい!と思っちゃうんですね。
 先月にあれだけ「アイドル! アイドル!」と言っていた私と、態度が矛盾しているように見えるかも知れないんですが、たとえ容姿がいちばん大事なポイントとなってくるアイドルだったとしても、いや、容姿ぬきでは語れないアイドルだからこそ!楽曲CDというフィールドでは「歌声」だけで勝負していただきたいんですね。そっちのほうがかっこいいじゃないですか、剛毅じゃないですか! 容姿に頼る必要のない別の武器がちゃんとあるアイドル! う~ん、ほれちゃうなぁ。

 もちろん、振り付けをおぼえたりファッションや映像のセンスを楽しむという人もいて当然だとは思うんですが、どうも私には蛇足な気がして、そんなことはないんでしょうが歌声イッポンで売り出すことにに自信がないように見えちゃうんですねぇ。
 でも、さっきも言ったようにCDがなかなか売れない時代ですからねぇ! いろいろとおいしい特典をつけて売らなきゃいけないのはしょうがないことなのか。
 むろん、「イベントの握手券つき」なんていうのは問題外! 私はああいう商法にひっかかるような感覚チャンネルと財力を持ちあわせていなかったことを本当に幸せなことだなと思っています。
 そして、握手券だけ抜き取られたあとに早々に中古店に売っぱらわれてしまう大量のCDシングルたちを本当にあわれに思います。CDシングルのつくも神のたたりにあうぞ!
 私、この話を聞くだに、私が小学生だった時に横行していた「ビックリマン」のシールだけとってウエハースチョコを捨てる現象を思い出すんだよなぁ。あのウエハースチョコもおいしいのにねぇ。
 ほんと、「おごるナントカも久しからず」ですよ。まぁ、かくいう私もSDN48の小原春香さんは応援してるんですけどね。

 話を元に戻しまして、そんな私が今日買ってきたCDシングルは、これ。

 BUCK-TICKの29thシングル『くちづけ』。

 はい~。BUCK-TICKですよぉ、ばくちくですよぉ。1985年以来、メンバーチェンジなしで日本のロックシーンをひた走りに走り続けてきた群馬出身の伝説の5人組ですよ!
 すごいですねぇ。25年も続けているロックバンド! もう「日本の匠(たくみ)」の域に達してますよね。
 あれですよ。「友禅染」とか「有田焼」とか「赤べこ」をつくる職人達にまざって、NHKの早朝でやってそうな15分番組で紹介されてもいいころあいなんじゃないですか、そろそろ。
「BUCK-TICKの朝は、早い。」
 みたいな静かなナレーションが入ったりして。

 とまぁ、さんざんなことを言ってるんですが、実は私、今年に入るまでまともにBUCK-TICKの楽曲を聴いたこともないというていたらくだったんです。
 当然のように名前は聞いたことがあったし、なんとなく昔の音楽番組の映像を見て「うおぉ、トンガってる感じだなぁ。」と思ったりはしていたんですが、まさかシングルを買ってしまうほどに好きになってしまうとは。

 きっかけは、この『くちづけ』がフジテレビの有名な木曜深夜アニメ枠「ノイタミナ」で今年の夏から放送された『屍鬼』(しき 原作・小野不由美)のオープニングテーマになっていたことでした。

 いやぁ、『屍鬼』ねぇ。最終回までちゃんと観たかった……第1回から欠かさず毎週観ていたんですが、はじまって2ヶ月後に我が家のTVが天に召されてしまい……
 今週の木曜日で終了するんですよね? くぅぅ~、無念!
 アニメの直接の原作になった『屍鬼』は、正確に言うと小野不由美の小説『屍鬼』を漫画化した藤崎竜の作品です。 
 小野不由美の小説が発表された時、私は大学生だったんですが、ずいぶんすごい吸血鬼小説が日本に生まれたもんだなぁと驚きましたし、前々から小野不由美のファンだった人たちもやっぱり小野不由美はいい!と熱狂していたのをよくおぼえています。

 日本のなんの変哲もない村で、吸血鬼のしわざとしか解釈しようのない原因不明の連続怪死事件が巻き起こるというこの長編小説は、「吸血鬼」になってしまう人々の描写がありきたりなモンスターではなく、「いやおうなく吸血鬼のような体質になってしまった人間」として解釈されていたという点で、それまでにあった吸血鬼もののホラー小説とは一線を画した大傑作でした。確か私の記憶では、発表当時にスティーヴン=キングの『呪われた町』が『屍鬼』のモチーフとなったといううわさが流れていたのでそっちも読んでみたのですが、私は『屍鬼』のほうが数段おもしろいと感じました。
 要するに、「吸血鬼になった人たちのきもち」が克明に描かれているというところだけででも、『屍鬼』は他の諸先輩がたの作品とのあいだに、スーパーファミコンとファミコンほどの密度のちがいがあると思うんですね。

 また、「吸血鬼たち」がつい最近まで村で普通に暮らしていた人たちである、ということもあって、『屍鬼』のクライマックスは本当に哀しかった……

 さぁ、そんな『屍鬼』を独自の美学にもとづいて漫画化した藤崎竜の作品をさらにアニメ化! いったいどんな仕上がりになったのか!?
 それが……今週に最終回になるんですよねぇ。観たいね~。

 まぁ、いいや。来年に新しいパソコンを買ったときにDVDになったやつを観ることにしよう。

 それはさておき、今回いいたいのは、そのアニメ版『屍鬼』の前期オープニングをかざった主題歌『くちづけ』のすばらしさなんですよ!
 私は超おくればせながら、そのたった1曲でBUCK-TICKのファンになってしまいました。

 とにかくいい曲ですね。どういうふうにいいのかは……字数がかさんできたので、また次回!
 どらどらきゅっきゅっ、どらきゅら~(これは別の曲です)。
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