日本武道館は、夢のようなところでございました……
どうもこんにちは、そうだいでございます~。
いやぁー、疲れた!! 『モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE』東京・日本武道館公演。
生まれて初めてのコンサート観覧、初心者は初心者なりにぞんっぶんに楽しませていただきました。
いやはや、アイドルコンサート。こんなに全身を使う行事だったとは……両手両足、首に横隔膜、すべてを投入して2時間半。ずーっと汗ダーダーでした。田中れいなさんモデルのタオルを買っておいて本当に良かった……ハンカチでは足りない量でちゃったよ。
とにかくぐったりしてしまったので家に帰ったらすぐに快眠できるかと思ったのですが、も~う目が冴えて冴えて。そうとう久しぶりに「全身が目覚めてしまった!」という感覚になりました。
今のところ筋肉痛はないのですが、オッサンだから明日以降くるんだろうな~。
さすがは日本一のアイドルグループ・モーニング娘。! すばらしいステージ。あっという間の2時間半。
もちろん、偉大なる歴代最長の在籍期間「10年と2ヶ月」のメンバーにしてエースにしてリーダーの高橋さんの卒業がメインにすえられている公演ではあったのですが、そのあとを休む間もなく引き継いでいく同期の新垣里沙サブリーダーをはじめとする現役メンバーたち、そして前半につんく♂プロデューサーの登場とともに満を持して発表された最新「第10期」メンバーの発表もあったりして、しんみりしてばっかりもいられない盛り上がりっぱなしのお祭りを堪能いたしました。
とはいえ、ステージ上で「第5期メンバー」としての高橋さんと新垣さんが、過去と現在とをつなぐ演出をまじえて熱唱した名曲『好きな先輩』には涙が止まりませんでした。10年間トップアイドルであり続けることの奇跡! しみじみ感動。
1万人がひしめきあう日本武道館は、外でグッズを買ったり開場を待ったり、中に入ってドキドキしながら彼女たちがステージに飛び出してくるのを待つ。それだけでもう来た甲斐の充分ある一大イベントでした。老若男女、国籍のいかんを問わず九段下に結集したファンのエネルギーは本当に熱かった……
グッズ購入のために1時間ほど並んでいて、私の前に退屈しのぎに日本経済新聞を読んでいるサラリーマンと漢文の参考書を読んでいる高校生がいっしょに並んでいるのを見た時は、なぜか感動してしまいました。うしろにはフランス人の3人組がいたし。
私は「日本武道館2階席(アリーナも含めるとステージからは3階席に見える)の南の真ん中あたり」という座席で、北側に設置されたステージの真正面で素敵なひとときを楽しむことができました。
やっぱり、日本一のアイドルとは言っても、みなさんほんとに体格は普通の小柄な女の子なのに、時間いっぱいにほぼ休みなく歌はうたうしダンスは踊るしMCでは笑いをとるし……プロなのねぇ。
あと私としましては、メンバーの光井愛佳さんが骨折のために出演されていないのが残念でしょうがなかったのですが、グループに穴があいていることをまったく感じさせない8名編成でのパート割りや振り付けになっていたのには本当に感心してしまいました。いや、そりゃあプロの仕事なんですから事故に対応するのは当たり前なんでしょうけど、なんせコンサート初体験なもんで「うまいもんだなぁ~!」と思ったんですよ。
初体験といえば、私はもう何から何まで初体験で、とりあえず買った「サイリューム」の点灯のさせ方を知らないという素人っぷり! つけかたを教えてくださった右隣のジャージ姿のおたくのお兄さん、本当にありがとうございました。
右隣はそんなおたくの方だったんですが、左隣に座ったのがしゅっとしたOLさんっぽい美女でねぇ。おしゃれなスーツ姿でいらっしゃったので「あんまりはしゃがないほうがいいかな?」と思っていたら、そんな彼女が上着を脱いだらすでに新垣さんのオリジナルTシャツを着ていて、てきぱきと新垣さんリストバンドをつけて新垣さんカラーのグリーンのサイリュームを両手に持って、首を左右にふってコキコキと鳴らし肩を回しながらコンサート開演を待ち受けていたのにはビックラこきました。開演中のフィーバーっぷりはおおいに横目で参考にさせていただきましたよ。ステキ……
思ったよりもファンのみなさんは過激じゃなかった! 女性が全体の3割くらいいたのもちょっと驚きました。カップルは0.5割ぐらいかな。みなさん開演前と終演後は節度を守る紳士淑女の方々ばかりで、コンサート中は思いっきりハメをはずしておられました。
まさに「10年間応援してきた高橋さんを全身全霊で謹んで送り出す。」といった気迫に満ちていました。
私が行った昨日の武道館公演は2日間のスケジュールのうちの初日なので、高橋さんのモーニング娘。リーダーとしての本当のラストコンサートは今日! 今は9月30日の午後2時ごろなので、おそらく日本武道館はすでに昨日にも増して多くのファンがつどい、思い思いのメンバーTシャツに着替えていることでしょう。
すばらしいラストステージになるといいねぇ。
ただ、モーニング娘。も卒業する高橋愛さんも、どちらもこの日本武道館コンサートが終わったら消えてなくなるというわけなんじゃあもちろんありません。高橋さんにしろ初お目見えした第10期にしろ、どのメンバーにも「次」へと進んでいくエネルギーが満ち満ちていたのは良かったなぁ~。
高橋さんの、去り際にステージそでで深々と頭を下げたファンへの一礼は忘れられないねぇ。
今まで本当にお疲れさまでした。そして、これからも「美声」と「流し目」を武器に歌手に女優に活躍していただきたいと!!
心の底から、行って良かった「モーニング娘。コンサート」。
はっきり言って、もはや「特に誰が好き!」とかいう意識はさほど湧かないオッサンと化しているわたくしなのですが、モーニング娘。というアイドルグループはこれからも応援し続けよう、と固く心に誓ったのでした。
でも、疲れた……しばらくはコンサートはいいや。今回ほど「毎月15キロくらい歩くバカな習慣」をやってて良かったと思ったことはなかったよ。なんの運動もせずに急にコンサートに行ったら死んでたかもしれんわ。
本編終了からアンコール開始までの「愛ちゃん」コールは5分くらいだったでしょうか。私、「メンバーには着替えの時間がある。」って常識も知らなかったんで、ファンのみなさんが席に座って休んだりしていた間にも、タイミングがわからなかったのでまるまる5分間ず~っと立ちつくして、
「あーいーちゃん!! あーいーちゃん!!」
と絶叫し続けてしまいました。やめたらなおさら目立って恥ずかしくなるような気がしてしまったもんで、最初っから最後までずっと。
もう一生のうちで「愛ちゃん」って絶叫する回数ぜんぶ使い果たしちゃった……みなさん、「5分間」って短いと思います? 休みナシで5分間絶叫してみい……横隔膜がすごいことになるよ。
アンコール待ちのコールはまともにやったら疲れる。でも、そこを思いっきりやりきれたのは満足。
まぁ~そんなこんなで満ち足りた疲労感とともに、私の2011年9月は終わりを迎えようとしていますが。
やばい! 『ぬらりひょんの孫』の話題なのに、『ゲゲゲの鬼太郎』の「凶悪妖怪ぬらりひょん関連」止まりでじぇんじぇん『孫』にたどり着けないまま10月になってしまう。
これはいけません……しかも、『ゲゲゲの鬼太郎』付近に熱が入りすぎて、来月に入ってもしばらくは『孫』の「ま」の字も出てこないという事態は火を見るよりも明らかだ。
ということなんで、もうここらで私が感じている「純粋『ぬらりひょんの孫』批判」の部分だけをちゃっちゃと終わしちゃって、来月から改めて「ぬらりひょんサーガ」全体の続きを心おきなくゆっくり進めていこうかと!
簡単にさくさくっといっちゃおう。
私が最初に言った『ぬらりひょんの孫』の批判点は、「豪華料理のフルコースなんだけど、品目が多すぎて1つ1つ味わってるヒマがない」ということでした。
絵は確かにうまいし展開も迫力シーンの目白押しなんですけどねェ~。大盤振る舞いすぎて料理ひとつひとつの良さがひきたってこないのね。もったいない!
具体的なところは、以下の2つ。
1つ目は、本来フルコースのメインディッシュになるべき「主人公」について。
ほんとの主人公である妖怪と人間のクォーター「奴良リクオ」は、その不完全さが魅力であるはずなのですが、現在のようなバトルストーリー路線になっちゃうと、「最強さ」の点でずっと有利な「おじいちゃんぬらりひょんの若い頃」や「お父さん(妖怪と人間のハーフ)の生きていた頃」の方がより魅力的になってしまうんですよ。「他の組の妖怪頭領」と闘って勝たなければならない以上、メガネをかけた人間態のリクオ君や、彼をとりまくフツーの中学生の「清十字探偵団」の面々が足かせでしかなくなってるんですよね。
みなさん、本来のヒロインであるはずの「家長カナ」さん、かなりかわいそうな立場にいると思いません? いちばん生き生きと活躍してるのがコミックスのカバーをとったところにある「おまけマンガ」なんですよ!?
これからどんどん強くなっていくリクオ君の「成長」にピントをしぼるべきだったのに、「成長しきっている」祖父や父親が主人公になったサイドストーリーをさし込んじゃったから、主人公の存在がそれこそ妖怪ぬらりひょんのごとくボ~ンヤリしちゃったわけ。
もったいないんだ。もっと『地獄先生ぬ~べ~』みたいに世界をコンパクトにしておけばよかったんじゃないかと思うんだよなぁ。椎橋先生はサービス精神がありすぎなんですよ!
2つ目は、作品の中でも最大級のクライマックスとなった、「千年魔京編のラスト」についてです。
なんと言っても、あれだけ『ジャンプ』コードぎりぎりの徹底的な凶悪ラスボスとしてバリバリ活躍していた魅惑の黒タイツ美少女・羽衣狐(九尾狐)が、
「ホントはもっと強い敵がいたんだよ~ん。羽衣狐はそんなに悪いヤツじゃなかったんだよ~ん。」
という中途半端な扱いになってしまったのは大変な失敗だったんじゃなかろうかと思うんですね。
あんなにキャラクターとして完成していた羽衣狐をムリヤリ分裂させて、悪の部分だけ捨てて「真の悪人ではなかった」みたいに上っ面だけキレイにつくろっちゃうのはムチャクチャすぎるだろう!? それはいくらなんでも、あれだけ見事に悪役を演じきった羽衣狐さんに失礼なんじゃないですか?
しかも、羽衣狐のうしろに出現した「さらなる本当のラスボス」が「アイツ」って……
もう何百番煎じだって話ですよ。どうせだったら、1000年ぶりじゃなくてちょっと早めに990年ぶりくらいに復活していたらもっと良かったんじゃない? 薄っぺらなブームの真っ最中だったから。
なにはなくとも、「アイツ」だけは『ぬらりひょんの孫』に持ち込んできてほしくなかったです。だって、もうそれに勝つしかマンガの終点が見えなくなっちゃうでしょ。完全なバトルヒーローマンガになっちゃったよ!
今は「山ン本五郎左衛門」とかでお茶をにごしていますが……今後、かっこよすぎるお父さんから再び主人公バトンがわたってきた時の、リクオ君の奮起に期待したいところです。
ぬらりひょんは他と「最強」ぶりを競争する妖怪じゃないと思うんだけどなぁ。その競争を高みから眺めて、
「へっへっへ、馬鹿だなぁ~あいつら。」
とせせらわらっている妖怪であるはずなんですよ。自分も夢中になって最強レースに参加してどうする。
もしこの世に本当に妖怪ぬらりひょんが存在しているのだとしたならば、彼が今いちばん面白がってぬらりくらりとだまくらかしているのは椎橋寛先生その人なんじゃないだろうか。
ぬらりひょんに遊び飽きられないように、ガンバレケッパレ椎橋先生~!!
どうもこんにちは、そうだいでございます~。
いやぁー、疲れた!! 『モーニング娘。コンサートツアー2011秋 愛 BELIEVE』東京・日本武道館公演。
生まれて初めてのコンサート観覧、初心者は初心者なりにぞんっぶんに楽しませていただきました。
いやはや、アイドルコンサート。こんなに全身を使う行事だったとは……両手両足、首に横隔膜、すべてを投入して2時間半。ずーっと汗ダーダーでした。田中れいなさんモデルのタオルを買っておいて本当に良かった……ハンカチでは足りない量でちゃったよ。
とにかくぐったりしてしまったので家に帰ったらすぐに快眠できるかと思ったのですが、も~う目が冴えて冴えて。そうとう久しぶりに「全身が目覚めてしまった!」という感覚になりました。
今のところ筋肉痛はないのですが、オッサンだから明日以降くるんだろうな~。
さすがは日本一のアイドルグループ・モーニング娘。! すばらしいステージ。あっという間の2時間半。
もちろん、偉大なる歴代最長の在籍期間「10年と2ヶ月」のメンバーにしてエースにしてリーダーの高橋さんの卒業がメインにすえられている公演ではあったのですが、そのあとを休む間もなく引き継いでいく同期の新垣里沙サブリーダーをはじめとする現役メンバーたち、そして前半につんく♂プロデューサーの登場とともに満を持して発表された最新「第10期」メンバーの発表もあったりして、しんみりしてばっかりもいられない盛り上がりっぱなしのお祭りを堪能いたしました。
とはいえ、ステージ上で「第5期メンバー」としての高橋さんと新垣さんが、過去と現在とをつなぐ演出をまじえて熱唱した名曲『好きな先輩』には涙が止まりませんでした。10年間トップアイドルであり続けることの奇跡! しみじみ感動。
1万人がひしめきあう日本武道館は、外でグッズを買ったり開場を待ったり、中に入ってドキドキしながら彼女たちがステージに飛び出してくるのを待つ。それだけでもう来た甲斐の充分ある一大イベントでした。老若男女、国籍のいかんを問わず九段下に結集したファンのエネルギーは本当に熱かった……
グッズ購入のために1時間ほど並んでいて、私の前に退屈しのぎに日本経済新聞を読んでいるサラリーマンと漢文の参考書を読んでいる高校生がいっしょに並んでいるのを見た時は、なぜか感動してしまいました。うしろにはフランス人の3人組がいたし。
私は「日本武道館2階席(アリーナも含めるとステージからは3階席に見える)の南の真ん中あたり」という座席で、北側に設置されたステージの真正面で素敵なひとときを楽しむことができました。
やっぱり、日本一のアイドルとは言っても、みなさんほんとに体格は普通の小柄な女の子なのに、時間いっぱいにほぼ休みなく歌はうたうしダンスは踊るしMCでは笑いをとるし……プロなのねぇ。
あと私としましては、メンバーの光井愛佳さんが骨折のために出演されていないのが残念でしょうがなかったのですが、グループに穴があいていることをまったく感じさせない8名編成でのパート割りや振り付けになっていたのには本当に感心してしまいました。いや、そりゃあプロの仕事なんですから事故に対応するのは当たり前なんでしょうけど、なんせコンサート初体験なもんで「うまいもんだなぁ~!」と思ったんですよ。
初体験といえば、私はもう何から何まで初体験で、とりあえず買った「サイリューム」の点灯のさせ方を知らないという素人っぷり! つけかたを教えてくださった右隣のジャージ姿のおたくのお兄さん、本当にありがとうございました。
右隣はそんなおたくの方だったんですが、左隣に座ったのがしゅっとしたOLさんっぽい美女でねぇ。おしゃれなスーツ姿でいらっしゃったので「あんまりはしゃがないほうがいいかな?」と思っていたら、そんな彼女が上着を脱いだらすでに新垣さんのオリジナルTシャツを着ていて、てきぱきと新垣さんリストバンドをつけて新垣さんカラーのグリーンのサイリュームを両手に持って、首を左右にふってコキコキと鳴らし肩を回しながらコンサート開演を待ち受けていたのにはビックラこきました。開演中のフィーバーっぷりはおおいに横目で参考にさせていただきましたよ。ステキ……
思ったよりもファンのみなさんは過激じゃなかった! 女性が全体の3割くらいいたのもちょっと驚きました。カップルは0.5割ぐらいかな。みなさん開演前と終演後は節度を守る紳士淑女の方々ばかりで、コンサート中は思いっきりハメをはずしておられました。
まさに「10年間応援してきた高橋さんを全身全霊で謹んで送り出す。」といった気迫に満ちていました。
私が行った昨日の武道館公演は2日間のスケジュールのうちの初日なので、高橋さんのモーニング娘。リーダーとしての本当のラストコンサートは今日! 今は9月30日の午後2時ごろなので、おそらく日本武道館はすでに昨日にも増して多くのファンがつどい、思い思いのメンバーTシャツに着替えていることでしょう。
すばらしいラストステージになるといいねぇ。
ただ、モーニング娘。も卒業する高橋愛さんも、どちらもこの日本武道館コンサートが終わったら消えてなくなるというわけなんじゃあもちろんありません。高橋さんにしろ初お目見えした第10期にしろ、どのメンバーにも「次」へと進んでいくエネルギーが満ち満ちていたのは良かったなぁ~。
高橋さんの、去り際にステージそでで深々と頭を下げたファンへの一礼は忘れられないねぇ。
今まで本当にお疲れさまでした。そして、これからも「美声」と「流し目」を武器に歌手に女優に活躍していただきたいと!!
心の底から、行って良かった「モーニング娘。コンサート」。
はっきり言って、もはや「特に誰が好き!」とかいう意識はさほど湧かないオッサンと化しているわたくしなのですが、モーニング娘。というアイドルグループはこれからも応援し続けよう、と固く心に誓ったのでした。
でも、疲れた……しばらくはコンサートはいいや。今回ほど「毎月15キロくらい歩くバカな習慣」をやってて良かったと思ったことはなかったよ。なんの運動もせずに急にコンサートに行ったら死んでたかもしれんわ。
本編終了からアンコール開始までの「愛ちゃん」コールは5分くらいだったでしょうか。私、「メンバーには着替えの時間がある。」って常識も知らなかったんで、ファンのみなさんが席に座って休んだりしていた間にも、タイミングがわからなかったのでまるまる5分間ず~っと立ちつくして、
「あーいーちゃん!! あーいーちゃん!!」
と絶叫し続けてしまいました。やめたらなおさら目立って恥ずかしくなるような気がしてしまったもんで、最初っから最後までずっと。
もう一生のうちで「愛ちゃん」って絶叫する回数ぜんぶ使い果たしちゃった……みなさん、「5分間」って短いと思います? 休みナシで5分間絶叫してみい……横隔膜がすごいことになるよ。
アンコール待ちのコールはまともにやったら疲れる。でも、そこを思いっきりやりきれたのは満足。
まぁ~そんなこんなで満ち足りた疲労感とともに、私の2011年9月は終わりを迎えようとしていますが。
やばい! 『ぬらりひょんの孫』の話題なのに、『ゲゲゲの鬼太郎』の「凶悪妖怪ぬらりひょん関連」止まりでじぇんじぇん『孫』にたどり着けないまま10月になってしまう。
これはいけません……しかも、『ゲゲゲの鬼太郎』付近に熱が入りすぎて、来月に入ってもしばらくは『孫』の「ま」の字も出てこないという事態は火を見るよりも明らかだ。
ということなんで、もうここらで私が感じている「純粋『ぬらりひょんの孫』批判」の部分だけをちゃっちゃと終わしちゃって、来月から改めて「ぬらりひょんサーガ」全体の続きを心おきなくゆっくり進めていこうかと!
簡単にさくさくっといっちゃおう。
私が最初に言った『ぬらりひょんの孫』の批判点は、「豪華料理のフルコースなんだけど、品目が多すぎて1つ1つ味わってるヒマがない」ということでした。
絵は確かにうまいし展開も迫力シーンの目白押しなんですけどねェ~。大盤振る舞いすぎて料理ひとつひとつの良さがひきたってこないのね。もったいない!
具体的なところは、以下の2つ。
1つ目は、本来フルコースのメインディッシュになるべき「主人公」について。
ほんとの主人公である妖怪と人間のクォーター「奴良リクオ」は、その不完全さが魅力であるはずなのですが、現在のようなバトルストーリー路線になっちゃうと、「最強さ」の点でずっと有利な「おじいちゃんぬらりひょんの若い頃」や「お父さん(妖怪と人間のハーフ)の生きていた頃」の方がより魅力的になってしまうんですよ。「他の組の妖怪頭領」と闘って勝たなければならない以上、メガネをかけた人間態のリクオ君や、彼をとりまくフツーの中学生の「清十字探偵団」の面々が足かせでしかなくなってるんですよね。
みなさん、本来のヒロインであるはずの「家長カナ」さん、かなりかわいそうな立場にいると思いません? いちばん生き生きと活躍してるのがコミックスのカバーをとったところにある「おまけマンガ」なんですよ!?
これからどんどん強くなっていくリクオ君の「成長」にピントをしぼるべきだったのに、「成長しきっている」祖父や父親が主人公になったサイドストーリーをさし込んじゃったから、主人公の存在がそれこそ妖怪ぬらりひょんのごとくボ~ンヤリしちゃったわけ。
もったいないんだ。もっと『地獄先生ぬ~べ~』みたいに世界をコンパクトにしておけばよかったんじゃないかと思うんだよなぁ。椎橋先生はサービス精神がありすぎなんですよ!
2つ目は、作品の中でも最大級のクライマックスとなった、「千年魔京編のラスト」についてです。
なんと言っても、あれだけ『ジャンプ』コードぎりぎりの徹底的な凶悪ラスボスとしてバリバリ活躍していた魅惑の黒タイツ美少女・羽衣狐(九尾狐)が、
「ホントはもっと強い敵がいたんだよ~ん。羽衣狐はそんなに悪いヤツじゃなかったんだよ~ん。」
という中途半端な扱いになってしまったのは大変な失敗だったんじゃなかろうかと思うんですね。
あんなにキャラクターとして完成していた羽衣狐をムリヤリ分裂させて、悪の部分だけ捨てて「真の悪人ではなかった」みたいに上っ面だけキレイにつくろっちゃうのはムチャクチャすぎるだろう!? それはいくらなんでも、あれだけ見事に悪役を演じきった羽衣狐さんに失礼なんじゃないですか?
しかも、羽衣狐のうしろに出現した「さらなる本当のラスボス」が「アイツ」って……
もう何百番煎じだって話ですよ。どうせだったら、1000年ぶりじゃなくてちょっと早めに990年ぶりくらいに復活していたらもっと良かったんじゃない? 薄っぺらなブームの真っ最中だったから。
なにはなくとも、「アイツ」だけは『ぬらりひょんの孫』に持ち込んできてほしくなかったです。だって、もうそれに勝つしかマンガの終点が見えなくなっちゃうでしょ。完全なバトルヒーローマンガになっちゃったよ!
今は「山ン本五郎左衛門」とかでお茶をにごしていますが……今後、かっこよすぎるお父さんから再び主人公バトンがわたってきた時の、リクオ君の奮起に期待したいところです。
ぬらりひょんは他と「最強」ぶりを競争する妖怪じゃないと思うんだけどなぁ。その競争を高みから眺めて、
「へっへっへ、馬鹿だなぁ~あいつら。」
とせせらわらっている妖怪であるはずなんですよ。自分も夢中になって最強レースに参加してどうする。
もしこの世に本当に妖怪ぬらりひょんが存在しているのだとしたならば、彼が今いちばん面白がってぬらりくらりとだまくらかしているのは椎橋寛先生その人なんじゃないだろうか。
ぬらりひょんに遊び飽きられないように、ガンバレケッパレ椎橋先生~!!