長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

今年も1年お疲れさま~!!

2011年12月31日 13時03分25秒 | 日記
 イエ~イ、年がゆくぜ~!! どうもこんにちは、そうだいでございます。

 みなさま、2011年おおつごもり。今年も1年、本当にお疲れさまでございました。しかし寒いね!

 とォんでもない年でしたね。いろんなことが変わりましたな。
 私の短い人生の中では、確か「1995年」という年が段違いに「とんでもない年!」というレッテルが貼られていたのですが、まぁ~今年はそれをひとまわりもふたまわりも上回るとんでもなさでございました。
 1995年も、「いったいこれからどうなっちゃうんだろう!?」といった不安感をモヤ~っといだいたもんでしたが、同時に私もまだまだ山形の一面の田んぼのド真ん中にたたずむガキンチョでありましたし、高校1年生になりたてと言うことで、初めて行った市街地のでっかい書店の中でかしましく流れる浜ちゃんの『ウォウウォートゥナイト』に単純にウキウキしておったものでありました。

 そんなわしも、今はよわい30を越えました! まだまだおっさんになったつもりはないのですが、またこうして年を越えるのかと思いますと、短いようで確かに中身がずっしりあったスニッカーズのような1年のことを想うのであります。


 今年はほんっとに!! いろいろあったヨ。

 まず、この『長岡京エイリアン』を1年間まるまるやったっていうのも今年が初めてでしたしね。始めたのが去年の夏からなんで。
 とにかく、こんなていたらくでまともな日記にもなっていない当ブログなんですが、「やりたいことをやりたい放題やる。」というコンセプトだけは曲げずにあゆんできております。っていうか、好きでやってるんだから曲がりようがねぇ。

 ありがたいことに、い・ち・お・う! アクセス数も右肩上がりの状況で新年を迎えるかたちとなりました。こんなんでも、ご覧いただいているみなさまが増えているなんて……

 でも、コメントがほとんどゼロに近いのはどういうことなのか。
 数字上はウン十万人のみなさ~ん! ほんとにウンじゅうまんに~ん!?

 へんじがない ただのそうだいのもうそうのようだ

 なんてやーよ。
 いいんですいいんです。ありがたいことでございますよ。しみじみうれしい。


 ほんとにいろんなことがありました。

 私個人としましては、春先の3月いっぱいをもって、大学卒業前後から所属していた劇団を退団したことが最も大きな出来事でした。
 ただ、このことそのものは、昨年2010年に私のわがままを通させていただいたことだったので、3月自体は特になんということもなく過ぎていくはずだったのでありますが……

 11日、ねぇ~。3月、というかそれ以降のすべての日々の始まりはここなんですかね。

 計画停電だなんだといろんなイレギュラーはあったのですが、被災したわけではない私は、その直後に予定通りに上演された、私の劇団員としての最後の公演も含めて、いろ~んな物事を「ちょっと引いたところから観る」チャンスを得られたような気がします。
 でもさぁ、当時は自分自身では冷静に生きているつもりだったんですが、ふつうの日記になっている3月のほとんどの『長岡京エイリアン』の記事を読み返してみても、まぁてんてこまいだったんだろうなぁ、ということがよくわかります。

 なんにしても、ブログやってて良かったなぁ~、って思うんですね。特に今年は!
 他の方に読んでいただくということとは別の話で、自分のつたない記録としてでも3月の日々を何らかの形にしておさめたことは正解だったかなぁ、と。

 前にも言ったかも知れないのですが、日記の価値は文章をうまくとか内容をおもしろくとかいう次元とは別のところにあって、その時点でははっきりしたオチがついていなかったのだとしても、その時の気分や空気をどのくらい「ガバッ!」と取り込むことができているかにあるんじゃないかと思うんですね。
 いわば、その時の3次元世界に充満していた、においだ手ざわりだ色彩だという「なんやかや」を1要素でも多く「日本語」に変換してゲットすること、そのスピード感こそが日記の醍醐味なんじゃなかろうかと。

 どうでもいい内容なのだとしても、時間がたてばたつほど出てくる「味わい」っていうのがあると思うんですよね~。

 今年、1年間をかけてズラズラ~っと続けてきたこの集積が、ワインのように芳醇なかほりを発するようになってくるのはいったい、いつのことなのか。
 まぁ~、もしかしたら、ワインなんて大したものにはならずに、くさって酸っぱくなって捨てざるをえなくなってしまうかも知れません。もしかしたら、ブログ会社や日本そのもの、はたまた人間社会そのものが明日、大変なことになって『長岡京エイリアン』の全記録がピャピャ~っと消去されてしまうかもしれませんね。

 でも、やらなきゃ残んないのよね。やれば一応、私のいなくなったあとにも私の「2011年日記」が残る可能性だけはもらえるわけなんですよ。
 それだけで充分、嬉しいことですよ。

 明日からも続けていきますよ~。サハクィエルのお話もまだ途中ですしねぇ。


 いや~しかし、振り返るのが恐くなるくらい、『長岡京エイリアン』の道のりは道のりとも言いがたいけものみちになってしまいました。


アイドルグループ、ぬらりひょん、怪獣、ホラー映画、使徒、マンガ、小説、亀井絵里、亀井絵里……


 まっさかねぇ、ここまでアイドルグループのことに入れ込んでしまう1年になったとは。

 タイムマシンに乗って2010年の私に会って、「お前、2011年に日本武道館でモーニング娘。のコンサートを観に行くことになるぞ!」と言ったら、2010年の私はなんてこたえるでしょうかねぇ。

「うるせぇ!! それはいいから、彼女できてんのか!? それだけ教えろ!!」

 って胸グラをつかまれるんだろうなぁ。

「彼女彼女って、2010年のお前がそんなんだから2011年のおれがこんななんだよ! テメェ、とにかくあの子にあやまれ!!」

「は!? なんであやまらなきゃなんねぇんだよ! 他のことはやっても、それだけはぜってぇにしねぇ!!」

「お前はいつからそんなにアナルの小さな人間になったんだ!! もっとぽっかりと拡張しろ!!」

「年末になんてこと口走るんだ! 2011年の『長岡京エイリアン』はそんなに品位が堕ちてるのか!?」

 みたいな、つかみ合いのケンカになるんだろうなぁ……


 収拾がつかなくなってしまいましたが、とにかくですね、2011年は新しい世界を見聞するかけがえのない時間をたっぷりもらうことができました。
 新しい人間関係をつくることもできましたし、思わぬところでなつかしい方と旧交を温めることもできたし。

 意外と、私個人は「出会い」が多くて「別れ」の少ない年でしたね。これは本当にありがたいことでした。

 なんにせよ、直接的にであれ間接的にであれ、2011年の私の生活の原動力は、そのほとんどをこの『長岡京エイリアン』から受け取ることとなりました。つまり、ただ単に私が日記を書いていたということではない「何か」が、ここを通じて出たり入ったりしていたということなんですなぁ。
 それがなんなのかはいまいち私もわかんないんですけどね。まいっか。


 明日から始まる2012年。『長岡京エイリアン』はどんなことをしでかすんでしょうかねぇ。

 みなさま、2011年ほんとうにありがとうございました! 良いお年を~。
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な~んか2011年っぽい映画『ミツコ感覚』を観て新年をむかえよう

2011年12月29日 15時25分37秒 | ふつうじゃない映画
 ど~ぉも、こんにちは~い。そうだいでございますよっと。
 今日もいいお天気! たいていの会社は昨日で御用納めということなんですかね。もちろん全部がそうなんじゃないでしょうけど、なんとなーく世間は年末年始モードに入っておりますね。

 いや~、そう。御用納めになっちゃってんのよねぇ。
 今日、パソコン会社さんに「古いデスクトップの処分」をお願いしたらさぁ……申し込みが受け付けられるのが来年の1月4日ですって。1週間後!?
 しかもですね、受け付けられるのが1週間後で「リサイクル処分費用の支払い伝票」が送られてくるのがそっから2週間後で、さらにコンビニとかでそのリサイクル料金を支払ったあと、その3週間後に郵便局用の「輸送伝票」が送られてきて、梱包したデスクトップにそれをはっつけて郵便局に渡して、晴れてパソコン回収完了とあいなるわけなのでございます。

 う~ん、軽く1ヶ月かかっちゃうネ! そうか、本当の別れは2012年2月のことになるんですか……

 しっかもさぁ! 聞いたところによりますと、2003年9月以降に生産されたパソコンは、機体のどこかに「PC リサイクルマーク」というシールがはってありまして、それがあったら、上の手続きの内の「リサイクル処分費用の支払い」の必要はまるまるナッシング! 受け付けから輸送伝票送付までの期間も2週間に短縮できるんだそうですよ? まぁ、パソコン会社さんによって多少の違いはあるんでしょうけど。

 私と長年連れ添ってきた「ウィンドウズMe 」搭載のデスクトップは、もちのろんで「2001年製」。おかねかかるよ~☆
 この「リサイクル処分費用」っつうのがね。バカになんないのよ~!! ちょっとしたセカンドバッグが買えるっつうの。

 いや、安心して私の愛したパソコンを送り出すことができるのならば、惜しみませんけどねぇ。
 去年の「12歳で大往生したテレビデオ」もそうでしたけど、やっぱり長年お世話になったものは、別れもそれなりに時間と手間が必要になっちゃうんでしょうか。
 いいよいいよ、今までさんざん厄介になったんですから、気長に、そして穏やかな心で送り出すことにいたしましょうよ。


 話は変わりますが、昨日は私の所属していた劇団「三条会」の千葉市アトリエでの年末公演『三条会の不思議なリーディング 三島由紀夫の「十日の菊」より』の初日を観てきました。

 「リーディング」っていうのは、「お芝居」よりも「朗読」に近い、役者さんが舞台で台本を読む上演形式であるわけですが……まぁ、そう簡単にいかないのが三条会さんなのであります。
 なんか、「あっ、これは年末の公演だ!」としみじみ感じてしまう場でしたね……女優さんのみ4人でのリーディングでほんわかした空気もありつつも、飛ばすところはまぁ~尋常じゃないスピード感で。
 三島由紀夫っていうお方は、つくづく日本人離れ、いやさヒューマン離れした存在だなぁとも思い。有名な小説を5~6コ読めばわかるってスケールじゃないわけですね。「あそこであんなに真面目に取り組んでたテーマを、ここでそんなに茶化すんですか!?」という、驚くほどのフットワークの軽快さがあるんですね。

 明日30日までの公演なんですけど、勝手な私個人の想像ですが、日によってぜんぜん違う印象の作品になっているかも知れない気がする。私が観たのは初日でしたが、できれば他の回も観たかったですな~。


 さてさて! 今回の本題はお芝居……じゃなくて、映画でございます。

 あの~、先日、雪のちらつく25日のクリスマスに新しいノートパソコンを購入したあと、いそいそと新宿の映画館「テアトル新宿」に行って観てきた映画のことなんですよ。
 え……独りでですけど、なにか。


『ミツコ感覚』(監督・山内ケンジ 主演・初音映莉子)


 全国順次公開なのですが、今月25日の段階ではテアトル新宿でのレイトショー上映のみでしたので、夜9時に新宿におもむくこととなりました。

 いやぁ~。なんか、ものすごく「2011年っぽい」映画だったような。ざくっと言ってしまえば、「みんなが必死に非日常を日常にしようとしている群像劇」、みたいな?

 「2011年っぽい」と言ってしまうと、どうしても3月の東日本大震災のあたりが作品のテーマに関わっているのかと思われるかも知れませんが、会話に「こないだの地震」という言葉が出てくる程度で、特に震災から直接的な影響を受けた物語は展開されません。

 直接の影響はないんですけれども、「日常だと思い込んでいる日々に異物が入ってきた時、人はどう反応して、その上で異物をどう呑み込んで新しい日常の一部としていくのか?」といったあたりを執念く(しゅうねく 私はこの日本語が大好き!)演じる役者の方々と、それを克明にカメラにおさめていく監督の「視点」が、まだまだ混乱のただ中にある、かと言って、いつまでも「えらいこっちゃえらいこっちゃ!」と慌てているわけにもいかない2011年の日本の空気にフィットしているような気がするんだよなぁ~。

 この映画の主人公は、閑静な住宅街にある瀟洒な邸宅に2人で暮らしている姉妹です。そして、この2人にじ~わじ~わと迫ってくる「非日常」がいろいろあるということで、大きいものは3つ。

「別居している親の都合で、姉妹が幼い頃から住んでいた邸宅が売りに出される」
「姉エミ(演・石橋けい)の不倫相手がいよいよ本妻との離婚を決心」
「妹ミツコ(演・初音映莉子)に怪しい男がつきまといはじめる」

 どうでしょうか。「殺人!」や「ド派手アクション!」がベタな見物となっている映画の世界ではびっくりするほどパッとしないトピックなのかも知れませんが、我が身のことと考えてみると、どれもどうしようもなくリアルな「非日常」だと思いませんか? 「はなばなしく死亡!」とか「ヒーローが解決!」とかがないフツーの日常だからこそ、ここらへんのニキビのようなモヤモヤ感がいちばん厄介なんじゃないでしょうかね。

 たいていのメディアでアナウンスされているように、この映画の主演は「妹」のほうの初音さんとなっているし、いちばん出番が多いのも確かに彼女なのですが、ちょっと映画を観ていただければわかる通り、むしろ映画全体の問題の発生源となっている存在は「姉」の石橋さんのほうです。私の観た印象では、キャラクターとしても俳優としても観ていていちばん面白かったのは石橋さんでしたね。

 具体的な内容はぜひともみなさま、各自そのおまなこで映画を観ていただくとして、2人暮らしをするにはちょっと広すぎる邸宅に住んでいるこの姉妹には、別の場所で健在の両親と同居するわけにはいかない感情の障壁があり、そんな親の都合で住み慣れた邸宅を売らざるを得なくなったという話に、特に妹の方はそうとうな不満を持っているようです。親とは口もききたくないといったかたくなな姿勢ですね。

 とはいっても、事情はなんであれ邸宅の法律上の持ち主は親であるわけですから、最終的にはその判断に従わざるを得ないわけで、やるせないストレスを常にためている妹さんは、大学もそろそろ卒業で将来のことを考えなければいけないし、できれば「フリーカメラマンになる」という夢をかなえたいんだけれども応募してもはかばかしい結果は帰ってこないし、最近好きだった彼氏とも音信不通になっちゃったし、そうこうしてるうちに自分に好意を寄せているらしい気持ち悪い男(演・三浦俊輔)につきまとわれるようになってきちゃったし……とにかく面白いように運気が下がりっぱなしなんです。

 さて、そんなどうしようもない状況のフラフラ妹を横目にして、中堅の商事会社に就職してOL となっている姉のほうはちったぁマシなのかといいますと、確かに働いて経済基盤を確保しているという点ではマシなのですが、勤め先の上司(演・古舘寛治)とのただれた不倫関係が公私ともに隠しようのない状況にまで悪化してしまっている、ある意味で妹以上に笑えないドン詰まりにおちいってしまっているのです。結果、姉は強引に言い寄り、上司に本妻との離婚を決意させることに成功します。

 まぁ~、それぞれの事情で、姉妹はどっちもキッツい非日常のフルコースにあえぐこととなってしまってるんですな。

 こういった言い方でズラズラと内容を説明してしまいますと、「なんだよ、ただの不幸博覧会じゃんか。」「そんなのをわざわざお金を払って映画館で観るなんて……やっぱりそうだいは変態ね。フケツ!」と思われる方もおられるかと思うのですが、この映画『ミツコ感覚』の真の価値は、それらの情景の全てが、


ほほえましく、時には大爆笑をさそう「血のかよった生のいとなみ」に見えてきてしまう。


 ということなんですねェ~!! ほんとにおもしろいんですよ。人のダメさがたまらなくいとおしい。

 さきほどにも言ったように、この映画のいちばんのトラブルメイカーは、これはもうどうしても、親のいない邸宅でいっぱしの社会人として、夢見がちな妹の教育者とならなければならないはずの姉です。
 ところが! そんなオトナであるはずの姉が、オトナはオトナでも夜のオトナ関係が高じてしまったために八方ふさがりになってるんだからどうしようもねぇ。潔癖性というわけではないのですが、そんな姉の姿に過去の嫌な記憶をダブらせてしまう妹は姉をひたすら嫌悪してしまいます。
 しかも、「不倫相手の離婚」という、ある意味での勝利を目前にした姉のほうも、「じゃあ上司と結婚するの?」「同棲するの?」「上司の本妻とは会ってけじめをつけるの?」「もう小学生になってる上司の子どもの将来はどうなるの?」といったもろもろの現実問題に直面してかなり顔色が悪くなっています。
 「いや、そこまで考えてたわけじゃないんだけど……」という本音をどこにも吐き出せない頭パンパン状態になっているんですね。マリッジブルーとはまるで重みが違うよ~。

 結果、妹以上に精神がフラフラになった姉は、妹につきまとう怪しい男を警察に突き出すという判断もできなくなり、「わたしの幼なじみかも知れないから、許してあげてよ!」とビックリするような主張を展開してしまうのです。

 私のまずい文章でどこまでわかっていただけるのかは不安なのですが、このへんの「非日常と日常とのまじりぐあい」「とんでもない不幸の連続のナチュラルな入りかた」が実にうまいんですね、『ミツコ感覚』は!
 も~う大爆笑なんですよ。「他人の不幸は蜜の味」なんていう下世話な笑いではないんです。「他人事」とは片づけられない、ちょっとしたボタンのかけ違いを気づかないままにしてしまったら、もしかしたら明日にでも自分自身の身に降りかかってしまいそうなリアリティがこもっている、本当に恐ろしい不幸の足音がスクリーンいっぱいに迫ってくるから笑うしかなくなってしまうんです。

 つまりこの『ミツコ感覚』の笑いは、あの世界ホラー映画界の最高峰とも言われる歴史的傑作『悪魔のいけにえ』(トビー=フーパー監督 1974年アメリカ)を目の当たりにしてしまったときの、

「ひ、ひえ~!! あ、あは、あはは……もうどうしようもねぇ~。」

 といった笑いと軌を一にしたものがあるのです。危険だ! あまりにも危険すぎるおかしさです。


 雑誌などでのさまざまな前情報をご覧になって、もしかしたら『ミツコ感覚』のことを「ぬるいニヤニヤを楽しむ映画なのかな?」と思ってしまう方も多いかも知れません。

 とォんでもない……非日常を自分自身の力だけでどうにか日常に消化しようとため込んでしまった姉妹、特に姉のほうは、最終的にはけっこう最悪な目にあってしまいます。その上で、いよいよ行き詰まってしまった姉妹ははじめてまともに対峙し、お互いのたまりにたまったフラストレーションのガチンコ対決としゃれこむのでありました。そんな極限のやり取りが用意されているはずなのに、それまでの道のりがどうにもおかしくていとおしい!

 映画『ミツコ感覚』は、とにかく笑える作品です。それはもう、姉妹を演じた石橋・初音ペア、姉妹につきまとう男どもを演じる古舘・三浦ペアのとてつもなくハイレベルな演技合戦のたまものでもあるのですが、そんなみなさんのやり取りの妙を楽しむだけでもいいですけど、もみあいながら一緒にドン底のドン底にまで堕ちきってしまった姉妹が、そのドン底でしゃがんでから「せーのっ。」でビヨーン! と上を目指してジャンプするその瞬間、2人の決意の表情をもって終わっている「再生の映画」であるという点でも、充分に完成されている作品なのです。

 おもしろいんだけど、それだけじゃない映画なんですね。強くおすすめします。

 ところで、私が観たクリスマスの回は、いかにも「通!」といった感じのシブいおっさんの1人客だけしか集まっていませんでした。ペアは1組もいませんでしたね、見事に。
 上映中も野太い「ガハハ!」という笑い声が聞こえてきたりして、ずいぶんオトナっぽい客層だなと思っちゃいましたね。

 いやいや。もっと多くの人が『ミツコ感覚』を観ればいいんですよ。珍味じゃないんですから。

 もっと多くの人に知っていただきたい。
 今、日本には「石橋けい」という、世界一「どうしよう……」という表情の似合う女優がいると!!

 ミス・困り顔・オブ・ザ・イヤー!! ゴッデス・オブ・苦笑!! もう、だいっすき。


 山内ケンジさんは長編映画としてはこの『ミツコ感覚』が初監督ということなのですが、次回作が大いに楽しみですねぇ~。
 山内さんが作・演出をつとめる演劇の公演も私は大好きでして。いつも大爆笑させていただいております。

 山内さんの演劇も『ミツコ感覚』に劣らず面白いのですが、「キャラクターのクローズアップ」ができるという映画の特性をフル活用した『ミツコ感覚』は、映画ならではの傑作になっていたと思います。


 いや~、どうしようもない不幸のオンパレードでしたが、ちゃんと救いも用意されているという、2011年の見納めに最もふさわしい作品でしたね。

 みなさんも、今年中に早く『ミツコ感覚』を観て、すっきりした新しい気分で新年を迎えましょう。

 君もあなたもアンタもボクも、いっしょにドン底を蹴って上がってこうぜぇ~! おっぺーい!!
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クリスマスあてつけ企画でした  天使っていうか第10使徒サハクィエルが空から舞い降りた 大そうじ編

2011年12月27日 15時18分58秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 どうもこんにちは~。そうだいでございます。
 もう暮れよ! クリスマスなんか終わっちゃいましたよ!?
 なんだかんだで私も大忙しになってきてますんで、この第10使徒サハクィエルくんだりもチャッチャとまとめてしまいしょう。


 と言いつつもこのサハクィエルは、実はそうとうな実力派だったりしまして、そう簡単に片付けるわけにはいかない強豪使徒となっております。ていうか、もしかしてここまでの時点では歴代最強!?

 サハクィエルの手ごわさを語る上ではいくつかのポイントがありますね。

 まずは、でかい!!

 はっきりしたデータはないので大雑把な推測しか言えないのですが、エヴァンゲリオン3機との決戦時の対比から見ると、エヴァンゲリオンの身長を「基本的な大きさ(画面によって多少の変化がある)」である40メートルとするのならば、軽く3キロを超えるでかさなのではないかと!! キロメートル!?
 今までの使徒のみなさんは、だいたいはエヴァンゲリオンと同じ「数十メートルサイズ」か、大きくても第5・6使徒のように「数百メートルサイズ」にとどまっていたのに、サハクィエルさんは数キロサイズなんでございますよ。う~ん、規格外。

 規格外というのならば、他のポイントもおしなべて規格外。
 お次は、ヘンな形!!

 その姿は、簡単に言ってしまえば「眼科の看板みたいな目玉ひとつの左右に、手袋ひとつずつ」。目と手のひらしかねぇ! そして、それぞれの大きさが1キロずつある感じなんだからとんでもねぇ。
 そして、全身めちゃくちゃ目立つ真オレンジ色……まぁ、一度見たらなかなか忘れられないプロポーションですよね。
 目と手以外には、胴体も顔もないという表情のまったくうかがえない使徒。キャラクターというよりは前衛美術のオブジェか宇宙船のようです。

 そして次のポイントは、史上初の宇宙出身!!

 それまでの使徒は、セカンドインパクトの発生した南極付近の海域から日本の第3新東京市を目指してやって来るか、でどころはハッキリしていなくても地球上のどこかからパッと出現するというルールはありました。
 ところが、サハクィエルが発見されたのは地球の「衛星軌道上」。つまりは、地上からおよそ3万6千キロも離れた宇宙空間なのです。遠い!
 他の使徒と同じく「第3新東京市に到達してサードインパクトを起こす」という最終目的があるはずのサハクィエルが、なじょしてそんなに遠いところに現れてしまったのか?

 その理由こそが、サハクィエル最後のびっくりポイントに関係してくるのです。

 それはすなはち、攻撃法がケタ違い!!

 TV本編で見られるかぎり、サハクィエルのとった人類側への攻撃法は2種類ありましたが、どっちもすごいんだなぁ。
 ひとつは、強力な電波を発信して地球上の通信施設・機器を使い物にならなくさせてしまうジャミング攻撃。
 そしてもうひとつは、自分の身体を分離させて地上に落下させ、それ自体を「巨大な爆弾」にしてしまうという、文字通りの自腹攻撃! おのれの身を切って武器となすとは……It's サムライ。ケン・ワタナビィ。

 サハクィエルの2つの攻撃には、どちらにも自身のATフィールドが大いに関係しており、地上の電波ジャミングも、衛星軌道上に現れたサハクィエルの姿を補足した2機のサーチ衛星を触れずにして握りつぶすように破壊したのも、どうやらATフィールドを拡散して地上に広げたり、逆に集中させてある一点にまとめたりする応用によるものらしいんです。
 さらにもっとスゴいATフィールドの使い方がなされているのがサハクィエル自慢の「自分爆弾攻撃」で、なんと彼は、ただ単に自分のかけらを地球に落とすというだけなのではなく、かけら自身に墜落の瞬間までATフィールドを発生させているらしいのです!
 つまり、サハクィエルの分離した一部は、大気圏の高熱から自分をATフィールドで守っておのれの体積をすり減らすことのないまま地上に落下し、落下する瞬間はそのATフィールドの力によって、単にその大きさの隕石が墜落したスケール以上の爆発力を巻き起こしているというんですよ。

 これはひどい……たいてい、地球に降ってくる隕石や彗星というものは大気圏の高熱によって地上に到達する前に摩滅してしまうことがほとんどなのですが、それでもその熱をくぐり抜けて墜落してくるものの破壊力はとんでもないものがあります。

 調べてみると、現在の地球では「数メートル級」の落下物が、宇宙から1年に2~3コの割合で地上に到達しているらしいのですが、それでもひとたび落ちれば、ミサイルくらいの破壊被害をもたらしているというのです。

 うむむ。画面から推測するかぎり、サハクィエルさんはその本体の大きさと比較して、およそ「100メートル」くらいのかけらを4発はなっていますねぇ。

 「100メートル級の彗星が到達したんじゃないか?」という説のある、オカルトファンには有名な実在の大爆発事故「ツングースカ大爆発」(1908年6月30日発生)では、ロシア帝国領シベリアのツングースカ川上流で広島の原子爆弾なみのエネルギーが炸裂し、60キロ範囲の地域が炎上して2000キロ範囲の樹木がなぎ倒されたというんでございますよ。ところがこれは、大気圏の熱によって爆発の瞬間のブツ自体は数メートル~70メートルくらいに小さくなっていたとも推測されています。

 ということは……ツングースカ大爆発以上の被害を、サハクィエルの「かけら」4発が4回ももたらしていたことは想像に難くないんですねぇ。
 とんでもねぇジェノサイド野郎だ! それまでの使徒で、自分を攻撃する軍隊か第3新東京市に居合わせてしまった一般市民を攻撃することはありましたが、ここまで無差別な仕打ちはしなかったような。とにかくサハクィエルのやり方はなりふり構っていません。
 全身オレンジにぱっちりおめめでポップな印象もあるんですが……やっぱり、見た目の通りに頭のおかしいヤツなんだな。

「え~っ、クリスマスとっくに終わっちゃったの? まぁあいいや。みなさ~ん、ハッピーニューイヤー、アンド、ダーイ!! えへへ。」


 前回の第9使徒マトリエルの襲来&瞬殺や原因不明のネルフ本部大停電事件からしばらく(1週間くらい?)経過し、ネルフの司令と副司令が南極に出張したタイミングで第10使徒サハクィエルは出現しました。

 突如として地上3万6千キロ、宇宙空間の衛星軌道上に現れたサハクィエルは、地球の自転にあわせて太平洋の位置に陣どり、例の自分のかけら爆弾を2時間ごとに投下しながら、じょじょに日本の第3新東京市に自らの位置を修正させるかのように移動していきました。
 これはつまり、最終的には3キロ級の自分自身を第3新東京市に墜落させ、箱根全体を吹き飛ばす超爆発のどさくさにまぎれて地下8~9キロの深さにあるという「アダム」と融合して、悲願の「サードインパクト」を起こそうとしているんじゃなかろうかと。
 今までは、「目からビーム」「掘削ドリル」「ドロドロ溶解液」といったさまざまな武器でみみっちく地上に穴をあけて地下に行く手段しか選べなかった使徒のみなさんでしたが、サハクィエルの着眼点はとてつもないねぇ。

 まさしく、「第3新東京市やネルフ本部が邪魔で地下に行けないんだったら、ぜ~んぶえぐって地下をむき出しにしちゃえばいいんじゃなくって?」なんですねぇ。恐いですね~!

 ちなみに、大きさ3キロ級のサハクィエルがATフィールド全開で地上に到達したらどうなってしまうのか?
 泣きぼくろのあやしいネルフのエヴァンゲリオン計画技術主任は「第3新東京市はもちろん吹き飛び、太平洋と富士五湖がつながる。」とさらっと言っていましたが、サードインパクトが発生してしまえば人類自体が滅亡して地球はサハクィエルの星となります。まぁ、なると言われています。結局は使徒の誰もが人類に勝つことができなかったのでなんとも言えないのですが(『新劇場版Q』はわかりませんけど!)、『新世紀エヴァンゲリオン』における「人類と使徒との闘い」は、どうやらそういった「勝ち抜き☆地球の居住権争奪戦」らしいんですね。

 ちなみにちなみに、かつてあの恐竜滅亡の原因のひとつになったという、今から6550万年前に地球に衝突した大隕石「チクリューシブ・クレーター」(メキシコのユカタン半島)の大きさは「10~15キロメートル級」だったそうです。破壊力は「広島の原子爆弾の10億倍」! おく!?
 まぁそれほどじゃないにしても、サハクィエルの地上墜落はなんとしても食い止めなければいかんわけですよ。

 ちなみにちなみにちあきなおみに、最近の研究では、必ずしも「大隕石の衝突」だけが恐竜滅亡の原因ではなかったのではないかという、火山の大噴火といった地殻変動などとの複合説が主流となっているようです。ある日突然にパッと絶滅してしまったということじゃないらしいんですね。

 話をでっかいところから戻しまして、サハクィエルの出現と自分爆弾の連続投下にたいして、国連軍はすかさず、エヴァンゲリオンをのぞけば人類側の最強武器と言える「N2 航空爆雷」を10発以上サハクィエルにぶつけますが、哀しすぎることにまったく効き目がないまま、サハクィエルは強力な電波を発生させて地上の通信施設をジャミングし、地上からサハクィエルの正確な位置が捕捉できない状態にしてしまいます。

 いや~、見事に役に立たなくなっちゃいましたね、「N2 兵器」。
 かつては、一時的にとはいえ第3使徒サキエルと第7使徒イスラフェルに大きなダメージをあたえて行動不能におとしいれることができたN2 兵器だったものの、このサハクィエル戦によって、「使徒によってはぜんぜん頼りにならない。」というシビアな現実が明らかとなってしまいました。つらいな~!

 ただしですね、国連軍の攻撃を受けた直後に、サハクィエルがジャミング攻撃を発し姿を消したということは、見方によっては「これ以上の人類側の攻撃を受けることを不利と見て行方をくらました。」ということになるんですからね。多少はN2 兵器も通用したということだったのでしょうか?
 それとも、サハクィエルにとっては、N2 兵器以上に恐い「なにか」があったということになるのでしょうか……エヴァンゲリオンは宇宙には行けませんから、ということは、サハクィエルは「あの槍」のことを意識していた!?

 ともかく、全面的にこれまでにない規格外なスケールをもって現れてしまった驚異の「宇宙使徒サハクィエル」!
 いったんは姿を消してしまいましたが、行動の経緯から見ても、彼が日本の第3新東京市(の地下)を目指していることは間違いありません。そして、その墜落タイミングが一体いつになるのかが電波ジャミングのせいでつかめない! 通信機器がダメだからネルフ本部は南極の司令と副司令とも連絡がとれない!

 こういった混乱はあったものの、ネルフ本部を守る三佐になったばかりの作戦指揮官の采配は迅速で、前回にもあげたような第3新東京市・都市部周辺の住民避難態勢を徹底させ、「敗北」の可能性も充分すぎるほどにかんがみながら、持ち駒のエヴァンゲリオン3機で空からのサハクィエルの襲来を待つこととなりました。
 これまた正確な時間関係はつかめないのですが、そういったもろもろの体勢をととのえたところにサハクィエルがやってきたという本編の様子から察するに、おそらく国連軍の攻撃直後の失踪から本体の第3新東京市墜落までのタイムラグは「3日間」ほどあったのではないでしょうか。迎撃当日のソツのなさから見ても、少なくとも丸1日は、エヴァンゲリオン3機には無人の市街地でランニングする練習時間が必要だったはずです。

 「ハイっ、休んでないで高圧電線のハードル10本! ピーッ。」
 「ええぇ~!?」

 みたいな。とにかく人類の存亡がかかってるんでねぇ。


 まぁ、こんな感じで、当日のサハクィエルとエヴァンゲリオン3機との「墜落させてよ!」「いや、させない!!」のがっぷり激突対決のもようはまた次ですな。今回はいろいろ寄り道しちゃったから。

 でもたぶん、次回は別の話題だ年末だのごたごたでサハクィエルの話題はやれないから、この『長岡京エイリアン』はサハクィエルのお話で2011年と2012年をまたぐことになるかと……
 もう、むちゃくちゃ。
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狂おしいほどにブログっぽい

2011年12月25日 18時52分11秒 | 日記
 いや~、買ってきた買ってきた。新しいパソコン、いやさ、おパソ様、いやいや、オッパショ石。

 普通すぎるノートタイプなんですけど、この情報過多社会と言われる昨今、なんとまぁその勇姿の頼もしいことか。

 ちょっとクリスマス商戦をナメていたために、お店に行くのが一足遅くなっちゃって一番ほしかったものは残念ながら売り切れてしまっていたのですが、おかげで、多少の差はあるものの予定よりもリーズナブルな買い物になりました。

 しかも! 買った新世紀オッパショ石をかかえて外に出たら、一瞬だけ雪がちらついてた!
 千葉は一瞬だけホワイトクリスマスになりましたよ。ロマンチックね~。となりにゃだぁれもいねぇけど。

 ところが、人間というもの(というか、私個人)は非常に軽薄な生き物でありまして、新しいものを買ったとたんに古いものへの愛着を強く感じてしまうと。
 使い勝手は「火縄銃」なみでしたが、やっぱり今まで一緒にこのネットの荒海を乗り越えてきたウィンドウズMe 。
 デスクトップでかさばるし、やっぱり近日中に処分するつもりなんですが、もうしばらくは、この『長岡京エイリアン』も乗り慣れたいかだでエッチラオッチラ漕いでいくことにしましょう。今まで本当におつかれさま。

 そういった感じで、今は家に帰って荷物を置いてこれをつづっておりまして、これから着替えて新宿に行ってきます。

 寒いよね~! 寒いけど、行くよね~!!
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異常にブログっぽい

2011年12月25日 14時02分10秒 | 日記
 どうもみなさん、メリークリスマ~ス。

 楽しい休日をお過ごしですか? 私は昨日、10ヶ月ぶりにチョコレートを食べました。なんか、チョコレートの甘さが身にしみた!

 そして今日は、いよいよこれから新しいおパソ様を購入しにお店に、そのあとはついでに新宿に映画を観に行くつもりです。
 寒いけどね~、タイミングは今日しかないからキメていくぞ~。

 ついに我が家に21世紀のツールがやってくる! いらっしゃ~い、おっぱそさま。
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