長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『軍師官兵衛』  視聴メモ 第17回『見捨てられた城』

2014年04月30日 23時20分38秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第17回『見捨てられた城』(2014年4月27日 演出・本木一博)


登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

小寺 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

竹中 半兵衛 重治  …… 知力59、統率力91
 (演・谷原章介)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

山中 鹿之介 幸盛  …… 知力53、統率力74
 (演・別所哲也)

荒木 村重      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

織田 信長      …… 知力115、統率力108
 (演・江口洋介)

瀧川 一益      …… 知力66、統率力78
 (演・川野太郎)

佐久間 信盛     …… 知力57、統率力51
 (演・立川三貴)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

木下 小一郎 秀長  …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

吉川 元春      …… 知力58、統率力85
 (演・吉見一豊)

織田 信忠      …… 知力73、統率力69
 (演・中村倫也)

尼子 勝久      …… 知力28、統率力44
 (演・須田邦裕)

亀井 新十郎 茲矩(これのり)…… 知力83、統率力44
 尼子家家臣で、山中幸盛の娘婿にあたる。上月城籠城時には羽柴軍に属していた。(演・関貴昭)

小寺 政職      …… 知力44、統率力49
 (演・片岡鶴太郎)

宇喜多 直家     …… 知力94、統率力74
 (演・陣内孝則)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

小寺 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

○アバンタイトルのドあたまから兵糧ゼロで瀕死の上月城。あの、今週のタイトルがのっけから落城寸前なんですけど、そんなんで45分間もつの!? 山中幸盛の「かんべぇええ~!!」という絶叫があまりにも悲痛すぎる……
 ところで、画面上の惨状だけを観ると軽く1~2年は籠城していそうな尼子軍の上月城なのですが、毛利軍5万に完全包囲されたのは同じ天正六(1578)年の4月から。あら、たった3ヶ月だけなんですか。いやいや、3ヶ月籠城っていうのもとてつもなく過酷な話ですけどね。でもなんか……全体的にボロボロになりすぎじゃない?
 要するに、どうやら上月城は「全力で籠城戦をしたけど無理だった」というよりも、むしろ「それほど長く籠城するつもりもないのに籠城になっちゃった」という成り行きでひどい目に遭っているらしいんですな。羽柴軍の救援を来て当たり前のものと楽観視していたのか、はたまた上月城という城郭のキャパシティに限界があったのか。おそらく兵糧を満足に確保できていない状態で包囲されてしまったのでしょう。
 ともあれ、これからの羽柴 VS 毛利の中国戦線では、なにかと「籠城戦」が各地で展開されることになるのですが、これに秀吉サイドの、この上月城で味わった苦い経験が作用したものは非常に大きかったでしょう。「目には目を、籠城には籠城を!」というべき、秀吉の地獄の復讐戦のきっかけは上月城にあった! ねちっこいおひとだねぇ~。

○信長「いま大事なのは織田の信用ではない! 毛利を倒し、新たな世を創ることだ。」
 これは重いことをおっしゃいましたねぇ~。他ならぬ、織田コンツェルンの総帥である信長自身が言い切ったのだから重要です。
 要するに、長期的なプランを練って目先の損をあまんじて受けている場合ではないと。毛利軍に対して、天下人の余裕などというものは1ミクロンもないという、当時の織田政権のギリギリな窮状をはっきりカミングアウトしちゃった!
 「それで播磨国中が反織田になったらどうすんだよ……」という秀吉の危惧も十二分に勘案しつつ、それでも「兵1人も無駄にするわけにはいかんの!」という信長のかっこ悪い告白。これを言わなきゃいけなかった信長が天下人? いやいや、天下統一の道はまだまだ遠いようで。
 秀吉は理屈うんぬんよりも、そういう本音をじかに打ち明けてくれた主君・信長の自分への信頼に心打たれて折れたんじゃないだろうか。最終的な判断って、結局そういうマンツーマンのやりとりで決まるのよねぇ。ロジックじゃないのよねぇ。

●官兵衛「毛利を倒すため、織田は尼子の名をさんざん利用してきました!」「利用するだけ利用して、捨てるおつもりか!?」
 いやいや、「さんざん利用して」って、尼子の名を利用して集まったのは700人ぽっちっていう、ね……
 ここで尼子の名うんぬんを話題に上げちゃったら、かえって「利用できないから捨てたんですけど、なにか?」と逆ギレされかねない痛いポイントを、自分で言うかね、しかし!? 官兵衛はやっぱり、カッとなるといきなり頭が悪くなる!

○鹿之介「貴公とは短い縁であったが……実に、たのしかった……」
 尼子家再興の夢をありがとう! ってことなんですかねぇ。話が違うと激高してもおかしくないこのシーンでの、尼子勝久・鹿之介主従のみごとな応対! さすがは名族・尼子の最期よ。大感動のお別れシーンでした。別所哲也はやっぱりいい俳優さんだねぇ!
 ……とはいいつつも、実はそのころ、尼子の本家筋(尼子義久)は、毛利家本国の安芸国で厚遇をもって保護されているという事実は、ここでは禁句だ!
 「尼子の名をさんざん利用して」いるのは、羽柴じゃなくて毛利のほうだったりして……やっぱり策謀にかけては、毛利のほうが数段格上よね!! だから尼子傍系の勝久サイドには700しか集まらなかったわけなのよ。

○あれだけてこずらされてきた鹿之介の首級に、静かに手を合わせる小早川隆景。名将かくあるべし! 敵味方を超えた想いがあるんだろうねぇ。こういうライヴァルがいるってことは、すばらしいことですね。ドラマだな~。

○「軍師には、ときに非情な決断も必要である。」という竹中半兵衛の言葉に苦悩する官兵衛。結局、「私なりのやり方で、やるべきことはやる……」と言葉をにごして辞去しますが、残された半兵衛のやつれた顔には、伝えるべきことは伝えたという、満足の笑みが。
 ついに軍師の心得が、半兵衛から官兵衛に伝承されたか? 近い日に訪れる自らの死をすでに冷静に受け止めている半兵衛ですが、その表情に陰をおとす本物の書写山円教寺本堂でのロケが、また意義深い名シーンを印象的に形作っていますね。谷原さんはいつの間にこんなに厚みのある俳優さんになったんだ!? ブランチは人を育てるねぇ~。

●うわ~ん、神吉頼定の神吉城攻防戦が、映像ぜんぜんなしのナレーション処理でスルーされちゃったよう!! せっかく俳優さんのボディを借りて頼定が登場してきたっていうのに、そのあつかいはひどすぎる……安らかに眠れ、ち~ん。
 おいおいタッキー一益、神吉城攻めくらいでそんなケガしてんの!? しっかりしろや、元ニンジャスレイヤー!!

○単なる「信長の刀持ち」とか「同じ信長家臣団のひとり」というモブなあつかいじゃなくて、「信長への密告者」という家臣団にとっては極めてイヤ~な役回りで万見仙千代重元(演・田中幸太朗)がちゃんとキャラクター立ちしてるのって、この『軍師官兵衛』が初めてなんじゃないですか? 神吉城攻め終了後の軍議で見せた仙千代のコワ~い存在感を映像化したのは、ものすごく素晴らしいことですね。
 なぜ「信長の小姓といえば」で真っ先にその名が出てくる森蘭丸成利じゃなくて、この仙千代さんがこんなにクローズアップされているのかといいますと、仙千代さんは荒木村重の謀反とかなり因縁の深いお方なのだからでありまして……
 今回の軍議シーンも、それに向けてのかなり効果的な伏線となることでしょう。ムラムラはかなり根に持つタイプだ! こわ~。

○荒木村重と明智光秀のサシ呑みという、戦国裏切り者ファンにとってはよだれじゅるじゅるな夢の饗宴が実現! うっひゃ~。
 回をおうごとに顔面蒼白でうつむきかげんになり、神経質におかしなニヤニヤ笑いを浮かべるようになってきたダーク村重を、「これからがんばって成果をあげれば大丈夫だよ! いっしょにがんばろっ☆」と、恋愛シミュレーションゲームの運動部のマネージャー女子(絶対にポニーテール)みたいな完熟あまあまな未来展望をもって励ます、ひたすら楽観的な光秀。
 やっと光秀の個性がドラマで語られるようになってきたかと思ったら、なんだ、この鈍感でうらおもてのない朗らかなキャラクターは……
 う~ん、常に既成概念の斜め上を行く造形だな、『軍師官兵衛』の明智光秀は! こっからどうやって本能寺の変にいくのかが、とにかく楽しみになってきました!

○いや~、いつ観てもホンットにおもしろいな、陣内直家の絵に描いたような悪役演技は! マンガみたいな外道ですね~。黒い甲冑姿が異常に似合いますね~。陣内さん、そうやってまじめな主要キャラたちをいいように振り回す奔放なキャラクターが、『太平記』(1991年)とまるでおんなじじゃないですか! なにがいいって、陣内さんはその直家のキャラとは正反対に、瞳の色が淡くて妙に澄んでいるのがいいんですよね。見るからに常人と違っている異貌なわけです。絵になるわぁ~。こういう生き方してみたいわぁ~。
 にしても、そんな卑劣きわまる梟雄に完全に急所をおさえられている毛利軍の両川兄弟も、なさけないにもほどがある! 「三道並進」だなんだとブチ上げつつも、内情は所詮そんなものなわけです。さっさと吉田郡山城に帰って親父の位牌に頭さげなさい。

●左京進「われらは播磨武士! 意地を貫け……よいか!!」
 ……の雄叫びの次が切腹シーンって……いくらなんでも、あっさりしすぎじゃね!?
 まぁ、金子ノブアキさんの顔面プルプル演技は前から大キライだったので、さっさと退場していただいて特に異存はないのですが、も~ちょっと志方城の攻防くらいは映像化してもよかったかと思いつつ。だって、ず~っとレギュラー扱いの方だったんですもんねぇ。
 ま、いっか。そのぶん三木城と有岡城で、城攻めアクションは存分に堪能できるでしょう! 合掌。

○まだまだ、「天下統一はいくさのない平和な世の中をつくりだすため!」とクリーンな夢を捨てずにいる、若き日の羽柴秀吉42歳。
 本能寺の変にいたる小朝光秀の変貌も楽しみですけど、ああいう「アレな」晩年にいたる竹中秀吉の、『秀吉』(1996年)ではついに語られることのなかった「その後」の物語も、ものすっご~く! 楽しみですね……


結論、「第18回がとてもたのしみです。」

 山中幸盛・尼子勝久の無念の死に続いて、ほぼ初回からのレギュラー陣だった櫛橋左京進とお紺の方が退場し、ついにヤング官兵衛にとって最大の事件となる荒木村重の謀反が近づいてくるという、非常に重要な回となりました。今回も、初登場する有名武将はエリック亀造ただひとりという激シブなキャスティングだったものの、織田方は上月城を失い、毛利方は志方城を失って痛み分けのような小康状態に落ち着くという、一進一退の攻防戦が楽しめる緊迫のエピソードでしたね。タイトルの「見捨てられた城」っていうのは、前半は上月城で、後半は志方城のことをさしてたんですねぇ。地方小名はつらいよ……

 それにつけても、宇喜多直家のチョロチョロと駆け回って大物をかく乱させる異様な存在感がたまんないですね! 直家みたいなはっちゃけたキャラクターがいないと、みんなギチギチに緊張してばっかりでつまんなくなっちゃいますもんね、こういう長期戦は。

 でも、こういう経緯をたどって秀吉のもとについた亀井茲矩といういち地方武将が、あれよあれよという間に、当時の日本でも有数の国際通の政治家・実業家になっちゃうんですもんねぇ。人生というものは本当にわかんないもんですねぇ。亀井茲矩と石田三成がもうちょっと手を結んでいたら、秀吉没後の豊臣政権もどうにかなっていたかも知れないってくらいの超重要な逸材でしたよね、国際外交的には。
 そういえば、たぶん『軍師官兵衛』でそこまで語られる可能性は低いのかもしれませんが、同じくドラマ出演つながりというところでいいますと、尼子家中出身の亀井茲矩と、放送第9回に登場した播磨国龍野城主・赤松広秀(斎村政広)とのあいだには、のちの関ヶ原合戦においてものすごい因縁がありまして……地方出身の武将・大名たちにも、いろいろあるんでしょうねぇ。おもしろいねぇ~、こういう運命の変転って。

 ところで最近、『軍師官兵衛』の放送開始時にはもうけられていなかった、櫛橋左京進の Wikipedia記事がついに作成されたようです。おめでとー、左京進! まぁ、これは確実に『軍師官兵衛』効果でしょうね。関係ないこたないだろう。
 その結果、ドラマで金子ノブアキさんが演じていた櫛橋左京進が「櫛橋政伊(まさただ ?~1578年?)」のことであり、その政伊とお力・お光姉妹の父親にあたり、益岡徹さんが演じていた櫛橋左京亮(さきょうのすけ)が「櫛橋伊定(たださだ ?~?年)」なんじゃなかろうか、という推測が提示されつつも、それぞれの名前はまだまだ別の説も多く、政伊は志方城落城時に自害せずに降伏しただけだったという説もあり、そもそも、政伊と伊定は父子の関係にあるのではなくて同一人物なんじゃなかろうかという説もあり……

 要するに、Wikipedia で独立した項目が持てるほど確とした情報はなにひとつありませんでした!! ズコ~。
 まぁ、日本の「負け組」の歴史なんて、そんなものですよね。
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天人ついに五衰す  ~私を中野サンプラザにつれてって~

2014年04月29日 22時23分27秒 | すきなひとたち
モーニング娘。リーダー道重さゆみが今秋卒業……地元・山口公演で自ら発表「次の世代にバトンタッチしたい」
 (デイリースポーツ 2014年4月29日付け記事などより)

 10人組女性アイドルグループ・モーニング娘。'14のリーダー、道重さゆみ(24歳)が、グループを卒業することが29日、分かった。この日、山口・周南市文化会館で行った全国ツアーコンサートの公演中に自ら発表した。今秋開催の全国ツアーコンサートの最終日でグループおよび、ハロー!プロジェクトに別れを告げる。
 公式HP に載ったモーニング娘。プロデューサー・つんく♂(45歳)のコメントによると、道重には「『よし!私、今日もかわいいぞ!』というコメントがギャグ化する前に、リアルにかわいいうちに卒業したい。」や、「グループが盛り上がってきている『今』卒業したい。」という想いがあり、事務所スタッフと何度も話し合いを重ねた結果、今回の故郷・山口県での公演にて発表するに至ったという。

 道重は、公式HP でも自らファンに報告した。
「私は、約二年前にリーダーになった時から『モーニング娘。に恩返しがしたい』と言ってきました。 そんな中、私の力だけではないですが、シングルで5作連続1位をいただけたり、いろんな活動を通して、少しずつ、少しずつ、恩返しができたかな、と感じています。 まだまだ時間はあるし、もっともっと後輩たちに伝えたい事や、みせたいと思っている事もあります。ファンのみなさまとも、たくさんの思い出を作りたいと思っています。そして、ここからが本当の『恩返し』だと思っています。 超超超いい感じのモーニング娘。に仕上げてから卒業し、次の世代にバトンタッチしたいと思っています。」

 道重は2002年のメンバーオーディションに合格。藤本美貴、亀井絵里、田中れいなとともに第6期メンバーとしてグループ入りした。2012年5月には、先代リーダー新垣里沙の後を受けて、第8代リーダーに就任。グループ在籍期間は4100日を超え、歴代最長となっている。
 個人としての芸能活動でも、「私よりかわいい女の子はいない。」などのナルシスト発言が人気となりバラエティ番組で活躍。グループの顔として、オリコンウィークリーランキングでシングル5作連続1位など、モー娘。人気の復活をけん引してきた。



 ついにこのときがやってきてしまったか。

 それはまぁ、いつかそう遠くない日にこの報に接することにはなるであろうと覚悟はしておったわけでありますが……やっぱり愕然としてしまいましたね。こうやって本当にこのニュースが現実のものになってしまいますと。

 そうかそうか、大変におつかれさまでございましt……いやいや、おつかれさまで「ございます」!! 残り半年間、これからも引き続きがんばってくださいませ!

 やっぱり、モーニング娘。にとっては非常に意義深い年齢となる「27歳」まで在任することは……無理でしたでしょうねぇ。だって、そもそもその記録を樹立してるお方がグループに入ったのが、今の道重リーダーと同じ24歳だったんですからね。いい、いい。花はいさぎよく散ろうがしぶとく最後の瞬間までしがみつこうが、どちらにせよ花そのものが「もうよい。」と判断したときこそが唯一無二の散るときなのです。本人がそう言ったんですから、もう今年の秋で決まりなんです。私たちにできるのは、その秋に向けて全身全霊を込めて体調をととのえておくこと! 杖ついてでも這ってでも、死んででも卒業コンサートに集合せよ!! 迷惑だから殉死は禁止だ!! 兵馬俑とかはにわとかも、かさばるから作っちゃダメよ!!

 ついにやってくるのねぇ、『ハロー!モーニング』を経験しているメンバーがひとりもいないモーニング娘。になっちゃう日が。まさしく、これをもって正真正銘の「新生」を遂げるわけなんですなぁ。
 関係ないかもしれないけど、なんでも人間はだいたい6年前後で、身体を構成している細胞がぜんぶ新しいものに入れ替わるのだとか。そんなもんなんですから、16年も続いてきたグループの様相が一変するのも当たり前ですわな。

 道重リーダーが発表どおりに今年の秋に卒業されたら、おそらくそれは2005年1月の第2代リーダー・飯田圭織さん(最後の現役結成メンバー)の卒業や、2007年5月の第4代リーダー・吉澤ひとみさん、そして2011年9月の第6代リーダー・高橋愛さんの卒業に匹敵する、いや、それ以上のグループイメージの変革をもたらすことになるでしょう。
 でも、私は応援し続けますよ。私がモーニング娘。を好きになったのは超若輩な2011年夏からなのですが、そのときにはすでに9期メンバーもいました。そして、10期には天下無双の「まぁーどぅー」ペアがいるのだ! 寂しくなっているヒマなどあるわけがない。


 実は私、日頃の忙しさにかまけて、実に不敬なことに先月に購入していたモーニング娘。の去年秋のコンサートツアー『 CHANCE!』の日本武道館最終公演のライヴ DVDをまったく観ておりませんでした……おてんとさまに顔向けできねぇ!

 でも、ついに今晩、さすがにこの報に接してしまったからには……と、満を持して視聴した次第なのですが、まぁそりゃあまだまだ安定してないし未熟に感じてしまうポイントも多いは多いにしても、9~11期メンバーの失敗を恐れぬ根性とチャレンジ精神、そしてむっちむちのお肌には端倪すべからざる未来性がゆたかにみなぎっていると改めて感動しました。まぁ、実際に観たときの感動のほうが1万倍ものすごかったけどよ!
 その一方、いぶし銀のダンスと安定した表情パフォーマンスを見せた道重リーダーは、ちょっと怖くなるくらいに自分を鍛え上げ、しぼり上げたものすごい美貌をはなっていました。あれだけとてつもない美人が全力で唄い踊ってくれるっていうのが、まずおかしい。苦労して汗かかなくていいはずの身分のお方でしょ、あのくらいの美人って、ふつうの世間じゃ!?
 ただ、もう一歩追い詰められてしまえば「やつれ」に入ってしまうあやうさも DVDのリーダーにはあってね……そのギリギリ感こそが魅力なのかも知れないけど、10年以上前の『ハロモニ。劇場』の DVDでパンッパンにむくれた顔をして「あたし、今日もかわいい♡ 」とのたまい、周囲をズッコケさせていた映像を観かえすだに、いまこの絶頂のタイミングで卒業を発表したというリーダーの決断をたたえたくなってしまいます。おりしもヒマラヤ・エベレスト山の登頂断念のニュースが話題となっていますが、まさしく「やめるのも勇気」。素晴らしい勇気です。

 道重さゆみリーダー、そして実り豊かな「さゆルビー期」。どうもありがとう。そして、これからもひとつ、つまづくことなく秋まで疾走してってくだされ!!


 ところで私、今回この『 CHANCE!』の DVDを観ていて、決定的におかしい「あれ?」という違和感をおぼえてしまいました。
 いや、別に内容のクオリティとはぜんぜん関係のないことなんですが、私の記憶違いなのか、それとも……とにかく、私がいた現場の感覚とはまったく違う光景が画面には映し出されており……?
 どうしてこんな現象が? いや、私の思い違いではないはずなんだけど。
 う~ん、不気味だ! なにが不気味って、「なんでこうなっているのか」という動機がまったくつかめないのが不気味だ。
 こんど、「夏」にハロー!プロジェクトファンの超超超超大先輩とごいっしょさせていただくという血沸き肉躍るスケジュールが立っているので(うを~、「夏」だ!!)、そのときにこの疑問をぶつけてみよう。

 この疑問、具体的なことは書きませんが、この DVDと、私のコンサート体験記を読みくらべてみたらわかるヨ! でも、わかったところでその答えは出ないから、読みくらべても時間の無駄だヨ☆

 まったくわからない……頭の中で、『世にも奇妙な物語』の主題曲がエンドレス。でも、またしても私、DVD に映りこんでたから、まいっか!


 ぐあ~、今度の中野サンプラザ公演、駆けつけた~い!! でも仕事! でも試験勉強!!
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毒を喰らわば菓子までも!!  映画『 Yes!プリキュア5 GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ♪』

2014年04月28日 20時27分54秒 | アニメらへん
映画『 Yes!プリキュア5 GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ♪』(2008年11月公開 75分 東映)とは

 前作『 Yes!プリキュア5』までの劇場版シリーズとは違い、ゲスト声優としてのTV タレントの起用はなく、実力派の声優たちをゲストキャストとして配している。
 前作同様、鑑賞者参加型のシステムを取っており、「ミラクルライト2」が配布され、同時にミラクルライト2の使用上の注意をうながす前説もシロップによって行われた。内容は、ココとナッツが変身と称して動物体の姿でそれぞれキュアドリーム・キュアミントのコスプレをしたり、シリーズ第1作『ふたりはプリキュア』のネタを絡めるなどしている。また、TV シリーズ本編の敵幹部であるブンビーが登場するが、敵幹部が劇場版に出張出演するのはシリーズ史上初である。


あらすじ
 今日はのぞみの誕生日。ナッツハウスの前でパーティーが開かれようとしたその時、突然1台のオーブンレンジが落ちてくる。その中から現れたのはデザート王国の住人・チョコラだった。さらに彼女を追ってやってきたブンビーが出現、のぞみのバースデーケーキをホシイナーに変えてしまう。
 激戦の末に勝利したものの、ケーキはブンビーに取られてしまい、がっかりするのぞみ。それを知ったチョコラは、そのお礼にとデザート王国に彼女たちを招待することに。しかし、デザート王国はムシバーンに操られたデザート女王と手下のビター、ドライによって支配されていた。さらに、プリキュアたちは彼らの仕業によってお菓子にされ、ココも洗脳されてしまう。
 ムシバーンの欲望から国を救うため、プリキュアたちはなおも戦いを挑んでいく。


おもな登場人物
夢原 のぞみ(ゆめはら のぞみ)/キュアドリーム/シャイニングドリーム …… 三瓶 由布子(22歳)
 物語序盤で仲間たちから自分の誕生日を祝福されるが、ブンビーの乱入により妨害される。
 物語中盤ではデザート王国でムシバーンに操られたココとの戦闘になり、当初は強力な攻撃をうけて圧倒されるが、それでもココを信じる強い意志を示し、彼とキスを交わしたことで彼の洗脳を解くことに成功する。
 物語終盤ではムシバーンと決戦するが劣勢になる。だが、ミラクルライトの力で応援されたことで「シャイニングドリーム」へと進化する。

夏木 りん(なつき りん)/キュアルージュ …… 竹内 順子(36歳)
 物語中盤ではキュアアクアとともにドライと戦闘するが、攻撃されて身体がアイスクリームになっていく。しかしキュアドリームの呼ぶ声で復活し、のぞみの誕生日に真心を伝えるために逆転する。

春日野 うらら(かすがの うらら)/キュアレモネード …… 伊瀬 茉莉也(20歳)
 物語中盤ではキュアミントとともにビターと戦闘するが、強力な攻撃をもつビターに圧されてクッキーになっていく。しかしキュアドリームの呼ぶ声で復活し、ケーキやレモンパイをのぞみにプレゼントするために逆転する。

秋元 こまち(あきもと こまち)/キュアミント …… 永野 愛(34歳)
 物語中盤ではキュアレモネードとともにビターと戦闘するが、攻撃されて身体がクッキーになっていく。しかしキュアドリームの呼ぶ声で復活し、エクレアやどら焼きをのぞみにプレゼントするために逆転する。

水無月 かれん(みなづき かれん)/キュアアクア …… 前田 愛(33歳)
 物語中盤ではキュアルージュとともにドライと戦闘するが、攻撃されて身体がアイスクリームになっていく。しかしキュアドリームの呼ぶ声で復活し、のぞみの誕生日の願いをかなえるために逆転する。

ミルク/美々野 くるみ(みみの くるみ)/ミルキィローズ …… 仙台 エリ(27歳)
 物語序盤ではココの世話役として同行するが、デザート女王によって王国宮廷に閉じこめられる。
 物語中盤ではココを助けるために脱出し、そのあとチョコラと再会するが、彼女の所業に怒りを見せつつもムシバーンのところへ案内するよう頼む。
 物語終盤ではムシバーンと激闘し、結果としてデザート女王の洗脳を解くことに成功する。

ココ/小々田 コージ …… 草尾 毅(43歳)
 デザート王国にのぞみたちと一緒にやってくる。チョコラとは旧知の仲だった。
 のちにムシバーンに操られ敵となり、当初はサングラス状の仮面をつけていたが、キュアドリームを絶望させるために素顔も見せていた。
 孤立したキュアドリームをチョコレートにするために対決する。キュアドリームを圧倒し、衝撃をうけても小動物の姿に戻らないなど、本来のココよりも戦闘能力が増していた。戦闘時は「キュアフルーレ」に酷似した黒いフルーレのほか、破壊光弾や命中した部分をチョコレートにする光の刃も使用する。キュアドリームを一方的に攻撃するが、キュアドリームのココを想う視線によって錯乱し、キュアドリームのキスにより完全に洗脳が解けた。

ナッツ/夏(ナッツ)…… 入野 自由(20歳)

シロップ/甘井 シロー …… 朴 璐美(36歳)

ブンビー …… 高木 渉(42歳)
 本作ではムシバーンにアルバイトとして雇われている。ムシバーンから、チョコラと協力してプリキュアたちをデザート王国に誘うよう依頼されていた。

デザート王国
 デザート女王が統べる国。ムシバーンによって国を乗っ取られて以降は、国のあらゆる菓子を侵食されている。国民たちは人間のような姿をしているが、耳が動物のような形状になっている。
 国土のすべての物が菓子でできていて、クリームパイの花、シュークリームの木の実、プリンの野原、チョコレートの地面、キャンディーの花畑、ジュースの川、クッキーの岩などがあり、それらはいくら食べても太らない。
 他の世界に移動する際はオーブンレンジを使用しており、レンジはミラクルライトで大きくすることも可能である。

チョコラ …… 川田 妙子(43歳)
 デザート王国の姫で、デザート女王の娘。ピンクの髪とブルーの瞳をした少女。
 パルミエ王国には菓子を何度も届けており、ココやナッツとは知り合いの仲だった。
 本編ではムシバーンにプリキュアをデザート王国に誘うように脅されており、嫌々ながらもブンビーと協力してプリキュアたちの前に現れ、ブンビーに追われているという自作自演でプリキュアたちをだまし、結果としてデザート王国に招待した。
 物語中盤ではプリキュアたちをだました罪悪感から逃げだすが、のぞみにはすべてを告白し、彼女に励まされたことで立ち直り、ムシバーンに操られた母を救出しようと努力した。
 なお、川田は後続シリーズ『ハートキャッチプリキュア!』で、妖精シプレを演じている。

デザート女王 …… 土井 美加(52歳)
 デザート王国の国王で、チョコラの母。
 シロップに菓子の配達を依頼したことがあるため、彼とは顔見知りだった。本編ではムシバーンに操られており、プリキュアを菓子にしようとしたが、最終的には正気に戻った。
 ムシバーンとは以前からなんらかの親しい関係にあったようだが、彼が心をもたないことに涙を流している。

ムシバーン …… 大塚 明夫(49歳)
 洗脳したデザート女王を操る黒幕。マントをまとった紳士風の壮年男性。プリキュアを最高の菓子にして食べようと計画し、ブンビーとチョコラを利用してプリキュアたちをデザート王国に招き入れる。
 「心」がないため、デザート女王から幾度も振舞われていた菓子に込められた真心や気遣いに満足できず、ついにはデザート王国を憎んで乗っ取ろうと画策する。
 他人の精神を操る能力をもち、デザート女王やココらを操った。操られた者は身体のどこかにクリスタルの飾りが付けられている。
 主な技は手から放つ光弾で、地面が割れるほどの威力がある。肉弾戦も得意で、ミルキィローズに勝る実力をもち、プリキュア5と戦った際にも全員を圧倒した。
 物語中盤でプリキュアたちに自身の満たされない心を否定されたことで憤り、デザート王国を滅ぼそうとする。そして、自身の欲望とプリキュアの「愛、希望、勇気」のどちらが上かの勝負を挑む。黒い剣を武器にして、パワーアップを遂げたシャイニングドリームの「スターライトフルーレ」と激しい戦闘を繰り広げた。

ビター …… 松風 雅也(32歳)
 金髪で色黒の青年。辛党で、甘いものが嫌いだと主張する。軽い口調とは裏腹に凶暴な性格で、優しい心を否定する。損得勘定も激しく、他人に施しを行うことを「損で馬鹿馬鹿しい。」と切り捨てる。
 キュアレモネードとキュアミントを圧倒するほどの高い格闘能力をもち、命中した部分を菓子にする光線を発射したり、指を鳴らして爆風を起こしたりもする。
 最終的にはキュアレモネードとキュアミントの「プリキュア・プリズムチェーン」と「プリキュア・エメラルドソーサー」をうけて敗北する。
 戦いのあとは、のぞみの誕生パーティ会場で、デザート女王の家臣として働く正常な姿が確認される。

ドライ …… 石田 彰(41歳)
 銀髪で色白の青年。四角い形状のメガネをかけている。知的で冷静な性格で、普段は言葉遣いが丁寧だが、戦闘になると荒々しくなる。菓子類には興味がなく、「なくても困らない。」と冷ややかに見ている。
 戦闘時には青い氷の光弾を無数に射撃するほか、命中した部分を凍らせる氷の刃を駆使する。
 キュアルージュとキュアアクアを巨大な冷凍庫空間で追いつめるが、2人の「プリキュア・ファイヤーストライク」と「プリキュア・サファイアアロー」を同時にうけて敗北する。
 戦いのあとは、のぞみの誕生パーティ会場で、デザート女王の家臣として働く正常な姿が確認される。
 なお、石田は後続シリーズ『ハートキャッチプリキュア!』で、妖精コロンを演じている。ただし、コロンは既に死亡している設定なので、後年の「プリキュアオールスターズ」シリーズでの再登場はない。


ミラクルライト2
 本作オリジナルのライトアイテム。劇中ではチョコラが所有しており、冒頭ではデザート王国への入口となるオーブンレンジを巨大化させ、ムシバーンとプリキュアの決戦中にはデザート王国の国民に数多く転送され、住民がこれ振ったことによって、キュアドリームは「シャイニングドリーム」に強化変身した。
 その形状や方法は、前作に登場した「ミラクルライト」とは大きく異なり、先端にプリキュアをイメージした「バラ」の花状の蛍光部が付けられており、これを点灯させて、手に持って振る方式となっている。これ以降のライトアイテムは、先端にプリキュアや世界観などをイメージした蛍光部が付けられ、点灯させて手に持って振る方式へとなっていく。


おもなスタッフ
監督 …… 長峯 達也
脚本 …… 成田 良美(35歳)
音楽 …… 佐藤 直紀(38歳)
キャラクターデザイン …… 川村 敏江、為我井 克美
作画監督 …… 為我井 克美
美術監督 …… 行 信三(43歳)
配給   …… 東映


同時上映『ちょ~短編 プリキュアオールスターズ GoGoドリームライブ!』
 プリキュアシリーズ5年目を記念して製作された、プリキュア史上初の同時上映短編映画。上映時間6分。『5GoGo 』までの歴代プリキュアが全員出演している。本作で作画されたシーンの多くは、後の『オールスター DX 』に多く流用された。
 本作は本編である『5 GoGo 』の映画DVD に同時収録されているが、後にリリースされた『プリキュアオールスターズ DX 』の初回特典版 DVD(2009年7月)には、本作のディレクターズカット版が収録された。
 本作で初めて顔を合わせた3組11名のプリキュアだが、オールスターズ映画では初の長編作品となる次作『プリキュアオールスターズ DX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』では本作の内容はなかったことになり、『 DX 』で初めて歴代プリキュアが集合するという設定になっている。

あらすじ
 ライブ観賞にやってきたプリキュアのメンバーたちだったが、会場には誰もいなかった。一同が困惑する中、目の前に巨大な怪物が現れ、襲いかかる。


登場人物
プリキュアオールスターズ(『 Max Heart 』、『 Splash Star 』、『5 GoGo 』の3作品から11名)

カゲの巨人 …… 梁田 清之
 プリキュアに戦いを挑んできた謎の怪物。体長はライブ会場であるスタジアムにおさまりきらないほど巨大である。セリフとしては「プリキュア」と叫ぶのみ。なぜ戦いを挑んできたかのは不明。
 ディレクターズカット版では、TV シリーズ歴代の敵キャラクターであるザケンナー、ウザイナー、コワイナーの影が映る描写がある。
 デザインは、後年の映画『プリキュアオールスターズ DX 』の巨大化したフュージョンに流用された(ただし体色は異なる)。また、演じた梁田清之も映画『プリキュアオールスターズ DX2』の敵であるボトム役として再登板している。


主なスタッフ
企画   …… 鷲尾 天(43歳)
監督   …… 大塚 隆史(27歳)
作画監督 …… 川村 敏江
脚本   …… 山下 憲一
製作   …… 東映アニメーション

主題歌『 DANZEN!まかせて☆フル・スロットル GOGO!!』
 歌唱 …… 五條真由美・うちやえゆか・工藤真由
 ※ TVシリーズの歴代オープニング曲(『 DANZEN!ふたりはプリキュア Max Heart 』、『まかせて★スプラッシュ☆スター』、『プリキュア5、フル・スロットル GO GO!』)のメドレー
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自己研鑽のためですが、なにか!?  映画『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』 第3極

2014年04月25日 20時23分37秒 | アニメらへん
《前回までのあらすじ》
 はいっ、いいかげんに終わりにしますので、ええ! もうしばしのご辛抱をば!!


 前半のヤマ場となった華々しいバトルアクションを経ながらも、「なにやらかなり手ごわいゲスト敵キャラ」マアムに一蹴されて現実の世界に戻ってきた「ドキドキ!組」。なんとか眠り続けていた愛乃めぐみ(キュアラブリー)を連れ戻すことには成功したものの、残された他の子どもたちをどうやって夢の世界から救出するのか? なんら打つ手のないまま日は暮れてしまいます。
 ところが! グレルとエンエンがうっかり夢の世界に取り落としてきてしまった「プリキュア教科書」を拾ったマアムは、これ以上プリキュアたちに介入させないためにも、教科書に記載されていた各メンバーの個人情報を元に、その夜に日本各地ですやすやと眠っていたプリキュアオールスターズの面々を事前に1人のこさず夢の世界に封印してしまうのでした。これはものすごい先手に出ました!!

 キュアブルームである日向咲は連日行列のできる「ベーカリー PANPAKAパン」のパン職人。キュアドリームである夢原のぞみは学校教師。キュアミントである秋元こまちは文学賞を受賞する人気小説家。キュアピーチである桃園ラブは大会で優勝するダンスチーム「クローバー」のリーダー。キュアブロッサムである花咲つぼみは植物学者。キュアハッピーである星空みゆきは絵本作家。そしてキュアハートである相田マナは日本の内閣総理大臣!!
 おのおのの「夢をかなえた夢の世界」の中で、満ち足りた日々をあゆみ始めるオールスターズたち……もはや、現実世界に残って子どもたちを救ってくれる存在はいなくなってしまったのだろうか!?
 私はここの展開を観ながら、オールスターズの中でひとりくらいは「徹夜して寝てないプリキュア」がいたらおもしろいのにな……と思ったりもしたのですが、さすがは良い子の観るアニメの主人公であるみなさんです。夜更かしする方は33名中ひとりもおられなかったようで。なんかイメージ的には月影ゆり(キュアムーンライト)さんなんか寝てなさそうなんですけどね、よくわかんないけど。

 しかし、ここが私が感じた脚本家の成田良美さんの「いいお仕事パート1」でして、プリキュア教科書に最新の「ハピネスチャージプリキュア!組」がまだ記載されていないという冒頭の伏線がみごとに奏功し、生還したばかりのめぐみと白雪ひめ(キュアプリンセス)の2人は奇跡的にマアムの魔手から逃れることができていました。うまいもんだねぇ~。

 ところが、めぐみとひめの「ハピネス組」は言わずと知れた新米プリキュアであり、堂々たる善戦を見せた「ドキドキ!組」でさえ全く歯が立たなかった無敵のマアム世界に対して、まだまだヒヨッコの2人がいったい何をできるというのか!? しかしここで、

「なんだかわかんねぇけど、このまま泣き寝入りしてちゃあ夢見が悪くってしかたねぇや! とにかくまた行ってみようじゃねぇか、相棒!!」

 という主旨の闘志を発揮し、プリカード「変装」の「忍者」を利用して再び夢の世界に忍び込む2人と妖精たち。さすがは伝統ある「アホピンク」の正統なる後継者。足りない知性は決断の速さと行動力でカバーだ!
 ところが、そんなハピネス一行もまた、「私の世界なんだから、入ってきたらすぐにわかるんだってば……」と呆れ顔のマアムにすぐに見つかって岩屋の檻に監禁されてしまいます。この流れの中で、どうやら2人はいちおうプリキュアに変身してマアムに戦いを挑んだらしいのですが、バトルシーンは完全にカットされて投獄されてしまいました……なんというどS編集か!!

 ところで、このシリーズ最新作『ハピネスチャージプリキュア!』は、放送開始当初から単純明快なキャラクターデザイン、特に主要ヒロイン陣の「顔だちの単純化」などから、なにかと古くさい、ダサい、1980年代後半~90年代前半のアニメみたい、などと評されることが多いらしいのですが、これはやっぱり製作スタッフ陣があえて選択した戦略なのであって、実際に放送回が積み重なっていき、ストーリーやキャラクターたちの個性に深みが生まれていくにつれて、じょじょに「そこがイイ」という追い風に変わりつつあるような気が、私はしています。やっぱり、こういう単純なデザインがいろんな衣装にフォームチェンジするっていうのは子どもうけしますよね、わかりやすいから!

 ともあれ、私がそこらへんの製作スタッフの「古さで攻める!」という決意を今回の『 NS3』の中で最も強く感じ取ったのは、まさしくここでの、茶番としか言いようのないハピネス組の忍者コントの実になさけないくだりで、ここがもう、まんま『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』(1986~92年)内の名物ドラマコントコーナー『 THE DETECTIVE STORY(探偵物語)』での潜入捜査シーンのノリなんですよねぇ! オッサンの私にとっては、もうこの軽くてバカバカしい「どうせ捕まるんだろうな」感がうれしくてうれしくて! よもやプリキュアの立場でありながら志村けんをほうふつとさせる逸材が登場しようとは!! ここで2人のとなりに荻野目洋子さんか松本伊代さんあたりがいてくれたら完璧だったんですけど、そこまで要求するのは無いものねだりというものでしょう。ていうかプリキュアだし。
 いいよいいよ~、ハピネス組、今までのシリーズ作にはなかった新機軸を打ち出せてるよ~! その軽さで、「顔芸の宝庫」とも言われている強豪ぞろいの先輩オールスターズに負けない伝説を創っていきましょう。






《途中はラブじゃない!》
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 第16回『上月城の守り』

2014年04月22日 09時27分28秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第16回『上月城の守り』(2014年4月20日 演出・田中健二)


登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

小寺 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

竹中 半兵衛 重治  …… 知力59、統率力91
 (演・谷原章介)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

山中 鹿之介 幸盛  …… 知力53、統率力74
 (演・別所哲也)

荒木 村重      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

柴田 勝家      …… 知力51、統率力87
 (演・近藤芳正)

織田 信長      …… 知力115、統率力108
 (演・江口洋介)

瀧川 一益      …… 知力66、統率力78
 (演・川野太郎)

佐久間 信盛     …… 知力57、統率力51
 (演・立川三貴)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

木下 小一郎 秀長  …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

別所 賀相(よしすけ)…… 知力48、統率力45
 (演・ベンガル)

吉川 元春      …… 知力58、統率力85
 (演・吉見一豊)

織田 信忠      …… 知力73、統率力69
 (演・中村倫也)

別所 長治      …… 知力63、統率力63
 (演・入江甚儀)

毛利 輝元      …… 知力85、統率力80
 (演・三浦孝太)

尼子 勝久      …… 知力28、統率力44
 (演・須田邦裕)

浦 宗勝       …… 知力28、統率力71
 (演・佐藤尚宏)

宇喜多 直家     …… 知力94、統率力74
 (演・陣内孝則)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

小寺 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

●別所長治の「自分のなさ」がひどすぎる!!
 官兵衛の書状を読んで感動して織田勢についたかと思ったら、叔父に説得されて今度は毛利勢か。
 「それがしも武士。かくなる上は、命の限り闘い抜くのみ!」じゃねぇよ大たわけ!! あんたは武士である以上に「大名」なの! 「経営者」なの!! ちったぁてめぇのうすっぺらい判断にブンまわされて過大な負担にあえぐことになる雑兵、領民のこともおもんぱかれ!!
 しかも、長治を演じるガキンチョの演技が一向にうまくならない!! ほんとに見苦しい、聞き苦しい。
 史実じゃあ三木城は2年ちかく籠城を続けたわけなんですが、とりあえずあんただけは切腹してドラマから降りてくれませんかね!? もろもろはベンガルさんにまかせていいから、こころおきなくおっ死ね!!

○声にハリツヤがありまくりで、隠居の身とはまるで思えない小寺職隆。白髪が増えて、ますますカッコよくなってる~! 柴田さんはやっぱりあれですね、常にキリッとした所作と「逆八の字眉毛」がほんとにいいんですね。

○口では「人たらし」らしく実に配慮の行き届いたあたたかい言葉をかけつつも、官兵衛のきれいな嫁さんへのボディタッチをまるで隠そうとしない秀吉。う~ん、さすが!! なんとも気ままな出張旅行だ。

○安芸国・吉田郡山城での毛利家大軍議で、小早川隆景の提唱する「三道並進」プランをきいて「さんどうへいしん~?」とみんなでいっしょに聞き返す毛利家武将たちのリアクションがかわいすぎる! そうとうバカっぽくて、心もとなきことダチョウ倶楽部の如し!! でもまぁ、このドラマじゃ対する織田家の連中も負けずにバカっぽいのばっかだから、けっこういい勝負になるか。

○山陰道を吉川軍、山陽道を小早川軍、瀬戸内海を浦(乃美)水軍で一気に東進するという一大戦線に鼻息を荒くする隆景ですが、演じる鶴見辰吾さんといえば、かつて大河ドラマ『義経』(2005年)で、同じ中国地方を西に敗走してゆく平氏政権の悩める総帥・平宗盛(たいらのむねもり)を好演していましたっけねぇ。なぜか中国地方に縁のある俳優さんですよね。
 平宗盛卿は、私も日本史の中でナンバー5に入れるほど愛している人物なのですが、「江戸のかたきを長崎で討つ」ならぬ、「宗盛の恨みを隆景がはらす」!! 実にテンションの上がる大作戦ですねぇ! いけいけドンドン♪

○勝久「(堂々と)700でござる!!」
 おお……キてますキてます、死亡フラグどころか「壊滅フラグ」がビンッビンに立ってます……おいたわしや!
 「おそらく2万」とまで予想されていた小早川・宇喜多連合軍(実際には5万でした)を、城兵わずか7百で迎え撃つという上月城の心意気。ジーンときちゃいますよねぇ。部下向けの表の顔と、尼子家の行く末を案じる裏の顔とを実直に演じわける別所哲也さんの悲壮な表情にも感動。

○あれはたぶん、本物の書写山円教寺なんでしょうねぇ。だーいし三成の円教寺陣での兵站シーンの舞台になっていた本物のお寺の風景は、やっぱりヘタな復元城郭のセット撮影では絶対にかもしだせない重厚な雰囲気を生み出していましたね! 実にいいなぁ。
 ほんとの円教寺でのロケとは、ものすごいロマンですよね。本物の武将、雑兵たちが陣取った400年後に、彼らの役を演じる人たちがまた同じ建物を往来してるんですもんね! 本物の官兵衛は、やっぱりそんなにイケメンではなかったのだろうか。

○「なにかあった?」どころか、まるで人が違ったかのように態度と表情が冷たくなった荒木村重。
 本来ならば、直接の上官になる秀吉の要求どおりに上月城の加勢に向かうべきなのでしょうが、その秀吉のさらに目上の信長の意向を意識して、かたくなに三木城攻撃に限定して支援するのみとヘソを曲げます。
 信長を恐れ、秀吉に屈折した対抗心を燃やす村重の苦悩が見てとれるやりとりなのですが、ただ単に最前線の上月城に行くというキツい仕事を引き受けたくなかっただけなのかも……?
 劇中で村重を演じる田中哲司さんは「信長の期待に応えられずに苦しむ真面目な家臣」といった一面を強調して演じているように見受けられますが、畿内地方の大混乱を腕っぷしと策謀で生き抜いてきて、「なんで信長にヘーコラしてあぶねぇ現場に行かされなきゃいけねーんだっつーの!」と不満タラタラに謀反の機会をうかがう悪役としての荒木村重像も、じゅうぶんに成立しそうな行動じゃありませんか?
 荒木村重、一筋縄ではいかぬくせもの! 『軍師官兵衛』の村重は魅力は確かにあるんだけど、全体的にクリーンでナイーヴすぎるんだよなぁ。『信長 KING OF ZIPANGU 』の明智マイケル光秀みたい。

●いや、別に信長が右大臣やら右近衛大将を辞職したからって、そんなにいろめきたつことはないと思うんですけどね……そこらへんの朝廷からもらう形式上の職名は、「在任しているか辞めているか」なんてホントにどーでもよくて、肝心なのは「拝命したかしてないか」なんですよね。要するにいったん「もらった」っていう経歴さえ手に入れられたのなら、後は早々に辞職したってキャリアになんの影響もないんです。だって、現職にいつまでもいたって、そもそもする仕事がねぇんだもの。まぁ、「幕府を運営する」っていう朝廷そっちのけのガチ実務がついてきてしまった征夷大将軍職は別でしょうけどね。だいたいこの征夷大将軍だって、「東北地方のエミシ族を征伐する」っていう本来の仕事はやってないわけです。
 信長は右近衛大将を「2年半」、右大臣を「半年」やりましたが、日本ではむしろ「辞めた後」のほうが権力が上になる傾向がありますよね。平安時代末期の「院政」とか、豊臣政権の「太閤(関白を辞職した人物の呼称)」とか、江戸幕府の「大御所」とか。現代企業の「社長」と「会長」の力関係だってそうでしょう?
 つまり、信長がいろんな名誉職を辞職した動機は、「ただの織田信長にもどりたい!」なんていうキャンディーズな気分じゃなくて、明らかに「それ以上の存在になりたい」という野望があったからこそだったに決まってるんですよ。

 っていうかさ、だ、か、ら! 信長はとっくの昔(3年前)に織田家の家督を嫡男の信忠くんに譲ってるじゃんか!! その(形ばっかだけど)織田家当主の信忠くんがいる目の前で、「会長(信長)、隠居しないでください!」「今は会長がいてくれないと困るんです!」とかって大声でわめくなっつーの、バカ家臣ども!! 本音はそうだったとしても、そこは言わないのが大人の配慮ってもんでしょーが!! 信忠くんが泣いたって知らないぞ! あ、ぜんぜん気にしてないね、信忠くん……そりゃあ織田政権も数年で崩壊するわな。

 あと、おまえ、そこの柴田チワワ勝家!! 言うにこと欠いて「上杉謙信が急死してくれたのはまことに運が良かった」だと!? ということは、もし謙信が生きてたら、その上洛を北陸方面軍司令官であるおまえは防げなかったということなんだな!? よしわかった、じゃあ、そんなに役に立たないおまえはその場で腹かっ切って死ね!! いままではかわいいから見のがしてたけど、その大失言は聞き捨てならんぞ~☆

○またしても、オープニングでノンクレジットというひどい扱いながらも、毛利 VS 羽柴の中国戦線には欠かせないキーパーソンとなる人物が初登場。
 その名は「宇喜多忠家」(知力70、統率力57)!! あの宇喜多「仮病でパイもみ」直家とは似ても似つかない実の弟。戦国でも指折りの苦労人ですよね……兄貴のせいで損な役回りばっかり任せられても、がんばれ忠家、負けるな忠家!!

●あれれ? 「三道並進」とかいうビッグマウスをのたまいつつも、上月城攻めの時点ですでに吉川元春・小早川隆景兄弟が合流しちゃってるんですが……三道じゃなかったの?
 だいたい、もうひとつの瀬戸内海ラインだって、別に織田勢についた島々を攻撃しながら進むわけでもないですしね。実質、山陽道のサポートがメインなんでしょ?
 う~ん、自軍にたいして詭弁を弄するようじゃあ、毛利勢のいきおいも知れたもんですな。

○今度は、井上九郎右衛門之房のスパイ大作戦キター!!
 なんなんですか、官兵衛ファミリーでは、「敵軍に潜入」のお仕事は持ちまわり制になってるんですか!? 活気と笑顔に満ちた職場です! 演技に自信のある方、陰謀に理解のある方、大歓迎!!

○お光の方と櫛橋左京進との今生の別れのシーン。よかったねぇ。やっぱり中谷さんの鼻の穴が気になったけど、時間をたっぷり使った名場面だったなぁ。


結論、「第17回がとてもたのしみです。」

 ノンクレジットで宇喜多忠家は出てきつつも、先週に引き続いて大々的な新武将の初登場はなかった今回。播磨国内の大混乱と、毛利軍の進撃の開始というシリアスムードを優先させたためか、おちゃらけ系の名キャラクターである小寺政職がめずらしくお休みするという重苦しいエピソードになったわけなのですが、こういう地味めな回だったのに視聴率はやや持ち直して上昇したようで(16.2%)。この調子で、初回を超えた「19% 台」までのぼってくれるとうれしいんだけどなぁ。それ以上になっても全然かまわないクオリティのドラマだと思うんですけどねぇ。

 それにしても、今年の明智みっちゃんこん、ほんっっっっとにエンジンかかるのおっそいよね!! 今のところ、視聴者向けの状況説明か「信長こえ~。」の顔リアクションしかしてないじゃないっすか……そんなもん、『できるかな』のゴン太くんのほうがもっとうまくやれるわ!! たとえが古すぎてまことにあいすみませぬ。

 大丈夫? 本能寺の変、ちゃんと起こせんのか!? お母さん、もうそれだけが心配よ!!
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