長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

え~……今年も時間切れでありま~す

2012年12月31日 23時03分09秒 | 日記
 ……えっ、もう2012年、おしまい!?

 あら~、そう……あと1日くらいあったらよかったのになぁ。「使徒検証シリーズ」、結局は年をまたいでだいぶキリの悪い感じになっちゃいましたねぇ。まぁでも、いっか!? 好きでやってんだから。

 なんか、今年は8月あたりから生活がだいぶ変わりましてねぇ。思えば今日の大晦日にいたるまで、私の下半期は本当にバタバタしっぱなしになってしまいました。今日も夜の10時くらいまで仕事をして外に出ておりましたよ。

 もう、『紅白歌合戦』もなにもあったもんじゃありませんが……これからはちょっとひとっ風呂浴びて、「あけおめメール」をこつこつ作りながら年を越すことになりそうですな。そのあとは、例の霊験あらたかな稲荷神社に行って暗闇の初詣ででございます。あそこ、ほんとに人っ子一人いないから怖いんですよね、毎年毎年……

 仕事始めも明日1月1日だしさぁ……いや、文句を言うつもりは毛頭ないんですけど、正月気分もへったくれもないんですよね、マジで!

 つうことで、まぁ……


みなさま、本年も『長岡京エイリアン』をごひいきいただきまして、誠にありがとうございました!!
来年もできる限り、満身のパトスを込めて新しい駄文を展開していく所存であります。アレは死んでも治らないということで☆

 今年2012年は、私そうだいにとりましても非常に実りの多い1年になりました。来年はさらに躍進の年となることでありましょう……根拠はねぇけど、なんとなく!!
 どうかみなさまも良いお年をお迎えくださいますよう、私も心から祈っております。


 それじゃあまた、2013年に~♡
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これが俺の紅白だ!!

2012年12月30日 22時16分00秒 | すきなひとたち
 いやぁ、みんな観たかい、You Tube で今日の夕方6時から生中継していた℃-uteの『コンサートツアー2012~2013冬 神聖なるペンタグラム』Zepp Fukuoka 公演を……

 これがプロのライヴなんだよなぁ~。しみじみ感動いたしました。

 決して完璧なパフォーマンスというわけでもなく、息切れもすれば音程もちょっとばかしずれるし、複雑な自分たちのダンスと熱狂する2000人のファンたちに意識を注ぐあまりに歌詞を抜かしてしまうこともありました。

 でも、最高!! 誰がなんと言おうと最高だった! それは、「決めるところをちゃんと決めていた」からなんですよねェ~、まじで。

 完璧な歌が唄えればいいってもんじゃないんですよね。完璧にできるのは単なる大前提であって、その完璧を崩しかねない「なにか」に挑戦しながら仕事をするのがプロフェッショナルなんだなぁと、30すぎのおっさんが20歳になるかならないかの5名の娘さんたちに再確認させられてしまいました……特にライヴ後半、鈴木愛理さんと我らが岡井千聖さんとのデュエット『悲しきヘブン』からあたりの一連の流れはも~これでもかってくらいの全力勝負でしたね。ものすごい体力ですわ。

 これなんだよなぁ。Berryz工房もそうですけど、特に卒業とか加入とか解散とかを前面に出さない「ふつーのコンサートツアー」がこんなに高クオリティ。これこそが10年アイドルをやっている実力のものすごさなんですよね。
 こういう方々のパフォーマンスは、観られなくなってからいくら嘆いてもおっそいおっそい!! ふつーに観られるうちに存分にそのふつーの幸せを噛み締めなければならないのでありますなぁ!

 いや~、これはホントに、この生中継の情報を教えてくださった、いつもの丸ノ内伯爵(仮)に大感謝せねば……って、またかよ!! 伯爵、新年会たのしみにしてますよ~☆


 これはモーニング娘。だけでアップアップはしておれませんな! なんとか℃-ute、Berryz工房のコンサートも視野に入れられるようになっていかねば……だって、観た!? あの、Zepp Fukuoka で℃-uteのメンバーが観客席のまん前を通っていったときのファンの皆様の呆けっぷりったらなかったぜ!! うらやましいにもほどがあるって~の☆


 もういい! 明日なんてどうでもいい!! これが2012年の『紅白歌合戦』ってことにしよう! 「紅」も「白」もあったもんじゃないけど。
 もうハロー!プロジェクトはあれですよ、数年前までのちやほやっぷりを無碍にした NHKの忘恩を後悔させるようなライヴを日本全国で繰り広げていったらいいんですよ!! それで『紅白』の出演オファーなんか笑って蹴っ飛ばせばいいんだ。

 これからも、日本のどのロックバンドよりもロックな生きざまを見せ続けていってくれ、℃-uteぉお~!!
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白黒つけましょうや!!  『新世紀エヴァンゲリオン』の第12使徒レリエルは永久に不滅です ホワイト

2012年12月28日 23時33分21秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
《前回までのあらすじ》
 2012年のしめくくりとして、「12つながり」で『新世紀エヴァンゲリオン』の「第12使徒」を検証するというシーラカンス感覚を発動させたそうだいだったが、エヴァンゲリオン名物「謎また謎のミルフィーユ」によって、ブログをまるまる1回ぶん使っても第12使徒の登場する第16話にたどり着けないありさまだった!
 これはもう……年またいじゃうか!?


 う~ん、丸一日のお休みがほしいよね。でも、そんなぜいたくなもの、2012年中はもうないのよねぇ。ま、お仕事をたっくさんいただけるこの状況には本当に感謝しなければなりませんわな! それにしても、去年のクリスマス以降のヒマヒマ感がまことに懐かしい……

 さてさて! 今回もどこまでお話が進められるのかはわかりませんけれども、雄雄しく『新世紀エヴァンゲリオン』の世界に突入してゆくことにいたしましょ~。2012年の終わりだけでは物足りない方々は、ぜひともこちらの古臭い2015年のほうへも足をお運びください。ほんとに古臭いから!!


 前回は、第11使徒イロウルの「ネルフ本部侵入事件」と次なる第12使徒の出現までにどれほどの時間差があったのかを検証してみるということになったのですが、私としましてはまずそこを「およそ1ヶ月」と推測しておりまして、具体的にその2つのあいだにあった「第14・15話」でどのような時間が経過していたのかを見てみる、という途中で力尽きてしまいました。まず、イロウルの殲滅された第13話といよいよ謎なキーワードがもろもろ飛び出してくることとなった第14話『ゼーレ、魂の座』との間には、「約1週間」の経過があったのではないかとふんだんでしたっけね。

 そこからの続きなのですが、その第14話と次の第15話『嘘と沈黙』との間には、さらに「約2週間」のひらきがあったのではなかろうかと、私そうだいは考えております。

 やっぱり例によって、その決定的な根拠は劇中ではひとっつも提示されてはいないのですが、私が見逃せないと考えている状況証拠としましては、これはもうやっぱり「ネルフ関係者に蔓延する日常感とスケジュールの余裕」なんじゃないかと思うんだなぁ! これがものすごいんですよ、第15話は。

 同じように「新しい使徒とのバトルが展開されないエピソード」ではありながらも、「人類補完委員会の緊急会議」だの「0号機専用パイロットの唐突なモノローグ」だの「0号機の異常暴走」だの「動き出すダミーシステム計画」だのと、これから進んでいく物語にたいする緊張感をあおる出来事が満載だった第14話とは打って変わって、第15話の方は冒頭にちょっとしたスパイサスペンス、そしてとびっきりの重要キーワードを最後に1コだけとっておくという構成になっていながらも、全体的にはかなりの~んびりま~ったりとした人間ドラマに終始しているように見受けられます。それはそれで、レギュラー声優陣の非凡な実力が堪能できる素晴らしいエピソードではあるのですが……私が大好きなのは人類じゃなくて使徒だからなぁ~。

 具体的にいきますと、第15話で展開される出来事は「2号機専用パイロットの保護責任者として配属されてきたおじさんが日本政府のスパイであることが明らかになる」、「ネルフの作戦指揮官とエヴァンゲリオン計画開発主任(とスパイのおじさん)が出席する友人の結婚式」、「怪しい総司令とその息子の初号機パイロットがいっしょに墓参り」、「2号機専用パイロットの気のないデート」、そしてオーラスの「ネルフ本部の最深部・ターミナルドグマに隠された白い巨人が初登場」。こういったあたりになりますね。

 劇中で最近のネルフ本部がどんな空気感になっているのかを発言しているのは、エヴァンゲリオンに実際に登場しない形でのシンクロテストを終えたあとで2号機パイロットが「あ~あぁ、テストばっかでつまんなぁ~い!」とグチっていたことくらいしかないのですが、だいたいそれだけで充分であるような気もするくらい、全体的に「今週は使徒が来ないからのんびりしよっかぁ。」みたいなのんびり感があるんですよねぇ、この第15話は。
 ともかく、ネルフの総司令から専用パイロットにいたるまでがプライベートな行動をとることを許されており、果ては作戦指揮官がハレの席だとは言え、友人の結婚式のために日中から日がかわる深夜過ぎにまで本部をあけている(しかも泥酔状態で帰宅)という事態は、怠慢では決してなく、第11使徒イロウルの脅威が去ってから何もない日々がかなり続いたことからくる、「もうしばらく使徒は来ない。」という確信に基づいた判断なのではないのでしょうか。ともかくことは人類の存亡にかかわるわけなのですから、私はそう信じたいです……

 こういった状況から、私は第15話の時間設定を第14話の2週間後、つまり第11使徒の襲来から3週間後のことと推測いたしました。けっこういい感じかとは思うんですが、なにしろ証拠がひとっつもねぇんだからしかたがねぇ!

 我が使徒検証シリーズにかぎっていえば余談なのですが、この第15話は、スパイのおじさん役の山寺宏一さん、作戦指揮官役の三石琴乃さん、開発主任役の山口由里子さん、2号機専用パイロット役の宮村優子さんらの声優としてのポテンシャルがいかんなく発揮された名エピソードとなっています。特に山寺・三石ペアのやりとりが非常に味わい深くてステキなのですが、この出来事が観られるのが TVシリーズの『新世紀エヴァンゲリオン』だけ! というところがいいんだよなぁ~。マンガ版にも『新劇場版シリーズ』にもない、荒削りな TVシリーズならではの視点・楽しみ方の多さを証明する名シーンなのではないのでしょうか。
 また、これ以降の物語の中での「2号機パイロットのエース格からの残酷すぎる転落」のはじまりを知る上でも、具体的にはなにも起きてはいないものの、確実に何かが崩壊してきている彼女の「喪失」を非常に鮮明に描写しているこの第15話は、ものすごい重要度を持っていると思います。あのやりとりは、初号機パイロットが悪い。

 さらに余談なのですが、この回の中で30手前の友人たちの結婚式ラッシュについて作戦指揮官と開発主任がダベっている、いかにものんきなシーンがあるのですが、このときに主任が話しながらいじっているコンピューターパネルが、な~んかおもしろいです。
 なにがおもしろいって、画面上はカメラ位置の関係でパネル自体の構造は見えないのですが、主任がいじるたんびに「ぎーっ、ぎーっ」っていう「ダイヤルが回っているような音」が聞こえてくるんですね。
 「しょっちゅうダイヤルをまわす必要のあるコンピューターパネル」……2012年の段階ではかなり絶滅危惧な機材になっていると思うんですが、2015年にはブームが再燃するのでしょうか。このシーンにかぎったことではないのですが、こういうのがあるから1990年代後半につくられた『新世紀エヴァンゲリオン』は、おもしろいんですよねぇ~。今となっては、2号機専用パイロットが使っていた「折りたたまないストレート型の携帯電話」だってクラシックなアイテムになっちゃってるんですからねぇ。風化してゆく小道具を楽しむのも一興というものです。


 さてさて、おまんたせいたしました!! そして本題の第16話『死に至る病、そして』であります。

 まず最初に、さっきまでと同じように第16話の時間軸を決めておきましょう。
 これまた例によってはっきりした確定要因は物語の中にいっさい出てこないのですが、ここもわたくしめの独断で決めるのならば、第15話の1週間後、つまりは第13話の第11使徒イロウルの襲来&殲滅から「1ヵ月後」のことなんじゃないかと推定させていただきます。

 その根拠はただひとつ、「作戦指揮官とスパイのおじさんの交際についての周囲の反応の感じ」です。手札がこれしかないっていうのが、にんともかんともキビシ~っ!
 3~4ヶ月前に2号機専用パイロットとともに日本に帰国したおじさんが、大学時代の作戦指揮官の彼氏だったということはすでに明らかとなっていたのですが、そのヨリが戻ったのが第15話の友人の結婚式のあとの深夜のことで、この時点では2号機専用パイロットただひとりがその事実に気づきはするものの、本人たちにそのことを問いただすことさえできないようなショックに襲われるという演出がなされています。

 ところが第16話になると、2号機専用パイロットは来日前から好きだったおじさんを奪っていった(と勝手に解釈している)作戦指揮官にたいして敵意をあらわにした発言を堂々と言い放ち、言われた作戦指揮官も「そんなんじゃないわよ~」と軽く受け流すという、おじさんと作戦指揮官との関係がかなりおおっぴらになった空気がただよっているのです。ちなみにこの2人のやりとりは、初号機専用パイロットの中学生男子もいる部屋の中でなされていますが、彼はすでにその情報を把握しているようでなんのショックも受けていないご様子。ともあれ、そんな「柳に風」な作戦指揮官の態度に2号機専用パイロットはさらに激昂し、彼女の不満は同居している作戦指揮官と初号機専用パイロットの生活全体のことにまで拡大していってしまいます。

「最近ミサト(作戦指揮官)、シンジ(初号機専用パイロット)に甘すぎるんじゃない!?」
「加持さん(スパイのおじさん)とヨリが戻ったからって、他人に幸せ押しつけないでよねェ~」
「どうせ私は、フケツな大人の付き合いなんてしたことないわよ!」
「なによ、保護者ぶったりしてさぁ。偽善的! ヘドが出るわ!!」

 この2号機専用パイロットの一連の発言は、言葉だけをこうやってながめると、地球人類の存亡にかかわる超重要な役割をになっている特殊防衛チーム内の人間関係としてはかなり最悪な状況におちいっていることを明確にあらわしていますし、「保護者ぶってる」もなにも、本当に14歳のガキンチョ2人の生活を保護している(が、料理はしない)作戦指揮官に対して、これ以上の指図は受けたくないという決定的な絶縁宣言のようにも解釈できてしまう大変な内容になっています。

 ところが! そんな思いのたけをぶつけられた当の作戦指揮官と初号機専用パイロットはそうとうに冷めた表情で「あぁ、また始まった……別に家出する気もないくせに。」くらいにしか受け取っていない様子で、言った彼女本人も、どうやらその後はふつうにお風呂に入りに行ったようです。なんか、この辺のどうしようもないとっつきにくさが実に「惣流さん」ですよね……今の「式波さん」はもっと賢くなっちゃったから。
 なんでしょうか、この緊張感のなさ!! 4~5ヶ月前に本当に家出をした初号機専用パイロットの事件が懐かしく思えてしまうダラダラっぷりです。うぬら、よもや人類の大敵たる使徒の脅威を忘れたのではあるまいな!?

 まぁこんなていたらくで、この、第16話のサブタイトル前にあたる1分20秒ほどのコミカルなシーンは、前週の第15話後半でのシリアスな大人の会話や、ラストの衝撃の白い巨人登場シーンで作り上げられた緊張感を見事にぶち壊す、放送順を間違えたかのようなのんびり感をかもし出しており、その後のネルフ本部内のシーンでも、第15話ではカヤの外だった開発主任がおじさんがらみのネタで作戦指揮官をからかう発言をしています。もちろん、この会話のときにも周囲には聞こえる範囲にネルフ所属の通信オペレーターが2名いました。第9使徒マトリエルが襲来した時にエレベーターの中でからみあっていた(誤解)作戦指揮官とおじさんを見て「フケツ……」とつぶやいていた女性オペレーターが今回の会話に関してまったくノーリアクションであることを考えれば、この交際の事実は第16話の時点でネルフ本部内でかなり浸透していた情報だった、ということになるのではないのでしょうか。なんか……せまさが実に日本的!!

 つまり、第15話と16話のあいだには、この「2人の交際が再開した」という、人類にとっても使徒にとってもファッキンどうでもいい情報が広まるタイムラグが必要だったわけで、おそらくこれはおじさんのほうのチャラチャラした言動が媒介になったのでしょうが、それが誰も驚かない周知の事実となるのに1週間くらいの時間が経過していたのではないか、と私は推測したわけだったのです。

 いやぁ、ずいぶん長々と失礼いたしました……ともかく、我が『長岡京エイリアン』の観測といたしましては、今回とりあげる第16使徒の襲来した日は、それぞれの中間エピソードごとに「1+2+1=4週間」ということで、第11使徒イロウルのネルフ本部侵入事件から「およそ1ヶ月後」のことである、と決定させていただくこととします。なにはなくとも、時間経過をはっきり示さない原作サマが悪いんだよ~う! ということでちゃっちゃとお話を前進させていきましょう。ンも~これ、慢☆画太郎先生の『珍遊記』なみに進みが遅いよ!!


 とにもかくにも、第16話についてのあれこれを考えていく上でまず念頭においておかなくてはならないのは、ネルフ本部全体、特にエヴァンゲリオンに直接かかわる初号機・2号機専用パイロットと作戦指揮官が対使徒というポイントにおいてそうとう「コンディションを落としていた」という点です。ネルフ本部は前回の使徒襲来から1ヶ月の時がたつうちにかなり緊迫感を失っており、ことエヴァンゲリオンの実戦運用に関しては、前々回の第10使徒サハクィエルの奇跡的殲滅から1ヶ月半のあきがあったということ。ここなんですよね。

 さぁそれでは、久しぶりに「人間同士のごたごたもいいけど、たまには使徒もね☆」という気概を持って第3新東京市に出現した待望の第16使徒についてのあれこれは……


また次回のココロだぁ~!! ひえ~。


 ……結局2013年に持ち越しになっちゃった。『新世紀エヴァンゲリオン』の人間ドラマは奥が深いです、ほんと……
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白黒つけましょうや!!  『新世紀エヴァンゲリオン』の第12使徒レリエルは永久に不滅です ブラック

2012年12月26日 08時09分40秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 うぼあ~!! おはようございます! そうだいでございます。みなさま、今日も一日、がんばってまいりましょ~!

 いや~、こないだミュージカルの『ウェディング・シンガー』の話題をしたと思ったら! ウワサをすればなんとやらでございますねぇ~。
 大澄賢也さん、ご再婚まことにおめでとうございます~。よかったよかった。

 あ、さてさて。なにはなくとも年の瀬。年末進行でございます。
 もう2012年中に更新できる我が『長岡京エイリアン』の回数も残りわずかになってきたのでありますが、とにっかくお仕事が忙しい忙しい!
 じっくり腰をすえてやりたいにしてもよォ~、家に帰ってきたらヘトヘトで寝るくらいしかやれることがないし、寝たら寝たで朝に起きたら、またお仕事ある一日の始まりなんでございます!

 ありがたいことなんですけれどもね。だがしかし! それで「2012年中にやれませんでした。」で終わりにするわけにはいかないお題がいぃ~っぱいあんの!! これをやらずには精神的に2013年を迎えることがとうていおぼつかないという、よそさまにとっては心底どうでもいい極私的なわだかまりが大変なわけなんですよ。ほんとにどうでもいいですね。

 ということで! 今回はその筆頭である、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する魅惑の敵キャラクター「使徒」をおひとりずつ検証していくという、『長岡京エイリアン』の中でも指折りの不毛さを誇る企画の更新にチャレンジしていきたいと思います。いや~この、「誰もお待たせしていない感」からくる肩の荷の軽さがとってもここちよい。
 なんてったって、確か去年のクリスマスにやってたのが「第10使徒サハクィエル」だったんですからね。それで今回あつかうのが「第12使徒」なんですから、2012年は「半年に1使徒」という冨樫義博先生もビックリな発表ペースになっていたわけなのであります。今年は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 Q』の公開年だったというのになんなんでしょうか、この冷ややかさ!

 それでも、思い起こせば「第3使徒サキエル」から始まって、愛する使徒のみなさまの輝かしい功績をじっくりと見つめなおしていくこのくわだても、今回で記念すべき「10回目」ということになったわけであります。しかも2012年を「第12使徒」でしめくくり、おそらくは2013年を「第13使徒」から始めていくという本企画のキリのよさね! さすがに来年まるまる「使徒を振りかえらない」って選択肢はないでしょうからね……まぁとにもかくにも、この年末にきて満を持しての「使徒検証シリーズ」なのであります。


 いやぁしかし、つらつらかんがみまするに、今年ついに公開となった『Q』は、20世紀の『新世紀エヴァンゲリオン』と21世紀の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』とが、もはや同じ作品の原型とリメイク作と解釈することさえ困難な「じぇんじぇん別モン」という関係のものになったことを如実に証明する大問題作となってしまいました。
 ただ、わたくし個人的には『Q』を非常におもしろく観ましたので、「問題作」というレッテルをつけることには若干のためらいが残ります。『Q』はあれでいいんですよ! 押井監督の次回作が今から楽しみですね~☆ でも、こと「使徒 MY LOVE 」という観点から言わせていただけるのならば、今年の『Q』という作品は非常に「残酷な」結論をたたきつけて行ったような気がするのです。


すなはち、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズにもう使徒はいらない。


 なんたることか……天は『旧劇場版』のほかに、さらに『新劇場版』でも使徒に「あんたたち、もういらないや。」という苛烈すぎる宣告をくだされるというのか!! オーマイゴッドって叫んでも、そのゴッドの仕打ちに困ってんだからせんかたねぇ!
 ともかく、やっぱり公開されたばかりの作品なので『Q』の詳しい内容についてはここで触れることは控えておきたいのですが、『Q』は『新世紀エヴァンゲリオン』の全体像のうち、「最後のシ者」の登場する TVシリーズ第24話から「最終25・26話を完全にスルーしての」『旧劇場版2部作』をベースにしてムチャクチャものすごいアレンジを加えまくってしまった作品になっているわけなんです。ということはもう、次回作に使徒が出現する可能性はちょっと……もう打ち止めなのかなァ~。

 ただしそうはいうものの、『新劇場版』はすでに前作『破』のクライマックスの時点で『新世紀エヴァンゲリオン』との間に埋めようのないパラレルワールド的な「次元の差」が発生してしまっており、そういうポイントからざっくり見れば「第14使徒」(『新劇場版』でいう「第10の使徒」)との対戦あたりが決定的な分岐点になっているように見受けられます。

 でもねぇ……『新世紀エヴァンゲリオン』と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』との「方向性のちがい」は、第14使徒の登場で唐突に発生したわけでは決してありません。エヴァンゲリオンの世界は、その答えがちゃんと出てくるのかどうかは別にしても「魅力的な謎」がゴロッゴロしており、異常な密度で伏線がいたるところに張りめぐらされているわけなのですが、両者には、そこにがんじがらめになったというか、むしろ自分から引きこもって出てこなくなってしまったのが『新世紀エヴァンゲリオン』で、回収されようのない伏線をバッサバッサと切り捨てて、身軽に新たなルートへと飛び立ってしまったのが『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』であるという、大きすぎる違いがあるのではないのでしょうか。今の『新劇場版』で「謎が多すぎ! わけわからん~」とか言ってる人は15年前を思い出してください! このくらいの数の謎なんか、『新世紀エヴァンゲリオン』だったら毎週毎週30分ごとに出てたんですよ!? ずいぶんと甘口になったもんですよ~。

 ままま、ともかく我が『長岡京エイリアン』で前回あつかった「第11使徒イロウル」との決戦あたりから、『新世紀エヴァンゲリオン』の世界は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』でついぞ語られることのなくなってしまった「おいしい謎♡ 」がだだ漏れに大放出されることになってしまったのでした。


 まず第一に、「第11使徒イロウル」の存在は、それを無事に殲滅した対使徒特務機関ネルフそのものが「そんな使徒などいない。」とまるっきり否定しているという、実に不可解な対処をとられてしまっています。これにはネルフの上部組織であるとされる国連の「人類補完委員会」と、そこを公的な窓口としている世界的な秘密結社「ゼーレ」も困り顔で、イロウルが第3新東京市の地下に位置するネルフ本部内に侵入したことはほぼ事実とつかんでいながらも、それをかたくなに否定するネルフの怪しい総司令の態度に強い警戒をしめしつつも、具体的にこれといった制裁はとらずにことはうやむやになってしまいます。イロウル無残! 大きくない身体であんなにがんばったのにね~。
 あの~、私の言ってること、わかりますかね? 自分でも、ここまでうった文章を読んでうすら寒い気分になってきました……なんか、こわいわ!
 ともかく、第11使徒イロウルの脅威以上に波紋を広げた殲滅後の「イロウルもみ消し疑惑」はネルフとゼーレ、というか怪しい総司令とゼーレが一枚岩の信頼関係にあるわけではまるでないことを浮き彫りにする事態を生んでいるのですが、まぁそのへんは人類の内輪のなんやかやなので、使徒に対する愛だけを原動力としている本企画ではあんまり詳しく見ていかないことにします。

 でもねェ~、『新世紀エヴァンゲリオン』のストーリーラインは、第11使徒イロウルの現れた「第13話」のあとから、その「人類の内輪のなんやかや」をミョ~にクローズアップしたお話が実に2話ぶんも続くんですよ! 後半にさしかかってのこの異常なペース配分には、自分の出番を今か今かと待ち続けているベンチの使徒のみなさんも勢いあまってズッコケちった。じらすよね~!!


 第11使徒イロウルの活躍した第13話と第12使徒の登場する第16話とのあいだには「新しい使徒の登場しないエピソード」が2話ぶんも続いており、これまた具体的な時間経過が描写されていないために確たることは言えないのですが、そこをあえて! 毎度おなじみ我が『長岡京エイリアン』独自の調べで分析させてもらうのならば、だいたい第11使徒イロウルの出現&殲滅された日の「約1ヵ月後」に今回取りあげる第12使徒が出現した、ということが推測できると思います。

 まず、第11使徒イロウルが殲滅された次のエピソードにあたる第14話『ゼーレ、魂の座』は、まぁ~見事なまでの唐突な「?」ワードのつるべ打ちとなっているわけなのですが、こと「時間経過」というポイントにしぼるのならば、エピソード前半の「国連の人類補完委員会による怪しい総司令の特別招集会議」と、後半の「ネルフ本部内でのエヴァンゲリオン3機を利用した諸実験」というあたりが注目されるのではないでしょうか。

 国連さえをもまるっと掌握しているという、「エヴァンゲリオンの世界」でも最も謎の多い秘密組織ゼーレの公式な窓口となっているのが国連の「人類補完委員会」なのですが、委員会はかなり神経質に第11使徒の存在事実を総司令に問いただしており、この様子から見ると、ネルフ本部内での一連のバタバタがあった、その直後に総司令が呼び出しをくらったであろうことは容易に想像がつきます。おそらく、ゼーレ側もそれなりのリサーチをしてから正式に招集したのでしょうから、第13話の数日後といったところでしょうか。

 余談ですが、第2話から登場している、このネルフ側の関係者が世界各国の大国を代表するえらそうなおじさん5人組に呼び出されるかたちで行われる人類補完委員会の招集会議は、まだこの第14話の時点ではドイツ代表の変なメガネをかけた町工場の社長みたいな議長をはじめとして、アメリカ・イギリス・ロシア・フランスそれぞれの代表が「顔出し」で出席している形式になっています。ただし、この会議はネルフの代表以外は全員ホログラフィ通信で会議に参加しているようですね。ちなみに、会議のための通信ルーム自体はネルフ本部内のどこかに存在している可能性もあるため、ネルフ代表もそれほどの苦労はせずに会議に出席できているようです。

 ところで、この『新世紀エヴァンゲリオン』の字幕テロップではこの会議のことを「召集会議」と表記しているのですが、まぁ確かにここに顔を出している5人組はそれぞれの国を代表するものすごい方々ではあるようなんですが、この日本で「召集」ができるのはやんごとなきあのオンリーワンなお方のみということで、他のお方に使うのは少々シャクなので「招集」に修正させていただきたいと思います。ともかく、「召集」という言葉が使われるほど超重要な会議である、ということなんですなぁ。

 さてこんなVIP な5人組、口先だけではやたら強気に「偽証は死に値する」とか「笑わせるな!」とか上から目線で怪しい総司令にたたみかけるのですが、総司令がかなりの余裕でつくろう「そんな事実はありません。」という態度はまったく切り崩せないまま、緊急会議をしめてしまいます。
 このように、それ自体はまったくやる意味のない会議ではあったのですが、結局、人類の存亡のカギを握っているのは世界の大国ではなく、3機のエヴァンゲリオンを現実に保有しているネルフなのだというパワーバランスがはっきりわかる印象的なシーンでした。
 でも、物語の上では確かに大事なんですけどその意図がつかみづらいというこのくだりに、それまでに華々しく大活躍しては散っていった歴代8名の使徒のみなさんの「正式な名前字幕つき」でのダイジェスト映像をさしこんでくる演出は、まさにさすがとしか言いようがありません。つまんないはずのシーンが、全国の使徒ファンにとって垂涎のサービスてんこもりになっているとは! ありがたいねぇ~。

 さらに余談なのですが、こういった感じで全体的に過去の製作カットが信じられないくらい大量に流用されているこの第14話『ゼーレ、魂の座』は、初放映スケジュールがお正月3ヶ日にかぶっていたため、他の回が放送されていた「毎週水曜日夕方6時半から」ではなくて「1996年1月3日の朝8時から」というムチャクチャな時間帯に変更されており、視聴者がキャッチしにくいという事情もかんがみてか、もともと「そこまでのまとめ」のような意味合いもこめて製作されていたようです。
 そのため、初放映時の視聴率がパッとしなかった TVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』(平均視聴率7.1% )の中でも、この第14話はダントツで「視聴率0.9% 」というものすごい数字をたたき出していました。こういう作品がのちに世紀をまたいだ超ヒットタイトルになるんですから、世の中というものは本当にわからないものであります……

 それはいいんですけど、「人類補完委員会の出席者が見ている資料映像」という設定になっているこの「歴代使徒 PV」の中に、ちょいちょい自爆直前の第3使徒サキエルの「くわっ!」という表情のアップとか、爆死直前の第6使徒ガギエルの口の中からのカメラ視点とか、浅間山のマグマ内での第8使徒サンダルフォンとエヴァンゲリオン2号機との死闘をバッチリ4~5台のカメラで撮影しているとしか思えない異常にわかりやすいカメラワークとか、「人類が客観的に撮影したとは思えないカット」が挿入されているのは、円谷プロ以来の特撮作品の伝統的ご愛嬌ですよね。だって、『ウルトラマンタロウ』の防衛チーム「ZAT 」(防衛組織史上最強)なんか、宇宙空間でウルトラセブンが帰ってきたウルトラマンに虎の子のウルトラブレスレットを譲渡する決定的瞬間も激写して資料映像にしてるんだぜ!? こまけぇこたぁいいんだよ!!

 まぁともかく、こんな感じの緊迫感のある人類補完委員会のシーンと比較すると、後半のネルフ本部内でのエヴァンゲリオン3機による実験シーンは、同じ基地内でつい最近に使徒が侵入したばかり、とはちょっと理解しにくい悠長さがあります。

 3機のエヴァンゲリオンのうちで、いつもやっているらしい「機体連動試験」の第87回に単独で参加していた2号機専用パイロットのドイツ娘はこの際おいておきたいのですが、いちおう分析しておきますと、パイロットがエヴァンゲリオンを操縦できるかどうかを機体を実際に操縦させることによって記録しているらしいこの試験は、ネルフ本部にエヴァンゲリオンに登場できる専用パイロットが0号機パイロットしかいなかった半年前(『長岡京エイリアン』調べ)から87回おこなわれているということになるので、だいたい「2~3日に1回」の割合で実施されていた、ということになります。さすがに3ヶ月前(これも『長岡京エイリアン調べ』)に来日したばかりの2号機専用パイロットと2号機だけの機体連動試験を87回やっているわけではないと思いますので(これだとほぼ毎日!)、ここは3機のエヴァンゲリオンすべてをひっくるめての「第87回機体連動試験」と解釈したほうが自然でしょう。パイロット1人1人の身になって考えてみれば、およそ「週いち」くらいでこの試験に参加しているということなので、毎日の中学校生活とか使徒殲滅とかいうスケジュールをかんがみればいい感じのペースだと思われます。

 それはいいんですが、問題は残りの0・初号機が行っていた「第1回機体相互互換試験」というものです。

 これはつまり、0号機と初号機それぞれの専用パイロットを「とっかえっこ」してみてもエヴァンゲリオンは動くのか? という実に素朴な発想から行われた簡単な実験のように見えるのですが、実験中にエヴァンゲリオン計画の開発主任(金髪染め)が発言しているように、これは「専用パイロット自身が搭乗していなくてもエヴァンゲリオンが起動できるようにする」ことを主眼に置いた「ダミーシステム」という、この『新世紀エヴァンゲリオン』の世界の中でもとびっきり重要なキーワードに直接かかわる大実験なのです! そのための第1歩がついにここで踏み出されたというわけ。この実験は、同時に行われている機体連動試験はおろか、第11使徒イロウルが襲来したときに実施されていた「アポトーシス作業」や「オートパイロット実験」をはるかに上回る重要性を持っていたということになるのです。

 ということなので、それほどにたいへんな意義を持つ実験を、他ならぬ「人類の敵」こと使徒そのものがネルフ本部内に侵入してきた直後にちゃっちゃと始めるわけがありません。おそらく、最低1週間は使徒の現れた原因の検証や実際に出現したネルフ本部地下の「B棟シグマユニット」などの徹底的な総点検の実施、施設の修復などがなされたあとでこの「ダミーシステム計画」が始められたはずなんですよね~。

 ところで、この「機体相互互換試験」について、立ち会ったネルフの作戦指揮官(酒好き)は、試験の行程にネルフのドイツ支部で製作されたエヴァンゲリオン2号機がまったく加わっておらず、日本の本部で製作された0号機と初号機だけが対象になっていることに若干の疑念をいだきます。この件もひとつの要素となって、作戦指揮官は徐々にネルフ上層部の思惑に対して「何かを隠している」という疑惑にとりつかれることとなり、その思いは次回の第15話で確信に変わるわけなのですが……まぁそれはどうでもいいや。使徒関係ねぇし。

 この相互互換試験の結果、0号機専用パイロットが初号機を起動させることに問題はないということがわかったのですが、そのいっぽうで、初号機専用パイロットが登場した0号機は半年前(使徒が日本に襲来する以前の出来事)にもやらかした「謎の暴走」を再発させてしまい、実験施設内で暴れたあとで強制的に機動停止されてしまい、まだまだ運用に大きな不安要素が残るという状況を露呈させてしまいます。
 改造してカラーリングもイエローからブルーにしたというのに、半年前と寸分たがわぬ役立たず感を発揮してしまった0号機……ふつうの企業だったら「もう廃棄しちまおっか!」などと考えてしまいそうな事態だったわけなのですが、そこはそれ、怪しい総司令がトップのネルフなのですから、0号機はすぐに凍結を解除されて0号機パイロットが搭乗し、総司令のトップシークレットミッション「超兵器・ロンギヌスの槍のジオフロント最深部ターミナルドグマへの運搬」を任されることとなるのでした。これは確かに「えこひいき」だわ……


 ハイッ、こういう感じで、我が『長岡京エイリアン』はこの第14話『ゼーレ、魂の座』が、第11使徒イロウル襲来から1週間後までのいろいろをまとめたエピソードであると勝手に決めちゃいます! 強引ね~。


 さぁ、その後、我らが第12使徒が登場するエピソードには、いったいいつになったらたどり着けるのでしょうか!? 本当にこんなペースで2012年内に終わらせることができるのでしょうか!?

 年の瀬の世間様にはまったく関係のない個人ブログの中で、私の不安とテンションはいやがおうにも高まってゆくのでありましたァ~ん。
 つっづく~☆
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もう感想は「ダニエルかっけぇ~、バルデムこえぇ~」だけでいいっすか!?  映画『007 スカイフォール』

2012年12月20日 15時49分47秒 | ふつうじゃない映画
 ♪じゃ~じゃっ、ど~ん じゃ~じゃっ、ど~ん  じゃっじゃらっ!
 どうもこんにちは! そうだいでございます~。今日もいいお天気ですね~。でもやっぱ、朝から外は寒かった!

 いろいろ忙しい忙しいとばっかり言っているこの『長岡京エイリアン』なんですが、そんな私もいよいよ年末のスケジュールみたいなものの全容がつかめるようになってきました。
 結論、今年は大晦日まで忙しいであろう!!
 いいね~、いいね~。せいぜい死力を尽くしてがんばらせていただこうじゃあ~りませんか! 去年の年末はかなりマイペースにのんびり過ごした気がするんですが、バタバタのうちに年を送るのもいいでしょう。それだけ健康にしめくくれるってことなんですからね。残り少ないですが、最後まで気を抜かずにいきまっしょ~。

 ……あ、年賀状のことぜんぜん考えてなかった。どういう絵柄にしよっかな……そもそも、作る時間と体力あるかな……ま、がんばりましょう。


 こんなバタバタドキドキが続く中、昨日は久しぶりに一日休みをとりまして、ちょっとある用事のために早朝から東京に行っていました。
 いんや~、この用事は非常に良かったですね!! 実に素晴らしい体験をさせていただきました。
 気分としては、そのすばらしさをとうとうとこの場で語らせていただきたい思いでまんまんなのですが、今回のことは特別のご厚意を受けてお呼ばれしたことでしたので、詳しい内容は私の判断で、控えることにさせていただきます。
 でも、なんにしてもこういう場に誘ってもらえるというのは、本当にありがたいことであります……別にそういうものを期待して築きあげるものでもないし、私もそういう能力にたけているとはとうてい信じられないのですが、いろんなステキな方々とのつながりっていうのは大事ですよねぇ~。しみじみ感動させていただきました。


 さて、ほんでま今回のお題は、その帰りにせっかく東京に来たんだからと思って、渋谷に寄って観た映画について。


映画『007 スカイフォール』(監督・サム=メンデス、主演・ダニエル=クレイグ 143分)


 ギャ~!! ボンドぉ~、ジェイムズ=ボンドぉお~!
 その日は、『スカイフォール』と『アルゴ』のどっちかを渋谷で観ようと思ってたんですけど、上映時間のタイミングが良かった109近くの渋谷 TOHOシネマズでの『スカイフォール』となりました。前回の『仮面ライダー』もそうだったし、TOHOシネマズにはお世話になりっぱなしですな。

 時間的には、ビルの中で手間どったり、おなかがすいたのでキャラメルポップコーンを買ったりしたので、私は予告編の上映中に入場することとなったのですが、入ったときには AKB48の新作ドキュメンタリー映画の予告をやっていた最中で、指原さんがなにごとかを小声でつぶやきながら泣いているシーンでした。
 ……なぜだか知らないんですが、自然に背筋をのばして、堂々とスクリーンの前を横ぎっちゃいましたね。なぜなんだろうなぁ~!? ふつうだったらマナー的に、他のお客さんのことを気にして身をかがめて通るはずなのに。
 しかし、観客200人規模の TOHOシネマズの大スクリーンは、私が前を通ったごときで彼女たちが見えなくなるようなせせこましさではありませんでした。おのれの身の小ささを痛感してこその、この『長岡京エイリアン』なんですよねぇ~。なに言ってんでしょうか。

 でも、実際にその回の『スカイフォール』を観に来た客層は AKB48が見えないとストレスがたまるような方はほとんどおられなかったようで、ほんとにそうかは別としても、平日の昼過ぎということもあってか、10代のいる雰囲気はまったくないアダルトでビターな感じになっていました。9割男性、7割スーツといった陣容でしたね。でも、女性の方もかなり強い意志で007を観に来たというオーラをまとっている印象がありました。007っていうよりは、ダニエル?


 今回の『スカイフォール』は、なんと今年で50周年を迎えるという「007シリーズ」の第23作に当たる作品で、「ご本家筋」ということになる映画制作会社イオン・プロダクションによるシリーズの中では「6人目のジェイムズ=ボンド」となるダニエル=クレイグの主演としては3作目のものとなります。
 イオン・プロダクションというのは、ほぼ007シリーズを製作することだけを事業内容としているイギリスの制作会社なのですが、このプロダクションが1950~60年代に売れっ子作家だったイアン=フレミングのスパイアクション小説「007シリーズ」を1962年10月に初めて映画化したのが、かのショーン=コネリー主演による『007 ドクター・ノオ』だったというわけなのです。これがすべてのはじまり!

 小説家のイアン=フレミングは第2次世界大戦中にイギリスの実在する諜報機関「 MI6」に本当に所属していたのですが、ご本人はデスクワーク中心で諜報活動を自ら行うことはなかったものの、その時の経験や同僚である第一線で活躍……じゃなくて暗躍していたスパイたちの業績をもとに、それ相応のフィクション的味つけをほどこして世に出したのが、いかにもカッチョいいヒーロー然とした、「殺人許可証」を持つという MI6所属の伝説の諜報員、コードネーム「007」ことジェイムズ=ボンドの活躍譚だったんですな。

 フレミングの原作「007シリーズ」は1953年の長編『カジノロワイヤル』を皮切りとして、大評判のうちに12作の長編と9作の短編が発表されているのですが、フレミング自身は1964年8月に56歳という若さで心臓麻痺で死没してしまいました。なんか、ものすごい美食家だったことが災いしたらしいですね……なんだ、暗殺じゃないのか。
 ともあれ、生みの親フレミングが去った後も、007シリーズはどんどん映画化されていき、生前のフレミングとも親交の深かったイオン・プロダクションのシリーズと、イオン・プロのタッチしていない「番外編007」の映画『カジノロワイヤル』(1967年版)と『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(1983年)もあわせて、この50年間に25本の作品が制作されることとなったのです。もうエンターテインメントの世界では伝統芸能みたいな扱いになってますよね! だからこそ、今年夏のロンドン・オリンピック開会式でも「007がモノホンの女王陛下と共演!!」というトピックが大きな出し物となりうることができたのでしょう。
 ちょっと話は脱線しますが、今の日本でこの007ほどの存在感を持つ架空のキャラクターがいるのかどうか……仮面ライダーとかウルトラマンとかアンパンマンとか「あっちの世界」はもちろん相変わらず豊富なんですが、生身の役者さんが顔出しで演じている方面はあんまりいないような気がしますねぇ。かろうじて「寅さん」と「黒板五郎さん」、あと「バカ殿様」ぐらいかなぁ。それでも世界規模じゃあないしねぇ。

 でも逆に言うのならば、いくらショーン=コネリーだロジャー=ムーアだダニエル=クレイグだといった世界を代表する名優たちが演じていたのだとしても、007というキャラクターはリアルというよりもよっぽどアニメや空想の世界に近い「全世界共通で楽しめるムチャクチャ感」を身にまとっているということになるんじゃないのでしょうか。この「うそっぽさ」が007の魅力のひとつなんだよなぁ!

 50年という長い歴史の中で、フレミング原作による21の作品はあらかた映画化されてしまい、6人の俳優が演じたシリーズの中で、5代目ボンドのピアース=ブロスナンによる1995~2002年公開の4作と、ここ最近のダニエル=クレイグによる2作『慰めの報酬』(2008年)と今回の『スカイフォール』は、フレミングの世界を離れた完全オリジナル作品となっています(『慰めの報酬』というタイトルのフレミング原作短編は存在するが、内容はまったく関連がない)。でも確かに、フレミングの世界には荒唐無稽といえども「アメリカ VS ソヴィエト連邦の東西冷戦体制」という大前提があったため、それをあえて21世紀の今に持ってくる必要もないということなんでしょうねぇ。

 ただし! ここがダニエル・ボンドシリーズに限って重要なことなのですが、ジェイムズ=ボンドや「M」や「Q」といった枠だけを引き継いで、それ以外のすべてを原作小説や過去の映画シリーズから脱却させて一新させたピアース・ボンドシリーズとも違って、いま現在進行形で進んでいるダニエルシリーズは、「過去の作品をふまえた新しい007世界をいちから作り直していく」という温故知新な魅力に満ちているのです。
 これは非常におもしろい作風だと思うんですが、振り返れば、あのクリストファー=ノーランによる「ノーラン・バットマン3部作」もまた、過去のバットマン世界をいっさい「なかったことにしている」ようでありながらも、実は終盤で、一連の作品が「21世紀のバットマン世界が始まっていくまでの序章」だったということが明らかになるわけで、こういった「壮大なループ感」は『スカイフォール』とも大いに共通しているものがあると思うんだなぁ。そして、私はそういう新作の作り方は大好きです!!

 でも、その構想がうまくできていることと、「その作品自体がおもしろいのかどうか」はまぁぁったくの別問題でありまして、その点、あの『バットマン ライゼズ』は「ジョーカーの不在」という前代未聞のハプニングが出来してしまったために、非常に不完全な完成度に終わってしまいました。それはそれでノーラン3部作は終焉したのですが、エンタテインメントとしてはとてもじゃないですが「円満」とは言いがたい感じになってしまったのです。
 こういっちゃあナンなんですが、「ノーラン3部作」は板チョコレートでいう「カカオ70~100%のにがいやつ」なんだと思います。作品は非常にストイックでダークでいいんですが、それで最終的にはひたっすら苦いだけの黒い塊になっちゃったって感じでしょうか。


 だが、しかし。007シリーズはあくまでも007シリーズ。見るからに顔色ひとつ変えずに人を殺しそうなダニエル=クレイグが主人公になったのだとしても、この名門タイトルはあくまでも「おいしい王道ミルクチョコレート」が身上なのです。そこをちゃんと守り通した上で、『スカイフォール』がどのような「新釈」をほどこしているのか、そこが大問題なんですなぁ~。壊せばいいってもんじゃあないんです。

 ダニエル・ボンドの第1作が、原作小説の第1作でもある『カジノロワイヤル』(2006年公開)だったことからもわかるとおり、ダニエルシリーズは明らかに「ダニエルが演じる007が新しい歴史を最初から再構築していく物語」です。だからこそ、『カジノロワイヤル』のダニエルは007というコードネームをもてあましている血の気の多い危険なスパイだったし、『スカイフォール』の序盤でも、安楽な世界と酒におぼれてドロップアウト寸前にまで堕ちてしまう彼の姿が描かれているのです。このときのダニエルの充血しまくった目がなぜか色っぽい! でも、そこからふたたび復活して007らしい八面六臂の活躍を見せていくという流れがまた、ものすごくいいんだよなぁ~!!
 つまり、ダニエルシリーズは過去の5人の歴代ボンドに比べて「もっとも007らしさが板についていないボンド」である、なのに! いや、だからこそ、そんな彼が007になった瞬間がものすごく頼もしくカッコいいカタルシスをもたらしてくれるんですよね。

 確かに、ダニエル=クレイグはまさしく愚直な兵士といった風体で、ジョークもなかなか口にしないような寡黙な印象があるのですが、そんな彼が「世界一ウソくさいスパイ」を演じるというところに新しい歴史がつむぎだされていく可能性があるんじゃなかろうかと。今までの歴代ボンドはすべからく、顔の表情にわかりやすく色気とウィットが浮かんでいたと思うのですが、そこを思い切って切り捨てたダニエルのキャスティングは、第1作から6年の歳月がすぎた『スカイフォール』の公開をもって大輪の花を咲かせることになったと思います。
 ダニエルはまぁ~、静止した写真の中ではいかにもお堅い顔つきでいまひとつピンとこないかも知れないのですが、ビシッときまったオーダーメイドのスーツを着込んで疾走するアクションの身のこなしがとにかく色っぽい!! やっぱ、スーツはオーダーメイドよねぇ~。
 それこそ、甘い言葉を主な武器にしていた歴代ボンドとはまったく対極にある「無言の色気」を持ったダニエル・ボンドのアクションがド頭からしっぽの先まで思うさまに味わえる『スカイフォール』の大盤振る舞い感はハンパないですね! 今回の上映時間「2時間半」を長く感じるかどうかは個人個人の感じ方によると思うのですが、私は「幸せな方向で長かった」! おなかいっぱいになれたいい時間でした。

 「無言のダニエル・ボンド」といえば、終盤の舞台となったスコットランドの荒涼とした大地を訪れて、自分の生家を前に無言で立ち尽くすボンドの後ろ姿ね! これはかっこよかったなぁ~。ここのボンドは、過去の誰でも演じることができないダニエルならではの「いろんな感情がないまぜになった」余人の立ち入ることのできない気迫があったような気がします。
 また、ここは監督の構成力の話になるのでしょうが、有象無象の人々がわんさか行き交っていかにも国際都市らしい猥雑さのあったイスタンブール、上海、マカオ、ロンドンときて、いちばん盛り上がるはずのクライマックスに持ってきたのが必要最低限の関係者しかいないスコットランドの寒々しい荒野という無常観が、いかにもダニエル・ボンドらしい順番でしっくりきていました。最後は自分のルーツに戻るのかぁ~、みたいな。

 そのスコットランドのシーンも、まさにその大地の寒さがスクリーンから伝わってくるような、映像の美しさがきわだっていましたねぇ。電気のない世界での日没の不安感と「なにかが起こる」緊張感とが絶妙にマッチした素晴らしいロケーションだったと感じ入りました。


 さて、そんな感じにひたすら「リアルとウソっぽさのあいだ」を行き来するダニエルにたいして、「エンタテインメントの王道」としての007シリーズを考えると、この作品の肝ともいえる活躍をしているのはやっぱり、全身から「悪さ」と「うそ臭さ」を発散していた、本作のメイン敵である「元MI6 の凄腕諜報員」シルヴァを演じたハビエル=バルデムだったでしょう。

 うをを~、バルデム! ハビエル=バルデム~!!
 言うまでもなく、あの観た後に「あぁ~、とにかく恐かった……」感しか残らない黙示録映画『ノーカントリー』(2007年 監督・コーエン兄弟)で、血も涙もない問答無用の殺し屋シガーを演じたバルデムさんが007シリーズの敵に!? コレがおもしろくならねぇわけがねぇ!!

 ところが実際に観てみると、バルデム演じるシルヴァは『ノーカントリー』のシガーとはまったく違うタイプの悪役だった……というか、意外なくらいに007シリーズにしっくりくる「ありえなさ」を持った、怖いのになぜか可愛らしさもあるキャラクターになっていたのです。これには、俳優ハビエル=バルデムの対応力の高さと、伝統のシリーズに挑みながらも「現場を楽しむ遊び心」を忘れないでいる豪胆さを感じないわけにはいきません。

 今回『スカイフォール』のメイン敵という栄誉を勝ち取ったシルヴァは、インターネットを通じて世界中の情報を操作することができる神のようなハッカー能力を持ったテロリスト集団のリーダーでありながらも、「世界征服」などという野望にはいっさい興味を示さず、ただただイギリスの諜報機関「 MI6」を壊滅させ、そのトップである「M」(演・ジュディ=デンチ)を失意のうちに死に追いやることだけを目的に世界規模の大規模テロ作戦を発動させるという、非常にひねくれた行動をとる人物です。
 そして、彼がそこまで MI6にこだわる理由はといいますと、なんと彼自身がかつて MI6に所属していた凄腕のスパイ工作員でありながらも(007のような「00課」所属ではなかったらしい)、行き過ぎた独断専行のために MI6に見捨てられ、地獄のような拷問の末に公式には死んだものとみなされていたという、いわば「007の同類にして大先輩」にあたる存在だったということと、それゆえのMに対する愛憎相半ばする怨念があったからだったのです。

 「愛憎相半ば」! まさにこここそがシルヴァのキャラクターのミソで、彼は用意周到にMを殺害する計画を組み立てて実行するのですが、M本人に対峙した時には常に笑顔と優しい声で彼女に接し、MI6時代以来のクセなのか、007と同じように彼女のことを「マム」と呼ぶのです。そしてあの、スコットランドの廃教会の中で繰り広げられたシルヴァとMとのやりとり! まさしくバルデムだからこそ、複雑な人間性を的確に演じきってみせた名シーンと言えるのではないでしょうか。

 とまぁ、このように実に屈折した犯行動機を持った狂気と復讐の鬼シルヴァだったのですが、それ以上に見逃せないのは、そんなシルヴァが常にオシャレなファッションに身を包み、笑顔とジョークをしょっちゅう振りまきながら、「僕は MI6時代に君(007)など足元にも及ばない業績を残した。」だの「バカバカしいスパイ兵器とか、蹴ったり殴ったりの格闘とか、そんなのはもう飽き飽きなんだよ、ぼかぁ~。」だのという大口をたたく魅力的なカリスマになっていることなのです。ここの、クールで一匹狼なダニエル・ボンドにはないおもしろみを持ったキャラクターが対峙するという、わかりやすいにも程がある対立構図こそが、「世界のエンタメ」007シリーズのゆずれない単純明快さなんですね!

 ただし、ここが俳優バルデムのすごみなんですが、ふざけた言動をやめて真顔になったとたんに、その迫力ありまくりの顔面が、ダニエルも文字通り「顔負け」するような、復讐と狂気をはらんだ冷たさをむき出しにしてくる、そのギャップが怖すぎるんですよ!! 使い古された言い回しですが、「次の瞬間に何をしだすかわからない」恐ろしさ。ここが、バルデム起用の最大のポイントなんではないのでしょうか。
 どんなに軽いノリでも、悪役のバルデムはやっぱり怖い!! でも、警官の制服は死ぬほど似あわない。

 ところで、よくよく考えてみると、組織に見捨てられた元スパイという過去と、現在の「世界的ネットワークを持ったテロリスト集団の首魁」という立場とは、ちょっと簡単にはつながりそうにない距離と違和感があって、キャラクターとして現実味のない部分が多すぎるシルヴァなのですが、とにかく登場した時のバルデムの演技がおもしろすぎる! その一点で「まぁ、こまかいことは抜きということで……」とサクサクお話を進めていくストーリーラインに、いかにも007シリーズらしい大雑把感がただよっていますねぇ。

 そんなわけで、私がこの『スカイフォール』でいちばん夢中になってしまったのは、やっぱりあのインパクトありすぎな、豪快な造作の顔から繰り出される笑顔と低音の美声が最高なバルデムさんでした。ただもちろん、これはダニエル・ボンドの冷静沈着なヒーロー像がしっかりできあがっているからこそ成立する計算されつくした構図のほんの一部であり、バルデム1人の才能があればいいという安易なレベルの話ではないことは明らかです。
 でも、007と話をするときの新しいおもちゃをいじくるような喜々とした笑顔とか、007に「アッチ系?」をにおわせて迫ったのにすげなくされたときに見せたスネ顔とか、自分の死の直前に007の捨てゼリフを聞いたときに浮かべた、「おまえはいっつもそうやってカッコイイのな!」みたいな恨みがましい上目づかいとか、とにかくこの『スカイフォール』は、「悪役の楽しい演技があってこその007シリーズ」ということを再認識させてくれる作品でした。


 ところで、やっぱり007シリーズといえば「今回のボンドガール」ということになるのですが、いちおう公式上はマカオでカジノの元締めをつとめているシルヴァの愛人を演じたフランス人女優のベレニス=マーロウと、007の同僚である MI6諜報員を演じたイギリス人女優のナオミ=ハリスの2名ということになっているらしいものの……

 いやいや! 今回のボンドガールは別の人ですよねぇ~!! 観た方ならばみなさんそう思うでしょうよ。

 ともかく、全体的にダニエルのアクションとバルデムの顔のつるべ打ちで女性の入り込むスキの少ない『スカイフォール』だったのですが、思わぬ人物にスポットライトが当てられ、あの印象的なラストシーンへと続いていく流れは、007シリーズ、特に1990年代以降にファンとなった人にはたまらない感動をもたらすものになってのではないでしょうか。ま、なにはともあれ「お疲れさまでした……」ということで。
 でも、ここが007シリーズの老舗旅館なみに心づくしが行き届いているところで、ちゃんとそれ以前のオールドファンも喜ぶ「ボンドカー・アストンマーティンDB5 の復活」があったりもすんのね! ボンドカーってちゃんと役に立つんだねぇ。


 さぁさぁ、ここにきてダニエル=クレイグの007シリーズは『カジノロワイヤル』から始めていた「007成長の物語」という部分をさらにおし進めていき、シリーズのレギュラーキャラである「M」「Q」「Ms.マネーペニー」「007の同僚タナー」といったあたりがそろい踏みすることとなりました。役者はみんな集まったぞ~!

 次にいったい、ダニエル・ボンドはどんな活躍を見せてくれるのでしょうか。
 悪役好きな私といたしましては、ここはぜひとも「うそ臭さの最高峰」ともいえる「世界征服をたくらむ悪の秘密結社スペクター」と、その怪しすぎる首領「エルンスト=スタヴロ=ブロフェルド」に復活してほし~い!! そういえば、007パロディの『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー』(2002年)のふざけすぎなオープニングであのケヴィン=スペイシーが Dr.イーヴルを演じてたけど、ほんとにケヴィンが本家のブロフェルドを演じることになったりして~!? きゃ~。


 ま、ないか……とにかく次回作を首を長くして待つことにいたしましょう。あ~おもしろかった。
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