長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

ね、ねみー!! 不眠症にこの一作  ~映画『あさき夢みし』~

2016年03月26日 22時12分20秒 | ふつうじゃない映画
映画『あさき夢みし』(1974年10月公開 日本アート・シアター・ギルド 120分)

あらすじ
 時は鎌倉時代中期、文永十一(1274)年。
 由緒ある貴族の家に生まれた四条は、2歳の時に母・大納言典侍(だいなごんのすけ)を亡くすが、その母を乳母とし、かつ想いを寄せる「新枕のひと」とした上皇のもとで4歳の時から育てられ、美しい女性に成長した。
 14歳のとき、四条は他に想い人「霧の暁(西園寺)」がいるにもかかわらず、上皇の寵愛を受ける。院の子である皇子を産み、女房として院に仕え続けるが、霧の暁との関係も続く。ついに霧の暁との間に女児を産むが、上皇との子であるが死産したといつわり女児は西園寺家に引き取られる。ほぼ同じ頃、皇子が夭逝してしまう。
 その後も宮廷での愛欲や男たちに翻弄され続ける四条は、次第にその生き方にむなしさを覚え、諸行無常の心に傾斜していき、幼い頃よりあこがれていた西行法師のように生きたいと出家し、諸国を放浪する……


主なスタッフ
監督   …… 実相寺 昭雄(37歳)
原作   …… 久我 二条『とはずがたり』(14世紀前半成立)
脚本   …… 大岡 信(43歳)
撮影   …… 中堀 正夫(31歳)
美術   …… 池谷 仙克(34歳)
音楽   …… 広瀬 量平(34歳)
照明   …… 牛場 賢二(?歳)
舞踊振付 …… 西田 尭(49歳)
今様朗詠 …… 赤尾 三千子(25歳)

主なキャスティング
四条(原作の久我二条)   …… ジャネット 八田(21歳)
上皇(原作の後深草院)   …… 花ノ本 寿(35歳)
西園寺 実兼(霧の暁)   …… 寺田 農(31歳)
阿闍梨(原作の性助法親王) …… 岸田 森(35歳)
近衛の大殿(原作の鷹司兼平)…… 東野 孝彦(32歳)
上皇の母(原作の姞子皇太后)…… 丹阿弥 谷津子(50歳)
前斎宮(上皇の異母妹)   …… 三条 泰子(23歳)
厳島の遊女         …… 殿岡 ハツエ(36歳)
四条の侍女めい       …… 原 知佐子(38歳)
地方の豪族         …… 渡辺 文雄(45歳)
善正寺の大納言(四条の伯父)…… 小松 方正(48歳)
庶民の男          …… 篠田 三郎(25歳)
三条坊門の殿        …… 奥村 公延(44歳)
騎馬の武士         …… 平泉 成(30歳)
院御所の武士        …… 柴 俊夫(27歳)
平 二郎左衛門       …… 毒蝮 三太夫(38歳)
厳島の武士         …… 観世 栄夫(47歳)
藤原 為家         …… 三代目 古今亭 志ん朝(36歳)
語り            …… 清水 紘治(30歳)




《本文は……当分ない。》
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またしても一見さんで観てしまった……  ~『シャーロック 忌まわしき花嫁』~

2016年03月06日 16時42分30秒 | ミステリーまわり
TVシリーズ『 SHERLOCK(シャーロック)』(2010年7月~放送 各話90分)


 『 SHERLOCK(シャーロック)』は、アーサー=コナン=ドイルの推理小説『シャーロック=ホームズ』シリーズを原案としたイギリスBBC 製作の TVドラマシリーズ。

 舞台を21世紀のイギリスに置き換え、自称「コンサルタント探偵」であるシャーロック=ホームズがスマートフォンやインターネットといった最新機器を駆使して事件を解決する様を描く。各エピソードはドイルの原作小説を下敷きとしている。
 本作の特徴として、シャーロックの視線に映る証拠品や登場人物の状態がモーショングラフィックを使った字幕で表示される演出が挙げられる。これにより、シャーロックが捉えた手がかりや情報が視聴者にも視覚的に伝わるよう描かれる。
 シーズン1(全3話)は2010年7~8月にイギリス本国で放送され、日本では2011年8月にNHK BSプレミアムで初放送された。シーズン2(全3回)は2012年1月(日本では2012年7~8月)に、シーズン3は2014年1月(日本では2014年5~6月)に放送された。各シーズンのラストは次シーズンへの引きで終わるクリフハンガー形式となっているが、制作は脚本の完成度を上げるために、一般の連続ドラマに比べれば非常に遅いペースになっている。主演の2名のハリウッド映画出演も撮影スケジュールの点で遅さに拍車をかけている。

 2015年には、「今作のキャスティングで原作小説通りに19世紀のロンドンを舞台に映像化したら」というシチュエーションのスペシャル版の撮影がスタート。『忌まわしき花嫁( THE ABOMINABLE BRIDE )』というタイトルで2016年1月1日にイギリス本国とアメリカで放送された。このスペシャル版は日本では2016年2月から劇場公開されている。最新シーズン4は2016年下半期の放送予定である。


主な登場人物
シャーロック=ホームズ …… ベネディクト=カンバーバッチ
 背が高く、暗い色の巻き毛で痩せた男。わずかな事柄から物事を類推することを非常に得意とし、自らを「世界で唯一のコンサルタント探偵」、「高機能ソシオパス(高機能社会不適合者)」と呼ぶ。スコットランド・ヤードが解決困難と判断した殺人事件を謝礼金・支給交通費無しで請け負う。自分を満足させる事件がない、特に依頼が来ない暇な時は拳銃を乱射したり、銛を振り回したりなど常軌を逸した行動をとる。頭脳明晰だが周囲を小馬鹿にして何事も自身を基準に考える。友人は少ない。
 自身は「仕事と結婚している」と言い、恋愛を軽蔑している。検視官のモリー=フーパーには恋愛感情を抱かれているが、それを知りつつ敢えて自分もその気があるように振る舞い情報を得ている。
 「マインド・パレス(精神の宮殿)」という特殊な記憶法を用いており、各地の地理や地質そして天気、細菌や暦などに関して非常に深い知識を持っている。またロンドンの道路について一方通行などの情報も含めて詳しい。その一方で、テレビ番組や出演タレントのゴシップ、地動説など興味を持たない分野への知識が全く無い。またグラフィティ・アートを描く少年やホームレスのネットワークを自身の眼や耳として利用している(原作小説のベイカー街遊撃隊に相当する)。
 服装や持ち物は非常に高価なブランド品が多い。喫煙者であるが、禁煙のためにニコチンパッチ依存症である(原作小説の薬物依存に相当する)。兄のマイクロフトとの関係はかなり疎遠だが、必要に応じて情報交換を行っている。

ジョン=ヘイミッシュ=ワトソン …… マーティン=フリーマン
 シャーロックの同居人かつ相棒。シャーロックと比べると背が低く、髪は金髪。日常的な買い物や様々な請求書の支払いをシャーロックが一切しないので仕方なく担当している。また事件の捜査に同行し、周囲に気を遣うことのない彼のフォローに回っている。当初はシャーロックをゲイだと思い、周囲からの「シャーロックとジョンは付き合っている」という誤解を嫌がっていた。
 キングス・カレッジ・ロンドンで医学を学び聖バーソロミュー病院に勤務した後、アフガニスタン紛争(2001年~)に軍医として3年派遣された。階級は大尉だった。戦地で左肩に銃創を負ったため送還されるが、PTSDに悩まされ左手の断続的な痙攣と右脚を上手く動かすことができなくなり杖をついて生活していた。定職につくこともできずロンドンでの生活を止めようとしていた時に、研修医時代の友人の紹介でシャーロックと出会うことになる。そののち症状は改善され、シーズン1の第1話後半で杖無しで歩けるようになり、第2話以降は杖を使っていない。
 誠実かつ勇敢で惚れっぽい。シャーロックと違い警察との関係も良く、シャーロックから高い信頼を寄せられるようになる。自動拳銃を所持し、射撃はシャーロックに名手と呼ばれる程の腕前である。道徳心も持ち合わせ、シャーロックのスパイをするようにマイクロフトに頼まれるが断っている。
 シーズン1でシャーロックとのルームシェアを始めて以降も金銭的に困っていることは変わらず、近所の病院で働いていた。ただしシーズン2以降はシャーロックの個人秘書のような立場となり、医師として働いている様子は見られなくなる。
 ユニクロのジーンズを愛用する。姉のハリエットとは彼女のアルコール依存症と離婚が原因で関係が悪化している。

グレッグ=レストレード警部 …… ルパート=グレイヴス
 シャーロックに捜査を依頼する刑事。性格に難があるシャーロックに対しては、その有能さから仕方なく依頼しているものの他の同僚たちと違い露骨な敵意は抱いてない。だが証拠を持ち去られたり、警察手帳をスラれたりすることには不満を抱いている。シャーロックと同じくニコチンパッチの使用者。モリアーティにはシャーロックの数少ない友人のひとりとみなされ、本人が気づかない内に人質に取られていた。

ハドソン夫人 …… ユーナ=スタッブス
 ベーカー街221B の家主。自分は1階に住んでおり2階をシャーロックとジョンに貸している。彼女の夫がフロリダ州の未解決事件の犯人であるとシャーロックが突き止め、死刑を確定させたことから知り合いになる。「家主であり家政婦ではない」と何度も言うが、2人の面倒を見て夕食を作ったりもしている。また、女性に対する扱いが冷淡なシャーロックから唯一温かく接せられている女性でもあり、彼女もモリアーティからシャーロックの友人のひとりとして目をつけられている。

マイクロフト=ホームズ …… マーク=ゲイティス(本ドラマシリーズのエグゼクティブ・プロデューサーかつ共同制作者かつ脚本家でもある)
 シャーロックの兄。初登場時は正体を明かさずジョンを誘拐し、弟のスパイをして欲しいと要求している。シャーロックとの関係は悪く、体重の増減が激しいことを馬鹿にされている。だがその頭脳は弟以上に明晰で、推理力も上回っている。シャーロック曰く「危険な男」。
 「イギリス政府の小さな地位」にあると言うが、街中の監視カメラを自由に動かせたり他国の大統領選を操作できたりと本人が言う以上に大きな権力を握っていることを仄めかしている。個人秘書のアンシアと行動を共にしている。原作小説と同様に、特定の部屋以外では口を開いてはいけないという規則を持つ秘密クラブの「ディオゲネス・クラブ」の会員。
 モリアーティを危険視し、尋問を行うものの犯罪の尻尾を掴めずに釈放している。

モリー=フーパー …… ルイーズ=ブリーリー
 聖バーソロミュー病院の遺体安置所に勤める法医学者。シャーロックに片想いをしており、彼が死体を調べられるように自らの立場を利用して度々便宜を図っている。シャーロック曰く「化粧をしないと地味な顔」。ジム=モリアーティと交際していたこともある。シャーロックには化粧や服装で中傷に近い言動を受けることも多いが、彼女もジョンたちと同じく仲間のひとりとして認識されている。

アイリーン=アドラー …… ララ=パルヴァー
 王族や上流階級の男女を相手にした SMサービスを仕事としている女性。国家や政府に関わる秘密を抱えており、言動は支配的。
 「バッキンガム宮殿の主」から依頼を受けてアイリーンのスマートフォンのデータを入手しようとしたシャーロックを、一度は推理の面でも肉体的にも完全に打ち負かした初めての女性。

ジム=モリアーティ …… アンドリュー=スコット
 「世界で唯一のコンサルタント犯罪者」を自称する男。全エピソードの事件の犯人に資金・情報を提供した首謀者であるが、自らの手を汚すことを嫌う。シャーロックに強い興味を持ち、また興味が無くなればすぐにでも殺すつもりだと言っている。本作の主要人物は年齢設定が比較的原作小説に近いが、彼のみ設定が青年となっており、原作の長身痩躯の老人とはかけ離れている。
 シャーロック曰く「蜘蛛のような存在」で、犯罪という糸を巡らし、自分は動くことなく悪事をやってのける天才。頭脳だけでなく演技力にも非常に長けており、シーズン1では同性愛者のふりをして正体を悟られること無くシャーロックとジョンの前に現れ、シーズン2では役者のリチャード=ブルックと名乗って女性記者に接近している。

チャールズ=アウグストゥス=マグヌッセン …… ラース=ミケルセン
 ビジネスマンでありメディア王。シーズン3全体の黒幕。西ヨーロッパ諸国の著名人についてのありとあらゆる情報に精通し、個人情報を握ることで政治的影響力を持ち恐喝を行う。原作小説『犯人は二人』のチャールズ=オーガスタス=ミルヴァートンの現代版。個人情報の宝庫ともいえる「アップルドア」を保有する。

メアリー=モースタン …… アマンダ=アビントン(ワトソン役のマーティン=フリーマンの実生活のパートナーでもある)
 シーズン3からジョン=ワトソンの交際相手として登場し、妻となり懐妊した。ある秘密についてマグヌッセンに脅迫されている。


エピソードリスト
シーズン1(2010年7~8月初放送)
第1話『ピンク色の研究』(原作小説『緋色の研究』)
第2話『死を呼ぶ暗号』(原作小説『恐怖の谷』+ 『踊る人形』)
第3話『大いなるゲーム』(原作小説『ブルース=パーティントン設計書』)

シーズン2(2012年1月初放送)
第4話『ベルグレービアの醜聞』(原作小説『ボヘミアの醜聞』)
第5話『バスカヴィルのハウンド』(原作小説『バスカヴィル家の犬』+『悪魔の足』)
第6話『ライヘンバッハ・ヒーロー』(原作小説『最後の事件』+『プライオリ学校』)

クリスマス・ミニエピソード(2013年12月24日初放送)
『幸せな人生を( Many Happy Returns )』
 シーズン3の前日譚を描いた約7分間のミニエピソード

シーズン3(2014年1月初放送)
第7話『空(から)の霊柩車』(原作小説『空き家の冒険』)
第8話『三の兆候』(原作小説『四つの署名』)
第9話『最後の誓い』(原作小説『最後の挨拶』+『犯人は二人』+『唇のねじれた男』


スペシャル版『忌まわしき花嫁』(2016年1月1日初放送 93分+特典映像22分)
 舞台をヴィクトリア朝時代の1895年のロンドンに移した特別編。日本では2016年2月19日に劇場公開。
 本作で発生する連続殺人事件は、原作小説『マスグレーヴ家の儀式』の冒頭で言及された語られざる事件『 Ricoletti of the club foot and his abominable wife(内半足のリコレッティとその忌まわしい妻)』に由来する。
 本作は脚本のゲイティスによって「最初で最後のスペシャル」として位置づけられており、シャーロックとジョンの出逢いなどの TVシリーズ中の様々なシーンが、舞台をヴィクトリア朝に移した形で再現されている。

 本編中に、ワトスンが新聞の売り子に『ストランド・マガジン』に掲載された自身の小説『青いガーネット』の出来を聞くシーンがあるが、この作品は当紙の1892年1月号に掲載された。また、シャーロックとワトスンの会話に出てくる『バスカヴィル家の犬』は1901~02年に連載された作品である。
 ちなみに、冒頭シーンでは1984~94年にイギリスのグラナダテレビで制作された TVシリーズ『シャーロック・ホームズの冒険』シリーズのテーマ曲を変奏したものが流れている。

 本作は、特別編としてイギリスとアメリカで2016年1月1日に TV放映された。その後、脚本を担当した2名による特典映像が加えられ、オーストラリアやヨーロッパ各国、日本、中国などで劇場公開された。

特典映像1『脚本家スティーヴン=モファットと巡るベーカー街221B の旅」(6分)
 脚本のスティーヴン=モファットが、スペシャル版のために作られたセットと、時代背景を解説する。
本編 『シャーロック 忌まわしき花嫁』(93分)
特典映像2『シャーロック製作の裏側 主要キャスト・スタッフとともに』(16分)
 脚本&マイクロフト役のマーク=ゲイティスが、主要キャスト陣(カンバーバッチ、フリーマン、アビントン、スタッブス、スコット)にスペシャル版の内容や演じる役柄についてインタビューする映像。最後にモファットとの脚本家対談を行っている。


主なキャスティング
シャーロック=ホームズ   …… ベネディクト=カンバーバッチ(39歳)
ジョン=ワトスン医師    …… マーティン=フリーマン(44歳)
ハドスン夫人        …… ユーナ=スタッブス(78歳)
レストレード警部      …… ルパート=グレイヴス(52歳)
マイクロフト=ホームズ   …… マーク=ゲイティス(49歳)
モリアーティ教授      …… アンドリュー=スコット(39歳)
検死官フーパー       …… ルイーズ=ブリーリー(36歳)
メアリー=ワトスン     …… アマンダ=アビントン(41歳)
アンダーソン        …… ジョナサン=アリス(44歳)
カーマイクル夫人      …… キャサリン=マコーマック(44歳)
ユースタス=カーマイケル卿 …… ティム=マッキナリー(59歳)
エミリア=リコレッティ   …… ナターシャ=オキーフ(29歳)
トーマス=リコレッティ   …… ジェラルド=キッド(42歳)

主なスタッフ
監督 …… ダグラス=マッキノン(?歳)
脚本 …… スティーヴン=モファット(54歳)、マーク=ゲイティス
音楽 …… デヴィッド=アーノルド(54歳)、マイケル=プライス(?歳)
制作 …… BBC、ハーツウッド・フィルムズ
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