長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

あんまりおだてられんのも考えもんだねぇ ~映画『ゴジラ 星を喰う者』~ 黄金の本文

2018年11月21日 20時14分49秒 | 特撮あたり
 どもども、いつもお世話になっております、そうだいでございます。
 いや~、毎日、忙しいです。忙しいまま、今年2018年も終わりに近づいております……結局、今年もバッタバタよ!
 そんな中でもまぁ、この映画を見逃すことだけはできなかったのです。

 そう、あのおギドラさまが、満を持して「アニゴジ」シリーズのラスボスとして降臨なさるというのですから、これを観に行かずして一体なにが『長岡京エイリアン』かと!!

 ……といった感じでありまして、今年の5月に公開されたアニゴジの前作『決戦機動増殖都市』に続きまして、今回もいそいそと映画館に足を運んだわけであったのでありますが、おギドラさまの最新2018モデル、そのご活躍のほどは~!?


堂々たる悪役っぷりは流石でしたが……ハードル上げすぎじゃね!?


 こんな感じだったでしょうか。満足はしたけど、ちょ~っと違うんだよなぁ。おギドラさまらしくもあり、おギドラさまらしくもなし!

 いや、なんてったってアニゴジですから! 前作でもさんっざん期待値を上げておきながら、ああいった感じに見事にメカゴジラ復活をスルーしちゃったアニゴジなんですから、そりゃおギドラさまだって、フツーに映像化するわけがないのです! それはわかってた。
 メカゴジラ、ねぇ。なんであんなに、かたくなに復活させなかったんでしょうかねぇ。もちろん、怪獣型である2万年前のメカゴジラよりもずっと強大になった決戦兵器としてメカゴジラ・シティを登場させたのは非常に良かったのですが、せっかく怨敵ゴジラがシティの中心部にまで出張って来てくれたのですから、せめて一瞬だけでもいいから、上半身だけでもいいから、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版・破』の第8の使徒みたいに怪獣型になったメカゴジラのマニピュレーターみたいな部分が出てきてゴジラを押さえつけるとかいう演出があっても良かったと思うんですけどね。アニゴジって、そういうファン向けのサービスを全然やってくれないからイヤなんだよなぁ。でも、徹底した塩対応が実にアニゴジらしい気もするし、まぁよしとしましょう。
 だいたい、あんなに東宝怪獣ほぼフル登場だった小説版のアニゴジ前日譚(『怪獣黙示録』と『プロジェクト・メカゴジラ』)の中でも、メカゴジラだけは完成前に基地をゴジラに壊されて起動しなかったという残念きわまりない扱いになってますからね。キングシーサーとかチタノザウルスだって出番があったのに、なんとあわれな……ひとりだけ抜け駆けしてスピルバーグ監督の映画に出ちゃったことへのひがみか!?

 それでまぁ、アニゴジの前日譚小説にも前2作にもいっさい登場していなかった我らがおギドラさまが、ついに前作の中盤ぐらいで名前だけ X星人の口から語られるようになって、いよいよ本作で「黄金の終焉」としてゴジラの前に立ちはだかるとか! 悪役としてこれ以上のお膳立てがあるでしょうか、いや、ない!!

 前回の記事での付録にもある通り、怪獣王ゴジラの最大のライバル怪獣としても有名な宇宙超怪獣キングギドラの、記念すべき10回目の登場作こそが今回の『星を喰う者』となるわけであります。さすがに単独映画シリーズ持ちのモスラには後れを取りましたが、それでも堂々の2ケタ入りよ!

 宇宙の破壊神として1964年に地球に降臨したおギドラさまでしたが、一見きらびやかなその黄金のお姿も、10作目の今回に至るまで挫折が全く無かったというわけでは決してなく、むしろ多難ないばらの道と言うべきものでありました。
 1965年には早くも X星人に使嗾される屈辱を味わい、68年にはキラアク星人に招かれて久しぶりに出現したかと思えば、待ち受けていたゴジラら地球怪獣7頭の一方的なリンチに遭い、初めて死亡の憂き目を見てしまいます。72年に最初の復活を遂げるも、相方のガイガンが人類のメーサー殺獣光線車の攻撃にすら昏倒してしまうヘタレだったためにゴジラ・アンギラスのペアになすすべもなく敗退し、続く73年の流星人間ゾーンにおいても、翼で突風を起こすくらいの攻撃しかしない棒立ち状態だったために、すきを見て間合いに入ったゾーンに首中心をボッコボコにされて撤退してしまいます。昭和のおギドラさまは、空を飛んでいないと基本的に勝ち目がない!
 さて、平成の新時代に入って復活したおギドラさまにも苦悩の道行きは際限なく続き、91年には「未来人のペット3匹が水爆実験の爆発に巻き込まれて誕生した変異怪獣」として、98年には「地球の生命体のエネルギーを吸収する恐怖の大魔王」として、2001年にはなぜか「日本列島を守る護国聖獣」として映画に登場します。経歴がむちゃくちゃ! しまいにゃ正義の怪獣になっちゃってるよ! でも、日本を守ると言ってるだけで「日本に住んでいる人類を守る」とは一言もいってないので、ギリギリOK ……にはならないか。何よりも、あの従順な忠犬みたいな顔が大キライ。
 かろうじて98年のグランドギドラは造形も立ち回りも昭和の初代おギドラさまの気風をかなり残していて非常にいいのですが、いかんせん平成『モスラ』シリーズの中での登場なので、結局はあのモスラ単体に負けてしまうし、そのお身体も主人公との対比を考慮して「身長60メートル」にダウンサイジングされてしまっているのが無念でなりません。
 それで、2004年の『ゴジラ FINAL WARS』では、キングギドラという従来のお姿ではないのですが、「宇宙最強超怪獣カイザーギドラ」という上位互換のパワーアップタイプとして登場! したのですが、映画の時間的な都合もあってか、印象としては結構あっけなくゴジラにやっつけられてしまったような気がします。もともとボリュームのあるおギドラさまに輪をかけて豪華感を足すためか、スーツの体格が四つ足の「ジャンボキング」体型になっているのですが、それがかえって機動性を低下させてもっさもっさした鈍重な印象になってしまっていたし、主な武器がビームか噛みつきという「いつもの」新味のない感じになっていたのも残念でしたね。だいたい、全身黄金の怪獣がパワーアップしたら一気にくすんだ黒っぽい体色になっちゃうって言うのも、う~ん。要するに、存在自体が至高のおギドラさまを余計にランクアップさせようというこころみ自体が、蛇足で不遜以外の何者でもなかったということなのでしょう。身の程をわきまえなさい。
 それにしても、おギドラさまの復活はカイザーギドラ以来の14年ぶりになるんですか。前の出演との間にこれほどの時間が空くのも久しぶり(史上最長は『流星人間ゾーン』~『ゴジラ VS キングギドラ』の「18年」)になるのですが、気がつけば『 FINAL WARS』もそんなに昔になるのかぁ。

 そんでもって今回の「星を喰う者」、究極の最強宇宙怪獣ギドラのお出ましなのでありますが、まぁなるほどそう来ましたかといいますか、「ギドラの首だけでゴジラに対応する」という演出に、まずは驚き入りました。ゴジラなぞ、全身で戦うにも値せずと! 大きく出ましたね~。

 今作におけるおギドラさまは、肩書も「高次元怪獣」ということで、ゴジラや地球人類、X星人やブラックホール第3惑星人(本記事では「エクシフ」や「ビルサルド」の呼称をあえて原典に戻しています)のいる次元とは違う次元に棲む怪獣ということになっています。そのため、作品の世界に登場する時はブラックホールを通じて出現するのでギドラの全身が出るということはなく、3つのブラックホールから別々に黄金に輝く首のみがニュルニュルと出てきてゴジラを襲うという形になっているのです。その身体の全長は、地球で確認できた首部分のみで「約20km 」ということで、全身なぞ測定不能! 作中、主人公たちの脳内に予兆のようなイメージ映像でギドラの全身シルエットは出るのですが、結局そのお姿が出てゴジラと相まみえるということはなかったのです。アニゴジらしいねぇ!

 その規格外の大きさに加えて、本作でのギドラはまさに「黄金の終焉」という X星人の尊称に恥じないラスボスっぷりを見せつけ、小説版の前日譚も含めて今まで同等の脅威にほとんど出遭わなかったゴジラ(いいとこメカゴジラ・シティくらい)が、なすすべもなくギドラの噛みつき攻撃だけで瀕死の重傷を負ってしまい、逆にゴジラの熱戦攻撃はギドラには全く通用しないという、まさしく異次元なパワー差でゴジラを圧倒してしまいます。現次元の生物や兵器の攻撃がいっさい効かないのに、ギドラの攻撃だけが相手に通じるという一方通行な関係がすごい&ずるい! 初代も含めて、今までこんなに段違いの能力差でゴジラを追い込んだことがあっただろうか!?

 ただ、まぁその……このまんまゴジラがギドラに喰べられて地球も丸ごといかれちゃったら救いも何もないんでねぇ。そこはやっぱり悪役怪獣の哀しさと言うべきか、ご多分に漏れず本作のおギドラさまにも、その異次元なパワー差を縮める「弱点」はちゃんと用意されており、そこを見事に突いた主人公ハルオの活躍により X星人の野望はついえ、地球上で「現次元化」してしまったギドラの3本の首はゴジラによって物理的にボッコボコにされ(もはや恒例の様式美♡)、生き残った首がはふはふのていで逃げ込んだブラックホールの穴もゴジラの熱戦によって3つともきれいに爆破されてしまうのでした。この無様な敗残っぷりも、X星人との連携自体が弱点となってしまっているという構図も、まさに昭和ギドラへのリスペクトに満ち溢れていますよね。やっぱり、ファンへの対応に関してかなり冷ややかなアニゴジシリーズではありますが、根底には原典たるゴジラシリーズへのそうとうに深い造詣と理解がありますよね。なんだかんだ言っても、虚淵玄さんの作品構想はすばらしい。
 特にシリーズの最終作となる本作のラストは、怪獣の存在を通じての痛烈な文明批判ということで、個々の点だけで観れば確かに人類のゴジラへの屈服と取られてもおかしくないバッドエンドなのですが、大きな視点で観れば「文明の発展を引き換えに、人類の小さな幸福と尊厳を守った」希望に満ちた選択とも取ることができるわけで、非常に完成度の高いしめくくりとなっていたかと思います。
 2万年後の地球だとか、ゴジラの顔がおじいちゃんみたいだとかいう見てくれだけで面食らって、アニゴジを食わず嫌いするのは大きな損ですよ! ゴジラシリーズの一環としてというよりも、ひとつの SF叙事詩として楽しむべき作品かも知れませんね。

 話を戻しますが、そういったストーリー上のお膳立てとして、今回のおギドラさまはもうこれ以上望むべくもない程の厚遇を受けているわけなのですが、なんだか映像化にあたっての扱い方がもったいないというか、作品に最初っから出ずっぱりというわけでもないのに、後半に出てからの活躍っぷりに、おギドラさまならではの「豪快さ」が欠けているんですよね。なんか、しみったれてる。
 まず、宇宙空間の中の黒い穴からポッと出てくるというのが地味なわけですが、地球人類最後の希望だか何だか知りませんが、ろくな武器も持っていないたかだか全長1.5km 程度の宇宙船1台を破壊するのにねちねち時間をかけているのが実におギドラさまらしくないです。映画館で観ていたので正確には計っていないのですが、あれ、おギドラさまの顕現からアラトラム号が爆散するまで1分以上かかってましたよね!? 遅い! 遅いよ~。あんなの、初代おギドラさまだったらまともに相手にもせずに引力光線あてながら素通りでドカーン!でしょ。真の破壊神は、相手をもてあそんで殺すような関心の情すら見せないのです。そんな憐み、あるわけねぇだろ! 殺される側の傲慢ですよね。

 あと、もうひとつ不満なのは今回のギドラのデザインなのですが、それ自体は特にどうでもよろしいのですが、制作スタッフがそのデザイン元に関して「ゴジラがもし全く違う進化を遂げたら」という構想の元に、作中にゴジラの派生怪獣として登場したセルヴァムをイメージと CGモデリングの基本にしたというのです。

 は!? おギドラさまが、あの大宇宙の破壊神おギドラさまが、ちっぽけな辺境惑星・地球の怪獣ゴジラとかセルヴァムなんかと同類!? ふざけんのもいい加減にしろよ!!
 地球なんかのちゃっちいスケールで想像すんじゃねぇ!! セルヴァムなぞからおギドラさまをデザインするだなんて、神を冒涜するにも程というものがあるわ!! スライムを元に竜王のデザインを考えるバカがどこにおる!?

 この制作スタッフの姿勢にはカチンと来てしまいましたね……実際舞台裏がそうだったとしても、公式見解で言うんじゃねぇよ! 想像力の貧困さというか、引き出しの少なさを露呈してるだけじゃんかよう!! やめてくれよォ。

 ま、そういうわけで今回も、我が『長岡京エイリアン』の恒例みたいに最後にブチ切れてしまいましたが、やっぱりアニゴジはおもしろかったですよ。色々ととっつきにくい部分もありますが、一度は観ておくべきシリーズですね。ともあれ、おギドラさまも無事に復活していただけて良かったですよ。

 そして、実は今回の興奮も冷めやらぬ来年には、いよいよあの「ハリウッド版ゴジラ」シリーズを舞台にしておギドラさまが復活されるといううわさも、ちらほら! お次は首だけなんていうケチケチした形にはならないでしょう。実に楽しみですね……いかんせん舞台があっちなので、初代のような「東洋の龍」っぽいデザインにはならないかと思うのですが、西洋のドラゴン系だったとしても、ムートー夫妻ごときに勝って調子に乗っているギャレゴジの横っ面をひっぱたく活躍に期待したいですね。来年もゴジラが熱い!!


 最後に余談なのですが、巷間なにかと話題のソフビ「ムービーモンスターシリーズ」のおギドラさま、もちろん私も買いましたよ。
 3000円……ろくな可動部分もないこれが、3000円か。

 いや、私も X星人に負けないくらいのおギドラさま信者を自認しておりますので、文句は申しません! 申しませんが……はぁ。

 なんか、マンゴーゼリーとかオレンジグミがめっちゃ食べたくなるおギドラさまですよね。星じゃなくて、お前が食欲をそそってどうする!! ぎゃふん。
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あんまりおだてられんのも考えもんだねぇ ~映画『ゴジラ 星を喰う者』~ やっぱり資料編

2018年11月14日 22時39分24秒 | 特撮あたり
アニメ映画『 GODZILLA 星を喰う者』(2018年11月9日公開 91分)
 『 GODZILLA 星を喰う者』は、ポリゴン・ピクチュアズ制作による日本の長編アニメーション映画『 GODZILLA 』三部作の第三作。「ゴジラ」シリーズの通算第32作にあたる。

あらすじ
 対ゴジラ決戦機動増殖都市「メカゴジラシティ」の陥落後、ユウコは脳死状態と判定され、ハルオは自らの選択の結果に打ちひしがれる。一方、エクシフはハルオがナノメタルの侵食を受けなかったのは神の加護によるものだと生存者たちに説き、ハルオを神に選ばれた英雄に祭り上げることで、エクシフの宗教を地球人類により強く布教することに成功する。ハルオは、自らを含む幾人かが浸食を免れたのはフツア族の治療によるものであると訴えるが、エクシフの大司教メトフィエスは信者を増やし続け、自分たちが崇める「神」を呼び出す準備をしていることを告白する。
 ハルオのメトフィエスへの不信感が募る中、恒星間移民船アラトラム号では、ビルサルドを中心に、ゴジラ撃滅の絶好のチャンスを逃したハルオを断罪する声が上がる。ビルサルドによってアラトラム号の動力室が占拠されたとの情報を受け取ったハルオは、種族間の対立を鎮静化するために、マーティンの提案で身を隠すこととなる。しかし同じころ、メトフィエスは信者たちとともに神を呼び出す準備を着々と進め、遂にエクシフが神と崇める高次元怪獣「ギドラ」を召喚する。アラトラム号を撃沈し、ゴジラをも圧倒するギドラの力を目の当たりにしたハルオは、エクシフの真の目的を知るためにメトフィエスと対峙する。

主なスタッフ
監督   …… 静野 孔文(46歳)、瀬下 寛之(51歳)
脚本   …… 虚淵 玄(45歳)
音響監督 …… 本山 哲(41歳)
キャラクターデザイン …… コザキ ユースケ(40歳)
造形監督 …… 片塰 満則(54歳)
美術監督 …… 渋谷 幸弘(57歳)
音楽   …… 服部 隆之(52歳)
アニメーション制作 …… ポリゴン・ピクチュアズ
製作・配給 …… 東宝

主な登場人物
地球人
ハルオ・サカキ    …… 宮野 真守(35歳)
マーティン=ラッザリ …… 杉田 智和(38歳)
アダム=ビンデバルト …… 梶 裕貴(33歳)
ウンベルト=モーリ  …… 堀内 賢雄(61歳)
タケシ=J=ハマモト  …… 山本 兼平(41歳)
マルコ=ジオーネ   …… 柳田 淳一(31歳)
エクシフ
メトフィエス …… 櫻井 孝宏(44歳)
エンダルフ  …… 山路 和弘(64歳)
ビルサルド
ハルエル=ドルド …… 中井 和哉(50歳)
フツア族
ミアナ …… 小澤 亜李(26歳)
マイナ …… 上田 麗奈(24歳)

登場する怪獣
ゴジラ・アース
 地球人類を滅亡寸前にまで追いやった大怪獣。身長300メートル、体重10万トン。

ギドラ
 異星人エクシフが信仰の対象とする高次元怪獣。全長20キロメートル、体重不明。
 エクシフが「金色の王」、「黄金の虚無」と称する黄金の怪獣。超巨大な存在のため、劇中ではブラックホールより現出した3つの首のみが登場し、胴体や翼、尻尾を含めた全体像は、登場人物たちが幻視したシルエットのみの登場となっている。次元の狭間に生息する高次元エネルギー体であり、実体がないため人の眼には見えるが干渉や補足することは出来ない。その上、コンピューターやセンサーなどの電子機器でもその存在を検知、解析することは不可能になっている。エクシフからは信仰の対象として崇められ、エクシフから差し出された母星エクシフィルカスを筆頭に、エクシフが放浪の中で見つけた数々の惑星を文明ごと滅ぼしてきた。信仰に登場する七芒星はギドラの姿を意味し、告解する者に手を2回振り下ろす行為は、身体を3つに分けギドラに捧げることを暗示している。
 メトフィエスやエクシフの族長エンダルフが、メカゴジラシティ陥落にともないエクシフの宗教にすがった先遣隊の生き残りやアラトラム号の人々とともに儀式を執り行い、地上の生存者たちを生贄とすることでアラトラム号周辺に出現する。アラトラム号を撃沈させた後に地上へ降臨し、ゴジラと対峙する。
 地球次元側からの観測・干渉を一切受け付けず、ギドラ側からは非対称性透過シールド等の防御手段を無視して自在に攻撃を行えるという絶対的な優位性を有しているが、地球次元側と同様にギドラ単体では地球次元側の観測ができないという弱点を抱えており、捕食対象の補足にはエクシフによる観測を必要としている。
 3DCG モデルは、監督の瀬下寛之のラフスケッチを元にしている。「全く違う進化をしたゴジラ」というイメージを再現するため、モデリングは劇中に登場するゴジラの派生怪獣セルヴァムを発展させる形で行われた。ウロコに相当する部分は植物のバラやヒイラギのトゲがモチーフとなっており、攻撃性が表現されている。

登場する専門用語
エクシフ
 2035年にニューヨークに現れた異星人。母星はペルセウス座にある BD+48°740系第4惑星「エクシフィカルス」。10万年前に母星をギドラに差し出し、放浪の末に地球へと飛来した。エンブレムはギドラの首・翼・足の数を模した七芒星。
 ビルサルド以上の長命種で、「ゲマトロン演算」と呼ばれる技術をもつ。古代日本のみずらのような髪型が特徴で、人類に比べやや高い位置に耳が付いている。「自己犠牲と奉仕による魂の救済」や「他者への献身」、「宇宙知性に身を捧げる」ことを教義とする宗教を信奉しており、種族は教皇を中心とする階級社会によって統治されている。宇宙放浪者となってからは、同じ試練に晒された種族に導きを示す伝導の道こそが使命だと考えるようになったとされ、様々な文明と接触、融和したうえで、その星ごと文明をギドラに差し出すことを繰り返していた。地球では教えを広めるために積極的に人類と交わり、ゴジラの出現で既存の宗教への信仰を失った人類に新たな精神的支柱を与えた。恒星間移民船の中では多くの乗員の心の拠りどころとして機能する。
 名前は「ゴジラ」シリーズの X星人に由来している。

ビルサルド
 2036年にロンドンに現れた異星人。母星は惑星軌道上にブラックホールが存在するはくちょう座 V1357系第3惑星「ビルサルディア」。過酷な環境を生き残るために母星をナノマシンで管理・維持しようとしたが失敗し、ブラックホールの脅威によって故郷を追われ地球へ飛来する。
 優れた科学と工業技術をもち、移民の対価として人類に亜空間飛行などのオーバーテクノロジーや、量子デバイスによる独自のアビオニクスとベトロニクスを装備した最新鋭兵器、放射能除染用の抗核エネルギーバクテリアをもたらした。地球連合の元では科学者、技術者として主に軍の中枢で働いていた。16進数を元にした文字を使っており、メカゴジラシティの制御スクリプトにもこの言語が用いられている。
 平均寿命は約200歳で、人工臓器を移植した頑強な肉体と、合理主義を重んじる精神構造が特徴。特に科学至上思想が種族全体に浸透しており、自然は自分たちを容赦なく滅ぼそうとする敵で、自らの手で支配し制御しなければならないという価値観を持ち、「科学力の水準」によって人型種族を定義している。加えて、より効率的な形態となって同胞に貢献できることが栄誉だと考えるため、「最も非効率」な有機的な肉体さえも必要とあらば平気で捨て去り、機械と同化することすら厭わない無機質で冷徹な面も持ち合わせている。
 名前は「ゴジラ」シリーズのブラックホール第3惑星人に由来している。

フツア族
 2万年後の地球でハルオたちが遭遇した人型種族で、地球外惑星移民計画の選別に漏れて地球に取り残された人類の子孫が守護怪獣モスラの遺伝子を取り込み適応して誕生した種族。かつてゴジラに敗れた際にモスラが墜落して生じた深さ100メートルの陥没孔に集落を築いて暮らしている。
 褐色の肌と、その表皮に浮かび上がった白い紋様が特徴で、身体からはゴジラ細胞やナノメタルの浸食を防ぐ効果のある鱗粉のような分泌物を放出している。これによってヘルメットや気密服を着用せずに毒性の大気中でも活動が可能となる。小柄だが肩幅が広く筋肉質で、人類を凌駕する運動神経を見せる。コミュニケーションはテレパシーによって相手の脳内に直接語り掛ける形で行われ、巫女のミアナとマイナを介することでより強い交信が可能となる。言語によるコミュニケーションの必要性はないが、人類語を短時間で理解し発するだけの知能も持ち合わせている。生活面では照明に虫の油やひかりごけを用いたり、乾燥した藻や苔、野菜、昆虫を摂取する点や、古代日本の弥生式土器のような素焼きの食器を用いるなど、原始的な面が目立つ。その一方で優れた知性も証明されており、飾り紐や組み紐を用いた文字文化を持ち、武器には森のゴジラ細胞性の植物を主に利用し、ナノメタルでコーティングしたセルヴァムの牙を矢じりや槍の刃、ナイフに加工している。
 モスラの陥没孔の西側におよそ1キロメートルの範囲に渡って地下に居住区と墓所、神殿が広がっており、陥没孔にはメカゴジラシティへの通路、シェルター、兵士たちのキャンプ、廃棄場所が存在する。
 地球へ帰還した人類を「ワタリガラス」と呼び、ゴジラ・アースの攻撃で散り散りになった先遣隊の面々を保護する。
 「ゴジラ」シリーズのインファント島の原住民族と小美人がモチーフとなっている。

地球外惑星移民計画
 怪獣による人類滅亡を危惧した地球連合が、種の存続のために発動した移民計画で、エクシフのゲマトロン演算で選出された合計15,000名の人類を、異星種とともに恒星間移民船2隻で他星系に脱出させるというもの。
 乗員の選別は、恣意的な意図が介在しない公正な抽選を行い、人類の文化・文明の維持、政治的正統性など、様々な観点を総合した上で、合理的に決定されたとされる。地球に残存する数億の人類を見捨てる判断でもあったことから、数多くの反対派や、乗船許可を奪い取るため殺人を犯す者を生み、テロ行為で大きな妨害を受けるが、オラティオ号は2048年1月に、アラトラム号は同年3月14日に出航した。しかし、アラトラム号の計画はタウ星e の環境が人類の移住には不適格だったために事実上破綻。ゲマトロン演算でも20年以内に生存に適した惑星を発見できる可能性は絶望的という試算が出たことから、地球への帰還が決定された。


≪特別ふろく いちばんの働き者は誰だ!? 東宝怪獣の作品登場回数ランキング!!≫
※2018年に完結したアニメ『 GODZILLA 』三部作までの歴代東宝特撮映画と東宝怪獣の登場する特撮作品( TVドラマやハリウッド映画)、その前日譚にあたる小説『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年10月刊)および『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年4月刊)に複数回登場した怪獣をまとめ、その回数をランキング付けしています。
※登場した作品によって性質が全く異なる怪獣であったとしても、同じ名前の場合は同じ怪獣として加算しています(例:宇宙超怪獣と超ドラゴン怪獣、護国聖獣み~んないっしょ)。
※同じ作品内に複数個体登場した場合は「1回」とカウントしています(例:メガヌロンやカマキラスの群体、モスラの幼虫と成虫など)。
※同じ「ゴジラの幼体」として登場するミニラとベビーゴジラは、性質の違いから別の怪獣として区別しています。
※『ゴジラ VS スペースゴジラ』(1994年)に登場したフェアリーモスラと、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)に登場したカイザーギドラは、それぞれモスラとキングギドラの形態の一つと解釈して合算しています。
※アニメ『 GODZILLA 』三部作に登場する異星人エクシフは X星人、ビルサルドはブラックホール第3惑星人として合算しています。
※円谷プロのウルトラシリーズで有名な「東宝怪獣の着ぐるみの改造」によって造形された怪獣はカウントしませんが、『ウルトラQ 』第23話『南海の怒り』に登場した「大ダコ スダール」だけは、改造もへったくれもなくまんま同じ形態なので、例外としてカウントに入れました。まぁ、ハレのピン仕事だし、いいじゃないの……
※怪獣の名前の前につく肩書は、最初に登場した時のものを使用しています。
※2018年までの時点で1回しか登場していない怪獣は省略しています(例:ショッキラス、ムートー夫妻など)
※過去作品の映像の流用のみで新規撮影がない場合はカウントしていません。市販の玩具を再利用して撮影された TVドラマ『ゴジラアイランド』(1997~98年放送)もカウントしていません。
※アメリカ映画が発祥となっている怪獣キングコングは、東宝特撮映画に登場した作品のみをカウントしています。

第1位 水爆大怪獣ゴジラ(36作)
 注意:ハリウッド映画『 GODZILLA』(1998年)に登場した怪獣は、強足怪獣ジラのほうに加算しています。あしからず……

第2位 巨大蛾怪獣モスラ(16作)
 『モスラ』(1961年)、『モスラ対ゴジラ』(1964年)、『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『ゴジラ VS モスラ』(1992年)、『ゴジラ VS スペースゴジラ』(1994年)、『モスラ』(1996年)、『モスラ2 海底の大決戦』(1997年)、『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998年)『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年)、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)、『 GODZILLA 星を喰う者』(2018年)

第3位 宇宙超怪獣キングギドラ(10作)
 『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)、『怪獣大戦争』(1965年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年)、『流星人間ゾーン』(1973年)、『ゴジラ VS キングギドラ』(1991年)、『モスラ3 キングギドラ来襲』(1998年)、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 星を喰う者』(2018年)

第4位 スーパーロボット怪獣メカゴジラ(9作)
 『ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)、『メカゴジラの逆襲』(1975年)、『ゴジラ VS メカゴジラ』(1993年)、『ゴジラ×メカゴジラ』(2002年)、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 』(2003年)、『GODZILLA 怪獣惑星』(2017年)、『レディ・プレイヤー1』(2018年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)、『GODZILLA 決戦機動増殖都市』(2018年)

第5位 空の大怪獣ラドン(8作)
 『空の大怪獣ラドン』(1956年)、『三大怪獣 地球最大の決戦』(1964年)、『怪獣大戦争』(1965年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『ゴジラ VS メカゴジラ』(1993年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

第6位 暴竜アンギラス(7作)
 『ゴジラの逆襲』(1955年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年)、『ゴジラ対メガロ』(1973年)、『ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 知的宇宙人 X星人(7作)
 『怪獣大戦争』(1965年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、アニメ『 GODZILLA 』三部作(2017~18年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 大宇宙ブラックホール第3惑星人(7作)
 『ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)、『メカゴジラの逆襲』(1975年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、アニメ『 GODZILLA 』三部作(2017~18年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

第9位 海魔 大ダコ(6作)
 『キングコング対ゴジラ』(1962年)、『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965年)、『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(1966年)、『ウルトラQ 』(1966年)、『戦え!マイティジャック』(1968年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

第10位 守護龍マンダ(5作)
 『海底軍艦』(1963年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 地底怪獣バラゴン(5作)
 『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 かまきり怪獣カマキラス(5作)
 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 大グモ怪獣クモンガ(5作)
 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 ちびっこ怪獣ミニラ(5作)
 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年)、『行け!グリーンマン』(1973~74年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)

同 原始怪獣ゴロザウルス(5作)
 『キングコングの逆襲』(1967年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『行け!ゴッドマン』(1972~73年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 サイボーグ怪獣ガイガン(5作)
 『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年)、『ゴジラ対メガロ』(1973年)、『流星人間ゾーン』(1973年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

第17位 妖虫メガヌロン、古代昆虫メガニューラ、超翔竜メガギラス(4作)
 『空の大怪獣ラドン』(1956年)、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』(2000年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 人造人間フランケンシュタイン、サンダ、ガイラ(4作)
 『フランケンシュタイン対地底怪獣』(1965年)、『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』(1966年)、『行け!ゴッドマン』(1972~73年)、『行け!グリーンマン』(1973~74年)

同 凶悪怪獣ガバラ(4作)
 『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年)、『行け!ゴッドマン』(1972~73年)、『行け!グリーンマン』(1973~74年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 大亀怪獣カメーバ(4作)
 『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970年)、『行け!ゴッドマン』(1972~73年)、『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 』(2003年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 強足怪獣ジラ(4作)
 『 GODZILLA』(1998年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

第22位 ロボット怪獣モゲラ(3作)
 『地球防衛軍』(1957年)、『ゴジラ VS スペースゴジラ』(1994年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 むささび怪獣バラン(3作)
 『大怪獣バラン』(1958年)、『怪獣総進撃』(1968年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 巨大エビ怪獣エビラ(3作)
 『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 公害怪獣ヘドラ(3作)
 『ゴジラ対ヘドラ』(1971年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 昆虫怪獣メガロ(3作)
 『ゴジラ対メガロ』(1973年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 伝説怪獣 キングシーサー(3作)
 『ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)、『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 ベビーゴジラ、リトルゴジラ、ゴジラジュニア(3作)
 『ゴジラ VS メカゴジラ』(1993年)、『ゴジラ VS スペースゴジラ』(1994年)、『ゴジラ VS デストロイア』(1995年)

同 ゴジラ細胞生物セルヴァム(3作)
 アニメ『 GODZILLA 』三部作(2017~18年)

第30位 大怪力怪獣キングコング(2作)
 『キングコング対ゴジラ』(1962年)、『キングコングの逆襲』(1967年)

同 南極怪獣マグマ(2作)
 『妖星ゴラス』(1962年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 宇宙大怪獣ドゴラ(2作)
 『宇宙大怪獣ドゴラ』(1964年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 怪鳥 大コンドル(2作)
 『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 合成怪獣グリホン(2作)
 『緯度0大作戦』(1969年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 大いか怪獣ゲゾラ(2作)
 『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 大蟹怪獣ガニメ(2作)
 『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 電子ロボット ジェットジャガー(2作)
 『ゴジラ対メガロ』(1973年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 恐竜怪獣 チタノザウルス(2作)
 『メカゴジラの逆襲』(1975年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 バイオ怪獣ビオランテ(2作)
 『ゴジラ VS ビオランテ』(1989年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 魔獣バトラ(2作)
 『ゴジラ VS モスラ』(1992年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 完全生命体デストロイア(2作)
 『ゴジラ VS デストロイア』(1995年)、『 GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』(2018年)

同 魔海獣ダガーラ(2作)
 『モスラ2 海底の大決戦』(1997年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)

同 宇宙怪獣オルガ(2作)
 『ゴジラ2000 ミレニアム』(1999年)、『 GODZILLA 怪獣黙示録』(2017年)


そんなこんなで、具体的な『星を喰う者』の感想については、まったじっかい~☆
『怪獣黙示録』と『プロジェクト・メカゴジラ』も、映像化してほしすぎる~!!
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山本美月さんのかすれ声が妙に心に残る  映画『 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』

2018年11月07日 21時41分51秒 | アニメらへん
映画『 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』(2018年10月27日公開 73分 東映)

 映画『 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』は、「プリキュアシリーズ」15周年記念作品。
 本作は、当時のシリーズ最新作『 HUGっと!プリキュア』とシリーズ第1作『ふたりはプリキュア』を中心としたクロスオーバー作品であると同時に、映画『プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』(2016年)以来となる「プリキュアオールスターズ」作品でもあり、TVシリーズの歴代プリキュア55名がオリジナルキャストによる声出しで出演する。歴代プリキュア全員の声つき出演は2011年の映画『プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花』以来7年ぶりであり、前作までのプリキュアオールスターズシリーズはすべて春の公開だったが、本作は初の秋公開となった。一方で『 HUGっと!プリキュア』におけるオリジナル劇場版としても位置づけられている。
 監督は、映画『 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』(2015年)の一篇『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』や映画『プリキュアドリームスターズ!』(2017年)を手がけた宮本浩史が務め、『ドリームスターズ!』と同様にセルアニメと3DCGアニメを組み合わせた作品となる。
 キャッチコピーは「あなたとの想い出、私たちはずっと忘れない!」、「ありがとう15周年!シリーズ史上最高55人!みんなの思いが未来をひらく!」。

 ゲスト声優として、敵キャラクター・ミデン役はシリーズ初出演となる宮野真守が担当。また女優の山本美月も本作の映画宣伝隊長になるとともに、レポーター役としてゲスト出演する。アニメ好きで大のプリキュアファンでもある山本は「この15周年という記念の年に、しかも映画宣伝隊長という形で携わることができて大変光栄に思っています。そして、映画にも出演できると聞いたときは、うれしかったですし、(役として)憧れていたプリキュアと会話したときは本当に感動しました」と語っている。
 登場するプリキュアの総数が55名に達したことから、制作した東映アニメーションがギネスワールドレコーズ社に「アニメ映画に登場する最も多いマジカル戦士の数」のカテゴリで世界記録を申請、映画公開日の2018年10月27日付けでギネス世界記録として認定を受けている。また『 CGWORLD』誌主催の第4回 CGWORLD AWARDS作品賞 CGアニメーション部門、VFX-JAPAN主催の VFX-JAPANアワード2019劇場公開アニメーション映画部門優秀賞を受賞している。

 2018年10月27・28日の初日2日間に全国230スクリーンで公開、30万9781人を動員し、興収3億5357万7300円を記録、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位に入った。プリキュア映画シリーズの初登場第1位は、前年公開の映画『キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』(2017年)に続き2年連続3回目で、同作品と比較して182.9%、これまで初動最高記録だった映画『プリキュアスーパースターズ!』(2018年3月公開)を上回る結果となった。
 その後も興行は順調に推移し、公開5週目で累計観客動員90万人、興収10億円を突破、2019年1月には興収11億5000万円を記録、同年2月21日に行われた本作の応援上映イベントでは、これまでの最高記録だった映画『プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!』(最終興収11億5000万円)を抜いて歴代最高興収になったことが発表された。

 本作の公開に先駆け、TVシリーズ『HUGっと!プリキュア』第21・22話(2018年6月24日・7月1日放送)にキュアブラックとキュアホワイトがゲスト出演した。また第36・37話(10月14・21日放送)でも本作との連動企画として、前出の2人に加え『 Max Heart』のシャイニールミナス、『5 / 5GoGo!』のキュアドリーム、『フレッシュ』のキュアピーチ・シフォン・タルト、そして『魔法つかい』のメンバー全員とモフルン、『アラモード』のメンバー全員とペコリンが登場し、残りの歴代プリキュアも第37話に登場した。このほか、第36話・37話共通では『アラモード』のいちご山長老、第36話では『5 / 5GoGo!』のブンビー・『魔法つかい』の魔法界の人々・『アラモード』のその他のいちご山の妖精、第37話では一部の歴代妖精・一部の番外味方プリキュア・残りの一部の歴代プリキュアの協力者・残りの改心した元敵組織の幹部(『 Splash Star』の霧生満と霧生薫・『フレッシュ』のウエスターとサウラー・『ドキドキ!』のレジーナ・『アラモード』のリオとビブリー)・一部の歴代敵組織の怪物(『フレッシュ』のナケワメーケ、『スマイル』のハイパーアカンベェなど)・クロスオーバー映画シリーズのキュアエコー、『フレッシュ』のカオルちゃんも登場した。


あらすじ
 横浜で暴れるモンスターを撃退したキュアブラック・キュアホワイト・シャイニールミナス。ところが、そこへ現れた謎の怪物ミデンによってルミナスは子供に変えられてしまう。ミデンは歴代のプリキュア達から思い出を奪い、ベビープリキュアに変えてしまっていた。さらにはな達の元にもミデンは現れ、はなは加勢に駆けつけたブラックやホワイトと共に戦うが、キュアアンジュ・キュアエトワール・キュアマシェリ・キュアアムール・ホワイトまでもが幼児に戻されてしまった。自分の事をすべて忘れてしまった幼い仲間達を前に悲嘆と絶望に沈むはなと、ほのかがいなければプリキュアに変身できないなぎさは絶体絶命の大ピンチに陥る。


おもな登場キャラクター・アイテム(担当声優の年齢は公開当時のもの)
HUGっと!プリキュア
 初期メンバー3名と妖精2体はオールスターズ作品初登場で、えみる(キュアマシェリ)とルールー(キュアアムール)は映画初登場となる。
野乃 はな / キュアエール      …… 引坂 理絵(33歳)
薬師寺 さあや / キュアアンジュ   …… 本泉 莉奈(25歳)
輝木 ほまれ / キュアエトワール   …… 小倉 唯(23歳)
愛崎 えみる / キュアマシェリ    …… 田村 奈央(30歳)
ルールー・アムール / キュアアムール …… 田村 ゆかり(42歳)
はぐたん …… 多田 このみ(?歳)
ハリハム・ハリー …… 野田 順子(ハムスター体 47歳) / 福島 潤(人間体)

ふたりはプリキュア / ふたりはプリキュア Max Heart
美墨 なぎさ / キュアブラック   …… 本名 陽子(39歳)
雪城 ほのか / キュアホワイト   …… ゆかな(43歳)
九条 ひかり / シャイニールミナス …… 田中 理恵(39歳)
メップル …… 関 智一(46歳)
ミップル …… 矢島 晶子(51歳)

魔法つかいプリキュア!
モフルン …… 齋藤 彩夏(30歳)
 朝日奈みらい(キュアミラクル)の思い出を元に作られた空間において、巨大な姿で登場し、ブラック・ホワイト・マシェリ・アムールを追いかけ回すが、悪いことをしている意識はないようで遊んでいるだけのようである。冷凍みかんが好物。

ミデン …… 宮野 真守(35歳)
 本作における事件の首謀者。白いてるてる坊主のような姿の怪物で、布状の身体に細長い両腕を生やした身体が特長。一人称は「ボク」もしくは「私」。
 その正体は、製造されたもののメーカーが直後に倒産し、市場に出回らず人間に使われることがなかった、古いフィルム一眼レフカメラ「ミデンF-MkII」が自我をもった存在で、思い出が何もない自分自身に悲観し、相手の思い出を奪う形で自身にも思い出を取り入れようと目論むようになった。
 相手の思い出を奪う能力があり、歴代プリキュアの記憶や必殺技を奪い、奪った記憶はステンドグラスのパネルに封印し、幼児化したプリキュアを捕えた部屋に保管している。また、その能力を使用してプリキュアの口癖や決めゼリフを真似たり、技を繰り出す際には頭部の形状や胴体の色がオリジナルと似た形状・色に変化する。なお、思い出を奪われたプリキュアは力を失い、はぐたんと同じ程度の幼児の姿に退化してしまう。
 物語序盤にて、街で暴れるモンスターを倒したキュアブラックたちの前に出現し、手始めにシャイニールミナスの思い出を奪った後、HUGっと!プリキュアのメンバーにも襲いかかり、結果的にはキュアエールを除く4人のプリキュアに加え、駆けつけてきたキュアホワイトの思い出を奪うことに成功する。しかし、ほのかが思い出を取り戻す形でなぎさたちがプリキュアに変身し、彼女たちの浄化技である「プリキュア・チアフルアタック」を受けるが、この時のエールたちから「他人から奪った思い出は自分の物にはならない」と叱責を受けたショックから暴走状態になり、街中の人たちの思い出を奪いながら、それを元に巨大なステンドグラスの城を作り出して引きこもってしまう。

モンスター
 本作冒頭に登場する謎の怪物。横浜みなとみらい21に突如出現し暴れていたが、キュアブラックたちの活躍によって退治される。従来のシリーズの敵キャラクターとの関係や、出現した経緯などについては作中では言及されていない。

レポーター …… 山本 美月(27歳)
 TV番組のレポーター。観覧車内でのレポート中にモンスターに襲われた上に、プリキュア達との戦闘に巻き込まれる。その後、ソフトクリームの食レポをおこなっていたところ、幼児化したキュアアンジュとはなの小競り合いに出くわし、混乱する内にソフトクリームが溶けて号泣するという散々な目に遭った。

ミラクル♡メモリーズライト
 本作のミラクルライト。先端に白いハート型の蛍光部が付いており、その蛍光部にはキュアブラックとキュアエールの顔が刻まれている。また蛍光部の下周囲には「シリーズ15周年」に因み、15個のハートが添えられている。
 ミデンによって思い出を奪われたプリキュア達がそれを取り戻すためのキーアイテムとなっており、なぎさの事を思い出した幼い状態のほのかが叫んだことでライトが出現し、それを点灯させることで想い出や記憶を取り戻し、元の成長した姿に戻ることができた。またエール以外の HUGっとプリキュアの4名もエール・ブラック・ホワイトの戦いを応援したことでライトが現れ、それを使って元の姿へ戻ることができた。
 物語の中盤では、本作の観客がライトを持っていることにはぐたんが気づき、はぐたんとハリーが「これまで見たプリキュアの思い出」を込めてライトを振るよう観客に呼びかける演出がなされており、その力によって全てのプリキュアが復活する。終盤ではプリキュア達自らがライトを使った合体技「プリキュア・レリーズシャイニングメモリー」を使ってミデンを浄化した。

おもなスタッフ
監督 …… 宮本 浩史(33歳)
脚本 …… 香村 純子(42歳)
キャラクターデザイン・総作画監督 …… 稲上 晃(54歳)
音楽 …… 林 ゆうき(37歳)
オープニングテーマ『 We can!! HUGっと!プリキュア』(歌唱・宮本佳那子)
エンディングテーマ『 DANZEN!ふたりはプリキュア 唯一無二の光たち』(歌唱・五條真由美 / 振付・振付稼業 air:man)
 ※初代オープニングテーマである『 DANZEN!ふたりはプリキュア』の歌詞を一部変更した曲で、歌唱もオリジナル版の五條真由美が担当。エンディング映像は『奇跡の魔法!』以来となる、プリキュアたちによるダンスをメインとしたものとなっている。


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