長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

白黒つけましょうや!!  『新世紀エヴァンゲリオン』の第12使徒レリエルは永久に不滅です ぷらちな~

2013年01月31日 23時00分49秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
《前回までのあらすじ》
 なんの前触れもなく第3新東京市に突如出現した浮遊する謎の巨大な球体は案の定、第12使徒レリエルだった!
 だがしかし、久しぶりの活躍に意気揚々と出撃したはずだったネルフのエヴァンゲリオン3機フルメンバーは、わずか「1分半」という戦闘時間の末に「エヴァンゲリオン初号機をまるっと喪失」という史上最大級の惨敗を喫してなすすべもなく撤退する。
 その後の解析の結果、レリエルの本体は空中の球体ではなくその「影」の部分であるらしいことが明らかとなり、初号機もその影から通じている別次元の空間に転移させられているのではないかという状況が推測されるのだった。
 破壊ではなく、あえて「拉致」という攻撃手段をとったレリエルの意図とは? そして、果たしてネルフは連れ去られた初号機を奪還し、この歴代もっともわけのわからないアプローチを仕掛けてくる使徒を殲滅することができるのであろうか!?
 っていうかぁ~、この「第12使徒レリエル編」は、年はまたぐは月はまたぐは、いったいいつまで続くのかしらぁ~ん!? God's only known.


 まずはちゃちゃっと、深夜のネルフ対策会議で開発主任が発言していた、レリエルの本体部分がこの地上世界と連結させているという、虚数空間「ディラックの海」について。
 なんだがおらもよぐわがんねぇんだげども、そもそもディラックっつうのはイギリスのポール=ディラック(1902~84)っつう、ノーベル物理学賞もさずがっだ量子力学のえらい先生の名前からとらっだんだそうで、ディラック先生は1928年に、電子の相対論的な量子力学を解析する方程式としてディラック方程式を考えつがれだんだそうです。ほんで、この方程式でいう、電子の負(マイナス)エネルギーのある空間のごどば「ディラックの海」ど呼んでみだらばよがんべ、ど提案すたんだそうで。この解釈だど電子の電荷(正・プラス)と符号が逆で大きさは同じ電荷を持ち、電子と同じ質量を持つ負の粒子(反粒子)がこの世界の、目に見えないどっかしらさ存在しているらすいごどが予言されだわげで、これはのづに、電子の反粒子である陽電子が1932年に発見されたごどで証明されるごどさなっだわけです。

 つなみに、おらのふるさとのご近所には「でっくら」ど呼ばれる土地があるわげなんだげども、でらっく先生とはあんまり関係はねぇんだずよねぇ~。山間部だがら海もねぇし。干し柿がうめぇんだげども。

 と、いうことで、話題が思いっきり苦手な数学・物理方面にいってるので、山形弁でよそさまの知識をまんま横流しするだけの処理で逃げさせていただきました……苦手だなぁ~、方程式! 入り口に方程式の書いてあるお札が貼ってあったら、私はその家に入ることはできません。

 まぁともかく、開発主任の語る予想が正しいのならば、レリエルがエヴァンゲリオン初号機をすっ飛ばした先の空間は、科学的に証明された「あなたの知らない世界」ということになるのですが、まぁ要するに日本の特撮の世界でいう、四次元怪獣ブルトンやらイカルス星人やら我らが異次元人ヤプールやらがお住まいになっている「異次元・四次元」と同じようなわけのわからない別宇宙ということになるのではないのでしょうか。
 でも、こんな意味不明なやつ、どうやって倒せばいいんだろうか……

 打開策は容易に浮かばず、このまま異世界に放り出されたエヴァンゲリオン初号機内の生命維持モードも限界をむかえ、理論値から推定すれば翌朝の夜明け直前に中の専用パイロットは死んでしまうだろう、という冷酷な予測が刻一刻と緊張と絶望の度合いを高めていきます。残された時間は、わずか数時間!

 ところで、今さらな説明になってしまうのですが、巨大人型兵器エヴァンゲリオンの人体でいう頚椎部分(背中と首のつなぎ目あたり)に位置しているパイロットのコックピット「エントリープラグ」の内部は、水のような液体でありながらも人体の肺臓からの栄養循環を可能にするという、非常に便利な「 L.C.L.」という溶液で満たされています。この言葉の略さない名称については「 Link Connected Liquid(リンク・コネクテッド・リキッド)」なのではないかという説も出ているのですが、正式なところはまだ発表されていません。色はだいたいオレンジ色でしょうか。ただし、コックピットとしての機能を通常に起動させた状態では、なんらかの操作で溶液の色はまったくの無色透明になるようです。
 この溶液は、アニメ本編を観ればわかるように、それに満たされてもなんら不自由なく、空気と同じように手足を身軽に動かすことができるという超スグレモノで、モニターを通してはもちろんのこと、同じプラグ内にいる相手ともまったく普通に会話をすることができます。そんな液体、あり~!?
 それでいて、溶液であることからエントリープラグ内は衝撃吸収性に長けていて、操縦しているエヴァンゲリオンがどんなにコテンパンに攻撃されていたのだとしても、エントリープラグそのものに直接衝撃が与えられない限りは、中のパイロットの肉体的な安全は絶対的に近い確度で保障されているわけなのです。ただ、脳を通じてエヴァンゲリオンからパイロットに加えられてくるヴァーチャルなダメージはもちろん痛いわけなんですが……

 ただ、だとするのならば、0号機専用パイロットがことあるごとにしつこくアピールしてくる、あの血まみれの包帯だの吊り包帯だの眼帯だの松葉杖だのといった、「エヴァンゲリオンに乗るたんびに生じるらしい」負傷の数々はいったい、なんなんでしょうか……まさか、彼女の壮絶すぎる自作自演!? それとも、「出自が出自」だけに、人一倍身体が弱いのだろうか。
 そういえば、第11使徒イロウルと第12使徒レリエルとの間にある2話ぶんのエピソードでは、この0号機専用パイロットがネルフの怪しい総司令の特命を受けて謎のミッションのために0号機を機動させていたり、ネルフ本部の地下にある秘密部分「セントラルドグマ」の一室で、くだんの L.C.L.とおぼしきオレンジ色の液体に満たされた、でっかい試験管のような装置にどっぷりつかってたゆたっているといった、観ている人をただただ困惑させる新展開が矢継ぎ早に披露されていました。
 つまり、前回の対イロウル戦と今回の対レリエル戦とのあいだで、彼女の本質は「人間らしくない雰囲気のヒロイン」から、「ほんとに人間じゃないかもしれない最重要キャラクター」にガラッと変容してしまったわけなのです。こいつぁかなり大きな方向修正ですよね。

 と、言いつつも、このままいってしまうと使徒検証シリーズじゃなくなってしまうので彼女についての詮索はここまでにしておきますが、一言でまとめてしまうのならば、彼女も含めたあらゆるポイントで今まで配置されていた物の中身が「変わってしまった」のが TV版の『新世紀エヴァンゲリオン』の後期エピソード群から『旧劇場版2部作』までの流れで、その変わり方を徹底的に避けた新しい方向性を模索しているのが現在も制作進行中の『新劇場版』なんじゃあないかと思うんですよね。いろいろありましたけど、まだまだ『新劇場版』の0号機専用パイロットはヒロインのままでいられていると思うんです。ただしその点で『新劇場版』は、主人公だのヒロインだの敵だの味方だのといった記号がすべて途中から解体されていってしまう旧シリーズよりも、見ようによっては「古くさい」作品になっている、とも言えるのではないのでしょうか。良い意味でも良くない意味でも、破綻のない正調活劇になっていると思うんです。『Q』のぶっとび方だって、昔にくらべたらずいぶんとかわいいもんでしょ?


 話がかなりズレてしまいましたが、いずれにしても、あのレベルの負傷が L.C.L.いっぱいのプラグ内で繰りひろげられていたのだとしたら、そりゃ~もう一瞬で内部は映画『ジョーズ』のような血なまぐさい真っ赤なモヤモヤでなんにも見えない惨状になるはずなのです。そんなの TVで放送できるかいな!

 ともかく、そんなわけで中のパイロットの生命だけは保障されている初号機のエントリープラグなのですが、その限界時間ということはつまり、プラグに内蔵されているであろう、パイロットに酸素を供給して二酸化炭素を処理する循環装置の電源が切れてしまうリミットということになるのでしょうか。
 あわれ、初号機専用パイロットである男子中学生14歳、夜明け前になすすべもなく溺死!?


「彼にはかなり悲惨な最期をとげていただくことになってしまい、私としても本意ではないのですが……でも彼この前、2号機専用パイロットの娘さんと接吻したんでしょ? じゃあこの世にもう未練はないんじゃないんでしょうかねぇ。ただ、死んでいただく前に、わたくしの役には立ってもらいますよ、ふふふ……」


 ほっといても死んでしまう初号機専用パイロットを前にして、何を思うレリエル!? でも、あのキッスは誰も得しない、冥土の土産にするにはあまりにも不毛な「若気のいたりもの」だったわけで……男子中学生、ここで死んじゃあ~なんねぇ!!


 さて、お昼すぎの戦闘以降の物語のシーン描写は、地上で反撃の機会をうかがうネルフの野戦対策本部と、「ディラックの海」の中でなすすべもなく救出を待つエントリープラグ内の初号機専用パイロットのもようとが交互に切り替わっていく形式になっていきます。
 なので、今後の時間の推移については、このシーンの順序がそのまま時間順であるとバカ正直に解釈して検証を進めていきたいと思います。そうでもしないと、何を信用していいのかがさっぱりわかんなくなるのが『新世紀エヴァンゲリオン』!

 まず、まだ空に夕焼けのあとが残っている日没直後の対策本部の様子が描写され、次のシーンはいよいよ、異空間に投げ出されてしまった初号機の番となります。

 初号機内部のエントリープラグ。内部はどうやら節電モードになっているらしく無音でうす暗くなっており、初号機専用パイロットも前面モニターの電源を切ってうすらぼんやりと座席に腰かけています。
 ふと、思い出したようにモニターに電源をつけてみたりもするのですが、そこに映し出されるのは完全な「真っ白けっけ」の世界。何も見えません。彼の発言から、初号機から発信するレーダーやソナーもまったくの無反応であることがわかります。
 自分のプラグスーツの手の甲に内蔵されている、生命維持モードの経過時間をしめすデジタル表示は「12:03:45」。


「生命維持モードに切り替えてから12時間。(ため息をついて)僕の命もあと4、5時間か……おなか、すいたな。」


 この描写から、このときの時間が、あの戦闘から12時間後。日がかわった深夜0~1時くらいであることがわかります。
 すでにあれから、いたずらに半日も時間が経ってしまったことがわかるわけなのですが、その間に彼もパニックし飽きてしまったのか、それとも最初から死を覚悟していたのか、この時点では精も根も尽き果てたといった感じでぐったりしています。
 生命維持モードのタイムリミットを前もって把握していたような上のつぶやきからも、パイロットがある程度は自分の置かれている状態を冷静に理解していたらしいことはわかるのですが、目元に、疲労か泣きはらしたかでくまができているのが細かくてリアルですね。
 それにしても、あのエントリープラグは座席の背後にがっつり重要そうな機器がすえつけられているので、おそらく座っているシートのリクライニングは不可能ですよね? さすが14歳。半日おんなじ座席で寝そべりなしはそ~と~キツかっただろうに、えらい!! 生きて帰ってこれたら、腰はいたわれよ!

 こういったエントリープラグの1回目のシーンの後、画面は地上にもどり、前回にも取りあげた、開発主任によるレリエルの解析結果の発表シーンが展開されます。つまり、ネルフがレリエルの正体と初号機生存の可能性をしかと認識したのは、初号機専用パイロットの生命のタイムリミットもあと数時間という危なさになってきたド深夜のことだったのです。本編を見ているとすぐにレリエルのことがわかったような印象になるのですが、実際には開発主任もかなり苦戦していたんですね。おそらく、深夜1時すぎにホワイトボードを使っておこなわれた彼女の説明に、思わず居眠りをぶっこいてしまったネルフ職員もゼロではなかったのではないのでしょうか。人類防衛業はつらいよ!!

 そんなこんなで、「レリエルの正体はだいたいわかったんだけど……これからどうしよっかぁ~。」という、さらなる混迷をまねきかねない空気が対策本部を支配してゆく中、シーンはふたたび初号機のエントリープラグ内に移っていきます。

 ここからの幾度かのエントリープラグ~対策本部間のやりとりは、具体的にそれぞれのシーンの時間が深夜の午前何時ごろなのかはまったく語られていないのですが、次第に切迫していく状況を非常に的確にピックアップしています。

 切り替わったエントリープラグの内部シーンでは、いつのまにか自分の周囲の L.C.L.溶液がにごって本来のオレンジ色にもどり、しかもなんだかよく見てみれば、白いフワフワしたほこりのようなゴミがそこら中に漂っていることに初号機専用パイロットが気づきます。

「水がにごってきてる……浄化能力が落ちてきてるんだ!」

 と同時に、自分が呼吸(?)している溶液が鉄くさい血の味になってきていることにもかなり動揺し、パイロットは途端にパニック状態におちいってしまいます。
 パイロットの発言の通り、おそらくこれらの L.C.L.の変化はエントリープラグの残された電力がかなり少なくなってきた影響だと思われるのですが、と同時に、混乱する男子中学生の脳裏には、

「ちょっとパワーが落ちたからといって、たった数時間でそんなにこれみよがしにヘンなゴミだらけにならなくたっていいじゃないか……ちゃんと乗る前に洗浄してプラグスーツを着てるのに、僕のからだはそんなに汚れてるっていうのか……やっぱり大人になんてなりたくない、嫌だ!!」

 という、思春期特有のセンシティヴな絶望感がよぎっていたのではないのでしょうか。ほら、14歳くらいは代謝がいろいろとアレだから。


 いっぽう、そんな極限状態におちいりつつある男子中学生の危機を知ってか知らずか、第3新東京市市街地の対策本部ウラでは、開発主任が密かに作戦指揮官ひとりを呼び出して「ある作戦」の即時決行を提案します。う~ん、主任は今回もなんだか前に出てくる。


作戦「エヴァーの強制サルヴェージ!?」

主任「現在、可能と思われる唯一の方法よ。
   992個、現存する全ての N2爆雷を中心部に投下。タイミングを合わせて残存するエヴァ2体の A.T.フィールドを使い、使徒の虚数回路を1/1000秒だけ干渉するわ。その瞬間に爆発エネルギーを集中させて、使徒を形成するディラックの海ごと破壊する。」

作戦「でも、それじゃあエヴァーの機体が……シンジ君がどうなるか。救出作戦とは言えないわ!」

主任「作戦は初号機の機体回収を最優先とします。たとえボディが大破しても構わないわ。」

作戦「ちょっと待って!」

主任「この際、パイロットの生死は問いません。」

思わず激昂し、開発主任に強烈な右ビンタをくらわす作戦指揮官! 軽快に吹っ飛ぶ主任の銀ぶちメガネ!!

主任「……シンジ君を失うのは、あなたのミスなのよ!? それを忘れないで!」

作戦「碇司令やあなたが、そこまで初号機にこだわる理由はなに?(主任の胸ぐらをムンズとつかみ)エヴァーって、なんなの!?」

主任「あなたに渡した資料が全てよ!」

作戦「……嘘!」

主任「ミサト……私を信じて。
   この作戦についての一切の指揮は、私が執ります。」


 作戦指揮官をにらみつつ、落ちたメガネを拾い上げる開発主任。あわただしく携帯電話かトランシーバーのようなもので連絡をとり、「関空にも便を回すわ。航空管制と空自(航空自衛隊)の戦略輸送団に連絡を。」とテキパキ指示を出しながら本部に戻っていきます。

 引用が長くなりましたが、ここの2人のやりとりは内容からいっても声優さんがたの名演からいっても非常に見ごたえのあるものとなっており、対レリエル戦の切り札という急展開もさることながら、「ネルフが、っていうかネルフの怪しい総司令が初号機の機体を並外れて重要視していること」「エヴァンゲリオン初号機に関する、作戦指揮官の全く知らない秘密を総司令と開発主任が知っているらしいこと」「開発主任が初めて明確に作戦指揮官のネルフ上層部に対する不満を(身をもって)認識したこと」などがつるべ打ちで提示されていくという、濃密この上ない名シーンになっているのです。
 「私を信じて。」と言いつつも、2人の大学時代以来の仲を感じさせるこの一言にかぎって!実に居心地悪そうに作戦指揮官から目をそらしている開発主任のバカ正直すぎるウソのつき方が愛らしいです……あんたはおかたづけで皿を割った小学生か!?

 このやりとりによって、作戦指揮官のネルフに対する不信感は決定的なものとなってしまうのですが、この時に開発主任が提案した「初号機サルヴェージ作戦」の規模は、今さら指揮官がダメと言おうがイヤンと言おうが止めようのないスケールのものとなっており、よくよく考えてみれば、もともと主任側に、指揮官に作戦のイニシアティヴをとらせるつもりはさらさらなかった、「提案」というよりも「事後通告」に近いものだったようです。
 それは確かにそうで、この作戦の元手となる「992個の N2爆雷」のほとんどの保有組織は日本の自衛隊か国連軍であることが明らかになっているわけで(ネルフもいくらか保有しているらしいことはのちのエピソードでわかる)、主任が作戦指揮官のビンタをくらった直後にもかかわらず大急ぎで輸送準備を指示していたように、あの対第5使徒ラミエル戦のときの「日本全国停電させ~のヤシマ作戦」のような、組織や国境の壁を越えた人類規模の一大決戦のための準備を、まさに「夜明けまでの数時間」のうちに完了させなければならかったわけなのです。
 これが L.C.L.循環機能の低下したプラグ内シーンの後に置かれているのですから、先ほどの発言に出た「4~5時間」もなかったことは明らかなのです。できんのか!?

 この大作戦のおおまかな流れは、その中でエヴァンゲリオンがになう役割こそ微妙に違ってはいるものの、「使徒の A.T.フィールドを無効化させたところをフルボッコ」という部分においては、過去の第6使徒ガギエル、第9使徒マトリエル、第10使徒サハクィエルに対しておこなった殲滅方法と同工異曲のものとなっています。ガギエル戦では一時的に通常以上の馬鹿力を発揮する「覚醒状態」になったエヴァンゲリオン2号機の活躍のため、マトリエル戦では偶然にもいちばん A.T.フィールドの守りが弱くなっていた部分を初号機がピンポイントで銃撃したために使徒のみなさんは比較的あっけなく苦杯をなめることとなってしまったわけなのですが、最近のサハクィエル戦ではエヴァンゲリオン3機が総出撃でギリギリ食い止めて殲滅にこぎつける、という危うさになっていました。同じような手法の焼き直しという感じなのですが、今度の正体不明すぎる使徒レリエルに対してはいったいどこまで通用するのでしょうか……

 確かに、「エヴァンゲリオン以外で使徒に通用する人類唯一の兵器」ともいわれる、核兵器なみの破壊力を誇る N2兵器は、かつて地雷型や投下型といった形式で第3使徒サキエルや第7使徒イスラフェルの活動を「一時停止させる」功績を挙げてはきたわけなのですが……最後に使われた、宇宙空間の第10使徒サハクィエルに対してはまったく効かなかったよね!? 今までのような数発のチビチビ投入とはまるでスケールが違う992個全弾投下とはいえ、大丈夫なのかしら。

 それにしても、このサルヴェージ作戦の精神は、「とにかく全力でぶち当たれ!!」という、全盛期の作戦指揮官の理念を思いださせるものとなっており、「作戦指揮官だけだと思ってたのに……ネルフにはそんな特攻野郎しかいないのか。」と人類を慄然とさせるムチャクチャ感があるのですが、置いてきぼりにされた作戦指揮官の指摘するとおり、そこには「人質(初号機)がどうなろうがレリエルは殲滅する!」という尋常でない姿勢とともに、

「992個の N2爆雷の一斉爆発に巻き込まれても、ネルフが回収したい初号機の『なにか』は大破せずに確保できる。」

 という不気味な確信があるわけなのです。
 それが「初号機の機体」でも「パイロットのいるエントリープラグ」でもないことは開発主任の発言からわかるのですが……ひょっとすると初号機だけでなく、作戦に参加する2号機も0号機も、第3新東京市さえもがまるまるパーになりかねない賭けに出てでも怪しい総司令が取り返したかったその『なにか』とは、果たして何だったのでしょうか。謎が謎を呼びすぎ!!

 余談ですが、このやりとりで2人は初号機の専用パイロットの生死をめぐって激しく言い争っているのですが、そのいっぽうで2人が2人とも、2号機と0号機の専用パイロットの安全をまったく話題にしていないのがなんだかコワいですね。まぁ、それだけエヴァンゲリオンの機体とエントリープラグが信頼できるということのあらわれなのかも知れませんが……子どもの人権110番に、今すぐアクセス♪


 さて、そんな感じで地味~に始動するネルフ史上&人類史上最大級の大爆発作戦だったのですが、そのころレリエルの手中におちいった初号機のエントリープラグの中ではなんと! 1990年代日本アニメの「伝説のはじまり」を大いに予感させる、まさしく「次元が違いすぎる」異常な闘いが繰り広げられようとしていたのであります!!


「そろそろ、彼の意識ももうろうとしてきたころでしょうかね。外の世界ではなにやら人類のみなさんがガタガタ準備をなさっているようですが、私もいよいよ本腰を入れてお仕事をさせていただきますよ……時まさに、闇のもっとも深くなる夜明け前。今までの先輩がたのやり口とはひと味違った、わたくし『夜の天使』レリエルの料理をとくとご覧あれい! へんし~ん、くるりんぱっ☆」


 生命の危機に瀕する初号機専用パイロットの前に現れたのは……これはなんと、どことも知れぬ夕暮れの電車の中にちょこんと腰かける、彼とまったく同じ声を持つ「少年時代の彼」!? たぬき? たぬきのしわざなの?

 正体不明の第12使徒レリエルの真のねらいが明らかになり、そして同時にあまりにも残酷なわかれのときが訪れる、悲しみトワイライトな結末は、まった次回のココロだ~!


 ……ホントにもう、次でいい加減にしとこうな、ウン。
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しみじみ、うれしい……が、まだまだこれから!!

2013年01月29日 10時33分11秒 | すきなひとたち
「オリコン」モーニング娘。3年8ヶ月ぶり首位! 女性グループ史上初の3年代シングル1位
 (livedoor ニュース 2013年1月29日の記事より)


 アイドルグループ・モーニング娘。が、3年8ヶ月ぶりにオリコンシングルランキング首位に立った。52枚目のシングル『Help me!!』(今月23日発売)が初週9.3万枚を売り上げ、2月4日付で首位に初登場。『しょうがない 夢追い人』(2009年5月発売)以来3年8ヶ月ぶり通算12作目、女性グループとしては史上初となる90年代、00年代に続く3つの十年代で1位を獲得した。

モーニング娘。高難度の新曲への思い&2013年の抱負を語る

 今作でシングルTOP10入りは通算52作目。自身が持つ男女グループ、ソロを通じて歴代1位記録の「シングル通算TOP10獲得作品数記録」を更新した。第11期メンバー・小田さくら(13歳)が参加した11人体制での初シングルは、前作の『ワクテカ Take a chance』(昨年10月発売)の初週売上8.2万枚を上回る好スタートを切った。

 昨年5月に8代目リーダー就任後、初の首位獲得となった道重さゆみ(23歳)は「2013年最初のシングルでこのような結果が出たこと……とってもうれしく思います! 9期、10期、11期は初のオリコン1位獲得です。これをきっかけにまたたくさんの方に今のモーニング娘。を知ってもらい、アピールしていけたら。」と喜びのコメントを寄せた。

 モー娘。は90年代に『抱いてHOLD ON ME!』(1998年)『LOVEマシーン』(1999年)の2作、00年代に『ハッピーサマーウェディング』『I WISH』(ともに2000年)など9作、10年代に今作と3つの十年代で首位を獲得。これまで女性グループでは、Wink(1980年代・90年代)、プリンセス・プリンセス(1980年代・90年代)、プッチモニ(1990年代・00年代)、AKB48(2000年代・10年代)の4組が2つの十年代で達成している。今回の記録は、ソロアーティストを含めた女性アーティストでは中島みゆき(1970年代~00年代)、浜崎あゆみ(1990年代~10年代)に続く史上3組目の記録となった。



 いや~、めでたいね! モーニング娘。のみなさま、まことにおめでとうございます。
 私としましても、我が『長岡京エイリアン』が始まり、その中で私自身がモーニング娘。やハロー!プロジェクトの世界の魅力に気づくきっかけとなった狂企画「ざっくりすぎるアイドルグループ史」が開始された2011年5月以降では初めての首位獲得になるわけで、リアルタイムでこの喜びを味わうことができたことを素直に幸せに感じております。
 思えば、それまでの人生の中で応援しているアーティストがオリコン首位を獲得することなんてなかったですからね……たいていはとっくの昔に活動休止してるか解散してるかどっちかだったもので。

 3年8ヶ月ぶりだなんてね、ちょっとのあいだですよ! ちょっと席をあけて修行に行ってただけ! まぁ、席に戻ってきたらメンバーの顔ぶれがほとんど変わってるんですけどね。
 だって、あの安室奈美恵さんなんか、シングルのオリコンウィークリーチャートで最長「9年3ヶ月(1998年から2008年)」のブランクをへて首位に復活して、今の地位を築いてるんだぜ!? 3~4年なんて短い、短い!

 ともあれ、これでモーニング娘。に在籍している第1~11期の歴代メンバー全員が首位獲得を経験したことになりました。ほんとうにおめでとう! これで今年の紅白出場オファーを大爆笑しながら蹴っ飛ばしてハロプロだけのカウントダウンコンサートを決行したら、気持ちいいだろうねぇ~!! ついでにハロプロ体育祭も復活しちゃったりなんかしちゃったりして~チョンチョン!


 んだが、しかし!!
 状況が「首位だ、首位だ~♡ 」と喜んでばかりいられるものでないことは火を見るよりも明らかなこと。これはもう、モーニング娘。のファンであればファンであるほど強く感じる実感なのではないのでしょうか。

 そもそも、こんなにわかファンの私でさえもが、今日びの日本の音楽シーンの中で「オリコンウィークリーチャート首位」というタイトルがどんだけもろくて正体のつかめない砂上の楼閣であるのかを日々痛感しているくらいなのですから、それに輝いたからといって喜んでいる場合ではないのです。
 じゃあ何に喜ぶのかといえば……第11期メンバーの加入がこういったニュースで少しにぎやかになったこと。ここにかんして「あぁ、よかったね。さぁ、これからどんどんがんばっていこう!!」と気合いを入れなおす材料にしていけばいいだけのことなのです。

 オリコンチャートっつったって、その順位が「世間全体から指示されている順位」にも、「アーティストの質の順位」にもまるでなっていないことは明らかですよね。あくまでもその期間の相対的な順番なのだから、10万枚でも100万枚でもおんなじ「1位」になっちゃうし、10万枚売るアーティストよりも100万枚売るアーティストのほうが全てにおいて10倍まさっている、ってわけでもないわけです。100万枚売れたからといって100万人の別々の人間がCD を購入したということではない、ということも最近ではほとんど常識になってきましたしね。

 ともかく、そんな感じで久しくチャートづけの意味を失いつつあったオリコンチャートに、首位というかたちで殴りこみをかけたモーニング娘。の覇気に敬意を表したいです。そして、単純に経験値や実力という観点ではすでにモーニング娘。を凌駕する「お姉さんグループ」になっているBerryz工房と℃-uteのみなさんも、ぜひとも「わたしたちもやってやんぞコノヤロー☆」という怪気炎をあげてさらにがんばってもらいたいと思います。


 こんな世の中、首位を目指してがんばったって意味はない! でも、死ぬ気でがんばれば自然と首位にはなる!!


 こういった非常に頼もしい真実と、「死ぬ気でがんばる」ことの言葉であらわしつくせない困難さを再認識した今回の吉報なのでした。
 がんばれ、モーニング娘。! そして、からだを張った話題づくりをありがとう、久住小春さん!!


《正真正銘の蛇足》
 こんな私の意見なんてどうでもいいことなんですが、私自身は今回のシングル『Help me!!』をそれほど良い曲だとは思っておりません。
 私は楽曲の中で、どうしても歌詞の内容や口ざわりを重視する傾向があるのですが、

「待つ子ミジメックス」
「言えナイチンゲール」

 って、あなた……
 私のセンスが保守的と言われるのならば甘んじて受けますが、こういう作詞センスがなに、わこうどには指示されるんですかね?
 ……こういうことは、ブログの品位に関わることなのでなるべく言いたくないんですけど、ダメだろ、アイドルに「ちんげ」って唄わせたら……あれ、そう聴いてるのは私だけですか? またいつもの、変態白状自爆か……

 私としては、前作の『ワクテカ Take a chance』のほうがよっぽど大好きなんですけどね。でも思い返してみたら、私の大好きなプラチナ期で首位をとった『しょうがない 夢追い人』もそれほど好きな曲ではなかったし。

 ふしぎねぇ~。


 ……あっ!! ニュースに興奮しすぎて忘れてた!
 みなさんごきげんよう、そうだいでした~。うわ~、今さら古畑任三郎のマネしてるみたいで恥ずかし~!!
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岡山に行ってきま~す 2013

2013年01月25日 23時16分51秒 | 日記
 どうもこんばんは~、そうだいでございます。みなさま、今日も一日お疲れさまでした!

 イエ~イ!! モーニング娘。田中エースの卒業コンサート、やっぱり日本武道館でやるよね~! 行くしかないよね~!!
 日程は5月21日で、チケット発売は4月13日ね。思えば、昨年の第7代リーダー・新垣理沙さんと光井愛佳さんの日本武道館での卒業コンサートも同じころの5月18日でありました……当日チケットがちゃんと買えるのかどうか、ドキドキしながら雨に打たれていましたねぇ。そして、思ったよりもあっさり手に入った座席は、もったいないくらいにステージが近い最前列だったのよね。ステージの「斜めうしろ」だったけど。
 どうしようかな……今年もミラクルを期待して当日チケットにしますか。いやいや、ここはちゃんと正面から拝見することを目指して予約を……でも私、いまだにファンクラブに入ってないから、いい席はまず望めないだろうし。

 まぁ、いいや。とにかく、中野サンプラザよりはよっぽど観られる可能性の高い晴れ舞台ですから、まずはその日に五体満足な状態で九段下に行けるように、一日一日を大切に生きていきましょう。たんのすみだなや~オイ!


 話は変わりますが、先日、私の住んでいるアパートの更新費用を払い込みました。
 高いよ……かなり古い建物なので家賃自体はかなり安いんですが、それでも高いよ。デカい出費ですよね~。

 実は今月は、っていうか、今週末は、千葉を遠くはなれて西の岡山県に行く予定があるんですから、その旅費にあわせてのアパート更新はホントにピンチなんですよ! なんでこういうのって、タイミングが重なっちゃうんですかね~。そして、どっちかをあきらめなきゃならないというレベルにまでは「ギリギリいかない」くらいの金額になるわけ! ヤな感じだね~!! 悪魔だか神だか知らねぇけど、こういうシナリオを設定する人智を超えた存在が心の底から憎い! てめぇコノヤロー、おてやわらかにお願いいたしますバカヤロー!!

 ということで昨年の3月に引き続いて、私は今年も、岡山県に行ってまいります。

 用事はこれまた昨年と同じで、岡山県岡山市のホールでしか上演しない舞台を観に行くためです。
 といっても、今回は演劇ではなくて、ダンスの公演ですね。

ダンス公演『愛について語るときに我々の語ること』(構成&演出・平井優子 1月26・27日 岡山市・天神山文化プラザ)

 ダンス公演なんて、観に行くの何年ぶりですかねぇ。5年以上は観てないなぁ。

 なんでこの公演を観に行くのかといいますと、私が舞台俳優として所属していた劇団「三条会」の主宰であり、昨年に私が観に行った岡山市の演劇公演『晴れ時々、鬼』の演出もつとめていた舞台演出家の関美能留さんが「ダンサー」として出演されるからです。ダンサーとしてですか!? 非常に楽しみであります……
 あと、私自身は面識はないのですが、私が大学生だったころによくダンス公演を観ていた、ダンサーで振付家で演出家の白井剛さんも出演されておられるということで、とにかくこれは「東京で上演しないんでしょうか!?」と余計な老婆心をいだいてしまうようなものすごい取り合わせのダンス公演なんですよ。ほんとに楽しみですねぇ。

 結局、今年の岡山行もお仕事の都合やら金欠やら金欠やらで、ゆったりと宿泊しながらとはいかない「0泊3日」の強行軍になってしまうのですが、もちろん今回もやりますよ~、「全国城めぐり宣言 in 岡山」!!
 昨年は「なにはなくとも、ここ!」な名城・岡山城だったわけなのですが、今年は近場の、ネームバリューでいったら岡山城にまったくひけをとらない「あのお城」に行ってみたいと計画しています。「本能寺の変」のあたりが舞台となる歴史ドラマだったら、もう必ずと言っていいほどその名前が出てくる、あの織田・毛利両軍一触即発の最前線城ですよ! わおわお~♪

 できれば、せっかく2月に鬼の役をやるんですから同じ岡山県にある「鬼の総本山」こと総社市の鬼ノ城(きのじょう)に行って本場モンの鬼オーラをさずかってきたいところだったのですが、やっぱりこれは日程的にちゃんと宿泊計画を立てて行かないといけない距離があったので今回は涙をのみました。死ぬまでには必ず行ってやるぞ!


 ということで、ちょっとばかし千葉をあけて旅行に行ってまいりま~す。次は本気で、心の底から「旅行」といえるような何泊ものかの日程的余裕をもってどこかに行きたいもんですわ! 今回みたいな強行軍も、これはこれで楽しいんですけどね。


 さぁ~、いよいよ第12使徒レリエルの記事がのびのびになってきたぞ~☆ まさかの「年またぎ&月またぎ」になるのか!?
 怖くて夜も眠れねぇや、コンチクショ~♡
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なんかこう……不思議な「なにか」を感じる日々  付・久住小春さんはやっぱりおもしろい!

2013年01月21日 22時08分11秒 | 日記
 どもども、こんばんは~。そうだいでございます! みなさん、今日も一日お疲れさまでした~。

 まぁ、その……日々、いろんなことがありますよねぇ~。そうこうしているうちに1月も、もう後半戦でございます。


久住小春「モー娘。は踏み台」、番組での発言に道重さゆみ悲しむ。
 (ニコニコニュース 2013年1月21日の記事より)

 元モーニング娘。のメンバーで、ファッション誌『CanCam 』の専属モデルを務める久住小春(20歳)が1月19日、ラジオ番組『ヤングタウン土曜日』(大阪・MBSラジオ)に出演。メインパーソナリティの明石家さんま(57歳)やモーニング娘。リーダーの道重さゆみ(23歳)らとトークを繰り広げる中で、「モーニング娘。は踏み台だった」という趣旨の発言をし、さんまや村上ショージ(57歳)からたしなめられる一幕があった。

 この日、17歳という若さでモーニング娘。からの卒業を決めた理由に話が及ぶと、久住は「(17歳で辞めたのは)今だったら取り返しがつくと思ったんですよ。」「このまま行ったら、私、これからどうなってしまうんだろうと思ったんです。」と説明。モーニング娘。には合っていたと自身では感じていたものの、一生アイドルではなく、もうひとつ違うことができたら良いなと思い、「17歳だったら今からでも、いろんなことに挑戦できるなと思って。」卒業を決断したという。

 この発言を聞いた道重は「取り返しってそんな言い方ないでしょ……モーニング娘。……取り返しって……ひどい小春。」「ひどいその言い方……泣けてくるもう。」といまにも泣きそうな声に。さらに、そもそもモーニング娘。に入った理由について、久住が「ステップアップ……」と語ると、話を聞いていた村上からは「ちょっと、あんた嫌われるよ。」、さんまからは「モーニング娘。をステップアップに、っておかしいやんか。」、道重からは「ひどいよ~。怒られるよ先輩に。そんなこと言ったら。」と総ツッコミが入った。
 それでも久住は、あくまでも「芸能界に入りたくて、モーニング娘。に入ったんですよ。」と、モーニング娘。は芸能界の入り口だったいう姿勢。一方、道重が「私はモーニング娘。でもう十分です。」「私はモーニング娘。に入ることが夢だったので。それ以上の夢は今はないです。」と語ったことに対し、「ウソ、ほんとに? 絶対ウソだ。絶対ウソだと思いませんか? 私は、普通の気持ちを言ってるだけなんですよ。綺麗すぎる。」との言葉を浴びせるなど勢いは止まらず、村上から「あんまり我は出し過ぎると良くない。」とたしなめられるほどだった。しかし、こうした性格だからこそ、モーニング娘。という集団生活が無理だったのだと、一同も納得したようだ。

 また、モデルの活動をするにしても、なぜモーニング娘。に在籍しながらではダメだったのかと聞かれた久住は「モーニング娘。って男の人のファンが多いんですよ。モデルって女の人のファンがすごく多くて。だから違うじゃないですか、方向性が。女性から支持を受けたかったんですよ。アイドルだと男の人に媚びてるみたいな。」と説明。
 この発言にも道重が「媚びてるとか……」と、悲しそうな声を出すなど、終始「モー娘。時代の教育係」だった道重を圧倒し、久住のペースでトークが繰り広げられる回となった。

 ちなみに、モーニング娘。を辞めてまで、どうしてもなりたかった『CanCam 』の専属モデル。その仕事内容については「モデルは練習がないんですよ。モーニング娘。だったときはライヴに向けてリハーサルするじゃないですか。でも、モデルは何もしないんですよ。本番だけっていうか。」と語り、仕事に向けての準備段階となる練習や勉強を一切していないことを明かすと、さんまは「君はしないんだ……したほうがええと思う。」「アドリブで行けるタイプ……さすがや。」、村上は「そういうの滅多に居てないけど……」と呆れた様子だった。


 いや~……ものすごくおもしろい記事ですね。ものすごく。

 とにかくこれは、ひとつのアイドルグループの内輪ネタという扱いでおさまるはずがない、非常に普遍的な大問題が満載になっています。

 まずはなんと言っても、「 OG・OBの言うことなんか現役は聞くな!!」ということですよね。これは大事だ。やめた人間の話を聞いてテンションの上がる現役はいないでしょう。
 当ったり前なことですが、今回は完全なラジオショウだったから道重リーダーは聞く耳を持つていをとっただけで、久住さんには新曲シングルのネガティヴキャンペーンのためにしゃべってもらった、ってだけのことですよね。久住さんも番組のあとで「ヒールはつらいぜ……」とぐちりながらバーボンをあおっていたのではないのでしょうか。成人になっても久住さんのマッドドッグっぷりは健在だったということで。

 でもおそらく、久住さんの今回の言い分にウソや台本はなかったと思います。というか、むしろアイドルグループや芸能界にかぎらず、なんらかの集団に属している人間すべての中で、「一生をここにささげる」というまでの決意をしかと持って所属している人なんかそうそういないのではないのでしょうか。そりゃ集団をとりまとめている中心人物は話が別でしょうが、現代日本は「社長」でも「総理大臣」でも絶対的リーダーにはなりえていない社会なのです。そんな世の中でも、「この生涯をグループにささげる!」という気概をメンバー全員が持ちえていると私が感じている現役の集団といえば……すぐに思いつくのはザ・ドリフターズとBerryz工房と℃-uteくらいかなぁ。
 ど~せアレでしょ、去年まで我が世の春を謳歌していたあのグループなんか、むしろステップアップと考えてない人のほうが少ないんでしょ? でも、たぶん世間というものはそんなものなのです。

 ただ、たまたまそこにいた相手が正真正銘の現役リーダーである道重さんだったわけなのですから、久住さんの「やめた人間」としてのしごくもっともな発言にたいして同意するわけがなかった、それだけのことですよね。
 なので……「久住さんなんだから、当然そう言うんじゃないの?」という感じですよね。そして、久住さんのいた時代のモーニング娘。がどんなに素晴らしい活動をしていたのだとしても、過去は過去!! 「それを超えるかもしれない可能性」という最強の武器を持つことを許されている現役メンバーには絶対に勝てないのです。そして、もうすでに超えているものがいくつかできているという非常に頼もしい成長を続けているのが、今現在の道重リーダー以下11名の現役モーニング娘。なんですよ!

 でもね、久住さんにはぜひとも、世間で久住さんのファンになっている人々のほとんどが、「厳しい練習をへて集団の中で輝いていた久住さん」の姿が大好きなんだ、ってことだけは知っていていただきたいです……まぁそのうちの8~90% は男だろうけど!
 今でもね、当時のPV などでいやがおうにも目立つ久住さんの身のこなしは伝説となっていますよ……「モーニング娘。プラチナ前期のエース&月島きらり」と「ファッション雑誌の専属モデル&山崎パンの CM」。後世に「久住小春」の名を残すのは果たしてどちらなのでしょうか。
 ともあれ、練習や勉強はしていなくとも、久住さんだってそんな過去の栄光と必死に戦いながら生きているのです。そこらへんをちょっとヒネた言い方でしか言いあらわせないのが「今の」彼女、ということなのでしょう。あたたかく見守り、テキトーに受け流しながらモーニング娘。の応援を続けることにいたしましょう。

 卑近な話になってしまいますが、かくいう私も、お芝居の世界を退いた身でありながら、今現在もこの『長岡京エイリアン』で自分の観た演劇公演や映画などの感想を言いたい放題にくっちゃべっています。
 ただし、そこはあくまでもお金を払って拝見した客としての立場でものを言いたいとは考えています。もう一度完全に演技の世界に復帰するという覚悟もないくせに「あの役者よりオレがやったほうがいいよ~」なんて感じたらもうおしまいですね。
 それから、私はよくニコニコ動画でハロー!プロジェクト関連のさまざまな楽しい動画を観るのですが、その画面に流れるいろんなコメントの中でも、そこにいない過去の所属メンバーの復帰を無責任にもとめるコメントにいちばん虫唾が走ります。「ここに××がいたらなぁ……」とか「○○カムバック!」とか。そんなことを読まされていい気分になるヤツはどこにもいないと! ファンも現役メンバーも、やめたそのメンバーご本人も。昔からのファンなんだということをアピールして、ただただ現役メンバーと現役ファンをヤな気分にさせたいだけのハナたれガキですね。「オンチ」とか「ダンスへたくそ」とか「ぶさいく」とか、「『あけび』とか『もも』のほうがいい」とかいうよりも断然不快で、かつ建設的でない考え方です。
 ホントに「亀ヲタ成仏しろ!!」ですよ……亀井絵里さんを信仰することとモーニング娘。を応援し続けることとは完全に峻別すべき話なのです。

 それにしても、あの天下のお笑い怪獣が思わず素の社会人としてのリアクションを返してしまうという大金星をあげた久住さん……やっぱタダモンじゃあねぇわ!
 あと、ニコニコニュースのこの記事タイトルはちょっとよくないですよ! 久住さんが発言した「ステップアップ」と、記事タイトルの「踏み台」は、確かに意味は同じかもしれないけどニュアンスがだいぶ違うでしょ!? これはいくらなんでも、久住さんに対して「悪意のある変換」なんじゃないですか? 言葉っておもしろいなぁ!


 さ~て、そんな感じで最近の思わぬトピックについてだいぶヒートアップしてしまいましたが、今回はそれとは全く関係のない、最近の私の身のまわりで起きているあれこれをぶつくさつぶやいていきたいと思います。


1、「第3次 HO2計画」……ありました。

 そうなんすよ、あったんですよ、もう! 先週の土曜日に。
 それで、いつものように、ちょうどその日が封切り日だった映画『特命戦隊ゴーバスターズ VS 海賊戦隊ゴーカイジャー』でもいっしょに観に行こうかと考えていたんですが、なんと今回は5歳の男子に加えて、そのヤンガーシスターにあたる満1歳の赤さまが参戦!! さすがにこれで映画鑑賞は難しいということで、依頼されたお方のご自宅での1日お世話ということになりました。ベビーシッターだ、これ!
 その日は時間にしてだいたい朝8時から夜8時くらいまでのあいだということになったのですが、食事もお菓子もちゃんと用意していただいて、あとはレンジでチンするだけという簡単さだったので、電車移動も周囲の人さまに気を使う必要もなくて今回は楽チ~ン☆、と、思いきや……
 赤ちゃんはやっぱ、目が離せないですからねぇ~! 自分がなにをするにも、まずはつたい歩きができる範囲で赤ちゃんが何かを「やらかす」危険性を回避しながら行動を決めなきゃならないわけ。今回はも~、赤ちゃんの相手をしてくれる5歳のお兄ちゃんの背中が大きく見えました。ありがとう!
 あと、言うまでもなく5歳のお兄ちゃんとは何度となく楽しい時間を過ごしていたので心配はなかったものの、実は1歳の赤ちゃんとはほぼ初めての長時間のカラミということだったので、赤ちゃん十八番の「号泣地獄」をお見舞いされるのではとかなり危惧していたのですが、おなかがへったときくらいにしか泣かない、ほぼ初対面のおっさんにもフランクなかなりの社交的赤ちゃんだったのでものすんごく助かりました。
 だって、たまにお子さんのいる友だちの家に遊びに行って、友だちがシッターさんにお子さんをまかせて外出したりするときも、去り際にお子さんむっちゃくちゃ泣きますからね! でも、今回は異常にスムースに親御さんが出発していけたんですよ。赤ちゃん全然気がついてないていでしたから……やっぱ、お兄ちゃんがいたからねぇ~。いい兄妹になるわ、うん。

 本当に、なにも起きないうちに親御さんが帰ってきてよかった……今回も大成功でした。
 でも、ミルク飲むと赤ちゃんって、寝るよね~! 睡眠薬でも入ってんのかってくらいの即効性でしたよ。それだけ母っていうのは、大事な存在なんですなぁ~。

 余談ですが、ちょうど土曜日だったので、お昼に TVでやっていた NHK大河ドラマ『八重の桜』の再放送を観ました。
 ……まぁ、様子を見ましょうか。世界のサカモトをもってしても、いい OP曲は出てこないんでしょうか。いい曲なんだろうけど、静かでおぼえにくかったら大河のテーマソングとしての価値がないんだってばよ!!
 あと、今回の勝海舟役を演じている「なまナントカ」っていうおっさんの演技がほんとに気持ち悪い。なに? あのエセ二枚目かエセ声優みたいな、個性の1ミクロンも感じられないセリフまわし。『龍馬伝』の吉田松陰とまるっきりいっしょじゃねぇか、くそバカヤロー!! 見る気が向こう3ヶ月分は失せました。あれが「いい演技」っていうんですか? あんな人が年をとって演技派俳優みたいな地位におさまっていくんですかね。そうなったらもう、お先まっくら~♪

「テメーのその、あるかどうかもわかんないカスッカスの脳みその中では、勝海舟と吉田松陰は同一人物なのか!? もう貴様は TVになんか1秒も出てこなくていいから、そのぶんの空いた時間を使って小学館か集英社か学研の『まんが日本の歴史』の幕末のところを1万回読みなおせ!! 私そうだいとしては小学館の『少年少女日本の歴史』第16巻がおすすめだ! それで、ヅラかぶった刑事の役で誰ひとりクスリとも笑えない三文コントをやるところから出直せ、ビチグソがぁああああ!!」

 と心の中でつぶやきながら、目の前の赤ちゃんといっしょに絵本をながめて、

「ほ~ら、これがパンダ、ぱ・ん・だ。これはワンワンね。あっ、ブーブーはしってきたよ。ウサちゃんが乗ってるよ~。かわいいね!」

 とほほえみかける、このアンビバレンツさ加減よ……心配しなくても大丈夫です。だって、もうわたくしは狂っておりますもの☆


2、不思議なことって、あるのかしら……2013新春

 最近、ホラー映画の『ゾンビデオ』を観たことがきっかけになって、監督のムラケンつながりで『劇場版 怪談新耳袋・殴り込み! 関東編』と『沖縄編』を観まして、それにあわせて書籍版の『殴り込み』シリーズも久しぶりに読みなおしました。やっぱり、多少のクセの強さはあるけどギンティ小林さんはおもしろいですね!
 ほんでまぁ、「100% やらせなし」という触れこみの映像版もざっと観たわけだったのですが、当たり前のことですけど、やらせがないと「なんにも起きなくてつまらない心霊スポット」というのもいっぱいあるわけでして……むずかしいもんですよねぇ。
 結局、監督の人望というところもあるのかもしれませんが、ムラケンさんの担当した劇場版の2作は特に、心霊とは全く関係のない意味でお寒い印象の仕上がりになっているかと感じたのですが、その分の反動なのか、次の『劇場版 東海道編』(2012年 監督・青木勝紀)がものすごくテンションが高くておもしろかったんですよねぇ! 心霊とバラエティとの真の融合を初めて観た思いでした。

 ただ、こういう実録映像を、現場の緊張感とは全く無縁な空間でのんびり観ていると……映像の中でやたら「見えた!」とか「聞こえた!」とかって煽られるヘンな現象って、どう考えても「気のせい」か「野生動物の鳴き声」のどっちかなんですよね。まぁ、それでも説明のつかない収穫もたまにはあるけど……その現場に行かなければいい話なのであって、そんなに身に迫る怖さというものはないんだよなぁ。
 どっちかと言うのならば、そういった大げさな演出よりも、なにげない場所で知り合いと話をしているときに、突然相手がふっと自分の後ろの方向に目をやって、

「あれ……今そこ、人が通らなかった?」

 と言い出して、振り返った場所に誰もいなかった、というなにげないひとこまのほうがよっぽど怖いわけなんですよね。ヘンなスポットに行く必要なんかないんですよ。

 そもそも、私がこういったホラーものが好きなのは、私自身に霊感というものがまるでないことが根底にあるからであって、どうしても体験することができない「怖いもの」を98% 観たくない、けれども2% は観てみたいという中途半端な好奇心が原点になっているのです。霊感は絶対に持ちたくないんだけど、それでもちょびっとだけ興味はあると!

 でも、というか、だからなんですけど、私はそういった「非科学的ななにか」の存在を強く信じています。ただし、それを人為的に捏造しようとする行為は大っキライです。それこそ小ざかしいですよね。

 そんな私が最近体験した「不思議なこと」といえば……

 私、去年の12月、クリスマスを過ぎたあたりから、ケータイ電話のストラップに「般若」の人形をつけているんですよね。

 いや、この2013年、スマートフォン全盛のご時世に「ケータイのストラップ」の話題をすること自体がずいぶんとおかしなことであるのは重々承知しているのですが、私が後生大事に使っているのがガラケーなんだからしょうがない! まぁ聞いてください。

 その般若のストラップなんですが、それまでつけていた「宇宙刑事ギャバンのレーザーブレード」ストラップ(『第1次 HO2計画』のときに映画館でもらったやつ)がポキッと折れてしまったので、代わりになるものはないかと自宅の押入れをあさっていたところ、たまたま見つけた「妖怪根付(ねつけ)シリーズ」の中からなにげなく選んだものだったのです。
 「妖怪根付シリーズ」というのは、10年以上前の2001年にあの世界の海洋堂の「百鬼夜行妖怪コレクション」というレーベルから『陰』『陽』の2回にわたってリリースされた食玩フィギュアシリーズで、全24種類の2~3cm サイズの妖怪型の「根付」、つまりは江戸時代のストラップをイメージしたフィギュアが製作されていたものだったのです。なつかし~!!

 それで、その当時に集めた何個かの根付の中から、なんとなくの気分で「着物姿の女性の顔だけが鬼の形相になっている」という般若フィギュアを選んでケータイにぶら下げたわけだったのですが……

 なんとなく、いや~な予感はしていた。なにかしら、この「般若」に関係のあるような出来事が私自身の身に降りかかってくるのではないのかと。そう、私は霊感は確かに持っていませんが、こういうたぐいの「災厄の予感」は意外と当たる人間なんです。回避はできないけどね!

 そして、それはまんまと当たったんですよ。


「そうだいさん、今年の節分の豆まきの『鬼』役になっていただけますか?」

 ハッ、鬼!? 鬼といへば、鬼の形相の「般若」ストラップ!! さふか、かふいふことだつたのか!!

「……せいいっぱい、がんばらせていただきます。」


 まさか、わたくしそのものが「鬼」になってしまうとは!! 恐るべし、妖怪根付。こういうものの「ちから」って、ホンットに馬鹿にできませんね。

 職場の豆まきは、けっこう本格的にやるらしいんです。鬼役は本当に鬼に徹さなければいけないらしいんです。

 今年の節分は、なにやらアツいシーズンになりそうだぜ!!
 よ~し、あの『松ごっつ』の輝ける伝説のひとつ『この際一度鬼ババになってみよう!のコーナー』をイメージしてがんばるぞ~☆
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白黒つけましょうや!!  『新世紀エヴァンゲリオン』の第12使徒レリエルは永久に不滅です ソウルシルバー

2013年01月18日 14時46分09秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
《前回までのあらすじ》
 第3新東京市に1ヵ月半ぶりの使徒出現!
 久々の出撃に血気はやるエヴァンゲリオン3機だったが、その中でも特に、前日のハーモにクステストでシンクロ率トップに輝いたことに気を良くしたのか、いつになく主人公きどりで先制攻撃をしかけた初号機専用パイロットが使徒の謎の反撃にさらされることとなってしまった。やっぱ、慣れないことはするもんじゃねぇなぁ!!


「おう、そこのムラサキのん! ワレけぇ、いきなり撃ってきたんは!? ワレぇ、人がのんびり街を歩いてるときに、よぉも劣化ウラン弾ブチ込んできてくれたのう!! ちょっと話があるけぇ、ウチんとこ来てんか!? ちぃと暗いとこやけど、広くて話もしやすいけぇのう!!」

 なんと、高層ビルの陰からの初号機による不意のハンドガン射撃を一瞬にして回避した謎の白黒模様の巨大球体は、テレポーテーションのように一気に初号機の上空に瞬間移動し、そのとたんに球体の影になった部分は漆黒の底なし沼のような状態に変質! ガードレールや電柱、乗り捨てられた自動車などとともに、ふつうのアスファルトに立っていたはずの初号機もまた、足元からズブズブと地中に沈んでいく緊急事態に!!

 このとき、それまで球体が第3新東京市上空をただよっていた時点では「使徒と認識できない」という意味の「パターン・オレンジ」という判定をくだしていたネルフのスーパーコンピュータ・MAGI(マギ)も、いったん消失したあとでふたたび初号機の直上に出現した段階で「パターン・青」、つまりは「使徒出現」という判断をくだしました。

 これで状況ははっきりしました。あの巨大な球体はまごうかたなき使徒! 第12使徒レリエルです!!
 でも、わかったところでもう遅いっつうの!

 自分をじょじょに飲み込んでいく地表の黒い影! 初号機は足をとられつつも影にハンドガンを連射して逃げようとしますが、弾丸も影に飲まれていくばかりでなんの効果もありません。足首……膝……腰! 刻一刻と確実に、初号機の機体は黒い沼のような影の中に。

初 「ミサトさん(作戦指揮官のこと)、どうなってるんですか!? ミサトさん! アスカ! 綾波! 援護は? ミサトさん、聞こえてます!?」

 通信を通じてネルフ本部に響きわたる初号機専用パイロットの絶叫。予想をはるかに超えた使徒の攻撃に唖然とする作戦指揮官も、なんとか気を取り直してパイロットの脱出を思いつきますが……

作戦 「(エントリー)プラグ射出! 信号を送って!」
オペ 「駄目です! 反応ありません!」

 初号機専用パイロットを、搭乗しているコックピットにあたるエントリープラグごと、エヴァンゲリオン初号機の機体から空中に射出させて脱出をはからせようとした作戦指揮官だったのですが、時すでに遅し! その時点ですでにエントリープラグのある初号機の背部は闇の中に沈んでしまっていたのです。

初 「ミサトさん!? ミサトさぁあー……(プツッ)」

 ついには初号機の頭部のてっぺんにあった一本角のようなアンテナ部分までもが沈みきり、第3新東京市の地上からエヴァンゲリオン初号機の姿は完全にかき消え、その瞬間にエントリープラグの専用パイロットからの通信もまったくの不通となってしまいました。

 かなり以前にも触れたように、巨大人型決戦兵器エヴァンゲリオンの実際の身長はアニメ本編中の演出によってシーンごとにちょいちょい変化しているのですが、TVシリーズの放映されていた当時では、監督の庵野秀明さんがつねづね範とする円谷プロの『ウルトラシリーズ』の主人公・ウルトラ兄弟の巨大化したときの身長「40m」くらいである、とされています。もちろん、現実的に統一された寸法よりも「そのカットごとに映えるスケール」を優先するこの演出も、ウルトラシリーズの伝統であります。
 ちなみに、エヴァンゲリオンのはっきりしない身長設定は現在の『新劇場版』シリーズになってからも変更はないのですが、どうやら今現在の多くのシーンでは「80m」サイズにまで巨大化しているようですね。それじゃ、ウルトラマンっていうよりもゴジラじゃないっすか!
 っていうかさぁ、エヴァンゲリオンがそんな大きさだったら、『新劇場版・Q』のクライマックスで「あそこ」にゴロゴロころがってた「されこうべ」はなんの骨だったのよ!? やっぱエヴァンゲリオンのプロトタイプ諸先輩がたのお骨だったのかしら……それをあんなにガッチャガッチャ踏みつけちゃあ、いかんわよねぇ……合掌。

 んなこたぁ今はどうでもいいんですが、ともあれ、そのように最低でも40m の巨大さを誇るはずのエヴァンゲリオン初号機が、たった30秒間のうちにまるっと謎の空間に飲み込まれてしまった!

 エヴァンゲリオンが……しかも、ネルフ本部の虎の子である初号機がパイロットごと消失してしまった。いうまでもなく、これはネルフはじまって以来の異常事態にして大ピンチです。そして、それをやった使徒はいまだに第3新東京市のど真ん中で活動中!!

2 「あのバカ……模試だけ満点とったってしょうがないじゃない!」

 使徒のいるポイントに急行しながら、いまいましげにつぶやく2号機専用パイロットのドイツ娘。でも、あなただってその模試の結果であんなにメンタルをぐわんぐわん動揺させてたじゃないですか……実に彼女らしい、自分のことを棚にポンポン上げまくった発言です。

 ここで、初号機の独断によるハンドガン発砲から開始されてしまった対レリエル戦の推移を、時間ごとにおって整理していきましょう。
 例によって、時間は物語のなかで公表された正確なものではなく私そうだいが映像から「だいたいこんなものだろう。」と類推した完全な予測ですので、あしからず!


正午12:00ごろ 第12使徒レリエルが第3新東京市市街地に突如出現

12:30ごろ   住民避難も完了していない段階で、ゆっくり移動するレリエルを3機のエヴァンゲリオンが包囲(この段階では、少なくとも初号機と2号機がレリエルとビル1つへだてた近距離に配置されている)
       作戦指揮官により、エヴァンゲリオン1機がおとりとなってレリエルを誘導し、第3新東京市市街地から離れた地点で3機が総攻撃をしかけるという作戦が立案され、2号機専用パイロットの進言により初号機がおとりを務めることとなる

12:35     第3新東京市の住民避難が完了

13:00:07   市街地をなかなか出て行かないレリエルに初号機が業を煮やし、他の0号機や2号機の準備を待たずにハンドガンでレリエルに発砲するが、着弾の寸前でレリエルが消失

13:00:15~45 再び出現したレリエルが初号機と交戦し、初号機がなすすべもなく地表の影部分に吸収され消失する

13:00:45~13:01:00 作戦指揮官の命令により2号機がレリエルに接近し、0号機が遠距離からスナイパーライフルで狙撃するが、またしても着弾の寸前でレリエルが消失する

13:01:00~25 みたび出現したレリエルが2号機と交戦するが2号機は高層ビルの屋上に退避し、作戦指揮官が命令中止を指示する
       その後もレリエルの影部分は拡大し、直径680m となった段階で停止する


 ネルフ側が作戦を決定した「12:30」と、実際に初号機の発砲によって作戦が始まった「13:00」との間隔はもっと短いのかもしれませんが、作戦会議の段階では数歩でレリエルに近接できるような距離にあった2号機が、作戦開始の時点では15秒間全力ダッシュしてもたどり着けないような距離にいたということは、そのあいだにじりじり移動をともなうけっこうなタイムラグがあったのではないか?、と推定させていただきました。
 あと、劇中でレリエルといっしょに映っているカットのなかった0号機は、スナイパーライフルで狙撃したのが0号機であるのにそれを回避したレリエルが次に選んだ相手が2号機であるという、「ミョ~なあぶらしっこ(山形弁であぶれもの・シカト対象の意)扱い」になっているのですが、これは0号機の使用した兵器が遠距離攻撃用のものだったことから見ても、常にとびぬけてレリエルから遠い地点にいたからなのでしょう。
 でもそうだとしても、0号機が撃ったのにネルフ本部にいた開発主任(金髪染め)が即座に「アスカ(2号機)、気をつけて!」と指示していたやりとりは不自然な感じがしますよね……こんな細かいポイントにも、なんとな~く開発主任と0号機専用パイロットとのかみ合わなさという伏線を仕掛けているスタッフ陣には頭が下がってしまいます……って、こりゃ邪推っすかね!?

 ただ、ここで見逃せないのは、レリエルが単純に「攻撃した相手に反撃する」というだけの行動原理で動く使徒なのではない、ということですよね。それだったのならば、レリエルが初号機のあとに襲ったのは0号機であったはずなのですが、実際にはまったく攻撃をしかけていない近場の2号機を標的にしていたわけなのです。しかも、まだレリエルに接触できていなかった時点での2号機を!
 つまり、レリエルは最初っから、ビルの陰に隠れているとかなんとかいうことはいっさい関係なく、エヴァンゲリオン3機の位置を完全に把握しておきながら、そ知らぬ顔(顔ないけど)でふよふよ散歩を続けていた、ということになるのです。ネルフ側の混乱をねらって! 
 レリエル……恐ろしい子! 前回の第11使徒イロウルのエヴァンゲリオンの無視っぷりもそうとうに恐ろしいものがありましたが、今回のレリエルはそれとは正反対に、「エヴァンゲリオンだけに的をしぼっている使徒」だったのです!


「はっはっは。使徒をそんなに怒らせるものじゃあありませんよ。それじゃあ、今日はここでひと休みさせていただくことにしましょうか。本来ならば住む場所ではないこういった高層ビル街でキャンプするのも、たまにはいいものですねぇ~。」


 ともあれ、ネルフ本部側はたった「1分30秒ほど」の作戦で、レリエルに第3新東京市市街地を占拠されたうえに初号機を文字通り「失う」という史上最大級の大敗を喫してしまいました。これが怪しい総司令の不在時に発生しちゃったもんなんですから、作戦指揮官にのしかかる責任問題は回避不可能かしら!?

 そもそも、今回の大敗の原因はどこにあるのかと考えてみますと、そりゃもう自軍の準備もできていない段階で、しかも被害の拡大する可能性の高い市街地でレリエルとの戦闘を開始させてしまった初号機専用パイロットの「独断専行・作戦無視」に最大の責任があるわけなのでしょうが、作戦会議からのネルフ側の一連のやりとりをよくよく見てみますと、具体的に「どうやっておとりとしての役目を果たすのか」というところを全然はっきりさせなかった、かつ、最近めずらしく調子に乗っている初号機専用パイロットがおとりになることを最終的に承認してしまった作戦指揮官のぼんやりっぷりがいちばん悪いような気がするんですが……どうでしょうか。少なくとも劇中では「撃つな」とは言ってないんですよね。だからこそ、一向に使徒らしいことをしてこないレリエルに初号機専用パイロットが「ちょっと撃ってみっか。」と考えてしまったとも言えるのではないでしょうか。ここらへんは直接的な失態は演じていないものの、やっぱり「なにもしていないことこそが最大の失策」という監督ミスなんじゃあなかろうかと。ついこの前まで、頭がどうかしているとしか思えない『ウルトラマンタロウ』の防衛チーム「ZAT(ザット)」もはだしで逃げ出す根性至上主義的な超デンジャラス作戦をバンバン連発していた作戦指揮官とは思えない「存在感のなさ」でした。

 ただしここには、なんの予兆もなしにレリエルが第3新東京市のど真ん中に出現したからという準備の足りなさもあったのでしょうが、それよりももっと深刻なものとして、最近になってヨリを戻した2号機専用パイロット保護者代理のおじさんが日本政府のスパイであるという衝撃的事実が明らかとなり、さらにその彼から、自分の所属しているネルフという組織がいかに正体不明で秘密の多い、信用しがたいブラック企業であるのかを語られていた彼女の、今までどおりとはいきがたい心理的大混乱が大きく影響していたのではなかったのでしょうか。
 一見すると2号機専用パイロットの凋落っぷりが表だってくる、今回の対第12使徒レリエル戦以降の『新世紀エヴァンゲリオン』なのですが、それとほぼ同時進行で典型的な陽性キャラクターだったはずの作戦指揮官がどんどん疑心暗鬼におちいりシリアスになっていくというシフトも見逃せないものがあります。とにかく、あらゆる方面で「たった1ヶ月前」までのあの日々が懐かしく思えてきてしまう作品の変質が無情に始まっていってしまうのが『新世紀エヴァンゲリオン』後半戦の恐ろしさであり、魅力でもあるのです。前半戦の能天気な空気は、もうかえらない……


 さて、いつもどおり普通に過ぎていこうとしていた、ある晴れた日のお昼にあっという間に発生してしまった第12使徒レリエルの第3新東京市侵攻だったのですが、レリエルは初号機を地面の暗黒空間に吸収して以降は具体的な活動をいっさい停止してしまい、少なくとも地球人類を絶滅させる「サードインパクト」を誘発するようなアクションは起こさなくなってしまうのです。最初に出現した段階でも逃げまどう住民を尻目にの~んびり空中散歩を楽しんでいたし、今回の使徒は今までの使徒たちにあまねくあった「ガッツキ感」がまるでありません。まぁ、寝ている間に攻撃されてしまった第8使徒サンダルフォン(幼生)は完全な受け身対応だったから例外でしたけど。
 同じように「空中に浮かぶモノっぽい形状の使徒」としては、レリエル同様に第3新東京市に侵攻してきて人類側の大ピンチをまねいた、あの第5使徒ラミエルが連想されるのですが、そのインパクトの与えかたが「ビームとドリルの超体育会系型」であるラミエルと「邪魔な物は静かにゴミ箱にほうむりさるコワい文科系型」であるレリエルとではまるで違うんですよね! どっちが強敵かって……どっちとも戦いたくないわ!!

 だいたい、空中の巨大な白黒球体の直下にある漆黒の空間があらゆる物体を吸収してしまうらしい、というレリエルの攻撃方法はわかってきたのですが、それがどう駆使されたら第3新東京市の地下8~9キロまで到達してサードインパクトをぶちかます手段に応用されていくのか?という部分が、今のところははっきりしていないのです。

 レリエル……何もかもが未知数、新展開な使徒です。これにたいしてネルフはどういう手を打つべきなのか!?

 ネルフは……とにかく様子見!! 結局のところ、前回に番組タイトルになっているエヴァンゲリオン3機をさしおいて第11使徒イロウルを殲滅してしまった美しき開発主任(泣きボクロ)がレリエルの性質を解析して対応策を立案する深夜すぎまで、待ちの一手に徹してしまうのでありました。
 地球人類の命運をになう秘密特務機関としてはあまりにパッとしない時間の過ごし方だったわけですが、これに、不在でどこかに行っているらしい怪しい総司令と枯れた副司令のコンビがどういう指示を下したのか、または下さなかったのかは劇中ではまったく描写されていません。この不可解な出向がどういう内容だったのかについてはこれ以降も全然ふれられていないし……ホントになんでいなくなってたんでしょうか、このお2人? 息子さん、連絡とれなくなってますよ~!

 これまでの物語の中でも再三語られているように、巨大兵器エヴァンゲリオンは専用の電源ケーブルである「アンビリカルケーブル」を通した電力エネルギーの供給がなければ、自身の内蔵している予備電源で「1分間」しか活動することができません。そのために、今回の作戦で黒い空間に取り込まれた部分から先のケーブルが「初号機ごとどこかに消えて」断線してしまったことから、もし初号機がレリエルの用意したどこかの別空間にすっ飛ばされているだけなのだとしても、あっという間に反撃するパワーを失い機動停止してしまっているであろうことは明らかです。じゃあ、中の専用パイロットはどうなってしまうのか!? 座して死を待つのみ?
 ところが開発主任の弁によると、

「内蔵電源に残された量はわずかだけど、シンジ君(初号機専用パイロットのこと)が闇雲にエヴァを動かさず、生命維持モードで耐えることができれば、16時間は生きていられるわ。」

 という状況になっているのだそうで、要するに最大限で翌日の未明5時ごろまでパイロットが生存することは可能なようです。つまり、動かせなくても、そのくらいの時間までエヴァンゲリオンはパイロットの「シェルター」ほどの役には立つ、ということなのです。にしても、このときの開発主任の冷たすぎるしゃべりかたといったら、もう! 作戦指揮官のせいでみすみす初号機を失ったことによっぽど腹を立てているのでしょうか。

 さて、その初号機が消失してしまったレリエルの暗黒空間なのですが、白黒球体の直下地点を中心とする直径680m の真円地帯にかつてあったはずの高層ビルだの道路だの放置された車両だのガードレールだのといったもろもろの人工物・自然物はまるごとかき消えてしまっており、未来的な大都市の中心にぽっかり真っ黒な湖ができてしまったかのような不気味な虚無空間が出現してしまいました。
 どうでもいいことかもしれませんが、真円地帯の比較的外側にあるビル群は全体の何分の一かを沈ませた状態で斜めにかたむいたまま浮かんでいる状態のものもあり、この空間がなんでも自動的に飲み込んでしまうのではなく、明確にレリエルの意志で広がったりストップさせたりという調節が可能なものなのであることが推測できます。便利ですね~!


「やぁ、今日はまた、茜色のステキな夕暮れですね……建ちならぶビル街も、その向こうに広がる箱根の山々もすべてが同じ色合いに染まっています。まさしく、私たちの社会と大自然とが一体になるかけがえのない瞬間です。こういうひとときに、家族とベランダで集まりながらちょっと早めにいただいちゃう生ビールの味といったらもう……一日の疲れなんかいっきに吹き飛んじゃいますよね!」


 そんなことを悠長につぶやいていてもおかしくないレリエルの泰然自若としたたたずまいなのですが、そんな中でなすすべもなく日が暮れていき、日没の直後には「ネルフの骨は拾ってやる。」といわんばかりに国連軍の地上部隊が第3新東京市に配備されるという事態になっていました。つったって、まぁレリエルの相手になるとは思えないですけど。

 その後、深夜になった段階でのネルフの作戦立て直し会議で開発主任が発表した内容はかなり深刻なものでした。


作戦 「じゃあ、あの『影』の部分が使徒の本体なわけ!?」

開発 「そう。直径680メートル、厚さ3ナノメートル(=10億分の3メートル)のね。その極薄の空間を内向きの A.T.フィールドで支え、内部は『ディラックの海』と呼ばれる虚数空間。たぶん……別の宇宙につながってるんじゃないかしら?」

作戦 「あの球体は?」

開発 「本体の虚数回路が閉じれば消えてしまう。上空の物体こそ、影にすぎないわ。」

作戦 「初号機を取り込んだ黒い影が目標か……」

2  「そんなの、どうしようもないじゃん……」


 つまり、昼間に第3新東京市の上空に出現してエヴァンゲリオンを翻弄した謎の白黒球体は完全なフェイクであり、地面に広がっている黒い暗黒空間こそがレリエルそのものだったのだ!! これぞまさしく2次元キャラ! ど根性ガエルか!?


「さぁ、こんなわけで私は紫色のやつを人質にとったわけなんですが、ほっといても明日の夜明けには彼は死んでしまうんですよねぇ。これにたいして、果たして人類のみなさんはどういった手をうってくるのでしょうか。なんかこう、わくわくしてきますねぇ!
 そして、次第に明らかになってくる、わたくしレリエルのおそるべき『第2の攻撃方法』とは? 興奮と『いつまで続くんだ』というロマンティックあきれモードが満載のつづきは、また次回でございます。
 それではみなさん、どうぞ、くれぐれもインフルエンザにはお気をつけて、すこやかなアーバンライフをお送りくださいませ。第12使徒レリエルでした~。」
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